愛すれどTigers


久々の甲子園連勝

 長期ロード明けの甲子園6連戦。まずは2位スワローズと3連戦。初戦は岩貞が1点に抑えるものの、小川の好投の前に打線が沈黙して完封負け。2戦目はメッセンジャーが先制点をとられると、古野の前に打線が沈黙して連敗。3戦目は才木の好投むなしく山中に抑えられ、3連敗。谷間の先発投手二人にやられてしまうとは想定外。ジャイアンツ戦での打線爆発はなんだったのだ。続くベイスターズ戦は、初戦は秋山が打たれるも降雨ノーゲーム。仕切り直しとなった2戦目は小野が打たれたが、福留の大活躍で圧勝。3戦目は今季初登板の青柳がみごとな投球で抑えると、5打点の俊介をはじめとして打線が大爆発で2連勝。今節は2勝3敗。今季通算52勝59敗1分で勝率は.468の4位。首位のカープとは17.0差。2位のスワローズとは3.0差。

◎スワローズ17回戦……0-1
 タイガースの先発は岩貞。1回表、先頭の坂口を歩かせ、1死後、山田哲に左中間を破るタイムリー二塁打で先制される。しかしバレンティンはセンターフライ、雄平は見逃し三振で最少失点にとどめた。スワローズの先発は小川。2回裏、2死から大山が歩き、俊介のセンター前に落ちるヒットで一三塁とするが、梅野隆はショートゴロで同点機を逸した。3回表、先頭の坂口にセンター前に弾き返され、1死後山田哲の三振の時に二盗を許す。バレンティンは歩かせて2死一二塁とされるが、雄平をレフトフライに打ち取り追加点を許さない。5回表、先頭の坂口にレフト前ヒットを打たれ、塩見のバントは岩貞が二塁へ悪送球で無死一二塁に。さらに山田哲の打席で岩貞は二塁牽制悪送球で一三塁とされるも、山田哲は低めいっぱいの球を見逃し三振、バレンティンは一塁ファウルフライ。陽川がカメラマン席ぎりぎりで好捕。雄平を三塁ゴロに打ち取り、またもピンチを脱した。小川の前になかなかチャンスを作れなかったが、7回裏、2死から俊介が右中間にヒットを放ち、塩見は捕球する時に足をつり、二塁打とする。塩見のかわりに上田がセンターに。このチャンスで梅野隆はまたもショートゴロ。本塁が遠い。岩貞、小川とも7回で交代。8回表は桑原が山田哲、バレンティン、西浦を空振り三振に取る好投。8回裏は近藤に抑えられ、9回表は望月が三者凡退で追加点は許さない。9回裏、抑えの石山に対し、1死から糸井がライト線に二塁打を放ち、代走は江越。代打原口のレフト前ヒットで1死一三塁と同点のチャンス。原口の代走は植田。しかし大山は早いカウントから打って出てショートフライ。俊介も一塁へのフライに打ち取られ、完封負け。やはり甲子園に帰るととたんに打線が湿ってしまうのであった。
◎スワローズ18回戦……2-4
 タイガースの先発はメッセンジャー。2回表、バレンティンにライト前ヒットを打たれるも雄平は投手ゴロ併殺。しかし西浦に右中間に二塁打を打たれると、宮本を歩かせて中村にレフトスタンドにスリーランホームランで先制される。さらに古野と坂口を歩かせ、青木にレフト前にタイムリーヒットを打たれ、この回4失点。その後立ち直っただけに、この4点は重かった。2回裏、スワローズの先発古野に対して糸井とナバーロの連打で無死一二塁と反撃するが、伊藤隼はレフトへのファウルフライ。鳥谷はセンターにヒット性の当たりを打つも青木に好捕される。梅野隆は三塁ゴロで得点ならず。4回裏、1死から糸井がライトの頭を超える二塁打を放ち、ナバーロのライト前タイムリーヒットで1点を返す。雄平の悪送球の間にナバーロは二進。伊藤隼の打席で古野が暴投しナバーロは三進。伊藤隼は四球で1死一三塁に。鳥谷の三塁ゴロは宮本の送球がそれてタイムリーエラーとなりナバーロが生還して2点差と迫る。しかし後続を断たれて同点機を逸した。5回表、青木の胃や安打でまたも先頭打者の出塁を許すも山田哲のセンターに抜けようかという当たりを二塁板山が好捕し、併殺に。バックもメッセンジャーを盛りたてる。6回表、先頭の西浦のヒットと宮本のバント、中村の二塁ゴロ、代打畠山への四球で2死一三塁とされるが、坂口を二塁ゴロに打ち取り追加点を許さない。メッセンジャーは来日通算1500投球回を達成し、この回限りで交代。6回裏、スワローズの二番手中澤に抑えられる。7回表、タイガースの二番手岩崎は先頭の青木に二塁打を打たれ、山田を歩かせ無死一二塁とされるも、バレンティンを空振り三振に取ると、雄平の二塁ゴロで二封。一三塁から西浦を二塁へのフライに打ち取ってピンチを脱した。7回裏、三番手梅野雄から代打糸原がセンターオーバーのあわやホームランという二塁打を放つも後続を断たれて得点できず。
回からは岡本がきっちりと抑えてスワローズ打線を黙らせる。8回裏、四番手近藤から福留がヒットを打つも糸井は三塁ゴロで二封。ナバーロのライト線を破るヒットで一三塁としたが、伊藤隼のヒット性の当たりはショートライナー。鳥谷は空振り三振でまたも得点できず。9回表、青木に二塁打を打たれるも山田哲、バレンティンは連続して三塁ゴロで走者をくぎ付けにし、雄平を申告敬遠で塁を詰め、西浦を空振り三振に取って味方の打線の反撃を待つ。9回裏、抑えの石山から先頭の梅野隆がレフト前ヒットで出、糸原は空振り三振に倒れたが、代打原口のヒットで一二塁に。北條の三塁ゴロで二三塁とするも、福留は二塁ゴロで試合終了。甲子園でまたも連敗。
◎スワローズ19回戦……1-3
 タイガースの先発は才木。1回表、先頭の坂口にライト前ヒットを打たれ、1死後、山田哲のレフト前ヒットでピンチを作るもバレンティンは三塁ゴロ併殺。課題の立ち上がりを無失点で切り抜けた。スワローズの先発はアンダースローの山中。2回裏、先頭の糸井がライトの頭を越す二塁打を放ち、1死後、俊介の四球でチャンスを広げる。しかし鳥谷はライトフライ、梅野隆は空振り三振で、先制ならず。4回まで両投手が持ち味を出して無失点のまま5回表に。1死から中村を歩かせ、山中のバントで梅野隆は二塁に送球するも悪送球となり、一三塁に。坂口にセンターに犠牲フライを打たれて先制点を許した。5回裏、1死から鳥谷の四球と梅野隆のセンター前ヒットで一二塁とし、才木のバントは三塁のライン上で止まる内野安打に。1死満塁のチャンスに糸原はセンターフライ。ラクラク犠牲フライになるところを、二塁走者の梅野隆がタッチアップから三塁を狙い、センター青木の返球でタッチアウト。鳥谷がホームを踏み前に併殺が成立しており、同点のチャンスをふいにしてしまった。7回表、1死から宮本を歩かせ、中村の一塁ゴロで二進。山中のセンター返しは北條が好捕したが一塁送球がそれてエラーがついた。実質は内野安打。坂口を歩かせて満塁とし、青木のレフト前タイムリーヒットで2点目を失った。才木はここで降板。二番手望月は山田哲をセンターフライに打ち取る。望月は8回表も抑える。8回裏、梅野隆が三塁宮本のグラブを弾くレフト線への二塁打を放つと、1死後、糸原のライト前タイムリーヒットで1点を返す。ライト雄平が後逸する間に糸原は二進。北條のライト前ヒットで1死一三塁と同点のチャンスを作り、山中は降板。二番手は梅野雄。代打福留の四球で満塁に。しかし糸井は浅いライトフライに倒れ、ナバーロも一塁谷内の好捕で一塁ゴロ。一気に追いつきたいところだったが……。9回表、桑原がヒットの廣岡を中村に送られ、2死後、坂口のタイムリー二塁打ですぐに1点を返されてしまった。9回裏、抑えの石山の前に三者凡退でなんと3連敗を喫してしまった。
◎ベイスターズ18回戦……1-4(降雨ノーゲーム)
 タイガースの先発は秋山。1回表2死からロペスに外角低めをうまくすくい上げられてレフトスタンド最前列にソロホームランを打たれ、またも先制点を奪われる。ここで降雨で一時中断。1回裏、ベイスターズ先発濱口に対し、1死から北條が死球。福留の打席で濱口が暴投し北條は二進。福留は四球。ここで再度の中断。糸井の二塁ゴロは福留が好走塁を見せ二封のみ。2死一三塁としてナバーロの打席で濱口が一塁へ牽制悪送球し、北條が生還して同点とした。2回表、先頭のソトに勝ち越しのソロホームランをレフトスタンドに放りこまれると、桑原将にはレフト前ヒットを打たれ、伊藤光の一塁ゴロで二進。さらに濱口の一塁ゴロで三進。石川を歩かせ、大和には三塁ベース上を通過するレフト線への走者一掃となる2点タイムリー二塁打で3点差とされる。2回裏、先頭の江越と梅野のレフト前ヒットで1死一三塁とするも秋山は二塁ゴロ併殺でまたも得点できず。3回裏、先頭のロペスに二塁打を打たれ、筒香を抑えたところでまたも降雨中断。そのまま中止となった。
◎ベイスターズ18回戦……8-3
 ベイスターズの先発は京山。1回裏、糸原が京山のグラブを弾く内野安打で出塁すると、北條は右中間へのヒットで一三塁とする。ここで福留がレフト前にタイムリーヒットを放ち先制。糸井が歩いて満塁とし、陽川の鈍い当たりのショートゴロは二封のみで北條が生還して2点目を奪う。なおもチャンスは続くが伊藤隼はショートゴロ併殺。大量得点にはいたらず。タイガースの先発は小野。初回から快調な投球をしていたが、3回表につかまる。1死から石川を歩かせ、大和のセンター前ヒット、宮崎のショートへの内野安打で満塁とされると、ロペスのライト前2点タイムリーヒットで同点とされる。筒香は三振に取ったが、ソトにライト前にタイムリーヒットを打たれて勝ち越しを許す。桑原将を歩かせて満塁とされたが、伊藤光を空振り三振に取り、なんとか1点差で切り抜けた。小野は4回3失点で降板。5回表、二番手岡本はロペスにレフトに大きな当たりを飛ばされ、福留がグラブに当てるも弾いて二塁打となる。筒香は見逃し三振に取るも、ソトには死球。桑原将のショートゴロで二封し、伊藤光をライトフライに打ち取りピンチを脱した。5回裏、糸原が歩くと、北條との間でヒットエンドラン。北條はレフト前ヒットで無死一三塁とし、福留の左中間を破る2点タイムリー二塁打で逆転。中継の大和の返球はホームの手前に。伊藤光がこれを大きく弾き、その間に福留は一気にホームイン。2点差をつけた。京山はここで降板。二番手中後から糸井は四球。1死後、伊藤隼のバントで糸井は二進。マウンドには藤岡が上がり、大山はレフトフライに打ち取られ追加点はならず。6回表は桑原謙が抑え、6回裏は石田に抑えられる。7回表、藤川が三者凡退に抑え、日本での公式戦700試合登板を達成した。7回裏、続投の石田に対し、福留がライトスタンドにソロホームランを放つと、1死後、陽川のショートゴロを珍しく大和がトンネル。代打鳥谷のライト前ヒットで一二塁とし、大山のライト前タイムリーヒットで4点差に。1死一三塁から大山が二盗し、梅野の鈍い当たりのショートゴロの間に鳥谷が生還し、5点差をつけた。8回表は能見が抑え、8回裏は砂田に抑えられる。9回表、ドリスが三者凡退で締めて、連敗脱出。ヒーローインタビューは移籍後初勝利の岡本、700試合登板の藤川、4打点の福留。
◎ベイスターズ19回戦……12-3
 タイガースの先発は青柳。1回表、1死から宮崎にセンター前ヒットを打たれ、続くロペスにはライト線へ二塁打を打たれて二三塁とされる。しかしここで踏ん張る。筒香は空振り三振。ソトは三塁ゴロと無失点で切り抜けた。ベイスターズの先発は今永。3回裏、1死から糸原が歩き、北條は二塁ゴロ。しかし二塁石川が落球してどこにも投げられずオールセーフ。福留はライトの頭を超えるタイムリー二塁打で1点を先制。糸井は申告敬遠で満塁に。陽川がセンターのフェンスいっぱいまで飛ばす犠牲フライで2点目を追加した。大山の四球でまたも満塁。俊介のライト前ヒットはソトが後逸して走者一掃のタイムリー三塁打となり、5点差に突き放した。今永は4回5失点で降板。5回裏、二番手の中後に対し、1死から陽川がヒットと盗塁で二進。大山が歩いて一二塁とし、俊介のライト前タイムリーヒットで6点差とした。青柳は5回までコントロールも荒れず無失点の好投。6回表、四球の宮崎とライト前ヒットの筒香を置いてソトにバックスクリーンにスリーランホームランを打たれてしまい、降板。二番手の桑原謙は後続をしっかり抑える。6回裏、三番手藤岡に対し、二塁打の北條を福留がライト前タイムリーヒットで返して4点差に広げると、糸井のライト前ヒットで一三塁とし、陽川はレフトフェンス最上部に当たる大飛球。三塁審判はホームランと判定したがリプレイ検証で三塁打に。2点追加で6点差とすると、1死後、俊介の三塁ゴロの間に陽川が生還して7点差に。7回表、桑原謙が続投。代打楠本、大和、宮崎のヒットで1死満塁に。しかしロペスを三塁ファウルフライに打ち取ると、筒香も一塁ファウルフライとピンチを脱した。7回裏、四番手砂田から糸原のセンター前ヒットと北條のショート大和への内野安打、福留のレフト前ヒットで1死満塁とし、糸井の犠牲フライで8点差。8回表は望月が抑え、8回裏、五番手三上から大山がレフト前ヒットを放つと、俊介の右中間へのヒットで一三塁に。坂本がセンターに犠牲フライを放ち9点差。9回表は岩崎が三者凡退で締め、大勝。ヒーローインタビューは今季初勝利の青柳、3打点の陽川、3安打5打点の俊介。
愛すれどTigers週間MVP
投手……青柳晃洋
 二軍で6連勝していてもお呼びがかからなかったサブマリンが急速上昇。適度な荒れ球でベイスターズを翻弄して今季初勝利。ジャイアンツ戦に経験に乏しい飯田を先発させたりしたのはなんやったんやろう。残り試合は全部もらえよ。
野手……福留孝介
 スワローズ戦のラッキーヒットがきっかけで一気に絶好調。ベイスターズ戦でのランニングホームラン(記録は二塁打)でホームインした時の気合に満ちた表情が印象的だ。ホームランあり、先制打ありとベイスターズ戦の連勝は福留抜きではありえなかった。

 次節はマツダスタジアムで首位カープと3連戦。もっとも、台風のため1試合は流れるやろうけれど。雨中止の翌日の勝率の高さに賭けたい。岩貞、今度こそ打ってもらいや。メッセも打線を信じて投げてな。続くは甲子園に戻りジャイアンツ2連戦。接戦に持ち込んだら、リリーフに不安のあるジャイアンツが断然不利。小野と青柳がゲームを作ったら今度こそお返しの連勝やで。とにかくCSどうこうやなく目の前の試合をひとつずつ、ですぞ。

(2018年9月3日記)


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