オールスター前最後の3連戦。甲子園球場でのジャイアンツ戦。初戦はシーソーゲームも、増田大の足にかき回されて敗れる。2戦目はガルシアと桜井の投手戦も、またも増田大の足に敗れ、3戦目はメッセンジャーが打たれて3連敗。今節は0勝3敗。今季通算39勝41敗4分で勝率は.488でベイスターズと同率2位。首位ジャイアンツとの差は9.5と広がった。
楽天生命パークでのフレッシュオールスターでは熊谷がタイムリーヒット、小幡が盗塁、齋藤、馬場が無失点と活躍したが、残念ながら受賞者はなし。
東京ドームでのオールスター第1戦は、9回裏に代打で出た原口がツーランホームランを放って敢闘選手賞に輝く。甲子園球場でのオールスター第2戦は、近本が新人では初めてという先頭打者ホームランを放つと、なんと5打数5安打でオールスター史上2人目のサイクルヒットを達成。原口と梅野の連続ホームランや、青柳、ジョンソン、藤川の無失点リレーとタイガース勢が大活躍。近本がMVPに輝いたほか、原口が2試合通じて活躍したのでマイナビ賞、ファンに最も感動を与えたということでツィッター賞を獲得。タイガースのためのオールスターになった。
◎ジャイアンツ11回戦……3-4
タイガースの先発は西。1回表、2死から丸と岡本を歩かせ、大城にセンター前タイムリーヒットを打たれて先制される。ジャイアンツの先発は菅野。2死から坂本誠がレフトスタンドへ同点のソロホームランを叩きこむ。さらに西、近本、糸原の連打で満塁とするも、糸井は三塁へのファールフライで勝ち越しならず。3回裏、1死からマルテが左中間を破る二塁打を放つと、高山のセンターフライで三進。木浪は死球で一三塁となり、坂本誠のセンター前タイムリーヒットで勝ち越す。しかし西も安定しない。4回表、ヒットの山本泰は炭谷の二塁ゴロで二進。菅野にセンターの頭を越すタイムリー二塁打を打たれてドア点に。5回裏はヒットの高山が二盗と捕逸で2死三塁とするも、坂本誠は申告敬遠で、西が二塁ゴロとチャンスを生かせず。6回表、大城にライトスタンドにソロホームランを打たれてまたもリードを許す。西は6回3失点で降板。7回表は能見が三者凡退とリズムを作る。7回裏、先頭のマルテが右中間に二塁打で出、代走に植田。ここで菅野は降板。二番手田口から高山がバントを決め、1死三塁に。代打の原口に対し、マウンドには大竹。原口はセンターに同点の犠牲フライ。8回表、セットアッパーのジョンソンを送るが、1死から岡本にセンター前ヒットを打たれ、代走は増田大。陽の打席でジョンソンは牽制悪送球。増田大は二進。さらに三盗を決め、陽の叩きつけるショートゴロは大きく弾んで植田の横を抜けタイムリーヒットとなる。8回裏、抑えの中川がセットアッパーとして登板。近本が歩き、糸原が送り二進。糸井はユニフォームの袖をかすめる死球。しかし大山は空振り三振、代打上本のセンター前への当たりは丸がスライディングキャッチで同点ならず。9回表は小野が抑え、9回裏はマシソンが登板。先頭の高山が歩くも、代打俊介はバントが小フライとなり失敗。坂本誠のショートゴロで高山は二封。しかし二塁山本泰が一塁へ悪送球して坂本誠は二進。同点のチャンスで代打鳥谷は四球を選び、サヨナラも期待されたが、近本は二塁ゴロに倒れて試合終了。
◎ジャイアンツ12回戦……0-1
タイガースの先発はガルシア。1回表、いきなり重信に二塁打を打たれるも、坂本勇はショートライナー。丸はレフトフライ。岡本和の打球はガルシアの足を直撃。坂本誠が機敏に捕球して一塁アウトでピンチを脱した。ガルシアの投球に影響が出ないか心配されたが、この後も好投。3回表、1死から重信にライト前ヒットを打たれ、坂本勇の打席で二盗。しかし矢野監督のリクエストで判定は覆り盗塁失敗。坂本勇は二塁へのフライに打ち取る。ジャイアンツの先発は桜井。1死から坂本誠がチーム初安打をレフト前に運ぶと、ガルシアのバントは三塁ビヤヌエバの横を抜けて内野安打に。しかし近本、糸原が連続空振り三振に倒れ先制点ならず。4回裏は1死から大山がレフト前ヒットで出るも、マルテの三塁ライナーで大山は飛び出し帰塁できずタッチアウト。6回裏、先頭のガルシアがヒットで出るも、近本はセンターフライ。糸原のセンター返しの当たりは坂本勇に好捕され二封。糸井のヒットと大山の四球で満塁とするもマルテはショートゴロに倒れ、絶好のチャンスを逃した。7回表、2死から大城にセンター前ヒットを打たれ、代走は立岡。山本泰の打席で立岡は二盗。今度は矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず。しかし山本泰は空振り三振で切り抜ける。8回裏、先頭のビヤヌエバに二塁打を打たれ、代走に増田大。小林のバントで三進。代打中島のショートゴロで増田大の生還を許し、大きな1点が入った。ガルシアは8回1失点で無念の降板。桜井は7回無失点で交代。8回裏、二番手の中側から代打上本がセンター前ヒットを放つ。近本のバントで二進。しかし糸原は投手ゴロ、糸井は空振り三振で同点機を逸する。9回表、二番手は小野。坂本勇と丸を歩かせ、岡本和のバントで二三塁に。代打亀井の打席で島本に交代。亀井の打席で大きくリードを取っていた坂本勇を見て坂本誠が三塁に牽制球を投げ、タッチアウト。亀井のセンター前ヒットで丸が本塁を突くも、近本の好返球でタッチアウトとし、追加点を許さない。9回裏、三番手のマシソンに対し、2死を取られたところで四番手の田口に交代。高山のセンター返しは二塁ベースに当たり内野安打に。代走は植田。代打は原口。しかし最後は空振り三振に倒れ、惜敗。
◎ジャイアンツ13回戦……1-4
タイガースの先発はメッセンジャー。1回表、2死から丸にライトスタンドに先制のソロホームランを打たれる。ジャイアンツの先発は今村。1死から上本がセンター前ヒットを放ち、2死後、大山の打席で二盗。大山は歩き一二塁とするもマルテは空振り三振で、チャンスを逸する。2回表、1死から若林にセンター前ヒットを打たれると、ビヤヌエバの打席で暴投し、若林は二進。ビヤヌエバはライト前ヒットで一三塁とされ、炭谷に初球を狙い打ちされセンター前タイムリーヒット。なおも一三塁とされ、今村のバントで炭谷は二進。亀井を歩かせ、坂本勇にセンター前に2点タイムリーヒットを打たれて4点差とされる。メッセンジャーは2回4失点で降板。3回から5回までは二番手岩崎がきっちりと抑える。5回裏、先頭の北條がレフト前ヒットで出るも代打木浪のヒット性の当たりはショートライナーに、近本は力なくセンターフライ。上本のこれもヒット性の当たりは三塁ライナーとことごとく正面を突く。6回表、三番手は守屋。若林を歩かせるも守屋が牽制球を投げ、判定はセーフだったが矢野監督のリクエスト申請で覆りアウトに。守屋も無失点の投球。6回裏、先頭の糸井がライト前ヒットを放つも、一塁をオーバーランしたところをライト亀井の返球でタッチアウトに。しかし、大山とマルテの連打で1点を返す。代打の高山に対し、今村からファイターズから移籍の鍵谷に交代。高山は四球を選ぶが、後続を断たれて1点のみ。7回表は四番手能見がマウンドに。亀井のヒットなどで1死一二塁とされるも岡本和をバットをへし折る三塁ゴロ併殺で打ち取る。能見は8回も抑える。7回裏、1死から鍵谷に代わり田口がマウンドへ。近本と上本は連続三振。原監督の小刻みな投手リレーの前に翻弄される。8回裏も1死から田口に代わり澤村が登板。大山は三塁内野安打で出るもマルテは併殺。9回表は島本が抑えて打線の奮起を待つが、9回裏、中川の前に1死から糸原がヒットを放つも北條、原口は凡退で逃げ切られてオールスター前の連戦は3タテを食らってしまった。
愛すれどTigers週間MVP
投手……オネルキ・ガルシア わずか1失点。しかも大きなのを打たれたわけでもないほぼ完璧な投球。後半戦はこのような投球を増やし、打線にしっかり援護してもらえれば勝ち星は増える。。
野手……近本光司 本来は公式戦で活躍した坂本にと思っていたのだけれど、さすがにオールスターのサイクルヒットはインパクト十分。後半戦へのよいきっかけとしてほしい。
オールスターで活躍したチームは勢いがついて後半戦一気に上昇するというケースはこれまで何度もあった。今季のタイガースがそうなるか。後半戦はナゴヤドームでドラゴンズ戦と、1日あけて甲子園でスワローズ戦。下位相手だけにここから引き離しておきたい。メッセンジャーが二軍で再調整。代わって望月が昇格してくる。昨シーズンはリリーフで後半戦フル回転した若手がいよいよ先発ローテを狙う。さあ、勝負はここからだ。
(2019年7月14日記)