セ・パ交流戦も今節で終了。倉敷マスカット球場で1試合行い、甲子園球場で5連戦。まずはゴールデンイーグルス戦。倉敷初戦は中盤まで互角。しかし地元出身の守屋が打たれて敗れる。甲子園に戻っての第2戦は延長戦に持ち込んだが能見が打たれて連敗。第3戦は石橋の前に苦戦しあと1点が遠く敗れる。カード0勝3敗。最後のカードはライオンズ戦。初戦はリリーフ陣の好投で接戦をものにし、第2戦は岩田が好投し、打線の援護もあり連勝。第3戦はガルシアが7点を失い、打線も残塁の山で敗れ、2勝1敗。今節は2勝4敗。今季通算35勝34敗4分で勝率は.507の3位。首位ジャイアンツとの差は3.5。交流戦は6勝10敗2分の10位。バファローズ戦とイーグルス戦で惜しくも勝利を逃したのが大きく響いた。
◎ゴールデンイーグルス1回戦……3-5
イーグルスの先発は左腕塩見。1回裏、1死から糸原がセンター前ヒットを放つと、2死後、大山のライト前ヒットで一二塁とし、マルテのレフト前タイムリーヒットで先制。しかし三塁を狙った大山を見てレフトは二塁へ送球。ベースカバーに入った浅村と大山が交錯、大山が倒れこんでしまい、タッチアウト。インプレーとはいえ、こういうケースでは審判がタイムを取ることができるのではなかったか。タイガースの先発はメッセンジャー。2回表、先頭のブラッシュを歩かせ、1死後、ウィーラーの一二塁間の当たりは糸原が好捕するも内野安打に。辰巳の一塁ゴロはマルテが二封。北條が一塁へ転送するも悪送球でブラッシュが一気に生還して同点とされる。2回裏、ヒットの梅野は北條の打席で二盗。北條の捕手前のゴロの間に三進。しかしメッセンジャーは空振り三振で得点できず。3回裏、近本の久々のヒットはライトスタンドに突き刺さる勝ち越しのソロホームラン。ところが4回表、ヒットの銀次を置いてウィーラーがレフトスタンドに逆転のツーランホームラン。4回裏、先頭のマルテがレフト前ヒットを放ち、梅野の二塁ゴロで二封。それ打も高山のセンター前ヒットで梅野は一気に三塁に進む。北條の打席で塩見が暴投し、労せずして同点に追いついた。塩見は5回3失点で降板。6回裏は二番手青山に三者凡退に抑えられる。7回裏は三番手ハーマンに対し高山のヒットと梅野のバントで1死二塁とするも代打福留、近本が連続三振で得点ならず。メッセンジャーは7回限りで降板。8回表、二番手は地元岡山出身の守屋。浅村とブラッシュの連打で無死一三塁とされ、ブラッシュの代走に島井。銀次の打席で島井は二盗。銀次は空振り三振に取ったが、ウィーラーのライトへの犠牲フライで勝ち越される。ここで守屋は降板。三番手島本は辰巳にレフト前タイムリーヒットを打たれて2点差に。続く山下には頭部死球で島本は危険球退場。四番手の能見は代打今江を一球でライトフライに打ち取る。8回裏は四番手ブセニッツに対し2死から大山がヒットで出るもマルテはショートフライで得点できず。9回表は続投の能見が三者凡退に抑えて味方の反撃を待つ。しかし9回裏、クローザー松井の前に梅野、高山、代打上本が三者三振で逃げ切られた。
◎ゴールデンイーグルス2回戦……4-9
イーグルスの先発は美馬。1回裏、1死から四球の糸原とヒットの糸井を置いて大山がレフトスタンドに先制のスリーランホームランを叩きこむ。タイガースの先発は青柳。2回表、ブラッシュにレフトスタンドにソロホームランを打たれ2点差に。2回裏、高山のヒット、木浪の二塁打、青柳の四球で無死満塁とし、近本の二塁ゴロの間に高山が生還してまたも3点差とするが、糸原の二塁ゴロで青柳が二三塁間にはさまれてタッチアウト。糸井は二塁へのフライでさらなる追加点はならず。ここで大きく点差をつけておきたかった。3回表、2死から茂木を歩かせると、島内のヒットで一三塁とされるも、ここは浅村を三塁ゴロに抑えて切り抜ける。4回表、1死から銀次のヒットとウィーラーへの四球で一二塁とされる。辰巳のピッチャー返し気青柳が好捕してライナーでアウトに。しかし代打渡邊佳のライト前タイムリーヒットで2点差に。美馬は3回で降板し、4回裏はベテラン久保に抑えられる。5回表、二塁打の茂木を置いて島内のライト前タイムリーヒットで1点差とされると、浅村とブラッシュの連打で同点に追いつかれた。ここで青柳は降板。二番手の岩崎は銀次にバントされるも一塁マルテが判断よく三封。ウィーラーのホームベースにあたる捕手前のゴロはフェアの判定。梅野が三塁へ送球し、大山が一塁に転送して併殺でピンチを脱した。平石監督の抗議も判定は変わらず。5回裏、続投の久保から糸井のヒット、大山の死球、マルテの四球で2死満塁とするも梅野はセカンドフライで勝ち越しならず。6回裏、三番手青山に対し、木浪の二塁打と近本の二塁への内野安打でチャンスを作るも糸原はセンターフライ。ホームが遠い。7回表は三番手の小野がブラッシュへの四球と銀次の二塁打でピンチを作るもウィーラーを三塁ゴロに下す。7回裏は四番手ハーマンに抑えられ、8回表は藤川が茂木のあわやホームランという当たりを糸井の好捕でアウトにするなどして抑える。8回裏、ブセニッツの前に三者凡退に終わると、9回表はドリスが三者凡退でお返し。9回裏、六番手の変則左腕高梨から近本が歩き、糸原のバントで二進。糸井のライト前ヒットで一三塁とするも、ここで七番手森原が登板。大山のショートゴロで近本が本塁を突くもタッチアウト。マルテは平凡なフライでサヨナラならず。10回表、守屋がブラッシュへの四球、銀次のレフト前ヒット、ウィーラーへの四球で無死満塁とされて降板。代わった能見は辰巳に勝ち越しのセンター前タイムリーヒットを打たれる。しかし代打今江、山下を連続の内野ゴロに打ち取り、最少失点で逃げ切るかと思われたが、茂木に2点タイムリー二塁打を打たれると、島内に2点タイムリーヒットを打たれ、降板。浜地が島井を三塁ゴロに抑えて、なんとか長い攻撃を終わらせた。10回裏、松井の前に三者凡退で連敗は続く。
◎ゴールデンイーグルス3回戦……2-3
イーグルスの先発は石橋。1回裏、1死から糸原がレフトの頭を越す二塁打で出ると、糸井のライト前タイムリーヒットで先制。しかし大山は三塁ゴロ併殺で石橋を立ち直らせる。タイガースの先発は高橋遥。2死から茂木が二塁内野安打で出るも、島内の打席で牽制球で釣り出しタッチアウト。4回裏、梅野のバックスクリーン左に飛びこむソロホームランで2点差とする。5回表、好投の高橋遥をバックが守れない。ウィーラーの強い一塁ゴロは原口が後逸し、エラーで出塁。辰巳のセンターフライは近本が落球して無死一二塁に。大田のセンター前ヒットで満塁とされる。石橋は三振に取ったが、茂木のセンター前2点タイムリーヒットで同点に追いつかれた。それでも島内をショートゴロに打ち取ると、浅村は空振り三振。逆転は許さず。7回表、1死から太田にヒットを打たれるも、石橋の投手ゴロで二封。茂木にはライト前ヒットを打たれて一二塁とされ、島内のセンター前ヒットで石橋が一気にホームを突き、勝ち越しを許す。ここで高橋遥は降板。二番手の小野は浅村をライトフライに打ち取り、追加点は許さず。8回表、1死から銀次が内野安打で出ると、ウィーラーのライト前ヒットで一三塁とされ、代走は三好。辰巳の打席で三好が二盗。辰巳は二塁ゴロで三塁走者の銀次が飛び出し狭殺プレーでアウトに。なぜか三好は二塁にとどまり、それを見た大山が二塁に送球。辰巳が二塁まで走っており、その辰巳にタッチをしてダブルプレーに。三好のボーンヘッドに救われた。8回裏、木浪のライト前ヒットと代打福留のライト前ヒットで無死一三塁に。福留の代走には植田。耳でイーグルスはついに石橋をあきらめて高梨にバトンタッチ。近本の高いバウンドの二塁ゴロでなぜか木浪はホームを突かず、植田が二進したのみ。糸原の打席で木浪の代走に江越。糸原の投手ゴロで江越は狭殺。しかしその間に
走者は二三塁に進む。糸井が歩いて2死満塁に。三番手青山がマウンドに上がり、大山はセンターフライに倒れ、逆転のチャンスをつかめない。9回表は島本が抑える。9回裏、クローザーの松井の前に原口は空振り三振。しかし梅野がセンター前ヒットで出る。高山に期待がかかったが三塁ゴロで梅野が二封。代打マルテはハーフスイングを空振りに取られ、三振で試合終了。好投の高橋遥も、味方の守備のミスで崩れてしまった。
◎ライオンズ1回戦……5-3
タイガースの先発は西。1回表、秋山翔に左中間に二塁打を打たれると、源田のセンター前タイムリーヒットで先制点を許す。さらに外崎にもヒットを打たれたが、山川を空振り三振に取ると森も空振り三振。そして三盗を試みた源田を梅野が刺し、最少失点にとどめた。ライオンズの先発は高橋光。1回裏、近本の投手ゴロは高橋光が一塁へ悪送球し、近本は二塁へ。糸原の一塁ゴロで三進し、糸井の二塁ゴロでホームインして同点に。大山のショートゴロは源田が弾いてエラーで出塁。マルテのレフトの頭を越すタイムリー二塁打で大山は一気にホームインして勝ち越す。2回裏、ヒットの木浪を西が送り、近本の二塁ゴロで三進。糸原が歩き、糸井のライト前タイムリーヒットで2点差とした。4回表、山川と森の連打で無死一三塁とされ、中村はレフト前タイムリーヒットを放つ。木村のバントで1死二三塁とされ、金子侑のライト前タイムリーヒットを放ち追いつかれた。5回表、2死一二塁の場面で西は中村から空振り三振をとり、プロ入り通算1000奪三振を記録した。高橋光は5回3失点で降板。6回表は左腕佐野に抑えられる。西は6回3失点で交代。試合はリリーフが鍵に。7回表、二番手岩崎が三者凡退に抑える。7回裏、続投の佐野に対し糸原と糸井の連打で無死一三塁とし、佐野はここで降板。三番手ヒースは大山を歩かせて満塁に。マルテ空振り三振のあと、梅野は背中に押し出し死球。思いもよらぬ形でリードした。8回表、藤川は山川、中村を空振り三振に取るなどして抑える。8回裏、四番手小川に対し、植田がライト前ヒットで出ると、近本が送って二進。糸原のセンター前タイムリーヒットで2点差とする。9回裏はドリスが三者凡退で逃げ切り、連敗をやっととめた。ヒーローインタビューは好リリーフで今季初勝利の岩崎、タイムリーの糸原と糸井。
◎ライオンズ2回戦……6-2
タイガースの先発は岩田。1回表、先頭の秋山翔を歩かせるも、源田は投手ゴロで二封。しかし送球を木浪がこぼして拾い直すミスで、併殺はならず。外崎の打席で源田を牽制で釣り出すもマルテの送球がそれて二盗に。しかし外崎は投手ゴロ、山川はショートフライと後続を断ち、先制点は取られず。2回表、中村にセンターバックスクリーンに先制のソロホームランを打たれる。4回表には、ヒットの山川を森のショートゴロ併殺で走者なしにしたところでまた中村にレフトスタンドにソロホームランを浴びる。ライオンズの先発は本田。3回までは完璧に抑えられていたが、4回裏、近本のセンター前ヒットで反撃開始。糸原の打席で近本は二盗。辻監督のリクエスト申請も判定は覆らず。糸原はセンターフライで走者を進めることはできず。しかし糸井の打席で近本は三盗。糸井の二塁後方のフライは風に押し戻されてセンター前に落ちるタイムリーヒットとなる。大山のライト線への二塁打で二三塁とし、マルテのレフト前2点タイムリーヒットで逆転。5回裏にはライト前ヒットの高山を置いて木浪が左中間を破るタイムリー二塁打で2点差とする。6回裏、糸井があわやホームランというライトフェンス直撃の二塁打を放つと、大山のレフト前タイムリーヒットで3点差に。2死後、高山を迎えたところで左腕小石に交代。高山はショートフライに倒れる。岩田は6回2失点で交代。7回表、二番手の小野は三者凡退に抑える。7回裏、1死から植田のファールが捕手森の股間を直撃して岡田と交代。植田はライト前ヒットで出、近本の打席で二盗。近本の二塁ゴロの間に三進。糸原のセンター前タイムリーヒットで4点差とする。8回表は三番手藤川が抑え、8回裏は三番手森脇に対し2死から梅野と高山の連打で一三塁と攻めるも木浪は見逃し三振。四球と思い歩きだしたが、判定はストライク。9回表はドリスが三者凡退で締めて連勝。ヒーローインタビューは勝利投手の岩田と逆転タイムリーのマルテ。
◎ライオンズ3回戦……3-7
ライオンズの先発は松本航。1回裏、2死から糸井が歩き、大山のレフト前ヒットで一二塁とすると、マルテのレフト前に落ちるタイムリーヒットで先制する。タイガースの先発はガルシア。2回表、1死から中村にライトオーバーの二塁打を打たれ、2死後、金子侑の三塁ゴロを大山が一塁へ悪送球し、中村がホームインして同点となる。4回裏、2死から高山が歩き木浪の内野安打で走者をためるもガルシアは空振り三振でチャンスを生かせず。5回表、1死から愛斗がセンター前ヒットで出ると、松本航のバントで二進。秋山がレフト前に落とす技ありのタイムリーヒットで勝ち越しを許す。6回表、1死から山川、中村、岡田の三連打で満塁とされ、金子のセンター前2点タイムリーヒットを打たれ、さらに近本の悪送球で二三塁とされる。愛斗の強いショートゴロは木浪が好捕するも一塁は辛うじて間に合わずタイムリー内野安打に。矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず。ここでガルシアは降板。二番手には岩崎。代打栗山はセンターフライに取るも、秋山にレフトオーバーの2点タイムリー二塁打を打たれ、6点差に。松本航は5回1失点で交代。6回裏、二番手マーティンに対し、マルテと梅野の連打でチャンスを作るも1死後、梅野のショートゴロ併殺でチャンスをまたも生かせない。7回表は三番手守屋が三者凡退に抑える。7回えら、三番手平井から原口がセンター前ヒットで出ると、近本の一塁ゴロで二進。2死後、糸井のライト前ヒットで一三塁とし、大山のレフト前タイムリーヒットで1点を返す。さらにマルテが歩いて満塁とするも代打鳥谷はレフトフライに倒れ、ビッグイニングを作れず。8回表は島本が三者凡退に抑える。8回裏、ヒットの高山を置いて木浪が左中間を破るタイムリー二塁打を放ち、原口が四球を選ぶ。近本は三振に倒れたが、糸原はレフト前ヒットでまたも満塁に。ここで平井に代わりヒースが登板。陽川はレフトフライに倒れ、大山は空振り三振と、またも最少得点にとどまる。9回表は浜地が三者凡退に抑え、9回裏、クローザーの増田から上本の一塁へのフライを山川が落球して出塁したが、後続を断たれて連勝はストップ。交流戦の最後を勝利で飾ることはできなかった。
愛すれどTigers週間MVP
投手……岩田稔 大阪桐蔭高の同級生である中村に2発食らった以外は、もちまえのゴロを打たせる投球でさしもの山賊打線もその老獪さに手を焼いた。4月以来2ヶ月ぶりの勝利となったが、これまでも打線の援護があれば勝てていた試合を落としているのが気の毒だった
野手……糸井嘉男 一発は出ないけれど、マルチ安打を連続して続け、ここぞというところでしっかり打点を稼いでいる。福留が戦列離脱した今、糸井のバットにチームの勝敗がかかっている。
福留がよかった方のふくらはぎも傷め、登録抹消。完治するまでしっかり二軍で調整してほしい。福留とジョンソンの不在が交流戦負け越しの大きな原因となったか。あとは近本の不調。5日間、試合はない。ミニキャンプをするもよし、とにかくエラーの数だけはこれ以上増やさないでほしい。次節はナゴヤドームのドラゴンズ戦2試合のみ。交流戦でも調子の出なかった相手だけに、ここでしっかりと勝ち星を積み重ねてほしい。
オールスターファン投票で梅野、ジョンソン、近本が選出された。監督推薦で投手陣からも何人か選ばれるだろう。やはり勝たんとあかんのやなあ。
(2019年6月24日記)