愛すれどTigers


ロハスJr.攻守に本領発揮

 今節はロードで6連戦。東京ドームでベイスターズ3連戦。初戦は青柳の好投や佐藤輝の田淵に並ぶ新人ホームラン記録などで先勝。2戦目は伊藤将が好投しリリーフのエスコバーを打ちこんで連勝。3戦目は藤浪が打たれて勢いが止まり、2勝1敗。バンテリンドームナゴヤでのドラゴンズ3連戦は、初戦は西勇が集中打を浴びて落とし、2戦目は二保が立ち上がりから打ちこまれて連敗。3戦目は秋山が無失点で岩崎、スアレスの完封リレーが決まり、1勝2敗。今節は3勝3敗。今季通算53勝37敗3分で勝率.589とそれでも首位を守った。2位のジャイアンツとは2.0ゲーム差と少しだけ開いた。負ければ首位陥落という局面で負けても、ジャイアンツも付き合い良く負けてくれる。ジャイアンツはどうしてもタイガースに追いつき追い越せない「アキレスと亀」状態が続く。

◎ベイスターズ16回戦……6-2
 ベイスターズの先発は濱口。1回表、近本の左中間を破る二塁打、サンズと大山の四球で1死満塁とし、佐藤輝がライトフェンス直撃のあわやホームランというタイムリーヒットで1点先制。しかしロハスJr.は浅いレフトフライに倒れ、中野は見逃し三振で大量点にはならず。2回表、四球の梅野を青柳がバントで送ろうとするが投手ゴロ併殺に。近本、糸原が歩いてチャンスを作り、サンズの打席で濱口が暴投で二三塁とするが、サンズは一塁へのファールフライに倒れ得点できず。3回表、佐藤輝のライトスタンドへのソロホームランで2点差とする。タイガースの先発は青柳。悪いなりになんとか抑えていたが、4回裏、二塁打の森を佐野のセンター前タイムリーヒットで返され1点差に。さらにオースティンの四球、ソトのヒットで2死満塁とされ、柴田の二塁ゴロで二封するも併殺崩れで佐野が生還して同点に。二塁ベースを中野が踏んでいなかったと三浦監督のリクエスト申請があり、判定が覆って二塁走者もセーフに。しかし伊藤光をライトライナーに、濱口を空振り三振に取って同点にとどめた。5回裏には森の内野安打と佐野への四球で1死一二塁とされるもオースティンを投手ゴロに打ち取ると宮崎はショートゴロとリードを許さない。6回表、佐藤輝の左中間スタンドへのソロホームランで1点差とする。この22号ホームランで、タイガースの新人記録だった田淵に並んだ。2死から梅野と青柳が連打したところで濱口は降板。二番手砂田には近本が抑えられて追加点はまたも取れず。6回裏、2死から伊藤光のヒットと代打楠本の四球でピンチを招くが桑原将をショートゴロに打ち取り6回2失点で青柳は交代。7回表は三番手シャッケルフォードからサンズが四球を選び2死一塁としたところで四番手エスコバーに交代。佐藤輝はエスコバーの前に二塁ゴロに倒れる。7回裏は二番手アルカンタラが走者を出すも無失点に抑え、8回表、四番手山崎からロハスJr.がセンター前ヒットを放ち、代走は植田。中野の打席で植田が二盗を決め、中野の二塁ゴロで三進。梅野がマウンドで高く弾みセンター前に抜けるタイムリーヒットで2点差とすると、代打糸井のライト前ヒットで1死一三塁に。糸井の代走は島田。近本の打席で島田が二盗。二三塁として近本のライト線の2点タイムリーヒットで4点差に。山崎はここで降板し、五番手伊勢が登板。後続を断たれる。8回裏、三番手岩崎は1死から代打細川と代打牧に連打を食らうが、桑原将、森を連続三振に仕留めて力の差を見せた。9回表は六番手櫻井の前に三者凡退に終わるが、9回裏、クローザーのスアレスがオースティンにヒットを打たれるも後続を断ち、3連勝。青柳がハーラーダービートップに並ぶ9勝目。ヒーローインタビューは2発で田淵に並んだ佐藤輝。
◎ベイスターズ17回戦……5-2
 タイガース伊藤将、ベイスターズ大貫の投手戦。先制したのはタイガース。2回表、ロハスJr.の右中間スタンドに入るソロホームランで先取点をあげる。ベイスターズは4回裏、二塁打の桑原将を置いて佐野がセンター前にタイムリーヒットを放ち同点に。5回表、1死から中野が歩き、梅野の打席で二盗。梅野のライトフライで三進。しかし伊藤将は見逃し三振でチャンスを生かせず。7回表、佐藤輝がライト前ヒットを放ち、ロハスJr.のショートフライは森が球を見誤り三塁宮崎との間に落ちる。ハーフウェイから大山が二塁へ走るも、森の素早い送球でフォースアウトに。2死から梅野のライト前ヒットで一三塁とし、伊藤将はそのまま打席へ。ここで伊藤将が歩いて満塁に。大貫は降板して二番手は砂田。近本はショートフライに倒れて勝ち越しならず。7回裏、オースティンのバックスクリーンに飛びこむソロホームランで1点リードを許してしまう。8回表、三番手エスコバーに対し、糸原がレフト線に二塁打を放ち、代走に植田。サンズのセンター前ヒットで一三塁とし、サンガの代走に熊谷。大山のセンター前タイムリーヒットで同点とし、無死一三塁として大山の代走に島田。佐藤輝の打席で島田が二盗。佐藤輝が歩き無死満塁に。ロハスJr.は足元に押し出し死球で逆転。中野のレフト犠牲フライで2点差とする。エスコバーはここで降板し、四番手シャッケルフォードの前に梅野はショートゴロ併殺に倒れる。伊藤将は8回2失点で交代。9回表、五番手櫻井に対し、代打原口が四球。近本のライト前ヒットで原口は一気に三塁を狙うもタッチアウトに。しかし植田の三塁内野安打、木浪の四球で満塁とし、島田はショートゴロで本封されたが、佐藤輝のライト前タイムリーヒットで3点差に。9回裏はスアレスが三者凡退で締めて26セーブ。ヒーローインタビューは久々の6勝目の伊藤将。
◎ベイスターズ18回戦……4-5
 タイガースの先発は藤浪。1回裏、桑原将にライト前ヒットを打たれ、森の打席で暴投し二進を許すと、森のライト前タイムリーヒットでいきなり先制される。さらに佐野にはライト線にタイムリー二塁打を打たれ、2点差に。オースティンを歩かせて無死一二塁とされるも宮崎は三振、ソトは一塁ファールフライ、柴田も空振り三振で2失点にとどめた。2回裏には山本祐と森のヒット、桑原将の四球で1死満塁とされるも佐野の一塁ゴロは本封、オースティンをセンターフライに打ち取り切り抜けた。藤浪は3回以降は立ち直る。ベイスターズの先発は坂本裕。3回までは封じ込められていたが、4回表、近本のバントヒットと二盗、糸原の死球で無死一二塁のチャンスを作るもサンズの三塁ゴロ併殺、大山のセンターフライで得点機を逸する。4回裏、山本祐に二塁打を打たれるが坂本裕のパナとを梅野が好判断で三封。後続を断ち追加点は取られない。5回表、ライト前ヒットの佐藤輝を置いてロハスJr.がレフト線にタイムリー二塁打を放ち1点差とすると、中野のバントで三進。梅野の打席で坂本裕が暴投し、ロハスJr.が生還して同点に。5回裏、せっかく同点となったのに、オースティンへの四球と宮崎の二塁打で1死二三塁とされると、柴田のセンターライナーを近本がダイビングキャッチを試みるも手元でバウンドし、バックアップも間に合わず2点タイムリー二塁打となる。ここで藤浪は降板し、二番手の馬場が山本祐を三振に取る。6回裏、続投の馬場が代打関根のヒットなどで無死二塁とされ、降板。三番手の岩貞は佐野とオースティンを歩かせて2死満塁とするも宮崎を二塁フライに打ち取って追加点はやらず。坂本裕は6回2失点で交代。7回表、二番手エスコバーに対し、佐藤輝の死球、代打北條の四球で1死一二塁とし、北條の代走に山本泰。梅野のレフト前タイムリーヒットで1点差に。7回裏は四番手石井大が三者凡退に抑え、8回表は三番手山崎の前に三者凡退、8回裏、五番手及川は牧の二塁打、桑原将の四球、森の打席で牧が三盗、森も歩いて無死満塁とされ、佐野にセンター前タイムリーヒットを打たれてまたも2点差に。なおも満塁で、六番手齋藤が登板。オースティンを一塁フライに打ち取ると、宮崎はライトライナー、桑原将がタッチアップで本塁をつくが、佐藤輝の好返球で憤死。大量点は防いだ。9回表、クローザーの三嶋から佐藤輝がレフトスタンドにソロホームランで1点差に迫ると、2死後、梅野がライト前ヒットを放ち、代走は植田。島田の打席で植田が二盗し、一打同点という展開になったが、島田はショートゴロに倒れて連勝ストップ。
◎ドラゴンズ12回戦……0-6
 ドラゴンズの先発は柳。1回表、1死から糸原のレフトフライを渡辺が落球。しかしサンズの空振り三振の際に二盗を試みた糸原がタッチアウトの三振併殺で立ち上がりの柳を攻めきれない。タイガースの先発は西勇。1回裏、京田にセンター前ヒットを打たれ、1死後、大島の一塁ゴロで二進。ビシエドのライト前ヒットで京田は一気に本塁に突入するが、ライト佐藤輝の好返球で憤死。2回裏、福留に左中間フェンスを直撃する二塁打を打たれると、堂上の二塁ゴロは糸原がこぼして一塁はセーフ、一三塁となる。木下拓のセンター前タイムリーヒットで先制を許す。溝脇の三塁へのバントで1死二三塁に。与田監督は一塁セーフのリクエスト申請をするも判定は覆らず。柳の鈍い当たりの三塁ゴロは大山が本塁に送球するも間に合わず野選で2点目を許す。1死一三塁となり、京田のレフト前の浅いフライはロハスJr.がダイビングキャッチをするも捕球できずタイムリーヒットとなって3点差に。渡邊は空振り三振に取ったが、大島にレフト線に2点タイムリー二塁打を打たれて5点差とされた。3回以降、西勇は立ち直り、5回5失点で降板。2回の不運な失点が痛かった。6回裏、二番手岩貞は三者凡退に抑える。7回裏は三番手齋藤が抑える。タイガース打線は柳の前にことごとく詰まった当たりで走者を出しても後続が打ち取られる。8回表、2死から坂本がヒットで出るも、代打原口のショートゴロは京田がファンブル。二塁送球はセーフに見えたが判定はアウト。矢野監督のリクエスト申請も覆らず。8回裏、続投の齋藤に対し、1死から木下拓にセンター前ヒットを打たれると、溝脇の打席で齋藤は暴投し木下拓は二進。溝脇はセンターの頭を越すタイムリー三塁打で6点差に。9回裏、柳の完封だけは阻止したかったが、1死から木浪がレフト前ヒットで出るも、代打糸井、大山が連続空振り三振で一矢報いるところまでも行かず完封負け。
◎ドラゴンズ13回戦……2-6
 タイガースの先発は二保。1回裏、1死から渡邊を歩かせ、大島の打席で二盗を許すと、大島はセンター前ヒットで一三塁に。ビシエドの打席で二保は一塁に牽制球を投げるが送球がそれてサンズがこぼす間に渡辺が生還して先制を許す。ビシエドの三塁ゴロの間に大島は二進。A・マルティネスのセンター前に落ちるタイムリーヒットで2点差とされる。ドラゴンズの先発はロドリゲス。2回表、大山のセンター前ヒットとロハスJr.のレフトフェンスに当たる二塁打で1死二三塁とし、中野がライト前にタイムリーヒットを放ち1点差に迫る。梅野は背中に死球で満塁としたが、二保は見逃し三振。近本は三塁ゴロと絶好のチャンスを生かせず。2回裏、1死から内野安打の溝脇をロドリゲスがバントで送り、京田のライト前タイムリーヒットでまたも2点差に。4回表、ロハスJr.が二塁打を放ち、中野の一塁ゴロで三進。梅野は三振に倒れたが、代打島田がライト前タイムリーヒットでまたも1点差に。二保は3回3失点で降板。4回裏、二番手の馬場は堂上にライト前ヒットを打たれ、佐藤輝が後逸する間に二進を許す。溝脇のバントは一塁内野安打となり無死一三塁に。代打福田が左中間を越す2点タイムリー二塁打を放ち3点差に。しかし馬場は後続を断ちなんとか追加点は許さず。ロドリゲスは4回2失点で降板。5回表は二番手田島の前に三者凡退。5回裏は三番手齋藤が三者凡退に打ち取る。6回表、三番手福からロハスJr.がヒットを放つも二盗失敗。6回裏は四番手岩貞が抑え、7回表は四番手祖父江から代打木浪のヒットと近本の四球で1死一二塁とするも糸原が二塁ゴロ併殺とつながらない。7回裏は五番手石井大が抑え、8回表は五番手祖父江に抑えられる。8回裏、続投の石井大は福留、堂上、溝脇の三連打で3点差とされ、9回表はR・マルティネスに三者凡退で締められて連敗は止まらず。
◎ドラゴンズ14回戦……2-0
 タイガース秋山、ドラゴンズ小笠原の投手戦。先制したのはタイガース。2回表、2死からロハスJr.が右中間スタンドにソロホームランを放ち、1点先取。3回裏、溝脇を歩かせ小笠原のバントはキャッチャーフライに。京田の二塁ゴロで溝脇は二進したが、渡邊は二塁へのライナーに打ち取る。秋山の制球は抜群で、ドラゴンズ打線は狙い球が絞れない。小笠原のチェンジアップにタイガース打線は苦しめられる。6回表、1死から近本が四球を選び、中野との間でヒットエンドラン。中野の鈍い打球は三遊間を破るレフト前ヒットとなり、近本は三進。サンズの鈍い当たりの二塁ゴロの間に近本が生還して2点差に。7回裏、ビシエドの二塁方向の強い当たりは木浪のグラブを弾いてライト前に。それを見たビシエドは二塁を狙うがライトの佐藤輝の好返球で二塁憤死。2死後、堂上にセンター前ヒットを打たれるも、木下拓は見逃し三振。8回表、2死から近本が右中間を真っ二つに破る三塁打を放つも、中野は二塁ゴロに倒れる。秋山は7回無失点で交代。小笠原は8回2失点で交代。ドラゴンズは9回表、二番手祖父江が抑えるも、タイガースは8回裏は岩崎、9回裏はスアレスの鉄壁リレーで完封勝利。連敗を3で止めた。ヒーローインタビューはハーラーダービートップに並ぶ9勝目をあげた秋山。


愛すれどTigers週間MVP
投手……秋山拓巳
 3連敗と嫌なムードを払拭する快投で、青柳、高橋優(G)と9勝でハーラーダービートップに並んだ。完投させてもよかった内容だった。西勇が不調なだけに、今は青柳と並んで投手陣の柱である。
野手……メル・ロハスJr.
 なかなか結果が出ていなかったが、日本の野球に慣れたか、ベイスターズ戦とドラゴンズ戦で効果的な一発を放ったかと思うと、満塁で押し出し死球で決勝点をもぎ取ったり、再三のダイビングキャッチで投手を救ったりと大活躍。ファームではマルテが絶好調。外国人枠をどう使うか、矢野監督の腕の見せ所だ。

 次節は京セラドームでまたもベイスターズ3連戦。ジャイアンツに連勝して意気上がる相手だけに、勢いを止めたい。マツダスタジアムでカープ3連戦。Bクラスのチームとの対戦が続くだけに、しぶといジャイアンツをなんとか引き離してもらいたいものだ。ジャイアンツにはファイターズから中田翔が移籍してきた。ファイターズが放出要員とした時点で、ジャイアンツが取りにいくだろうと思っていたけれど、こんなに速攻でいくとは。しかし、移籍したら無期出場停止も解除とは。NPBの見識を疑うね。

(2021年8月23日記)


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