愛すれどTigers


大山、7打席連続安打で4HR

 甲子園球場でのドラゴンズ3連戦。初戦はメッセンジャーが危険球退場で二軍落ち。必勝リレーで臨むもドリスが打たれて逆転負け。2戦目は岩貞の好投と大山のホームランなどで勝つ。3戦目は才木と松坂の投げ合いで松坂の老練の投球術に敗れて、1勝2敗。続いて甲子園でスワローズ戦。初戦は原の前に2安打と打線が振るわず敗れ、2戦目は青柳と山中のサブマリン対決も山中の必死の投球の前に打線が打ち崩せず2連敗。横浜スタジアムに移ってベイスターズ戦。初戦は大山の6安打3ホーマーや藤浪の満塁弾で20点と打線が大爆発して勝つが、2戦目は1点リードも藤川、ドリスが一発に泣いて敗れ1勝1敗。今節は2勝5敗。今季通算56勝66敗1分で勝率は.459の6位。首位のカープとは17.0差。2位のスワローズとは6.0差。3位のジャイアンツとは1.5差。4位のドラゴンズ、5位のジャイアンツとはゲーム差なし。3位争いはまさに団子状態である。

◎ドラゴンズ19回戦……6-7
 タイガースの先発はメッセンジャー。1回表、1死からライト前ヒットの京田と四球の大島を置いて、ビシエドは空振り三振に取ったが、アルモンテにセンターバックスクリーンに先制のスリーランホームランを打たれる。ドラゴンズの先発はガルシア。2回までは好投を許したが、3回裏、先頭のメッセンジャーがライト前ヒットで出ると、1死後、北條のレフト前ヒットで一二塁とし、福留の一塁ゴロで二封。一三塁から糸井がライト前にタイムリーヒットを放ち1点を返す。4回表、ビシエドにライトポール直撃のソロホームランでまたも3点差とされ、1死後高橋周と福田の連打で一三塁とされる。バントの構えをした松井雅の頭部に死球を与えたメッセンジャーは危険球退場。急遽マウンドに上がったのは岩崎。松井雅の代走は武山。岩崎は満塁のピンチにガルシアを見逃し三振、平田を二塁ゴロに打ち取りピンチを脱する。4回裏、大山がレフトスタンドにソロホームランを放ち2点差に戻すと、俊介は四球。1死後、岩崎のバントで二進。2死二塁から糸原は二塁に鈍い当たりの内野安打で一三塁とし、北條のライト線のタイムリー二塁打で1点差とする。福留の打席でガルシアは投球を途中でやめてボークをとられ、糸原が生還してついに同点に。5回表、先頭の京田に死球。2死二塁としてビシエドの打席で岩崎は暴投。京田は三進。アルモンテを歩かせ、高橋周にセンター前タイムリーヒットを打たれて勝ち越しを許した。5回裏、先頭の陽川が三塁福田のエラーで出ると、大山はセーフティバントを決めて無死一二塁に。俊介のバントは投手ゴロとなり三封。梅野は三振で2死となるが、代打ナバーロ、糸原の連続四球で押し出しの1点をとり、同点に。6回から8回までは桑原、能見、藤川のリレーでドラゴンズ打線を無失点に抑える。特に藤川は三者三振で流れを完全に持ってきたと思われた。6回裏はロドリゲスに抑えられたが、7回裏、福谷から大山がこの日2本目となるソロホームランをレフトスタンドに運んでついに勝ち越す。8回裏は岩瀬の前に三者凡退。9回表、ドリスが乱調。1死から平田を歩かせ、京田のライト前ヒットで一二塁とされる。大島は三塁大山のグラブをかすめる内野安打で満塁に。それでもビシエドの三塁ゴロで本封。2死満塁まで持っていった。が、アルモンテのセンター前2点タイムリーヒットで逆転されてしまう。9回裏、佐藤の前に三者凡退で試合終了。必勝リレーで臨んで敗れた上に、福留は走塁時に足を傷めて退場。大荒れの試合となってしまった。
◎ドラゴンズ20回戦……8-5
 タイガースの先発は岩貞。1回表、2死から大島を歩かせビシエドのショート内野安打とアルモンテへの四球で満塁とされ、高橋周にセンター前に弾き返され2点タイムリーヒットとなり先制を許す。ドラゴンズの先発は小熊。1回裏、1死から糸原がライト線へ二塁打を打つと、2死後、糸井がライトスタンドに同点ツーランホームランを放りこむ。2回以降は岩貞も立ち直り、好投。3回裏、先頭の北條がセンター前ヒットで出ると、大山が歩き、2死後、陽川のセンター前のフライはテキサスヒットとなり、北條が生還して勝ち越す。さらにナバーロが歩いて満塁とするも伊藤隼は凡退で大量得点ならず。4回裏、先頭の梅野が右中間を破る二塁打で出ると、岩貞が送って三進。北條は四球で一三塁とし、糸原の投手ゴロは小熊が本塁に投げようと躊躇して一塁に送球するも悪送球となり、梅野が生還してタイムリーエラーとなる。続く大山はレフトスタンドにスリーランホームランで5点差をつける。糸井がショート内野安打で出ると、ここで小熊は降板。二番手は又吉。陽川の打席で糸井が二盗し、陽川凡退の後ナバーロのレフト前タイムリーヒットで6点差とする。5回裏は続投の又吉から岩貞の四球、糸原のヒット、糸井の四球で2死満塁とするも陽川はショートフライで追加点はならず。6回裏は三番手浅尾を2死二三塁と攻めるも北條は投手ゴロでまたも追加点はならず。岩貞は7回2失点で交代。7回裏からドラゴンズは高卒新人の山本拓を投入。小気味よい投球で8回まで抑えられる。8回表は望月が抑え、9回表、岡本が登板。先頭の代打亀澤に内野安打を打たれると、代打藤井のライト線の二塁打で無死二三塁とされる。平田は投手ゴロに打ち取るが、京田には二塁へのタイムリー内野安打で不運な失点。大島のライト犠牲フライで一塁走者の京田も二進。ビシエドのレフト前タイムリーヒットで3点差とされる。ここで藤川が登板。アルモンテは歩かせたが、高橋周を空振り三振に取って逃げ切った。ヒーローインタビューは7点目の岩貞と2試合連続ホームランの大山。
◎ドラゴンズ21回戦……2-6
 タイガースの先発は才木。1回表、2死から大島にレフト前ヒットを打たれると、ビシエドの打席で二盗。梅野の悪送球で三進。ビシエドには三塁線を抜かれるタイムリー二塁打を打たれて先制される。ドラゴンズの先発は松坂。2回裏、先頭の糸井が死球で出、陽川のレフト前ヒットで一二塁とするも、後続を断たれて得点機を逸する。3回表、ヒットの平田を置いて京田にライトの頭上を越すタイムリー三塁打を打たれる。2死後、アルモンテを歩かせ、高橋周にライト前にタイムリーヒットを打たれ、3点差とされる。さらに福田にもセンター前にタイムリーヒットを打たれ、この回3失点。4回表、1死から平田に左中間に二塁打を打たれると、京田のライト前タイムリーヒットで5点差とされ、才木は降板。二番手の岩崎は巧みな牽制で京田を刺し、大島も二塁ゴロに打ち取り流れを断つ。4回裏、大山がレフトアルモンテの拙い守備にも助けられ、レフトオーバーの三塁打で出ると、1死後、陽川もレフトオーバーのタイムリー二塁打を放つ。しかし反撃もそこまで。5回表、続投の岩崎はビシエドとアルモンテの連打に、福田の投手前内野安打で1死満塁とされ、武山のセンターへの犠牲フライで1点を返される。5回裏、2死から北條のヒットと糸原の一塁内野安打で一三塁とし、糸原は二盗。しかし大山は空振り三振で得点ならず。6回表は望月が好投。6回裏、二番手ロドリゲスからナバーロと伊藤隼が連続で投手前の内野安打で出ると、梅野がレフト前タイムリーヒットで1点を返す。7回からはタイガースは伊藤和が9回まで無失点と好投。しかし8回裏は岩瀬に、9回裏は佐藤に抑えられて連勝ならず。
◎スワローズ20回戦……0-4
 タイガースの先発は小野。1回表、先頭の坂口に左中間を破る二塁打を打たれ、1死後、山田哲を歩かせると、バレンティンにレフト前タイムリーヒットで先制される。2回表には大引、西浦の連打と暴投、井野への四球で無死満塁のピンチを作るが、腹を三振に取ると坂口の一塁ゴロで本封。青木も一塁ゴロに打ち取り、追加点を許さず。4回表、1死後、井野の三遊間の当たりを北條が飛びつくも左肩を痛めて投げられず、担架に乗せられて退場。ショートは植田に交代。原のバントで二進されるも坂口を空振り三振に取ってこの回も切り抜けた。スワローズの先発は原。4回までノーヒットに抑えられていたが、5回裏にナバーロの投手強襲ヒットで初めての走者を出すも俊介の三振で二塁も踏めず。調子の上がってきた小野は、6回表に崩れる。2死から西浦にセンター前ヒットを打たれると、井野を歩かせ、一二塁から原にレフト前タイムリーヒットを打たれる。坂口を歩かせて満塁とされ、小野は降板。二番手は能見。青木にセンター前に2点タイムリーを打たれ、4点差をつけられる。山田哲を歩かせてまたも満塁とされるが、バレンティンを三塁ゴロに打ち取り、なんとか踏ん張った。7回表から8回表は望月が抑える。8回裏、2死から代打鳥谷がレフト前ヒットを放つも、代打原口は空振り三振で原に対して結局二塁も踏めず。9回表は伊藤和が抑え、9回裏、石山の前に三者凡退に終わり、完敗。
◎スワローズ21回戦……4-6
 スワローズの先発は下手投げの山中。1回裏、先頭の糸原が右中間を破る二塁打を放つと、植田のバントで三進。大山のショートゴロの間に糸原が生還して1点を先制する。続く糸井もライト前ヒットで出ると、二盗して今季20個目の盗塁を決めた。しかし陽川は空振り三振で追加点はならず。タイガースの先発は青柳。初回は三者凡退と上々の立ち上がりだったが、2回表、雄平と宮本のヒットで2死一二塁とされ、中村にレフト前に同点タイムリーヒットを打たれた。3回表、1死から青木に二塁打を打たれると、山田哲にもレフトの頭を越すタイムリー二塁打を打たれて勝ち越しを許す。2死後、川端にライト前タイムリーヒットを打たれ、追加点を許してしまった。5回までは両投手とも安定した投球を続けていたが、6回表に青柳がつかまる。1死から中村にヒットを打たれると、山中のバントで二進。坂口を迎えて青柳は降板。二番手岩崎は、ここは坂口を見逃し三振に取り切り抜ける。7回裏、続投の岩崎が1死から山田哲を歩かせて雄平と川端の連打で満塁に。代打バレンティンにはセンター前に落ちるテキサス性のタイムリーヒットで1点を追加され、西浦は三塁大山のグラブを弾く2点タイムリーヒット。5点差をつけられた。7回裏、先頭の陽川がレフト前ヒットで出ると、1死後、伊藤隼の二塁ゴロを山田哲がトンネル。一三塁とする。梅野の三塁ゴロの間に陽川が生還して4点差に。さらに代打鳥谷のレフト線へのタイムリー二塁打で3点差に迫る。山中はここで降板。二番手のハフの前に糸原が二塁ゴロに倒れ、さらなる追加点はならず。8回表は桑原が抑え、8回裏、スワローズは勝ちパターンの近藤を投入。1死から大山がセンター前ヒットで出ると、糸井のライト線への二塁打で二三塁とする。陽川のレフト前タイムリーヒットで2点差に迫り、代打原口は左足に死球で満塁に。しかし伊藤隼は二塁へのフライに打ち取られ、梅野はショートゴロで逆転のチャンスを逸した。9回表は藤川が抑えて流れを作るが、9回裏、抑えの石山に対して糸原がヒットを打つも反撃はそこまで。2死二塁で大山は見逃し三振に倒れ、ついに負け越しは10に。
◎ベイスターズ20回戦……20-4
 なんなんですか、この試合は。ベイスターズの先発は今永。1回表、糸原がレフトオーバーの二塁打で出ると、植田が送り三進。大山が三遊間を破る先制タイムリーヒットを放つ。糸井が歩き、2死後、ナバーロのライト前タイムリーヒットで2点目をあげた。タイガースの先発は藤浪。1回裏、2死からヒットのソトを置いて筒香に左中間スタンドに同点ツーランホームランを打たれる。3回表、1死から大山が勝ち越しのソロホームランをレフトスタンドに放りこみ、3点目。糸井と陽川の連打とナバーロの四球で満塁に。ここで今永は降板。二番手は田中健。中谷と梅野の連続押し出し四球で5点目。藤浪がレフトスタンドに満塁ホームランを放つサプライズ。これで9点目。糸原が歩き2死後に大山の2打席連続のツーランホームランがレフトスタンドに吸い込まれ、11点目。4回表はエスコバーに抑えられる。藤浪は3回裏は立ち直るが、4回裏、1死から筒香の四球とロペスのレフトフェンス直撃のヒットで一三塁とされ、佐野にライト前タイムリーヒットを打たれて3失点。さらに嶺井への死球で満塁とされるも後続を断ち無失点で切り抜ける。5回表、四番手石田が登板。糸原の内野安打と大山のレフト前ヒット、糸井の四球で満塁とするが陽川が投手ゴロに倒れて追加点はならず。5回裏、宮崎にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、藤浪は5回4失点で降板。6回裏は望月がロペスと佐野の連打で無死一二塁とされるが嶺井のライトフライで佐野が飛び出し帰塁するも糸井の返球に刺されて併殺に。ラミレス監督のリクエスト申請も、判定は覆らず。代打倉本を三振に取りピンチを脱した。7回表は三嶋に抑えられ、7回裏は桑原謙が抑える。8回表、続投の三嶋に対し、先頭の大山、糸井の連打で無死一三塁とし、陽川のタイムリーヒットで12点目。ナバーロのあわやホームランというフェンス上部へのタイムリー二塁打で13点目。中谷は申告敬遠で満塁に。梅野の三塁線を抜く2点タイムリー二塁打で15点目。二三塁で代打福留のセンター前2点タイムリーヒットで17点目。ここで石田は降板し、六番手の砂田が登板。糸原の死球で一二塁とし、大山のレフトスタンドへのスリーランホームランで20点目を奪った。8回裏、能見は度重なるエラーで1死一三塁とされるが、この日猛打賞の佐野を空振り三振に取ると、嶺井もレフトへのフライに打ち取り、得点を許さない。9回表は続投の砂田に抑えられたが、9回裏はドリスが難なく締めて連敗ストップ。藤浪が久々の勝利。ヒーローインタビューはタイガースでは山内、カークランド、掛布、ブラゼルに並ぶ1イニング2ホームラン、そしてプロ野球史上20人目となる1試合6安打を放った大山。
◎ベイスターズ21回戦……4-6
 ベイスターズの先発濱口から1回表に大山がソロホームランをレフトスタンドに叩きこんで先制。タイガースの先発は谷間の岡本。1回裏、大和にレフト前ヒットを打たれ、二盗を許し、宮崎のライト前タイムリーヒットで同点にされると、続くソトにバックスクリーンにツーランホームランを打たれる。しかし岡本は2回以降は好投し、4回3失点で降板。濱口も2回以降は立ち直る。5回裏は二番手望月が抑え、6回表に反撃。2死から大山がレフト線に二塁打を放つと、糸井のライト前タイムリーヒットで1点差に。ライトのソトが後逸する間に糸井は二進。ここで濱口は降板。二番手三上から陽川が左わき腹に死球。ナバーロはセンター前に同点となるタイムリーヒットを放った。6回裏は桑原謙が抑え、7回表はパットンに抑えられる。7回裏は藤川が抑え、リリーフ勝負に。8回表、続投のパットンに1死から糸井がライト前ヒットを放ち、すかさず二盗。陽川理右中間を破るタイムリー三塁打で勝ち越す。パットンはここで降板し、砂田に後続を断たれた。8回裏、続投の藤川が宮崎にライトポール際にあわやホームランというファウルを打たれる。ほっとしたのもつかの間、今度はレフトポール際に同点のソロホームランを打たれてしまった。ソトを歩かせて藤川は降板。能見は筒香を歩かせたもののロペスを三塁へのフライに打ち取りピンチを脱する。9回表は山崎康から糸原と植田の四球で2死一二塁とチャンスを作るが大山は初球を打ち損じてショートフライで勝ち越せず。9回裏は能見が抑えて延長戦に。10回表、エスコバーに抑えられると、10回裏、ドリスが2死から宮崎にヒットを打たれ、ソトにレフトスタンドにサヨナラツーランホームランを打たれ、惜敗。

愛すれどTigers週間MVP
投手……藤浪晋太郎
 完全復活とはいかないまでも、自らの満塁ホームランなどで大きくリードしていたこともあり久々の勝ち星。これをきっかけに今後の連戦で自信を取り戻してほしいという期待を込めてMVP。
野手……大山悠輔
 ドラゴンズ戦の2試合連続弾、ベイスターズ戦の記録ものの猛打。ついに大砲覚醒か。あっという間に10号ホームランを記録した。大卒2年目での二桁ホームランは岡田彰布以来だとか。いずれ岡田のように安心して四番を任せられる打者になってくれることだろう。

 次節は6連戦。神宮でスワローズ戦。マツダでカープ3連戦。甲子園でジャイアンツ2連戦という変則日程。雨で中止になった試合をはめ込むとこうなった、ということですね。移動が多くて大変だけれど、福留やメッセンジャーも復帰できるだろうし、なんとかしてほしい。特にマツダのカープ戦ではここでまたも胴上げを見せられてしまうというような屈辱のないようにがんばってほしい。やっぱり目の前で胴上げを見せられるのは嫌だものね。甲子園でやられっぱなしのジャイアンツにも今度こそお返しの連勝を頼んだで。
 それにしても北條の故障離脱は痛い。代わりに昇格したのは打撃では期待薄の森越であるからなあ。植田では打撃面で明らかに力不足。今成はどうした。けっこう一軍で場数を踏んでいるはずだから、いざという時に頼りになると思うのだが。金本監督は今成を嫌っているのだろうか。とにかく二軍を含めて総力戦で残り試合を戦うしかないのだ。

(2018年9月18日記)


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