今節は甲子園球場でのスワローズ3連戦とナゴヤドームでのドラゴンズ2連戦、東京ドームでのジャイアンツ2連戦という変則7連戦。いよいよシーズン大詰めらしいカードの組み方であるなあ。スワローズには初戦は延長戦でドリスが打たれて敗れ、2戦目は小川を打ちこんで勝ち、3戦目は高橋遥がめった打ちを食らって敗れ1勝2敗。ドラゴンズ戦の初戦は苦手の柳を打ちこみ、西の好投で勝ち、2戦目は大野雄大にノーヒットノーランを食らって1勝1敗。ジャイアンツ戦は初戦は1点差を逃げ切るところをジョンソンがゲレーロに逆転ホームランを浴びて負け、2戦目はガルシアが粘り、今度こそ1点差をリリーフ陣が守り抜いて、1勝1敗。今節は3勝4敗。今季通算62勝67敗6分で勝率は.481で4位。首位ジャイアンツとの差は9.5に。3位カープとの差は3.5。と変わらず。5位ドラゴンズとも0.5差とこれもかわらず。ただ、ジャイアンツ戦の敗戦で優勝の可能性は完全に断たれた。優勝の可能性は完全に断たれた。
ランディ・メッセンジャー投手が今季限りの引退を発表。公式の会見はまだだけれど、近いうちに行われる予定。NPB通算98勝は歴代外国人投手の勝利数では5位に入る(2リーグ分裂後)。戦前からのスタルヒンや若林忠志などを入れると順位は下がるが、それでもベストテンに入る実績を残した。それなのに、メッセがいる間に優勝することはできなかった。和田監督時代に2位ながらCSを勝ち抜いて日本シリーズで登板し、勝利を記録したのが救いか。球史に残る外国人エースだった。お疲れ様、そしてありがとう。
◎スワローズ21回戦……4-5
スワローズの先発は高橋奎。1回裏、木浪がレフト前ヒットで出ると、近本の投手ゴロで二封されるも廣岡が一塁へ悪送球して近本は二進。福留が歩き、マルテは死球で満塁に。糸原のレフト前タイムリーヒットで1点先制。しかし、大山、中谷は凡退で大量点にはならず。タイガースの先発は秋山。2回表、1死から雄平にライト前に二塁打を打たれると、村上と廣岡を歩かせ2死満塁に。ここで高橋奎に初球を叩かれ右中間を破る3点タイムリー二塁打を打たれて逆転される。3回表にはバレンティンにバックスクリーン左にソロホームランを打たれて3点差に。秋山は3回4失点で降板。3回裏、マルテの四球と大山りレフト前ヒットで2死一二塁とし、中谷のレフト前タイムリーヒットで2点差に。さらに原口にもレフト前タイムリーヒットが出て1点差に迫る。4回表と5回表は島本が無失点に抑える。4回裏、二番手高梨に対し、木浪がレフト線へフェンスの上を転がる三塁打を放つと、1死後、福留のセンターへの犠牲フライで同点とした。高梨には5回裏は抑えられる。6回表と7回表は岩崎が抑える。6回裏はハフに抑えられ、7回裏、梅野雄に対しマルテのセカンドフライは廣岡と山田哲の間に落ちるヒット。しかし糸原はレフトフライ、大山はショートゴロ併殺で相手にもらったチャンスを生かせない。梅野雄には8回裏も抑えられる。タイガースは8回はジョンソン、9回は藤川が無失点。9回裏、五番手石川に対し、1死から福留が二塁打を放ち、代走に江越。マルテは申告敬遠。サヨナラのチャンスだったが糸原と大山は凡退で延長戦に。10回表、ドリスを投入するが、廣岡にライト前ヒットを打たれ、代打奥村のバントで二進。太田の二塁ゴロで三進。塩見の叩きつけたゴロはセンター前に抜けてタイムリーヒットとなり、ついにリードを許す。10回裏、六番手マクガフの前に三者凡退で惜敗。
◎スワローズ22回戦……10-3
序盤はタイガース青柳、スワローズ小川の投手戦。4回裏、タイガース打線が小川をとらえる。福留の死球、糸原のレフト前ヒット、高山の二塁内野安打で2死満塁とし、北條がレフト前にぎりぎり落とす2点タイムリーヒットを放つ。5回表、村上にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、1点差とされるも、5回裏に反撃。ライト前ヒットの木浪を近本が送り、福留が左中間へタイムリーヒットを放ち2点差に。返球の間に福留は二進。マルテがレフトスタンドへツーランホームランを放つと、高山はバックスクリーン右にソロホームランを叩きこみ5点差とする。6回表、1死から太田にセンターの頭を越す二塁打を打たれ、山崎晃のレフト前ヒットで1死一三塁とされる。青木の一塁ゴロはマルテがホームへ送球し三本間で太田をタッチアウト。しかし雄平と村上に連続タイムリーヒットを浴びて3点差とされる。青柳はここで降板し、二番手の能見が山田哲を空振り三振に取ってスワローズの勢いを止めた。スワローズは6回裏と7回裏を坂本光で抑え、タイガースは7回表は岩崎、8回表はジョンソンが無失点。8回裏、三番手平井に対し、糸原がセンター前ヒットを放ち代走に植田。高山の打席で平井は暴投し植田は二進。高山が歩き、北條のバントで1死二三塁とする。梅野隆の投強襲安打は平井のグラブを大きく弾いてライト前に転がる2点タイムリーヒットとなり、代打鳥谷が今季初打点となるレフト線へのタイムリー二塁打を放つ。2死後、近本がセンター前タイムリーヒットを放ち、7点差とした。9回表は守屋が締めて連敗ストップ。勝利投手は青柳。ヒーローインタビューは決勝タイムリーヒットの北條、ホームランを放ったマルテと高山。
◎スワローズ23回戦……2-12
タイガースの先発は高橋遥。1回表、いきなり廣岡にライトフェンス直撃の三塁打を打たれると、1死後、山田哲のレフト線タイムリー二塁打で先制され、バレンティンにバックスクリーン右へツーランホームランを打たれて3点差とされる。スワローズの先発は山田大。2回裏、マルテのヒットと中谷のセンターフライを塩見が取れずにエラーで2死二三塁に。梅野隆は申告敬遠で満塁としたが、高橋遥がファールでよく粘ったもののショートゴロで得点できず。3回裏は1死から近本がヒットと盗塁。福留の二塁ゴロで三進したが、マルテは勝負を避けられ四球。糸原は空振り三振でまたもチャンスを逸する。4回表、バレンティンの二塁打と雄平のヒットで無死一三塁とされ、村上には四球で満塁に。中村の犠牲フライで4点差に。雄平はその間に三進。奥村の投手ゴロは高橋遥がこぼして拾い直し、奥村にタッチをするも届かずエラーとなり雄平が生還して5点差とされる。2死後、廣岡のタイムリーヒット、塩見の2点タイムリー二塁打で8点差をつけられる。高橋遥は4回8失点で降板。5回表と6回表は守屋が抑える。7回表は三番手浜地が抑え、7回裏、疲れの見えた山田大から大山がバックスクリーンにソロホームランを放りこみ7点差に。原口のヒットと近本の内野安打、奥村の悪送球で2死一三塁とし、植田の三塁ゴロは廣岡がこぼして原口が生還して6点差とする。ここで山田大は交代。二番手石山に対し、マルテはショートゴロで追加点はならず。8回表、続投の浜地は2死を取ったものの代打上田、廣岡の連打で一三塁とされ、塩見のレフト前タイムリーヒット、山田哲のセンター前タイムリーヒット、山崎晃の2点タイムリー三塁打で4失点。9回表は能見が抑えたが、8回裏から登板した大下の前に得点できず、大敗。
◎ドラゴンズ22回戦……7-1
ドラゴンズの先発は柳。3回表、梅野がレフト前ヒットで出るが、西のバントは投手への小フライとなる。それでも木浪がレフト前ヒットでつなぎ、近本のセンター前タイムリーヒットで先制。福留がライトポール際に大きなスリーランホームランを放ち、一気に4点差をつける。4回表、高山と大山の連打で無死一三塁とし、梅野のセンター前タイムリーヒットで5点差に。タイガースの先発は西。4回裏まで打線の援護もあり無失点で余裕の投球。5回裏、ヒットの高橋周を置いて、阿部に左中間を破るタイムリー二塁打を打たれるも、後続を断ち最少失点にとどめる。柳は5回5失点で降板。6回表、二番手祖父江に対し2死から梅野が歩き、西の打席で二盗。西はライトオーバーのタイムリー二塁打を放ち、再び5点差に。6回裏、2死から福田とビシエドの連打と高橋周への死球で満塁とされたが、阿部をセンターフライに打ち取り切り抜ける。8回表、三番手三ツ間から高山がバックスクリーンにソロホームランを放ち6点差をつける。西は7回1失点で交代。8回裏は島本が走者を出すも無失点に抑え、9回表は四番手又吉に抑えられる。9回裏、ドリスが三者凡退で締めた。ヒーローインタビューは8勝目をあげた西。
◎ドラゴンズ23回戦……0-3
タイガースの先発は望月。2回裏、先頭のビシエドにセンターの頭を越す二塁打を打たれ、高橋周の二塁ゴロで三進。阿部の打席で暴投し、ビシエドが生還して先制点を献上する。3回裏、加藤の一塁ゴロをマルテが後逸してエラーで出塁を許すと、大野雄の投手前バントは望月が転んで捕球して内野安打に。大島三振のあと、京田には低めの球が左足をかする死球となり、矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず満塁に。福田のライトへの犠牲フライで2点差に。5回裏、2死から福田を歩かせ、ビシエドの打席で暴投し福田は二進。ビシエドはライトの頭を越すタイムリー二塁打で3点差に。ドラゴンズの先発は大野雄。5回まで一人の走者も出せず、6回表に梅野がショート京田の悪送球エラーで出塁し二盗するも後続を断たれる。望月は5回3失点で降板。6回裏は守屋、7回裏は能見、8回裏はドリスが無失点の好投。しかし打線には火がつかず。7回表に大山が四球で出塁したのみ。9回裏は代打原口、木浪がショートゴロ。近本はいい当たりだったが三塁ライナーでノーヒットノーランを食らってしまった。
◎ジャイアンツ23回戦……5-6
タイガースの先発は岩貞。1回表、1死から坂本勇を歩かせ、丸のレフト前ヒットで一二塁とされると、岡本和に右中間を破る2点タイムリー二塁打を打たれ、先制を許す。岡本和は二三塁間にはさまれてタッチアウト。ジャイアンツの先発は菅野。2回表、マルテがライト前ヒットで出ると、糸原のショートゴロで二封。しかし高山のライト前ヒットで一二塁とし、2死後、梅野がライト前に落とすタイムリーヒットで1点差とする。3回裏、坂本勇にレフトスタンドにソロホームランを打たれてまたも2点差に。4回表、マルテの二塁打と糸原の四球で無死一二塁とし、高山の三振のあと大山のセンターフライでマルテは三進。梅野が申告敬遠で満塁とすると、代打鳥谷のライト前2点タイムリーヒットで同点とし、木浪のセンター前タイムリーヒットで勝ち越す。4回裏は守屋が三者凡退に抑え、5回表は二番手高木京に抑えられる。5回裏、続投の守屋が田中俊にセンター前ヒットを打たれ、小林を三振に取ったところで島本にスイッチ。代打山下航の二塁ゴロで田中俊は二進。ここで亀井を空振り三振に取って切り抜ける。6回表は三番手宮國に抑えられる。6回裏、四番手岩崎は坂本勇への四球、丸と阿部への死球で1死満塁とされるもゲレーロを空振り三振に取ると、田中俊は三塁ゴロで切り抜けた。7回表、続投の宮國に対し、近本が投手強襲安打で出ると、2死後、糸原の打席で暴投があり二進。糸原のセンター前タイムリーヒットで2点差とする。宮國はここで田口に交代。高山は投手ゴロに対折れてさらにる追加点はならず。7回裏、岩崎が代打石川にレフトスタンドにソロホームランを打たれて1点差とされると、2死からジョンソンを投入。坂本勇を三塁ゴロに取る。8回表はマシソンの前に三者凡退。8回裏、続投のジョンソンが四球の丸を置いてゲレーロにレフトスタンドに逆転のツーランホームランを浴びる。9回表、デラロサの前に三者凡退に終わり、必勝リレーで痛い逆転負けを喫してしまった。
◎ジャイアンツ24回戦……2-1
ジャイアンツの先発は桜井。1回表、四球の近本が福留の打席で盗塁。福留のセンター前タイムリーヒットで先制する。タイガースの先発はガルシア。1回裏、丸の死球と岡本和のヒットで2死一二塁とされるも、ゲレーロを空振り三振に取り、切り抜ける。3回裏、四球の桜井とライト前ヒットの石川を塁に置き、坂本勇のライトフライで1死一三塁とされたが、丸をショートゴロ併殺に打ち取り得点は許さず。4回裏、1死から四球のゲレーロと山本泰のヒットで走者をため、田中俊の二塁ゴロで二封し一三塁に。小林にセンター前タイムリーヒットを打たれて同点にされる。6回表、近本がレフトの頭を超える二塁打で出ると、1死後、マルテの打席で三盗しマルテは四球。糸原も歩いて満塁とし、高山も押し出しの四球で1点差とする。しかし後続を断たれて大量点はならず。6回裏、岡本和を歩かせ、ゲレーロの二塁ゴロで二封。ゲレーロの代走に重信。山本泰にも四球で1死一二塁に。ここでゲレーロは降板し島本に交代。代打陽は内野安打で満塁とされるも、小林を空振り三振に取ると、代打大城は二塁ゴロでピンチを脱した。7回表は二番手田口から近本がリーグ新人安打単独2位となるセンター前ヒットを放つも、無得点。田口には8回表も抑えられる。7回裏は岩崎が三者凡退。8回裏はドリスも三者凡退。9回表は澤村から代打鳥谷が四球を選ぶも得点ならず。9回裏、藤川が1死後、阿部を歩かせたものの大城、石川と連続空振り三振に取って逃げ切った。ヒーローインタビューは今季3勝目のガルシア。
愛すれどTigers週間MVP
投手……西勇輝 チームが波に乗り切れない中、8勝目をあげてついに勝率を5割に戻した。メッセンジャーが引退し、藤浪が立ち直れない中、来季も先発ローテーションの柱としての活躍が大いに期待できる。安心して見られる大黒柱だ。FAでよく来てくれたと感謝するしかない。
野手……ジェフリー・マルテ チャンスに好打の福留、セ・リーグの新人最多安打単独2位を記録し、盗塁数でもトップに並んだ近本と他にも候補はいたが、大山のあとに四番打者になると安定した打撃で三割目前まで成績をのばしたマルテをあげておこう。もっと早く四番に据えればよかったのに、なんていうのは結果論か。後はもう少しホームランの数がのびてくれたらなあ。
次節はすべて甲子園でスワローズ2連戦と、1日おいてカープ戦、続けてベイスターズ戦という日程。残り試合は8試合と後がなくなってきた。特に今節負け越してしまったスワローズには負けられないし、3位にすべりこむには上位にいるベイスターズとカープ戦は落とせない。つまり全部勝ってほしいという願望ですね。西と青柳は計算できるし、久しぶりに勝ったガルシアが気分をよくして好投してくれると期待できる。ということは、2試合連続ノックアウトの高橋遥がどういう投球を見せるかにかかってくるわけですね。別にCSに進出して3位から日本一になってくれなどとは思わないけれど、できたら4位より3位の方が気分はいいよね。
(2019年9月17日記)