愛すれどTigers


カープを3タテし、2位浮上

 オールスター前の9連戦。まずは横浜スタジアムでベイスターズ3連戦。初戦は神茶谷の前に得点できず落とす。第2戦はガルシアが打たれるも濱口からも打ち返し、延長11回に近本を三塁に置いて糸原がライナー性の犠牲フライを放ち辛勝。第3戦はメッセンジャーが援護をもらうとそれ以上に打たれて敗れ、このカードは1勝2敗。甲子園に戻ると、不調のカープ戦。初戦は岩田の好投で取り、2戦目は糸原の貴重なスリーランホームランのれリードを守り切り、3戦目は高橋遥人と床田の投手戦を1点差で制して3連勝。今節は4勝2敗。今季通算39勝38敗4分で勝率は.506で2位に浮上。首位ジャイアンツとの差は6.5で直接対決を迎えることになった。

◎ベイスターズ13回戦……0-4
 ベイスターズの先発は上茶谷。1回表、1死から糸原がセンター前ヒットを放つも糸井はセンターフライ、大山は空振り三振で先取点は取れず。2回表は先頭のマルテがセンター前ヒットで出るも、梅野の二塁へのライナーでマルテは飛び出し帰塁が遅れ併殺に。高山の二塁ゴロはソトの悪送球で出塁し、上茶谷のボークで二進するも木浪は一塁へのライナーに倒れるちぐはぐな攻撃。タイガースの先発は西。3回裏、上茶谷にヒットを打たれるも神里の二塁ゴロ併殺で一息ついたところを佐野にライトスタンド上段に入るソロホームランで先制される。5回表、梅野と西のヒットで2死一二塁。ここで近本は空振り三振するが伊藤光が捕逸で降り逃げとなり、満塁に。しかし糸原は空振り三振で満塁のチャンスをこの試合でも生かせず。5回裏、1死から神里にセンター前ヒットを打たれ、佐野の左中間を破るタイムリー二塁打で追加点を許す。宮崎のセンターにふけるかという当たりは木浪が好捕するも一塁へ悪送球して1死二三塁に。しかし筒香の三塁へのライナーを大山が好捕し、神里は帰塁できず大山がそのまま三塁ベースを踏んで併殺で追加点を許さず。6回表、糸井と大山の連打でチャンスを作るがマルテはレフトフライ。梅野のショートゴロは二封のみで一三塁とチャンスは続き、高山の四球でまたも満塁。ここで上茶谷は降板し、石田が登板。木浪は二塁ゴロでまたまた満塁のチャンスを生かせず。7回表、三番手の三嶋に対し、1死から近本がレフト前にヒット性の当たりを放つも筒香に地面すれすれで捕られてアウトに。糸原の打席でエスコバーにスイッチ。糸原はショートゴロに倒れる。西は6回2失点で降板。7回裏は岩崎が三者三振。8回表は座苦闘のS古葉に糸井が抑えられると、パットンに交代。大山は歩くがマルテの投手ゴロ併殺で得点ならず。8回裏、小野がつかまる。宮崎にセンター前ヒットを打たれ代走は柴田。1死後、ソトのライト前ヒットで一二塁とされ、ソトの代走に中井。ロペスが歩いて満塁に。伊藤光はライトポール際に大きなファールを放つが、ラミレス監督はリクエスト要求。結局伊藤光は押し出し四球で3点差に。大和のレフト前に落ちるタイムリーヒットで4点差に。小野は降板して島本に交代。代打乙坂を三振に取ると、神里はセンターフライでさらなる追加点はゆるそず。9回表はクローザー山崎康の前に三者凡退で2試合連続の完封負け。
◎ベイスターズ14回戦……4-3
 ベイスターズの先発は濱口。1回表、糸井のライトスタンドへのソロホームランで先制。しかし、タイガースの先発ガルシアも1回裏にソトにライトスタンドに同点のソロホームランを打たれる。2回裏、先頭の宮崎を歩かせ、中井の二塁ゴロで二封。伊藤光の三塁線の当たりは大山が好捕して一塁アウト。その間に中井は二進。大和のライト前タイムリーヒットで勝ち越しを許した。以降は両投手とも持ち味を発揮して投手戦となる。濱口は5回1失点で交代。6回表は国吉に抑えられる。6回裏、ソトのショートゴロは北條の悪送球で出塁を許し、ロペスの右中間フェンスにあたる二塁打で無死二三塁に。筒香のライトへの犠牲フライで2点差とされてしまった。それでもガルシアは後続を断ち、最少失点にとどめる。7回表は三番手三嶋に抑えられる。ガルシアは6回3失点で交代。7回裏、二番手守屋は1死から大和に二塁打を打たれ、能見と交代。能見は神里を歩かせたが、後続を断ち追加点を許さず。8回表、四番手パットンに対し、1死から高山が四球を選び、上本のレフト前ヒットで一二塁とする。北條はショートフライに倒れるが、糸井を迎えたところでエスコバーにスイッチ。糸井のセンター前タイムリーヒットで1点差に迫ると、大山は二塁柴田のグラブを弾くライト前タイムリーヒットで同点に追いついた。マルテが歩いて満塁とするも梅野は二塁へのフライに倒れ、勝ち越しならず。8回裏は四番手ジョンソンが筒香を歩かせたがロペス、宮崎、桑原将を三振に取って相手を寄せつけない。9回表、クローザーの山崎康から高山が二塁打、上本が四球を選び2死一二塁とするも北條はライトフライに倒れて得点できず。9回裏、藤川が登板し、先頭の嶺井を歩かせ大和のバントで二進を許すも後続を断ち延長戦に。10回表、七番手武藤に対して大山が二塁打を放つも得点にはつながらず。10回裏、六番手島本は2死から筒香を歩かせ、宮崎に右中間を破る二塁打を打たれるが、センター近本の打球処理が早く、カットに入った上本も本塁へきちっと返球。筒香はベース手前でタッチアウト。11回表、続投の武藤から近本が左中間を破る二塁打を放ち、ショートの大和がカットに入らず桑原将の返球がそれて三進。糸原は低い弾道のライトライナー。しかし俊足の近本がホームを突き、捕手嶺井がタッチにいくもボールをこぼし犠牲ライナーで勝ち越す。11回裏、ドリスは先頭の桑原将にレフト前ヒットを打たれ、嶺井のバントをまたも一塁へ悪送球してしまい無死一三塁のピンチに。ここで大和はセーフティスクイズを試みるもドリスが本塁へ送り桑原将はアウト。柴田は二塁ゴロで二封。代打佐野の打席で柴田は二盗するも佐野は左中間のフライ。高山がすべりこんで腹の上で捕球し、試合終了。なんとか連敗を止めた。島本が今季初勝利。ヒーローインタビューは決勝点のホームを踏んだ近本。スタメンから外されたが、途中出場で意地を見せた。
◎ベイスターズ15回戦……2-7
 ベイスターズの先発は大貫。1回表、糸原が右中間を破る二塁打を放つと、2死後、大山が左中間を破るタイムリー二塁打を放ち先制。タイガースの先発はメッセンジャー。1回裏、神里がショートへの内野安打で出ると、2死後、筒香を歩かせて一二塁とされ、ロペスのライト前タイムリーヒットで同点に追いつかれる。さらに宮崎にもセンター前タイムリーヒットで逆転された。2回表、先頭の高山が歩き、梅野はショートへの内野安打。しかしラミレス監督のリクエスト申請で判定が覆りショートゴロとなる。二塁に高山を置き、木浪の降り逃げで1死一三塁となると、メッセンジャーはスクイズのサインを見落とし、本塁に突っこんできた高山はタッチアウト。二塁に木浪が残ったが、メッセンジャーは二塁ゴロで同点機を逸する。3回表、糸原がショート内野安打で出ると、近本の二塁ゴロで糸原は二封。しかしショート大和が珍しく一塁へ悪送球し、近本は二進。2死後、大山の三塁強襲ヒットで近本は一気に本塁を突き、大和の送球がわずかにそれて捕手鳥羽氏らが落球して同点のホームイン。打線の援護にメッセンジャーは応えられない。3回裏、二塁打のソトを置いて筒香にレフト線へタイムリーヒットを打たれてまたも勝ち越しを許した。5回表、近本のヒットと大山の四球で2死一二塁とするもマルテは空振り三振で同点にできず。5回裏、ソトにレフトスタンドにソロホームランを打たれ、筒香を歩かせロペスに二塁打を打たれ、宮崎はセンターフライに抑えたが、メッセンジャーはこの回限りで降板。大貫も5回2失点で交代し、6回表から石田がロングリリーフ。タイガース打線は石田の前に沈黙。6回裏、二番手の守屋は戸柱にソロホームランを打たれ、7回裏は岩崎が三者凡退に抑えたが、8回裏は能見がヒットの宮崎を置いて代打中井にレフトスタンドにツーランホームランを打たれ、5点差となり試合は決した。9回表は国吉に三者凡退に打ち取られ、連勝はならず。
◎カープ13回戦……3-1
 タイガースの先発は岩田。2回表、會澤にレフト線に二塁打を打たれると、小窪のライト前ヒットで無死一三塁に。高橋大は投手ゴロで會澤を三本間に狭殺。その間に走者は進み1死二三塁。田中広のレフトへの犠牲フライで1点を先制される。カープの先発は大瀬良。2回裏2死から高山がヒットで出るも木浪の打席で盗塁死。なかなか大瀬良を攻略できない。しかし5回裏、マルテがレフトポール際に同点のソロホームランを叩きこみ、流れが変わる。6回表、西川を歩かせ、2死後會澤の打席で西川に二盗を許し、會澤を歩かせるも小窪はライトフライで切り抜ける。6回裏、近本が一塁線へセーフティバントを決め、糸原の送りバントはメヒアと大瀬良が交錯して内野安打に。糸井の左中間を破る2点タイムリー二塁打で勝ち越す。岩田は6回1失点で交代し、7回から8回は藤川、ジョンソンとつないでカープ打線を抑えこむ。カープも7回から8回は菊池保、レグナルトがつなぎ9回表はドリスが三者凡退で締めた。ヒーローインタビューは勝利投手の岩田、同点ホームランのマルテ、決勝打の糸井。
◎カープ14回戦……8-5
 カープの先発はアドゥワ。1回裏、近本と糸原の連打で無死一三塁とし、糸井が宇宙間の頭を越す2点タイムリー二塁打を放つ。1死後、マルテも右中間を破るタイムリー二塁打でさらに1点を加えた。タイガースの先発は青柳。左打者を並べられ、つかまる。2回表、鈴木、松山、安部の三連打で1点を返され、磯村の二塁ゴロで1死二三塁とされたが、田中広の一塁ゴロはマルテが三塁走者松山を追い込んで三本間でタッチアウト。アドゥワを三振に取り、ここは最少失点にとどめる。しかし3回表、西川と鈴木のヒットで2死一三塁とされ、松山にセンターの前に落ちて近本がとびこむが後ろにそらす同点の2点タイムリー二塁打を打たれてしまう。4回表、1死から田中広にヒットを打たれたところで島本に交代。島本はアドゥワのスリーバント失敗と代打菊池涼のレフトフライで無失点に抑える。4回裏、木浪と代打鳥谷のヒットで1死一二塁とし、糸原のライトポール際に飛びこむスリーランホームランで勝ち越し。アドゥワはこの回限りで降板。5回表、二番手岩崎は2死から鈴木を歩かせ、松山のセンターのフェンス直撃の三塁打で1点を返される。5回裏、二番手島内からマルテが歩き、高山の一塁ゴロは松山が弾いて一三塁とする。ここで梅野がレフトへ犠牲フライを放ち、またも3点差に。岩崎の打席で高山が二盗、三盗と決めるも岩崎は見逃し三振。6回表、磯村にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、またも2点差に。6回裏、三番手一岡から近本がセンター前ヒットで出ると、1死後、糸井の打席で近本が二盗。糸井のライト前タイムリーヒットでまたも3点差とする。カープは7回と8回を今村、塹江のリレーで抑えるが、タイガースも7回から藤川、P・ジョンソン、ドリスの必勝リレーで逃げ切り、連勝。勝利投手は島本。ヒーローインタビューは勝ち越しホームランの糸原、タイムリーのマルテと糸井。
◎カープ15回戦……1-0
 タイガースの先発は高橋遥。1回表、1死から菊池涼にレフト前ヒットを打たれ、西川の空振り三振の間に二盗されるが、鈴木を見逃し三振に打ち取り、ここから調子をあげていく。カープの先発は床田。1回裏、先頭の近本の内野安打と糸原の死球で無死一二塁とするも糸井は二塁ゴロ併殺。近本を三塁に残したが、大山は空振り三振。床田も2回以降は調子をあげていき、高橋遥と床田の投手戦に。5回表、會澤を見逃し三振に取ると、小窪にはセンター前ヒットを打たれるが、田中広、床田を連続空振り三振に取る。7回裏、先頭の糸井がセンター前ヒットで出ると、大山にはバントのサイン。2球続けて失敗し、そこからフルカウントになるとストライクを取りに来た球を狙い撃ちして左中間を破る先生のタイムリー二塁打に。さらに追加点を狙うが、マルテの投手ゴロで大山が飛び出死二三塁間の狭殺プレーでタッチアウト。さらには二塁を狙ったマルテもタッチアウトでチャンスをつぶしてしまった。床田は7回1失点で無念の降板。高橋遥は8回無失点、9奪三振で交代。8回裏はレグナルトに抑えられ、1点差で9回表を迎える。ここはクローザーのドリスが菊池涼、西川を連続空振り三振に取るなどして逃げ切り、カープ戦3連勝。ヒーローインタビューは今季2勝目の高橋遥、18セーブ目のドリス、決勝打の大山。

愛すれどTigers週間MVP
投手……高橋遥人
 またもしびれるような好投。それでもなかなか援護点がもらえなかったが、1点の援護でついに2勝目。これをきっかけに後半戦はぜひ大量援護で勝利を積み重ねてもらいたい。
野手……糸井嘉男
 横浜スタジアムでは先制のホームラン。カープ戦でもヒットを連発し、カープ3タテの原動力になった。夏男が気温とともに調子をあげてきた。次のジャイアンツ戦もこの調子でたのんまっせ。

 いよいよオールスター前の最後の3連戦。2位に浮上したところで、首位のジャイアンツとの対戦となった。好調のジャイアンツだが、ここをカード勝ち越しで少しでもゲーム差を詰めておきたい。西とガルシアはともかく、メッセンジャーが今一つらしさを出していないのが気になるが、ここは気持ちを擦れてくれると期待したい。
 石崎剛投手と、マリーンズの高野圭佑投手のトレードが成立。同じようなタイプの中継ぎ同士のトレードは珍しい。一発のある野手との交換があるかと思っていたのだが。昨年の岡本、飯田両投手とも今季は一軍の戦力になっていないが、果たして高野投手はどうなるのか。また、ヤンハービス・ソラーテ内野手と契約を締結した。マルテも気合が入ってきてホームランを打ったりしたけれど、どちらかというと中距離打者だった。ソラーテは果たしてどうか。ベイスターズのソト選手のような拾いものになればいいのだが。

(2019年7月7日記)


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