愛すれどTigers


藤浪、復帰登板も死四球連発

 今節は甲子園球場でドラゴンズ3連戦。初戦はシーソーゲームの末、ソラーテの逆転サヨナラホームランで勝利。2戦目は地元西宮出身の若手山本拓に抑えられて敗れ、3戦目は復帰登板の藤浪が1失点に抑えるも死四球7と大荒れ。それでも同期の北條のホームランなどで逆転勝利で2勝1敗。続くマツダズームズームスタジアムでのカープ戦。初戦は高橋遥とが好投するも打線の援護なくバックのエラーもあり大敗。2戦目は西の好投でカープ打線を襲え、リリーフ陣がしっかり抑えて勝つ。。3戦目は岩田がまたもやぼこぼこにやられて二軍落ち決定で1勝2敗。今節は3勝3敗。今季通算46勝50敗5分で勝率は.479で4位。ジャイアンツがベイスターズに3連敗し0.5差に縮められたこともあり、首位ジャイアンツとの差は6.5となんだか知らぬが縮まった。
 ソラーテはドラゴンズ初戦で2発放ったあとは研究されたか不発で、守備でもエラーが多く、使いどころが難しくなってきた。逆にマルテがここというところでいいつなぎをするようになってきた。皮肉なものです。

◎ドラゴンズ15回戦……7-6
 タイガースの先発はガルシア。1回表、1死から大島のショートゴロはソラーテが捕球するも投げられず内野安打に。アルモンテのレフト前ヒットで一三塁とされ、ビシエドの三塁ゴロは大山の送球を二塁糸原がこぼし、辛うじてアウトの判定。その間に大島が生還して先制点を許す。ドラゴンズの先発は大野雄。1回裏、1死かソラーテのライト前ヒットと糸井のライト前ヒット、2死後の福留の四球で満塁とするもマルテは見逃し三振でチャンスを逸した。2回表、京田と木下拓のヒット、大島への四球で2死満塁とされたがアルモンテを一塁ゴロに打ち取り無失点で切り抜ける。2回裏、糸原がヒットで出るも梅野の打席で二盗を試みて木下拓に刺される。梅野は左中間を破る二塁打で出ると、ガルシアが送り、近本の一塁への同点タイムリー内野安打で追いつく。3回表、阿部に左中間スタンドにソロホームランを打たれてまたも勝ち越しを許した。4回表、ヒットの木下拓を大野雄が送り、平田の二塁ゴロで三進。大島には死球で一三塁とされ、大島には二盗を許す。矢野監督のリクエスト申請も覆らず。ここはアルモンテを投手ゴロに打ち取り、追加点を許さない。5回表はビシエドがソラーテのエラーを誘うショートゴロで出ると、1死後堂上を歩かせ、京田の一塁ゴロで二三塁に。木下拓は申告敬遠で満塁に。ここも大野雄を一塁ゴロに打ち取ってなんとかピンチを脱する。ガルシアは5回2失点で降板。5回裏、ヒットの近本を置いてソラーテが左中間スタンドへ逆転ツーランホームランを放つ。大野雄も5回限りで降板。6回表、二番手島本は2死からレフト線へ弾き返され、福留のダイビングキャッチも及ばず二塁打とされる。アルモンテのショートゴロは一塁への送球がワンバウンドとなりマルテが大きくそらせてしまい二三塁に。ビシエドの三遊間を破るタイムリーヒットで同点に追いつかれ、島本は降板。三番手の守屋も阿部にセンター前タイムリーヒットを打たれ、勝ち越しを許した。6回裏、二番手谷元からマルテがライト前にテキサスヒットを放つと、糸原の右中間を破る二塁打でマルテが藤本コーチの制止も聞かずホームへつっこみヘッドスライディング。タイムリーヒットとなって同点に追いついた。梅野のバントは木下拓への守備妨害と判定され、アウトに。代打鳥谷が歩き、近本のセンター前タイムリーヒットで勝ち越す。谷元はここで降板し、二番手は三ツ間。ソラーテのヒットで満塁とするも糸井はショートゴロ併殺で大量点は奪えず。7回表は四番手岩崎が三者凡退に抑え、7回裏は四番手藤嶋の前に三者凡退。8回表、五番手ジョンソンが1死からマウンド付近へのフライを三塁にまわっていた糸原が落球して走者を許す。ビシエドは三振に取ったが、阿部のヒットで一二塁とされ、堂上にレフト前同点タイムリーを打たれる。福留のバックホームがそれる間に堂上は二進死二三塁に。京田のショートゴロは植田が一塁へ送球するもへっとスライディングでタイムリー内野安打となり逆転を許した。8回裏は五番手ロドリゲスに抑えられ、9回表は浜地が1死から平田にヒットを打たれるも大島をショートゴロ併殺に取って切り抜ける。9回裏、六番手岡田から近本がライト前ヒットで出ると、ソラーテがレフトポール直撃の逆転サヨナラツーランホームランを放った。ヒーローインタビューはプロ入り初勝利の浜地と4安打の近本、サヨナラホームランのソラーテ。
◎ドラゴンズ16回戦……2-3
 タイガースの先発は青柳。1回表、平田にレフト線に二塁打を打たれると、1死後、アルモンテにレフト前にタイムリーヒットを打たれて先制される。2回以降は立ち直りを見せたが、4回表、アルモンテとビシエドの連打で無死一三塁とされ、阿部にライト前タイムリーヒットを打たれて追加点を許す。堂上のバント、京田への申告敬遠で1死満塁とされるも、武山の三塁ゴロは本封。山本拓にはファールで粘られるも空振り三振で大量点にはならず。ドラゴンズの先発は地元西宮出身の山本拓。3回まで完全に抑えられていたが、4回裏、近本が歩き、1死後糸井の打席で二盗。糸井のセンター前タイムリーヒットで1点差に迫る。5回表には2死からアルモンテにヒットを打たれ、ビシエドのセンター前ヒットでアルモンテは一気に三塁に進むもオーバーランしたところをタッチアウトで難を逃れた。5回裏、1死から糸原と梅野の連打で一二塁とするも、青柳をそのまま打席に送り、バントさせたが捕手武山の前に転がり三封。さらに一塁に転送されて併殺と最悪の結果になる。6回表、阿部のヒットと京田の死球で1死一二塁とされ、代打藤井にセンター前タイムリーヒットを打たれてまたも2点差に。青柳は6回3失点で降板。7回表は二番手守屋が三者凡退に抑えると、6回1失点で降板した山本拓に代わり7回裏は福がマウンドに。福留のライト前ヒットとマルテの死球、糸原のバントで1死二三塁とし、梅野のセンター犠牲フライで1点差に迫る。代打鳥谷はフルカウントから自信を持って見送った球をストライクと判定されて見逃し三振で同点ならず。8回表から9回表は浜地がきっちり抑えて打線の援護を待つ。8回裏はロドリゲスの前に三者凡退。9回裏は岡田に対し2死からマルテがライト線にヒットを放つと代走は植田。続く糸原のフライは二塁とセンターの間に落ちるテキサスヒットとなり2死一三塁に。しかし反撃もここまで。梅野の打席で糸原が二盗してサヨナラのチャンスを作るも梅野は空振り三振で前夜の再現はならず。
◎ドラゴンズ17回戦……3-2
 タイガースの先発は今季初登板の藤浪。1回表、平田、ビシエド、阿部を歩かせ2死満塁とされるも、堂上を空振り三振に取り切り抜ける。2回表、京田を歩かせ、木下拓には死球。しかしロメロをバント失敗の三振に取ると、平田は一塁へのフライ、大島の二塁へのゴロは走者の木下拓に当たり、守備妨害でアウトに。ドラゴンズの先発は左腕ロメロ。2回裏、2死からマルテがレフト線へ二塁打を放つも梅野は空振り三振で得点できず。3回表、アルモンテにヒットを打たれるも、1死後、阿部のセンターへの大きなフライでアウトに取る。ハーフウェイから一塁に戻ったアルモンテがタッチアップで二塁に進むも、離塁が早く、投手に戻ってきた球をそのまま藤浪が一塁に送球し、アピールしてアウトの宣告でここも切り抜ける。4回表、1死から京田の内野安打と木下拓への死球、ロメロのバントで二三塁とされるも平田は二塁へのフライでここも無失点に抑える。5回表、大島を歩かせ、アルモンテのセンター前ヒットで一三塁とされると、ビシエドのレフトへの犠牲フライで先制点を許す。阿部を歩かせたところで藤浪は降板。二番手の守屋は堂上と京田を連続の空振り三振に取り、流れを断ち切った。5回裏、1死から北條のレアとスタンドに飛びこむソロホームランで同点に。6回表は三番手島本が抑える。6回裏、糸井と大山の連打でチャンスを作るもソラーテはショートゴロ併殺。しかし2死三塁からマルテがセンター前にタイムリーヒットを放ち勝ち越す。7回表、四番手ジョンソンが1死からビシエドに二塁打を打たれ、阿部のライト前の飛球は糸井がスライディングキャッチを試みるも弾いてしまい二塁打で二三塁に。代打福田の三塁ゴロでビシエドがホームへっ込むがタッチアウト。京田は空振り三振でなんとか無失点に。7回裏は二番手藤嶋に抑えられる。8回表は岩崎が三者凡退と流れを作り、8回裏、三番手又吉に対し糸井がセンター前ヒット。大山のショートゴロで二封。ソラーテは歩き、マルテ三振のあと、梅野がセンター前にタイムリーヒットを放ち2点差とした。9回表、藤川はヒットと盗塁のアルモンテを阿部のライト前タイムリーヒットで返され1点差と詰め寄られるも、福田をライトフライに打ち取り、逃げ切った。ヒーローインタビューは好リリーフの守屋、勝利投手の島本、決勝打のマルテ、同点ホームランの北條。
◎カープ16回戦……0-7
 タイガースの先発は高橋遥。1回裏、西川と菊池涼の連打で無死一三塁とされ、バティスタは見逃し三振に取るが鈴木を歩かせ満塁に。松山の二塁ゴロはソラーテがバウンドを合わせそこねて弾き、タイムリーエラーに。會澤の三塁ゴロの間に菊池が生還して2点目を失った。カープの先発は大瀬良。淡々と投げてくるのに対しタイミングが合わない。4回表、1死からソラーテがレフト前に落ちるヒットで出ると、大山の投手強襲ヒットで1死一二塁と攻め立てるも、福留はセンターフライ、マルテは二塁ゴロで数少ないチャンスをものにできず。6回表には糸井がレフト前にヒットを放つも近本の打席で走り、大瀬良は二塁牽制でタッチアウト。流れを相手に完全に渡してしまう。6回裏、高橋遥がつかまる。會澤とメヒアの連打で無死一二塁とされ、小園の投手ゴロは三封し、大瀬良のスリーバント失敗で2死までこぎつけたが、西川がセンター前にうまく運ぶタイムリーヒットで3点差に。さらに菊池涼を歩かせ、バティスタにレフトスタンドに満塁ホームランをぶちこまれ、試合は決した。高橋遥はここで降板。二番手の岡本は鈴木への死球と松山への四球で走者をためたが會澤を三塁へのフライに打ち取り、7回裏もきっちり抑えてカープ打線の流れを止める。8回裏は三番手高野が三者凡退に抑えたが、打線は大瀬良の前に沈黙。9回裏も三者凡退でなすすべもなく完封を許してしまった。
◎カープ17回戦……4-1
 タイガースの先発は西。1回裏、菊池涼にレフトスタンドにソロホームランを打たれ先制を許す。しかしタイガース打線もすぐに反撃。カープの先発床田から2回表に大山が三塁メヒアの三塁ゴロエラー、福留の四球で走者をため、1死後、糸原の一二塁間を破るライト前タイムリーヒットで同点に追いつく。さらに3回表、近本のレフトポール際の当たりはソロホームランとなり、1点リード。この後は西と床田の投手戦となる。6回裏、代打安部のショートゴロは糸原の送球が高めにそれてエラーで出塁を許す。西川のバントは大山が判断よく二封。2死後、バティスタにセンター前ヒットを打たれるも、鈴木を三塁ゴロに打ち取り、西は6回1失点でリリーフに後を託す。床田も6回で降板。7回表は菊池保に抑えられる。7回裏、二番手ジョンソンは1死から會澤とメヒアの連打で一二塁とされ、小園にファールで粘られるもレフトフライに切って取ると、代打坂倉は空振り三振で切り抜ける。8回表、三番手遠藤に対し、近本がライト線に二塁打を放つと、1死後、糸井、大山の四球で満塁に。福留の一塁ゴロは本塁送球を焦ったバティスタが弾いてタイムリーエラーとなる。マルテのライトへの犠牲フライでさらに1点を追加し、3点差に。8回裏は岩崎が三者凡退に抑え、9回表は中崎に対し近本がヒットを打つが得点はできず。9回裏、藤川が松山に二塁打を打たれるも後続を断ち逃げ切った。ヒーローインタビューは5勝目をあげた西。
◎カープ18回戦……5-10
 タイガースの先発は岩田。1回裏、1死から菊池涼にセンター前ヒットを打たれると、バティスタのレフト前ヒットで無死一二塁に。鈴木のレフト前タイムリーヒットで1点を先制される。さらに一二塁から會澤にライト前タイムリーヒットを打たれ、2点差に。メヒアにレフトスタンドにスリーランホームランを打たれていきなり5失点。2回裏には1死から西川の二塁ゴロはソラーテの一塁送球がそれてエラーで出塁を許すと、菊池涼にはレフト前ヒットを打たれ、バティスタのピッチャー返しの打球は岩田の足に当たり、ショート糸原がバックアップして二封。鈴木と會澤に連続タイムリーヒットを浴び、7失点で岩田はこの回限りで降板。3回から4回は二番手浜地が抑える。カープの先発は九里。変化球にタイミングが合わず、打線も苦心。5回表、四球のマルテを置いて代打原口がライトポール際にツーランホームランを放ち、5点差に。5回裏は三番手高野が三者凡退に抑える。6回表、糸井がヒットで出るも大山は併殺。ソラーテ、マルテの四球で走者をためるも高山は一塁ゴロで得点できず。6回裏、続投の高野がつかまる。1死から菊池涼にヒットを打たれ、バティスタの三振の時に二盗を試みられるもバティスタの空振りしたパットが捕手原口に当たり、守備妨害で一塁に戻される。しかし鈴木の打席で菊池涼は二盗。鈴木を歩かせ、會澤のタイムリーヒットで6点差に。野間のライト線2点タイムリー三塁打で8点差に。返球の乱れに乗じて野間は本塁に突入するも、これは憤死。7回表、二番手遠藤から代打北條と原口、近本の連打で無死満塁とし、糸原のセンター前2点タイムリーと、返球の乱れの間に近本も生還して3点を返す。糸井のセンターへのヒット性の打球は野間に好捕される。ここで遠藤は降板。三番手は菊池保。大山、ソラーテは凡退で反撃もここまで。7回から8回は四番手岡本がきっちり抑えるが、カープには8回から今村とフランスアのリレーで逃げ切られた。岩田が前回のジャイアンツ戦に続いて序盤で試合を壊してしまった。

愛すれどTigers週間MVP
投手……西勇輝
 好調カープ打線を、途中で足首をひねるというアクシデントもありながら、1点に抑えて5勝目。岩田の降格などローテーション投手が苦しくなってくる中、安定した投球でローテーションをしっかり守っている。もっと打線は援護してやらんとあかんで。
野手……近本光司
 一時の不調から脱し、絶好調。今のペースでいくと、高山の作った新人年間最多安打記録を抜くどころか、セ・リーグ記録の長嶋茂雄をも上回るというではないか。この調子で長嶋の上を行け。もっとも長嶋を神格化したい人たちは試合数が違うとかいうて認めたがらんのやろうけれど。

 次節は神宮球場でのスワローズ戦と京セラドームでのカープ戦。スワローズはなかなか調子があがってこないので、一気に叩いてしまいたい。カープとは先発の顔合わせがほぼ同じ。高橋遥は今度は大瀬良を返り討ちにしてくれよ。藤浪のかわりに秋山が昇格予定だが、岩田のかわりには岩貞か、望月か、小野か。候補はまだまだたくさんいるのだ。浜地の先発起用というのもあり。ライオンズ時代は「困ったときの岡本洋介」と呼ばれていた岡本の先発というのも面白いかも。今節のカープ戦ではリリーフで曲がりなりも無失点で切り抜けているからね。二軍では、片山捕手が育成から支配下に昇格。ためしに一軍で起用するのも面白いかもしれない。ジャイアンツのここにきての大失速で混戦模様のセ・リーグ。タイガースもまだまだ食らいついていってほしいのです。

(2019年8月5日記)


目次に戻る

ホームページに戻る