今節は甲子園球場で6連戦の予定だったが、雨で2試合流れる。ドラゴンズ戦は1日目が雨天中止。2日目は青柳がソロホームランの1失点でがんばったが、打線が小笠原の前に沈黙して完封負け。3日目は30分様子を見て結局中止で0勝1敗。続くジャイアンツ戦も初戦は雨天のため1時間遅れで開始。高橋遥が好投したが、高橋優から小刻みな継投の前に打線が決められず敗れる。2戦目は西が同点でマウンドを降りたが、相手のミスもあり、接戦を制する。3戦目は4月以来の岩貞の力投でジャイアンツ打線を完封リレーで連勝して2勝1敗。今節は2勝2敗。今季通算57勝60敗6分で勝率は.487で4位。首位ジャイアンツとの差は9.5と変わらず、ジャイアンツのマジックナンバーが消滅。3位カープとの差は2.0。
なお、鳥谷が球団社長との話し合いの結果、引退を勧告された。年俸と成績があまりにも釣り合わなくなってしまったことからこういうことになったのだろうが、鳥谷の去就はシーズン終了後まで持ち越し。タイガースの鳥谷として選手生活を全うしてほしい気持と、彼自身が納得できるまで他球団でもプレーを続けてほしいという思いが、私の中では相半ばしている。決めるのは鳥谷。そして他球団からの引き合いがあるかどうか、だ。
◎ドラゴンズ21回戦……0-1
タイガースの先発は青柳。1回表、大島にいきなりヒットを打たれるも京田を併殺に打ち取り、福田にもヒットを打たれたがビシエドは空振り三振で立ち上がりを無失点で切り抜ける。ドラゴンズの先発は小笠原。1回裏、木浪がレフト前ヒットで出るも近本の投手へのライナーを小笠原に好捕され、飛び出していた木浪は帰塁できず併殺。福留は歩いたがマルテは見逃し三振と、相手と同じような形で無失点。2回表は高橋周のヒットと藤井への死球で1死一二塁とされるも加藤と小笠原は内野ゴロでここもピンチを切り抜ける。3回表は大島を歩かせ福田に死球で1死一二塁とされるもビシエドを三塁ゴロ併殺に打ち取る。4回裏、2死からマルテと糸原の連続死球でチャンスを作ったが大山はセンターフライに倒れる。5回表、小笠原にレフトの頭を越す二塁打を打たれ、大島のライト前ヒットで無死一三塁とされるも、京田を空振り三振に取ると、福田の三塁ゴロで小笠原を本封。ビシエドも三塁ゴロでここもピンチを切り抜けた。6回表、阿部に左中間スタンドに運ばれるソロホームランで先制を許す。タイガース打線は6回まで小笠原の前に得点できず。7回裏、マルテのショート内野安打は悪送球となり、マルテは一気に二塁を狙うが、素早いバックアップで二塁へ送球され、ヘッドスライディングするもタッチアウト。ここで小笠原は交代。二番手は藤嶋。2死後、大山と高山の連打で二三塁とするも代打鳥谷は二塁ゴロで逆転機を逸した。青柳は7回1失点で無念の交代。8回からは島本、能見のリレーで無失点に抑え、打線の奮起を待つ。8回裏、三番手ロドリゲスから代打北條がヒットを打つも後続を断たれて得点ならず。9回裏は岡田の前にマルテが三振。糸原のレフトフライを守備固めの遠藤が落球してチャンスかと思われたが、大山は投手ゴロ併殺であっさりと完封リレーを許してしまった。
◎ジャイアンツ20回戦……1-4
雨天のため1時間遅れで試合開始。タイガースの先発は高橋遥。1回表、2死から丸にライト前ヒットを打たれ、岡本和の打席で丸は二盗、梅野が低めの球を弾いて暴投となり丸は三進。岡本和にレフト線にタイムリー二塁打を打たれて先制される。ジャイアンツの先発は高橋優。1回裏、木浪の二塁内野安打も、近本の二塁ゴロで二封。一塁もアウトの判定だったが矢野監督のリクエスト申請で覆り、近本は一塁に残る。福留は空振り三振に倒れたが、マルテがレフト線にタイムリー二塁打を放って同点とした。3回裏、1死から木浪の四球と盗塁、福留の四球で2死一二塁とするもマルテは三塁ゴロに倒れる。4回裏、1死から北條のヒットと中谷の四球で1死一二塁とするも、梅野は空振り三振、高橋遥は三塁ゴロで得点ならず。高橋優は4回1失点で降板。5回裏、二番手田口に対し、2死から福留のヒットとマルテの四球で一二塁とするも糸原はショートフライで得点できず。6回表、1死から丸のヒットと岡本和の四球で一二塁とされるがゲレーロは空振り三振。大城の内野安打で満塁とされるも小林を二塁ゴロに打ち取り切り抜けた。7回表、1死からヒットの石川を田口に送られ、坂本勇は申告敬遠。丸のライト前タイムリーヒットでついに勝ち越される。高橋遥は7回2失点で降板。7回裏、木浪がレフト前ヒットで出ると、代走は植田。1死後、福留の打席で植田は二盗。福留三振のあと、マルテは申告敬遠。糸原は二塁へのフライに倒れ、同点機を逸する。8回表は二番手ドリスが抑え、8回裏は三番手マシソンに抑えられる。9回表、三番手岩崎が石川にセンター前ヒットを打たれ、代走は重信。代打陽は空振り三振に取るも、坂本勇の打席で重信が二盗。矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず。坂本勇はセンターフライに打ち取るが、丸にバックスクリーン右にツーランホームランを打たれてしまう。9回裏、四番手中川から代打俊介が二塁ゴロエラーで出るも、2死後、福留のヒット性のセンターへの当たりを丸にスライディングキャッチされ試合終了。大山をスタメンから外してまでして臨んだが、好投の高橋遥をまたも援護できなかった。
◎ジャイアンツ21回戦……4-2
ジャイアンツの先発は山口。2回裏、糸原が二塁内野安打で出ると、北條が送り、高山のライト前ヒットで1死一三塁とする。ここで梅野がライト前に落ちるテキサス性のタイムリーヒットを放ち、先制。亀井がファンブルする間に高山は三進。西のスクイズが決まり、2点差とする。タイガースの先発は西。3回まで快調に抑えていたが、4回表、1死から岡本和を歩かせ、阿部のライトの頭上を越える二塁打で二三塁とされる。2死後、若林の打席で西が暴投し、岡本和が生還。阿部も一気に三進。若林のライト前タイムリーヒットで同点に追いつかれた。しかし西はそこから立ち直る。6回表、1死から岡本和に二塁打を打たれるも、阿部を見逃し三振に取ると、ゲレーロの強い当たりのセンターフライは近本が好捕し、勝ち越しは許さない。西は6回2失点で降板。7回表はドリスが三者凡退で抑えると、7回裏、2死から代打中谷がレフトスタンドに勝ち越しのソロホームランを放つ。木浪もセンター前ヒットで続き、山口は降板。二番手高木京から近本が四球を選び一二塁とするも、福留はライトフライに倒れて追加点はならず。8回表は岩崎が前日ホームランを打たれた丸をレフトフライに打ち取るなどして三者凡退。8回裏、三番手大竹に対し、マルテがレフト線に二塁打を放ち、代走に植田。糸原のバントで植田は三進。代打大山は空振り三振に倒れたが、大竹が暴投し、降り逃げで二塁まで走り、植田が生還して2点差に。9回表、藤川は1死から阿部を歩かせるもゲレーロを見逃し三振。代打山下航を一塁へのファールフライに打ち取って連敗ストップ。勝利投手はドリス。ヒーローインタビューは決勝ホームランの中谷、好リリーフの岩崎、現役最多となる235セーブを記録した藤川。
◎ジャイアンツ22回戦……2-0
ジャイアンツの先発は今村。1回裏、木浪がレフト前ヒットで出るも、近本の三塁ゴロで二封。福留の打席で近本は二盗。しかし福留はセンターフライに倒れ、マルテは敬遠気味の四球で一二塁とするも糸原はショートゴロで先制点はならず。タイガースの先発は4月以来の岩貞。立ち上がりから速球でジャイアンツ打線を詰まらせる。3回表は今村、亀井、坂本勇を三者空振り三振に仕留めるなど絶好調。今村もチェンジアップが冴え、3回裏には岩貞、木浪、近本と三者空振り三振でお返しされる。4回裏、福留があわやホームランというライトフェンス直撃の三塁打を放ち、マルテの三塁ゴロの間に生還して先制。糸原のライト前ヒットで今村は降板。二番手の鍵谷に後続を断たれる。5回裏、梅野が歩き、岩貞はバントを打ちあげて捕手へのフライに倒れる。ここで三番手田口に交代。木浪は空振り三振に倒れたが、近本の打席で梅野が走り、そこで近本がライト線へタイムリー三塁打を放って2点目を奪う。岩貞は6回無失点で交代。7回表、二番手岩崎は1死から阿部にレフト前ヒットを打たれ、代打陽は四球。大城の打席で阿部に代走の田中俊。大城はショートライナーに打ち取ったが、若林を歩かせて満塁とされ、三番手ジョンソンに交代。ジョンソンはゲレーロを空振り三振に取り、ピンチを脱した。7回裏は四番手マシソンの前に三者凡退。しかし8回表は続投のジョンソンが亀井を空振り三振、坂本勇を二塁へのフライ、丸を一塁ゴロに打ち取り流れを引き寄せる。8回裏、五番手中川に対し木浪のヒットと近本の三塁ゴロで1死二塁とする。福留が歩き代走に江越。マルテは三振に倒れたが、糸原は三遊間を破るレフト前ヒット。木浪が一気にホームを突くもタッチアウト。矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず。9回表は藤川が三者凡退で締めて連勝。ヒーローインタビューは久々の登板で勝利した岩貞、タイムリー三塁打の近本、好リリーフのジョンソン。
愛すれどTigers週間MVP
投手……岩貞祐太 5月初めにインフルエンザを発症し、その後は肉離れなどでリハビリを続けていたローテーション左腕がようやく復帰したと思ったら、ジャイアンツ打線を6回無失点で抑える。やっと計算の立つ投手がまた一人復帰した。このままほとんど棒に振ってしまった分を取り戻してもらいたい。
野手……中谷将大 ジャイアンツ戦の山口からのホームランだけで週間MVPというのもなんなんだけれど、あの一発がチームに勢いをつけてくれたことだけは確か。ヒットの数だけなら高山の方が上なのだけれど、それ以上の意味のあるホームランだったといいたい。
次節は横浜スタジアムで相性のいいベイスターズ戦と、マツダスタジアムで2ゲーム差に迫ったカープ戦。高橋遥も青柳も黒星はついたけれど勝利投手の値打ちのある好投を続けているだけに、打線がしっかり援護しなくては。とにかくこの両チームを叩いていかないとAクラスにはなれないのだから、一気に順位をひっくり返してしまうくらいのつもりで臨んでほしい。ただ、そうなるとジャイアンツのマジック再点灯となる可能性が高くなるのが困ったところだけれど。
(2019年9月2日記)