愛すれどTigers


近本、サヨナラ犠飛で連敗止める

 オールスターあけはドラゴンズ3連戦。ナゴヤドームで2試合、豊橋市民球場で1試合。初戦はジョンソンがリリーフ失敗。2戦目は小野がリリーフ失敗。3戦目は藤川がリリーフ失敗で3連敗。鉄壁のリリーフ陣にほころびが見られたかと思ったら、雨で初戦を流した甲子園でのスワローズ戦では2連勝。初戦は高橋遥が好投するもリードを許して降板したあと打線が奮起し、ドリスが9下位に同点に追いつかれたがその裏に近本の犠牲フライで連敗を止めると、2戦目は近本のホームランでリードしてやっと西に勝ち星がついた。今節は2勝3敗。今季通算41勝44敗4分で勝率は.482で4位に降下。首位ジャイアンツとの差は9.0と少しだけ縮まった。
 原口が6月のサヨナラ賞を受賞し、5月の高山に続いて2ヶ月連続でタイガースの選手の受賞となった。個々の活躍とチームの調子がうまく結びつかないのが残念。

◎ドラゴンズ12回戦……2-4
 タイガースの先発はガルシア。1回裏、平田にレフト前ヒットを打たれると、大島の投手強襲安打で無死一二塁に。アルモンテには粘られたが空振り三振に取り、重盗を試みた平田を梅野が三塁で刺し2死二塁に。しかし美しえ出に左中間の頭を越すあわやホームランというタイムリー二塁打を打たれて先制を許す。3回裏には阿部にら塁打を打たれ、京田の投手ゴロで三進。しかし木下拓、大野雄を連続三振に取って追加点を許さない。ドラゴンズの先発大野雄の前にタイミングが合わなかった打線だったが、3回表、陽川のライトスタンドに入る同点ソロホームランで追いつく。4回表、2死から大山が歩き、マルテのレフト線への二塁打で二三塁とする。マルテはすべりこんだ際に足を痛めたがそのまま出場。しかし試合途中で交代となった。このチャンスに梅野は見逃し三振で勝ち越せず。6回表、近本がセンター前ヒットで出ると、糸原の二塁ゴロで二進。糸井のセンター前タイムリーヒットで勝ち越し。しかし6回裏、アルモンテにライトスタンドにソロホームランを浴びて同点に追いつかれる。ガルシアは6回2失点で交代。7回裏は藤川が三者凡退に抑え、8回裏はジョンソンがマウンドに上がり、必勝リレーの形を作ったが、1死から平田にライトフェンス直撃かという当たりを打たれ、ここは糸井が好捕して難を逃れる。しかし、大島にレフト前ヒットを打たれると、アルモンテに右中間を破る勝ち越しのタイムリー二塁打を打たれ、さらにビシエドにも左中間にタイムリー二塁打を打たれて、ジョンソンは降板。2番手小野は高橋周を申告敬遠したあと、阿部を二塁ゴロに切って追加点は許さず。9回裏、R・マルティネスの前に三者凡退で後半戦は黒星スタート。
◎ドラゴンズ13回戦……2-3
 ドラゴンズの先発は今季初登板の松坂。1回表、近本がセンター前ヒットを放つと、糸原の打席で二盗。糸原のライト前ヒットで一三塁とし、糸井のセンター犠牲フライで先制する。タイガースの先発は岩田。平田と大島の連打で無死一三塁とされ、アルモンテには死球で満塁に。ビシエドの二塁ゴロで二封する間に平田が生還して同点に。高橋周にはレフト前タイムリーヒットを打たれて勝ち越しを許す。3回表、2死から近本がセンター前ヒットで出ると、糸原が歩き、糸井の同点となるタイムリー二塁打で追いつく。大山が歩いて満塁とするも陽川は見逃し三振で勝ち越しはならず。3回以降は岩田も松坂も持ち味を出して無失点。5回表、1死から近本と糸原が連続死球でチャンスをもらうが、糸井の一塁ゴロで二封。大山の打席で糸井が二盗するも、大山はセンターフライでチャンスを生かせず。松坂は5回2失点で交代。6回からは、谷元、福、ロドリゲス、岡田がそれぞれ1回ずつ抑え、岩田も6回2失点で交代。7回裏は二番手藤川。平田とアルモンテへの四球で2死一二塁とするも、微視干支には速球勝負で投げ勝ちライトフライに抑える。8回裏はジョンソンが三者凡退に抑えるが、9かいうら、4番手の小野が1
死から代打井領に対しフルカウントから内角いっぱいを突くも判定はボールで四球に。平田のセンターの頭上を襲う大きなフライは近本のグラブの先をかすめ、二塁打に。井領はフライアウトと思いスタートが遅れてホームインできず二三塁に。井領の代走に遠藤。大島は申告敬遠で満塁に。アルモンテに対してはやはり内角いっぱいを突く速球をボールと判定され、最後は大きく外れるボールでサヨナラ押し出し四球。自信を持って投げこんだ決め球をボールと判定されてしまっては、抑えられるものも抑えられない、そんなサヨナラ四球だった。
◎ドラゴンズ14回戦……4-6
 2002年以来の豊橋市民球場。ドラゴンズの先発は阿知羅。2回表、大山のレフトスタンドへ放り込むソロホームランで先制する。原口と高山の連打でチャンスを広げるも後続を断たれて追加点はならず。タイガースの先発はプロ入り初先発の望月。2回裏、二塁打の阿部を置いて京田にセンター前にタイムリーヒットを打たれ同点に。倒上にもヒットを打たれて無死一三塁とされるが、こちらも後続を断ち、最少失点にとどめた。3回表、2死から糸井が歩くと、大山のレフトとサードの間に落ちる二塁打で二三塁とし、原口のセンター前2点タイムリーヒットで勝ち越す。4回裏、阿部にヒットを打たれるも京田を投手ゴロ併殺に打ち取り、ほっとしたところを堂上にライトスタンドにソロホームランを打たれて1点差に。5回表、近本と糸原の連打で無死一二塁とすると、阿知羅は降板。二番手は三ツ間。1死後、大山のレフト前タイムリーヒットで2点差とする。5回裏、ヒットの武山を置いて平田にライトポール際に同点の2ランホームランを打たれ、望月も5回4失点で降板。6回と7回は二番手の岩崎が完璧に抑えこむ。ドラゴンズは7回表に三番手福が登板。2死から糸井と大山の連打で一三塁とするも原口の痛烈なあたりは三塁ライナーとなり得点できず。8回表はロドリゲスの前に三者凡退。8回裏、三番手の藤川が3連投の疲れからか久々に打ちこまれる。大島に右中間を破る二塁打を打たれ、アルモンテを歩かせ無死一二塁に。ビシエドは見逃し三振に取ったが、阿部にセンターのフェンスに届くかという当たりを打たれ、近本が追うも及ばず2点タイムリー三塁打となり。藤川は降板。ここで島本がマウンドに。京田を空振り三振に取ると、堂上は三塁ゴロに打ち取って追加点は許さず。9回表、岡田の前に三者凡退で6連敗。
◎スワローズ13回戦……4-3
 スワローズの先発は小川。2回裏、大山がレフト線へ二塁打を放つと、原口の二塁ゴロで二進。高山がセンター前にタイムリーヒットを放ち、先制した。タイガースの先発は高橋遥。4回表2死までノーヒットの投球。しかし村上のヒットとバレンティンのライト線への二塁打で二三塁のピンチに。それでも中村をセンターフライに落ち取って切り抜けた。5回表には太田、廣岡、小川を三者三振に取る好投。6回表、2死から青木にライト前ヒットを打たれると、村上のセンター前ヒットで一三塁とされ、バレンティンを歩かせて満塁に。中村のライト前2点タイムリーヒットで逆転を許してしまった。6回裏、近本のヒットと糸原のバントで1死二塁とするも、糸井は二塁正面を突くライナーでアウトに。大山は四球で出るが、原口は空振り三振で同点機を逸した。高橋遥は7回2失点で降板し、8回表には能見が三者凡退でリズムを作る。8回裏、1死から近本が左中間を破る二塁打で出ると、糸原のセンター前タイムリーヒットで同点に。糸原の代走に植田。糸井のレフト前ヒットで一三塁とし、小川は降板。二番手の近藤に対し、大山がセンター前タイムリーヒットで勝ち越す。2死後、高山が歩いて満塁とするも梅野隆は二塁ゴロで大量得点はならず。9回表、クローザーのドリスが登板。ヒットの中村を大引きに送られ、雄平の打席でストレートをホームベースに叩きつけるように投げて大きく弾み、さすがの梅野隆も弾いてしまい1死三塁に。雄平の一塁ゴロで中村は一気にホームを突き、陽川が本塁へ送球するも間に合わず野選で同点に。代打奥村のバントで雄平は二進。山田哲は申告敬遠。山崎晃は空振り三振に取って逆転は免れた。9回裏、三番手ハフから代打北條が右中間を破る二塁打で出ると、陽川のバントで三進。北條の代走に江越。ここで近本のレフトへの浅めのフライで江越が重い切って本塁を突き、サヨナラ犠牲フライとなり、連敗脱出。勝利投手はドリス。ヒーローインタビューはサヨナラのきっかけとなる代打二塁打の北條とサヨナラ犠飛の近本。
◎スワローズ14回戦……5-2
 タイガースの先発は西。1回表から飛ばす。山田哲、青木を空振り三振に取ると、バレンティンには内角を攻めて死球を与えるが、村上も空振り三振。スワローズの先発はサブマリン山中。1回裏、近本の二塁打と糸原のライト前ヒットで無死一三塁とするも、糸井の一塁ゴロは村上が一塁ベースを踏み本塁へ送球。スタートを躊躇した近本は本塁憤死。大山はライトフライで先制機を逸する。試合が動いたのは4回表。バレンティンが狙いうちのソロホームランをレフトスタンドへ。1点先制される。5回表は中村に二塁打を打たれ、太田の二塁ゴロで三進。奥村の空振り三振で中村が飛び出し、三本間の狭殺プレーでアウトに。追加点は許さず。5回裏、2死から北條と西が連打で出ると、近本がライトスタンドへ逆転スリーランホームランを放つ。6回裏、三塁打の代打山崎晃を置いて青木の一塁ゴロはマルテが本塁へ送球するも間に合わずも野選で1点差に迫られる。山中は5回で降板。6回から7回は梅野雄と近藤にそれぞれ抑えられ、タイガースも8回から継投。ジョンソンが三者凡退に抑える。8回裏、4番手五十嵐に対し、代打鳥谷がレフト前ヒットで出ると、近本のバントで二進。2死後、糸井は申告敬遠。大山の打席で捕逸。二三塁となって大山も歩いて満塁に。マルテはよく選んで押し出し四球。続く高山は足元に押し出し死球を当てられ、3点差とした。五十嵐は降板して大下がなんとか締める。9回表はドリスが三者凡退で締め、連勝。ヒーローインタビューは勝利投手の西と、決勝ホームランの近本。

愛すれどTigers週間MVP
投手……西勇輝
 毎試合のようにクオリティ・スタートで試合を作っているのに打線の援護がなく苦しんでいたが、近本の一発に救われた。ここからは毎試合のように勝利することを願う。
野手……近本光司
 オールスターゲームで弾みをつけ、一気に調子をあげてきた。スワローズ戦の連勝の立役者。このまま一気にチームを引っ張っていってくれることだろう。

 次節は甲子園でのベイスターズ戦と東京ドームでのジャイアンツ戦。調子をあげているベイスターズ、首位を走るジャイアンツ。直接対決でジャイアンツにお返しをして少しでもゲーム差を離したい。新外国人ソラーテの実力は本物か? 福留の、そして藤浪の復帰はいつごろか。それ次第でまたも浮上する可能も見えてくる。

(2019年7月22日記)


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