今節は甲子園で６連戦。まずはカープ戦。降雨中止で西勇と森下はスライド登板となり、初戦は苦手の森下から佐藤輝がホームランを打つなどして大差をつけ西勇と小林の完封リレーで取る。２戦目は大山に待望の今季初アーチが出て、秋山の好投で連勝し２勝０敗。続くスワローズ戦。初戦は藤浪が荒れ球ながら無失点に抑え、自らのホームランの得点をリリーフ陣に助けてもらって守る。降雨で中止となった次の日の２戦目はガンケルが好投して打線も爆発し、リリーフの石井大と加治屋が打たれたものの勝ちパターンのリリーフ陣が肝心なところは抑えて２勝０敗。今季通算１５勝４敗で勝率．７８９の首位。２位のジャイアンツとは３．０ゲーム差。
◎カープ４回戦……６－０
タイガースの先発は西勇。１回表、菊池涼にヒットを打たれるも、安部のショートゴロで二封。西川の打席で安部に二盗を許すも、西川の二塁ライナーで飛び出していた阿部は帰塁できず併殺。カープの先発は森下。ここまで森下からは一つも勝てていなかったが、２回裏に先制。２死から佐藤輝が歩き、梅野のショートゴロは田中広が取りこぼしてエラー二塁とすると、中野がライト前に弾き返すタイムリーヒットで１点を奪う。その後も両先発投手は一歩も引かぬ投手戦に。空気が変わったのは４回裏、四球のサンズを置いて佐藤輝が甲子園第１号となるツーランホームランをライトスタンドに叩きこみ３点差とする。さらに５回裏、ヒットの糸原を置いてマルテがレフトスタンドにツーランホームランを放りこみ、５点差とする。６回からマウンドに上がったケムナに対し、７回裏、マルテと大山が連続四球で出ると、２死から佐藤輝がセンター前タイムリーヒットで６点差とした。８回裏は四番手藤井に対し陽川の死球などで攻め立てたが得点はならず。西は８回無失点９回表、二番手小林が坂倉の四球と長野のヒットで２死一二塁とされたがメヒアを空振り三振に取って逃げ切った、
◎カープ５回戦……４－０
カープの先発は床田。１回裏、センター前ヒットのマルテを置いて大山が体勢を崩され片手一本のスイングになりながらもレフトスタンドへ待望の今季第１号のツーランホームランを放ち先制。２回裏、佐藤輝の高々と打ち上げたフライはライト鈴木誠、二塁菊池涼の二人とも打球を見失いその間に落ちる二塁打。これぞ通天閣打法。しかし後続を断たれて得点にならず。タイガースの先発は秋山。３回表、田中広を歩かせると、床田のバントで二進を許す。しかし菊池涼のショートゴロで田中広は二三塁間の狭殺プレーでタッチアウト。菊池涼にも二進を許したが、堂林はセンターフライでピンチを脱する。４回裏、センター前ヒットのサンズを置いて佐藤輝がバックスクリーンに２試合連発となるツーランホームランを放ち、４点差とする。５回表、長野、田中広を歩かせ無死一二塁としてしまうが代打安部は見送り三振。菊池涼のセンター返しの当たりはショート中野が好捕して二封。堂林の強い当たりの三塁ゴロも大山が機敏にさばいて二封し、この試合最大のピンチを脱した。カープは５回と６回裏を二番手コロニエルが、７回裏を中田廉が、８回裏を藤井がそれぞれ走者を出しながらもタイガース打線を抑えるが、秋山は７回まで無失点で交代し、８回表は岩崎、９回表はスアレスという盤石のリレーでカープ打線を完封し、５連勝。ヒーローインタビューは先制本塁打の大山と２勝目をあげた秋山。
◎スワローズ４回戦……２－０
タイガース藤浪とスワローズ石川の投手戦。４回表、１死から山田に死球を与えると、村上宗は空振り三振にとったが青木のライト前ヒットと塩見への四球で２死満塁に。ここで内川を二塁へのフライに打ち取り、ピンチを脱した。５回表、１死から石川と山崎の内野安打でピンチを迎えたが、中村を三塁ゴロ併殺にとり、ここもなんとか切り抜けた。タイガース打線は石川の老獪な投球術にチャンスらしいチャンスを作れなかったが、５回裏、梅野隆が歩き、１死後、藤浪の打席で梅野隆は二盗。フルカウントから藤浪は落ちる球をすくいあげ、レフトスタンドに高校時代以来というプロ入り初めての甲子園でのツーランホームランを放ち、ついにリードをもぎ取る。６回表、山田を歩かせ、村上宗と青木は打ち取ったものの塩見に死球を当て、ここで藤浪は交代。二番手小林がえ知川を空振り三振に取ってピンチを脱した。スワローズは６回から今野、坂本光、梅野雄とつぎこんでタイガース打線を抑えたが、タイカースも７回１死から岩貞、岩崎、スアレスの必勝リレー逃げ切った。ヒーローインタビューは自らのホームランで２勝目をあげた藤浪と好リリーフで藤浪をアシストした小林。
◎スワローズ５回戦……１０－７
スワローズの先発は小川泰。１回裏、近本、糸原、マルテの３連打で無死満塁とし、大山のライトへの犠牲フライで１点先制。続くサンズはショートゴロ併殺で大量得点にはならず。タイガースの先発はガンケル。低めに力のある球を投げ込みスワローズ打線を寄せ付けない。３回表、元山にヒットを打たれ、２死一塁で降雨のため１８分の中断があったが、山崎をレフトフライに打ち取り、中断の影響を感じさせない。３回裏、ガンケルのセンター前ヒットに近本のバントは内野安打となり、糸原の左中間を破るタイムリー二塁打で２点差に。マルテが歩いて無死満塁とし、大山がライト前に２点タイムリーヒットを放ち４点差に。さらに一三塁からサンズがセンター前タイムリーヒットで５点差とすると、小川泰はここで降板。二番手大下に対し佐藤輝の投手ゴロの間に大山とサンズが進塁して１死二三塁とすると、梅野隆のセンター前タイムリーヒットで６点差に。４回裏にはないやんだの近本を置いてマルテがレフトスタンドにツーランホームランを放ち８点差とする。スワローズは５回から今野に交代し、タイガース打線を抑えると、６回表、１死から中村に二塁打を打たれ、山田は見逃し三振にとるが、村上宗のライト前ヒットは佐藤輝の好返球でタイムリーにはならず一三塁に。青木の一二塁間を破るライト前タイムリーヒットで、ついに無失点記録は３３で途絶えた。７回表、二番手に石井大を投入するが、この継投が裏目に。松本友にセンター前ヒットを打たれると、元山の打席で石井大のシンカーが梅野隆の右手親指を直撃し暴投となって松本友は二進。捕手は坂本誠に交代。元山のレフト前タイムリーヒットで６点差とされると、２死から中村を歩かせ、山田に左中間スタンドに入るスリーランホームランを打たれて３点差と迫られる。石井大はここで降板。三番手岩貞は村上宗に死球を与えたが代打西浦は捕邪飛に打ち取り、なんとか相手の攻撃を断ち切った。７回裏、四番手坂本光から大山とサンズの連打で無死二三塁とし、２死後、中野のレフト前２点タイムリーヒットで５点差と引き離す。８回表、三番手加治屋は塩見に死球、松本友にはライトの頭上を越す二塁打を打たれて無死二三塁に。元山の二塁ゴロで塩見が生還して４点差に。なおも三塁に松本友を置き、２死後、山崎のショートゴロを中野が一塁に高投して悪送球でエラーの間に松本友に生還されまたも３点差に。ここで加治屋は降板して五番手岩崎がマウンドに。中村を空振り三振に仕留めて反撃を断つ。８回裏は梅野雄に対して近本のヒットと盗塁死、直後の山本泰の二塁打などちぐはぐな攻めで得点できず。それでも９回表、スアレスが村上宗、西浦を連続空振り三振に仕留めるなどして三者凡退で逃げ切った。ヒーローインタビューは４勝目でリーグトップに立ったガンケルと、先制犠飛など３打点の大山。
愛すれどTigers週間ＭＶＰ
投手……藤浪晋太郎 どの先発投手でもよかったのだが、今節は打って投げて荒れてのワンマンショーを見せてくれた藤浪。これで完投していたら江夏級だ。甲子園の申し子が聖地で勝てなくなって久しかったが、そのブランクにも終止符を打った。
野手……中野拓夢 勝負強い打撃に堅実な守備。新人離れした度胸でショートのポジションを木浪からもぎ取った。佐藤輝と好対照の新人コンビがシーズン通してどのような活躍を見せてくれるか楽しみだ。。
次節は東京ドームでジャイアンツ戦。ジャイアンツは２位。６連勝といき上がるジャイアンツを叩いておきたい。西勇、青柳、秋山の三本柱をつぎこむからはとにかく３連勝あるのみ。そして甲子園でのベイスターズ戦を終えると久々のセ・パ交流戦だ。次節まで勢いを保ち、一気に交流戦になだれ込みたい。。
（２０２１年４月１９日記）
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