愛すれどTigers


がんからの復活!原口サヨナラ打!

 今節からセ・パ交流戦。まずはZOZOマリンスタジアムでマリーンズと3連戦。初戦はメッセンジャーが粘りの投球を見せ、打線も涌井を攻略して先勝原口が一軍復帰の試合で代打タイムリー二塁打を放ち、ファンを泣かせた。第2戦は青柳が打たせて取るもエラー連発で敗れる。第3戦はドリスがあと一人で同点に追いつかれたが、糸原のタイムリーと島本のプロ入り初セーブで延長戦を制した。カードでは2勝1敗。続甲子園でのファイターズ戦は、初戦は西が好投するも雨天などのコンディション不良で守備が乱れて自責点ゼロで敗戦投手に。第2戦は岩田が好投するも7回に力尽きて打たれ、馬場が満塁ホームランを食らったりして大敗するも終盤に少し反撃してみせた。第3戦はガルシアが粘りの投球を見せると、打線も2点差から追いつき、最後は原口のサヨナラ打で1勝2敗。今節は3勝3敗。今季通算32勝27敗2分で勝率は.542の3位。首位カープとの差は3.0と少し詰まった。カープは交流戦に入ると毎年調子を落としてくれるなあ。

◎マリーンズ1回戦……11-3
 マリーンズの先発は涌井。1回表、近本のヒットと糸原の四球で無死一二塁とし、糸井のライト前タイムリーヒットで先制。一三塁として大山もセンター前タイムリーヒットで続き、まず2点をあげる。2回表には1死から木浪がセンター前ヒットで出るが、近本の二塁ゴロで二封。しかし糸原のレフト前ヒットはレフト菅野がバックホームして捕手吉田が大きく弾き、近本が一気に生還して3点差をつける。タイガースの先発はメッセンジャー。2回裏、井上への四球、レアードのヒット、菅野への四球で1死満塁とされ、三木にレフトへの犠牲フライを打たれて1点を返されると、吉田への四球でまたも2死満塁に。荻野にレフト前に同点となる2点タイムリーヒットを打たれる。しかし3回以降は立ち直り、粘りの投球。3回表は2死から梅野が三塁打を放つも高山は三振で勝ち越しならず。4回表、花見のヒット、糸原の四球、糸井の内野安打で2死満塁とするも大山はライトフライに倒れ、またも得点機を逸する。4回裏、中村奨の二塁打と三木の内野安打で1死一三塁とされたが、吉田のセーフティスクイズはメッセンジャーが好捕して三塁走者の中村奨を追いこみタッチアウト。荻野は二塁ゴロで切り抜ける。5回裏、梅野がライトのラッキーゾーンに勝ち越しのソロホームランを叩きこむ。涌井は5回4失点で降板。6回表、二番手チェン・グァンユウには走者を出すも抑えられる。メッセンジャーは6回3失点で交代。7回裏、藤川が抑えると、8回表、三番手西野に対し2死からヒットの糸原を置いて糸井がライトスタンドに特大のツーランホームランを放ち、3点差に。8回裏はジョンソンが三人で片づける。9回表、五番手レイビンからマルテがレフトスタンドにソロホームランを放てば、梅野が歩き、高山の打席で二盗、三盗を決める。高山は三振したが、代打に大腸がんから復帰の原口が登場。レフトフェンス直撃のタイムリー二塁打を放つ。原口は二塁へヘッドスライディング。代走に江越。2死から木浪がセンター前にタイムリーヒットを放ち6点差とすると、植田は死球、糸井は四球で2死満塁に。ここで六番手に田中がマウンドへ。大山は右中間を破る2点タイムリー二塁打を放つ。糸井が一気にホームを狙うも惜しくも憤死したが、8点差をつけ、9回裏は島本が三者凡退で締めた。勝利投手は久々にメッセンジャー。ヒーローインタビューはビジターでは異例の2人で、決勝ホームラン、三塁打に2盗塁と大暴れの梅野と、復帰後初打席でタイムリーの原口。
◎マリーンズ2回戦……4-5
 マリーンズの先発は岩下。2回表、梅野が歩き、高山と荒木は連続三振に取られたが、木浪のライト前ヒットで一三塁とする。近本も歩いて満塁になり、糸原のユニフォームの袖をかする押し出し死球で1点先制。しかし、糸井は一塁ゴロで大量点はならず。タイガースの先発は青柳。2回裏、中村奨にライト前ヒットを打たれると、菅野のショートゴロは木浪がファンブルして内野安打にしてしまう。平沢の二塁ゴロは二封のみで併殺をとれず。吉田のレフト前タイムリーヒットで同点とされると、一三塁から荻野のショートゴロは木浪が弾いてタイムリーエラーとなり逆転を許す。鈴木の一塁ゴロも二塁封殺のみでへ木浪の一塁送球がそれ、併殺はならず。2死一三塁となり清田の打席で三塁走者の鈴木が飛び出し狭殺プレーとなりタッチアウト。3回裏には四球の清田を置いて井上にレフトスタンドにツーランホームランを打たれて3点差とされる。4回表、ヒットの高山が盗塁をして2死二塁とし、近本は四球。糸原のレフト前タイムリーヒットで2点差とすると、近本は三進し一三塁に。糸井のライト前タイムリーヒットで1点差まで迫るが、大山はレフトフライに倒れ、同点にはならず。5回表はマルテの内野安打と梅野の四球でチャンスを作るも後続を断たれる。5回裏、2死から井上は死球。レアードのレフトライナーは風に流され江越が追うも捕れずタイムリー二塁打となりまたも2点差に。岩下は5回で交代。6回表、二番手チェン・グァンユウに対し、近本がセーフティバントで出ると、糸原は歩き、糸井の二塁ゴロで1死一三塁に。大山がレフトにタイムリーヒットを放ち1点差に詰め寄る。ここで三番手東條に交代。マルテは空振り三振。梅野が歩いて満塁にするも、高山は投手へのフライでひっくり返せず。たたみかけられなかったのは大きかった。7回表、四番手唐川に対し2死から近本がセンター前ヒット。糸原の打席で二盗するも、捕手の江村にせっつかれるようにして井口監督がリクエスト申請すれば、判定は覆りタッチアウトに。これでタイガースへの流れが断ち切られた。青柳は7回まで投げて降板。8回表は酒居から糸原がレフト前ヒット。1死後、エンドランで大山が放ったライナーは三塁のレアードが好捕し、糸原はきるできず併殺に。8回裏は能見が走者を許すも無失点で切り抜ける。9回表、六番手益田からマルテがレフト前ヒットを放ち、代走は植田。梅野の打席で二盗し、梅野の二塁ゴロで三進。高山のレフトへのヒット性の当たりは清田がノーバウンドでキャッチし、飛び出していた植田は帰塁できずまたも併殺で試合終了。失策と、走塁死で流れをマリーンズにみすみすやってしまった。
◎マリーンズ3回戦……4-3
 マリーンズの先発は種市。1回表、1死から糸原がセンター前ヒットで出ると、2死後、大山の右中間を破る二塁打で二三塁とし、マルテのセンター前タイムリーヒットで2点先制する。タイガースの先発は高橋遥。2死から清田と井上を歩かせ、レアードのレフト前に落ちるタイムリーヒットで1点を返される。3回裏、1死から糸原の二塁ゴロを中村奨が弾いて出塁。糸井はショートへの内野安打、大山の打席で暴投、そして大山は四球で満塁とし、マルテのライトへの犠牲フライで2点差とする。3回裏、二塁打の鈴木が清田のライトフライで三進。しかし井上を二塁ゴロに取るとレアードは歩かせて中村奨を空振り三振に取って切り抜ける。4回裏、レフト前ヒットの岡は投手ゴロの間に三進。吉田のセンター前タイムリーヒットで1点差に。高橋遥は5回2失点で交代。6回裏、二番手小野は三者凡退に抑える。7回裏、2死から鈴木を歩かせ、清田の二塁打で二三塁とされると、井上には肩口に死球。井上と梅野がホームベース上でにらみ合い、ベンチからも選手たちが飛び出してきて険悪な雰囲気に。審判から警告試合が宣告された。満塁のピンチに勝つ気をレフトフライに打ち取り、リードを保った。種市は中盤から好投。7回3失点で降板し、8回表には田中靖が登板し、三者凡退に抑えられた。8回裏、三番手藤川は1死から岡にレフト前ヒットを打たれ、代打菅野にも一二塁間に強い当たりを打たれるが、マルテが横っ跳びで好捕し、一塁アウト。岡は二進。吉田の打席で藤川のワンバウンド投球をしっかり押さえた梅野は飛び出していた岡を見て二塁へ送球してタッチアウトでピンチを脱した。9回表は三番手ブランドンに抑えられる。9回裏、クローザーのドリスは2死から鈴木を歩かせ、清田の打席で暴投。鈴木は二進。清田のライト前ヒットは前進守備にもかかわらずフルカウントで走り出していた鈴木のホームインを許し、土壇場で同点に。10回表、四番手益田に対し、1死から近本がライト前ヒットで出ると、糸原氏センター前ヒットで一二塁とし、糸井のライト前タイムリーヒットで近本が一気に生還して勝ち越す。10回裏は島本が登板。香月の二遊間の当たりは糸原が好捕し、ストライク送球で一塁アウト。島本は中村奨を空振り三振に取ると、岡をレフトフライに打ち取ってプロ入り初セーブをあげた。同点打を打たれたドリスが3勝目。ヒーローインタビューは決勝打の糸井。
◎ファイターズ1回戦……2-3
 タイガースの先発は西。1回表、先頭の西川にセンター前ヒットを打たれるも、太田は二塁ゴロで二進。近藤を歩かせ一二塁とし、中田はセンターフライ、清宮は二塁ゴロでピンチを脱した。ファイターズの先発は有原。1死から糸原がセンター前ヒットで出ると、糸井が歩いてこちらも一二塁とチャンスを作るが、大山、マルテと連続三振で得点ならず。3回まで両投手が持ち味を出して好投。4回表、先頭の近藤にライト線に二塁打を打たれ、糸井の送球がそれる間に三進。清宮にセンターへ犠牲フライを打たれて先制点を許した。6回表、1死から近藤がライト前ヒットで出ると、中田のファールフライをマルテが落球。打ち直しの一打は右中間を襲い、糸井がとびこむもショートバウンドで後逸し近藤は一気にホームインし、2点差に。さらに清宮にはレフト前に落ちるテキサスヒットで一三塁とされたが、石井一は三振。石川亮を三塁ゴロに打ち取り、追加点は許さず。6回裏、ここまでチェンジアップを打ちあぐねていた打線が、ファーストストライクを狙い打ち。糸井と大山の連打、マルテの四球で無死満塁に。梅野は空振り三振に倒れたが、高山の一塁ゴロの間に糸井が生還して1点差に。代打原口の打席で暴投、大山が生還して同点に追いついた。しかし原口は三振で逆転はならず。7回表、中島の三遊間の当たりを北條が好捕するも一塁へ悪送球して中島は二進。ここで雨脚が強くなり中断する。再開後、代打杉谷が送って1死三塁に。西川は歩き、大田にセンターへ犠牲フライを打たれてまたもリードを許す。有原は6回2失点、西は7回3失点でそれぞれ交代。7回裏は二番手見西野前に三者凡退。8回表は二番手能見が四球とバントでピンチを作るも2死一二塁から中島がレフトフライで追加点は許さず。8回裏、三番手石川直から大山の投手フライを三塁平沼と一塁中田が衝突して落球とチャンスをもらうも後続を断たれる。9回表、三番手島本は清水の二塁打と西川の内野安打で無死一三塁とされるも大田の打席で跳びだした西川を梅野が刺し、大田は空振り三振。近藤を二塁ゴロに打ち取り、切り抜ける。9回裏、秋吉に対して1死から北條がレフト線へ二塁打。代走は植田。しかし代打鳥谷は見逃し三振。近本はセンターフライに倒れ、初戦を落とした。両チームともミスからの失点が大きく響いた試合となった。
◎ファイターズ2回戦……5-10
 タイガース岩田、ファイターズ金子の投手戦。3回裏、先頭の北條がライトと一塁の間に落ちるテキサスヒットで出、岩田の打席の初球で二盗。岩田はスリーバント失敗。近本の一塁ゴロで北條は三進。しかし糸原がタイミングをずらされて二塁ゴロに終わり、先制点はならず。4回表、大田と近藤のヒットで1死一三塁とされ、清宮の一塁への強いゴロはマルテのミットをかいくぐるライト前タイムリーヒットとなる。渡邊が歩いて満塁とされ、清水はショート強襲のタイムリー内野安打。しかし中島を投手ゴロ併殺に取って2失点にとどめた。その後は両投手のていねいな投球で両チームの打線は沈黙。7回表、球が高めに浮いてきた岩田がつかまる。ヒットの清水を置いて、1死から中田が左中間を破る二塁打を放つと、清水は一気に本塁へ。一度はセーフの判定が下ったが、矢野監督のリクエスト申請で覆り憤死。2死二塁から西川のライト前ヒット手せ一三塁とされ、大田と王に連続タイムリーヒットを打たれ、2点追加される。近藤を歩かせて満塁とされると、清宮には押し出しの死球。ここで岩田は降板。二番手の馬場は渡邊にバックスクリーンに飛びこむ満塁ホームランを打たれ、一気に9点差をつけられる。それでもなんとか後続を断つも、7回裏には二番手のロドリゲスの前に三者凡退。8回表には代打横尾に左中間スタンドに入るソロホームランを打たれ、10点差に。8回裏、三番手の堀に対し、タイガース打線も反撃。ヒットの高山を置いて北條がレフトポール際にツーランホームランを放つ。代打上本が内野安打で続くも近本は三振、糸原はレフトフライに倒れ、ここで四番手の鍵屋にスイッチ。原口はショートゴロに倒れる。9回表は守屋が三者凡退に抑え、9回裏の反撃を呼ぶ。先頭の大山がセンター前ヒットで出ると、荒木のセカンドライナーは渡邊が弾き、ハーフウェイの大山は二封。1死一塁から島田が歩き、高山の左中間を破るタイムリー二塁打で1点を返し、二三塁から北條が右中間を破る2点タイムリー二塁打で5点差に迫る。ここで鍵谷は降板。五番手公文に対し、上本は三振、近本はショートゴロで反撃を断たれた。ジョンソン不在で先発を引っ張らなければならないのが裏目に出てしまった。
◎ファイターズ3回戦……4-3
 タイガースの先発はガルシア。初回から苦しい投球。西川のヒット、王への四球で1死一二塁。しかし近藤をレフトフライに打ち取ると、清宮を空振り三振に取って切り抜けた。2回表には渡邊を歩かせ清水のヒットで無死一二塁に。中島の二塁ゴロで二三塁に進まれるが、上原を空振り三振に取り、西川を歩かせて満塁にされるも、大田をショートゴロに打ち取る。3回表には1死から近藤に膝を直撃する投手ゴロを打たれ、内野安打に。清宮は空振り三振に取るも、渡邊にライト前ヒットを打たれ、清水の三塁ゴロを大山がトンネル。1点を先制される。4回表には大田の二塁打と王のヒットで2死一三塁とされるが近藤を―二塁ゴロに打ち取り追加点は許さず。ファイターズの先発は上原。速球にタイミングが合わず、3回まで一人の走者も出せず。4回裏、1死からついに糸原がライト前ヒットで出ると、糸井は一塁ゴロで二封。大山の打席で糸井は二盗。栗山監督のリクエスト申請も判定は覆らず、2死二塁から大山のセンター前タイムリーヒットで同点とする。マルテの四球と梅野の内野安打で満塁と攻め立てるが、高山は空振り三振で勝ち越しならず。上原は4回1失点で交代。5回表、1死から渡邊を歩かせて清水と中島の連打で満塁に。しかし代打中田を投手ゴロ併殺に打ち取り、無失点で切り抜けた。5回裏は二番手公文に抑えられる。6回表、二番手島本が内野安打の西川を置いて大田にライトポール際にツーランホームランを打たれてリードを許す。近藤のヒットで2死一塁としたところで三番手守屋が登板。渡邊にもヒットを打たれたが、清水をセンターフライに打ち取り追加点は許さず。守屋は7回も好投。6回裏はロドリゲスの前に三者凡退。7回裏、四番手の宮西からマルテがレフト前に落ちるヒットを放つと、梅野のレフト線への二塁打で二三塁とし、高山のショートゴロの間にマルテが生還して1点差とする。北條の打席で梅野が三盗、捕手清水の悪送球で梅野は一気にホームを突き同点に。代打荒木の今季初安打となる二塁打も出たが、勝ち越しはならず。8回からは藤川が2イニングをしっかり抑えて打線の奮起を待つ。ファイターズも8回裏は石川直を投入しリリーフ勝負に。9回裏、クローザーの秋吉が登板。2死から高山がセンター前ヒットで出ると、北條のライト前ヒットで一三塁とし、代打に原口。北條が二盗を決めると、原口はセンター前にサヨナラタイムリーヒットを放った。藤川が勝利投手に。ヒーローインタビューはサヨナラ打の原口。感謝の言葉とともにシーズン前に約束した「必死のグッチ」を披露した。

愛すれどTigers週間MVP
投手……藤川球児
 ジョンソンが登板過多で離脱したリリーフ陣で、無失点を続けセットアッパーの役割を十分に果たしている。ファイターズ戦で若きスラッガー清宮を赤子の手をひねるように片づけたのにはしびれた。火の玉ストレートは健在である。
野手……原口文仁
 他に誰がいるというの。病魔からの復活を代打タイムリーで果たすと、梅野の負担軽減でキャッチャーのポジションにつき、そして劇的な代打サヨナラ打! 私はテレビの前で泣いたよ。原口に引っ張られるように北條や高山も打ち出した。今季タイガースが優勝するようなことがあれば、それは原口の有形無形のパワーによるものになるだろうと、勝手に予言しておく。

 次節はビジターが6試合。ヤフオクドームでホークス戦。そして京セラドームに戻ってバファローズ戦。もっとも京セラドームは準本拠地なので、そんなに厳しいロードではない。交流戦に入ってますます勢いのついたホークスをメッセ、青柳、高橋遥が迎え撃つ。大丈夫。こちらには原口がいる。野球の神様がついている。最低1つは勝ってほしい。2勝でもいいぞ。3タテなら言うことないぞ。バファローズはなかなか調子が上がらない。申し訳ないけれど、ここで一気に弾みをつけたいね。

(2019年6月10日記)


目次に戻る

ホームページに戻る