今節は神宮球場でスワローズ戦。初戦はボーアとサンズがそれぞれ満塁ホームランを打つという記録的な試合になり、今季最多の20得点。しかし2戦目からは反動からか打線が一気に湿る。2戦目は原に、3戦目は高橋奎に完全に抑えこまれて連敗。1勝2敗に終わる。甲子園球場に戻りベイスターズ戦。初戦は青柳が途中で乱れて追いつかれ、引き分け。2戦目は西勇が4本塁打の被弾という今季最悪の投球で引き分けをはさみ3連敗。3戦目は好投平良を粘って崩し、逆転勝利し、1勝1敗1分。。今節は2勝3敗1分。今季通算17勝17敗2分で勝率.500の4位。首位ジャイアンツとは5.0ゲーム差と少し開いた。
◎スワローズ7回戦……20-5
スワローズの先発はイノーア。1回表、近本がショートエスコバーのエラーで出ると、糸井のヒットとサンズの四球で満塁とし、大山の打席でイノーアが暴投して難なく先取点。大山のショートゴロの間に糸井が生還して2点差とすると、ボーアが歩き2死後、木浪のセンター前タイムリーヒットで3点差をつける。2回表、近本の四球、サンズのヒット、大山の四球で2死満塁とし、ボーアがライトスタンドに満塁ホームランを放りこんで7点差をつける。イノーアはこの回限りで降板。タイガースの先発は秋山。2回表、ヒットの村上と二塁打の山崎を置いて、宮本にプロ入り第1号となるスリーランホームランを打たれて4点差に。3回表、二番手坂本光から秋山のショートゴロはエスコバーの悪送球を呼びカメラマン席に入ってテイクワンベースで二進。近本のバントヒットで一三塁とすると、2死後、サンズの打席で坂本光は一塁へ牽制悪送球。秋山が生還して5点差とすると、サンズのライト前タイムリーヒットで6点差に。4回表、木浪の四球、近本の内野安打、糸井の死球で2死満塁とし、サンズもライトスタンドに満塁ホームランを放ち10点差をつけた。坂本光は5回まで投げて降板。6回からは中澤がマウンドに。近本の四球、サンズのヒット、大山の四球で1死満塁とし、ボーアのライト前タイムリーヒットで11点差に。続く梅野隆もセンター前2点タイムリーヒットで13点差をつける。そして木浪が右中間スタンドにスリーランホームランを放ち16点差に。7回表は四番手梅野雄に抑えられる。秋山は6回裏までコントロールよくていねいに相手を打ち取っていたが、7回裏、廣岡にレフトスタンドにソロホームランを打たれて15点差とされると、8回裏にも塩見にライトスタンドにソロホームランを打たれる。9回表、五番手星に対し、木浪の二塁打と上田のヒットで一三塁とし、1死後島田海のライト前タイムリーヒットでまたも15点差をつける。このあと2死満塁まで迫ったが熊谷は三振。そして9回裏、秋山は三者凡退で締めて今季初完投勝利。ヒーローインタビューは満塁ホームランのボーア。
◎スワローズ8回戦……1-3
スワローズの先発は原。1回表、近本がセンターの頭上を襲う二塁打。山崎がグラブにあてるも捕球できず。1死後、サンズの打席で近本が三盗。サンズは歩き、大山はショートへのタイムリー内野安打で先制した。タイガースの先発はガルシア。初回から好投を続けていたけれど、4回裏、二塁打の青木を置いて村上に左中間スタンドに逆転のツーランホームランを放りこまれる。原は2回以降はくせ球でタイガース打線に狙いを絞らせず、5回1失点で交代。6回表、二番手梅野雄に対し、梅野隆の四球と植田のヒット、代打福留の四球で1死満塁とした。ここで投手は三番手長谷川に交代。近本はレフトフライ、糸井は空振り三振で逆転のチャンスをつぶした。6回裏、二番手能見が塩見にバックスクリーンに飛び込むソロホームランを打たれて2点差とされる。青木のヒットで走者を背負い、村上を空振り三振に取ったところで望月に交代。望月は西浦を併殺に取って役割を果たす。7回表はマクガフに抑えられ、7回裏は続投の望月が二塁植田のエラーもあったが無失点で切り抜ける。8回表、五番手清水から梅野隆が四球と盗塁、福留の四球に代走島田と2死一二塁のチャンスを作るも近本は見逃し三振でここもチャンスにあと1本が出ない。8回裏、四番手の伊藤和が山崎の四球から村上、代打坂口と四球を与えて2死満塁のひん地を作るもエスコバーを空振り三振に取って危機を脱した。9回表はクローザーの石山に抑えられ、前日の猛打が嘘のように得点できなかった。
◎スワローズ9回戦……0-6
スワローズの先発は高橋奎。1回表、陽川がヒットで出るも、近本の投手ゴロで二封。近本はサンズの打席で牽制死。サンズは三塁ゴロでせっかくの流れを手放してしまった。タイガースの先発は藤浪。2回裏、ヒットの山崎を宮本に送られ、吉田大成のレフト線へのタイムリー二塁打で1点を先制される。4回裏には山崎に三塁強襲ヒットを打たれるも二盗を試みたところを梅野隆が刺して藤浪を盛りたてる。藤浪と高橋奎の完全な投手戦で試合は進んだが、7回表、先頭の宮本のショートゴロを北條が弾いて生かしてしまい、吉田大成のバントで二進。西田のショート内野安打で一三塁とされる。高橋奎は三振に取ったが、坂口の投手強襲安打を藤浪もよく踏ん張って一塁へ投げたが悪送球になり、1点を追加された上に2死一三塁とピンチは続く。上田の二塁後方のフライは北條と近本が交錯し、落球。その間に2点を追加されてしまう。青木の一塁強襲のヒットはバックアップの二塁植田が判断よくバックホームして坂口は憤死。藤浪は7回を不運な4失点で降板となったが、手ごたえのある表情でマウンドを降りた。8回表、梅野隆の内野安打と原口の四球、代打中谷のショートゴロエラーで1死満塁と高橋奎を追いつめたが、陽川の二塁ゴロでチャンスを逸した。8回裏、二番手小川一が村上の四球、山崎のヒット、吉田大成の四球で1死満塁とされ、代打川端のタイムリーヒットと坂口の押し出し四球で2点をダメ押しされ、9回表には二番手大下に対して近本のヒット性のレフトライナーを上田にダイビングキャッチされるなど流れは完全にスワローズのものとなり、逃げ切られた。
◎ベイスターズ7回戦……3-3
試合前の豪雨で57分遅れで試合開始。タイガースの先発は青柳。1回表、梶谷にライト前ヒットを打たれるも、オースティンはショートゴロで二封。その際梶谷の走塁でベースカバーの二塁植田が転倒したため、矢野監督は守備妨害でないかとリクエスト申請したが、判定は覆らず。ソトと佐野をフライに打ち取り、まずは上々の立ち上がり。ベイスターズの先発は上茶谷。1回からカットボールを打ちあぐんでいたが、4回裏、2死から二塁打の大山と四球のボーアを置いて梅野が右中間スタンドに先制のスリーランホームランを放つ。5回表、先頭のオースティンにライト線に二塁打を打たれ、ソトの打席で青柳は暴投しオースティンは三進。ソトのショートゴロの間に生還を許して2点差に。7回表、二塁打の宮崎と代打神里の四球で1死一二塁とされ、代打山下がレフト前に落ちるタイムリーヒット。ここで青柳は降板。二番手は馬場。梶谷の打席で馬場のフォークを梅野が弾く間に神里は三進。ここでも矢野監督はリクエスト申請をするが、判定はまたも覆らず。一三塁から梶谷は空振り三振に取ったがオースティンのレフト前タイムリーヒットで同点に追いつかれる。7回裏からは継投。ベイスターズはエスコバー、タイガースはガンケルが抑える。8回裏、国吉に対し大山と梅野のヒットで2死一三塁とし、代打原口。ここで今永がマウンドに上がり、原口はライトフライに倒れる。9回表はスアレスが走者を出しながらも抑え、9回裏は山崎の前に三者凡退。延長戦に入り、10回表は藤川が登板。1死から宮崎のショートゴロを熊谷が悪送球で生かし、代走に倉本。柴田が歩き、大和のレフトフライはサンズが好捕して飛び出していた二塁走者倉本は帰塁できずチェンジに。10回裏、三嶋の前に三者凡退で引き分けに終わった。
◎ベイスターズ8回戦……3-7
タイガースの先発は西勇。1回表、ソトにレフトスタンドに先制のソロホームランを放りこまれると、4回表には大和にレフトポール際にとびこむソロホームランを打たれる。なんと大和はタイガース時代を通じて初めての甲子園でのホームラン。ベイスターズの先発は今永。3回まで手も足も出なかったが、4回裏、近本がライト前ヒットで出ると、サンズの三塁ゴロで二進。大山の打席で近本は三盗。大山とボーアが歩き、満塁とすると、梅野がファールで粘ってついに三遊間を抜く2点タイムリーヒットで同点とした。5回表、1死から柴田に死球を与え、ソトの打席で牽制悪送球。柴田は一気に三進。ソトは空振り三振に取ったが、佐野にレフトポールに当たるツーランホームランを打たれ、またも2点差をつけられる。さらに6回表には宮崎にもレフトスタンドへソロホームランを叩きこまれ、西勇はこの回限りで降板。7回表には、二番手の能見が梶谷に左中間スタンドにソロホームランを打たれて3点差に。タイガース打線は今永の力のある速球に押され、5回から7回まで7人連続三振と全く打てない。7回裏、やっと木浪のライトフライで記録は途切れ、代打北條のヒットで走者も出したが代打中谷もまた三振。8回表、三番手伊藤和が走者を出しながらも無失点で抑える。8回裏、二番手パットンから陽川がライト前にテキサスヒット。近本との間のヒットエンドランが決まり、ライト前ヒットで一三塁にすると、パットンの三遊間へのゴロは大和に好捕されショートゴロに倒れるが、陽川は生還し3点差に戻す。9回表、四番手小川は2死から佐野、ロペス、宮崎の連打で1点を失い、4点差に戻される。9回裏は三番手石田の前に三者凡退で試合終了。西勇がこれほどホームランを打たれる姿は移籍後初めてか。
◎ベイスターズ9回戦……3-1
タイガースの先発は岩貞。1回表、先頭打者の梶谷に初球をいきなり痛打され、先頭打者ホームランを浴びる。ベイスターズの先発は平良。3回裏、1死から植田がショートへの内野安打で出ると、岩貞が送り二進。近本の打席で植田は三盗し同点のチャンスを作るが、近本は空振り三振に倒れた。5回表、1死から梶谷、宮崎のヒットで追加点のピンチを招くが、ソトのレフトフライはサンズが好捕。佐野もセンターフライに打ち取り、岩貞は5回1失点で交代。5回裏、1死から梅野がライト前ヒットを放ち、木浪の打席で二盗。捕手戸柱の悪送球で梅野は三進。木浪は大和へのショートライナーに倒れ、植田は死球で一三塁に。ここで代打福留を送るも、三塁ファールフライで同点機をまたも逸した。6回表、二番手馬場が倉本、大和、戸柱を歩かせて2死満塁とされたが、好調梶谷を三塁ファールフライに打ち取ってピンチを脱した。6回裏、近本と糸井の連打で無死一三塁とし、糸井の代走島田はサンズの打席で二盗。サンズは空振り三振に倒れたが、大山がライト前に落ちるテキサス性の2点タイムリーヒットを放ち、ついに逆転。7回表は三番手ガンケルが三者凡退に抑え、8回表は藤川が抑える。平良は7回2失点で降板。8回裏、二番手三上に対しサンズがレフト前ヒットを放ち、代走に江越。大山の死球で一二塁に。ボーアのセンターフライで江越は三進。梅野のショートゴロは大和が好返球を見せるも、江越の足が勝り、野選で1点を追加して2点差に。9回表はスアレスが締めて連敗ストップ。ヒーローインタビューはプロ入り初勝利の馬場と、決勝タイムリーヒットの大山。
愛すれどTigers週間MVP
投手……ロベルト・スアレス 完投勝利の秋山も本調子でなく、プロ入り初勝利の馬場も内容は今ひとつ。しかしスアレスだけは多少荒れ球ではあっても力で抑えてリーグ最多タイの6セーブ目を記録。クローザーというポジションにも慣れてきたか、かなり安心して見られる投球になってきた。
野手……ジェリー・サンズ チーム内打点は大山に次ぐ2位。ただ、大山よりもここぞというところでの柔らかいバッティングが目立つ。守備はもたつくこともあるけれど、ベイスターズ戦での大和の打球を好捕して併殺に取った、あれはすごかった。攻守に存在感を増してきた。
次節は甲子園球場でジャイアンツ戦。調子を落としているところでのジャイアンツ戦となったが、先発投手の頭数ではタイガースの方が上というところを見せてほしい。とらかく勝ち越して1ゲームでも差を縮めよう。それからマツダスタジアムに移動してカープ戦。今季はカープには分がいいので、ここらで一気にお客さんにしてしまいたい。そのあと続いて横浜スタジアムでのベイスターズ戦が休みなく続く。この9連戦で弾みがつくかつまづくか、かなり重要な試合になってきている。。
(2020年8月3日記)