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西勇輝100勝、糸井300盗塁達成

 今節はついに佐藤輝明が二軍で再調整。そのかわりにマルテ、サンズ、ロハスJr.の3人をベンチ入りさせる。まずは甲子園球場でスワローズ3連戦。初戦は青柳がまたも打たれて完封負け。2戦目は伊藤将がまたも好投して、ロハスJr.と大山のホームランで快勝。3戦目は今季初登板の高橋遥が打たれて大敗。ただ、高橋遥はシーズン最終盤のための試運転的ないみあいもあったか。スワローズには1勝2敗。マツダズームズームスタジアムに場所を移してカープ2連戦。初戦は西勇が好投し、代打サンズのタイムリーなどでリードしてついにプロ通算100勝目を上げる。2戦目は秋山がもう少しでノーヒットノーランかという好投で今季10勝目をあげ、糸井も2年越しで300盗塁を記録するなどして2勝。移動日なしで横浜スタジアムに移動してベイスターズ戦。ガンケルが一発攻勢に敗れ、1敗。今節は3勝3敗。今季通算61勝45敗4分で勝率.575となり首位キープ。2位のジャイアンツとは3.0ゲーム差、3位のスワローズとは3.5ゲーム差。ジャイアンツが今節1勝しかできず差が開いた。

◎スワローズ16回戦……0-12
 タイガースの先発は青柳。1回表、1死から坂口にライト線に二塁打を打たれると、青木のレフト前タイムリーヒットで先制点を許す。2回表は2死からサンタナにライトポール際に飛びこむソロホームランを打たれて2点差に。スワローズの先発は奥川。初回から切れのあるストレートと変化球でタイガース打線を寄せ付けず。2回裏には1死から糸原がセンター前ヒットを放つも大山のピッチャー返しを好捕し、飛び出していた一塁走者糸原が帰塁するも間に合わずタッチアウト。3回表、宮本にセンター前ヒットを打たれると、坂口はショートゴロで二封したが、青木を歩かせ村上宗に右中間スタンドにスリーランホームランを打たれて5点差に。これで勝敗はほぼ決した。3回裏はロハスJr.、梅野隆、青柳が三者空振り三振。青柳は5回5失点で降板。6回表、二番手の馬場が1死から宮本にヒットを打たれると、坂口の打席で一塁への牽制球をマルテがそらして宮本は三進。坂口は三振に取ったが、青木を歩かせ村上宗にライト前タイムリーヒットを打たれて6点差に。7回表は三番手の小野が二塁打のオスナをサンタナのタイムリー二塁打で返され7点差に。8回表には1死から村上を歩かせ中村のセンター前ヒットで一二塁とされると、オスナのレフト線へのタイムリーヒットで8点差に。オスナの代走に渡邊。2死後、塩見に左中間を破る2点タイムリー二塁打を打たれると、代打川端にもレフト前タイムリーヒットを打たれて11点差に。奥川は7回無失点で交代し、8回裏は二番手大西から大山が三塁村上宗の三塁ゴロ後逸のエラーで出塁するもロハスJr.、代打サンズが連続見逃し三振に倒れる。9回表、四番手は湯浅。坂口のヒットと村上宗への四球、暴投で1死二三塁とされ、荒木貴のレフト前タイムリーヒットで12点目を入れられる。9回裏、大量リードでもクローザー石山が登板。三者凡退で締められる。奥川の好投と青柳の不調、リリーフ陣の力不足で大敗。
◎スワローズ17回戦……5-3
 タイガースの先発は伊藤将。2回表、村上宗の止めたバットに当たりレフト線に転がった二塁打を打たれると、中村のバントで三進。オスナのライト前に落ちるタイムリーヒットで先制される。サンタナにもライト前ヒットを打たれ、西浦の打席でオスナとサンタナに重盗を決められ1死二三塁に。西浦の三塁ゴロでは走者は動けず。しかし小川泰のライト前タイムリーヒットで2点差とされた。スワローズの先発は小川泰。2回裏、マルテとサンズの連打で無死二三塁とし、大山は歩いて満塁に。糸井の一塁ゴロの間にマルテが生還して1点差とした。ただ、後続を断たれて逆転機を逸する。3回表、山田にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、伊藤将は5回3失点で降板。5回裏、四球の梅野隆を置いて代打ロハスJr.がバックスクリーンに同点のツー戦ホームランを放つ。5回表は二番意小川一が三者凡退に抑えると、6回裏、2死からサンズがセンター前ヒットで出る。小川泰は降板し、二番手は大下。大山の左中間スタンドに飛びこむ勝ち越しのツーランホームランを放った。7回表、三番手の及川は西浦を歩かせるも代打内川を二塁ゴロ併殺に打ち取り、塩見は空振り三振。7回裏、三番手星に対して近本がヒットで出、中野のバントと糸原の投手ゴロで三塁まで進むも、マルテは四球。サンズが三塁へのファールフライで追加点はならず。8回表は岩崎が抑え、8回裏、四番手坂本光から大山が四球で代走は植田。しかし島田の打席で盗塁死。それでも島田も歩き、2死後、小野寺の打席で島田が二盗。小野寺も四球で、高津監督はたまらず五番手大西に交代。しかし小野寺も四球。満塁で中野はレフトフライに倒れ、ダメ押し点は取れず。9回表はスアレスがサンタナにヒットを打たれたものの最後は代打宮本を空振り三振に取り逃げ切った。ヒーローインタビューはプロ入り初勝利をあげた小川一と決勝ホームランの大山。
◎スワローズ18回戦……3-13
 タイガースの先発は今季初登板の高橋遥。1回表、塩見のセンター前に抜けようかという当たりは中野がよく抑えて送球したが内野安打となる。青木のライト前ヒット、山田の三塁ゴロ悪送球エラーで無死満塁となり、村上のレフト前2点タイムリーヒットで先制されると、1死後、中村のレフト前ヒットをサンズがファンブルしてさらに1点追加。サンタナのセンター前ヒットは近本が後逸して2点タイムリーヒットとなり5点差に。スワローズの先発は高橋奎。近本のセンター前ヒット、中野の投手強襲ヒット、マルテのライト前ヒットで1死満塁と反撃の体勢を作るが、サンズは空振り三振、大山はショートゴロで得点できず。ここで反撃していたら、後の試合展開は大きく変わっていただろう。2回表、青木のセンター前ヒットと山田の内野安打で無死一二塁とされ、村上の一塁ゴロは二封のみ。一三塁とされてオスナにセンターに犠牲フライを打たれて6点差に。しかし高橋遥は3回以降は本来の投球を取り戻し、4回6失点で降板。4回裏、1死から大山のレフト前ヒット、ロハスJr.三振で2死となるが代打原口は死球で一二塁とし、代打小野寺がプロ入り初打点となるレフト前タイムリーヒットを放ち1点を返すと、近本の左中間を破る2点タイムリー二塁打で3点差に詰め寄る。5回表は二番手藤浪が三者凡退に抑えたが、続投した6回表は高橋奎、坂口、山田に四球を与えて1死満塁とされる。ここで藤浪は降板。二番手は岩貞。村上宗のショートへの当たりは中野が好捕してショートライナーとなり2死を取ったが、オスナのライト前2点タイムリーヒットで5点差と引き離される。7回表、続投の岩貞が1死から西浦にライト前ヒットを打たれると、代打内川には死球。内川の代走に渡邊。坂口のライト前ヒットで1死満塁とされると、青木には肩口に押し出し死球を当て6点差に。青木の代走に荒木貴。山田のレフト前2点タイムリーヒットで8点差。村上宗にはライト前タイムリーヒットで9点差。2死後、中村を歩かせて満塁とされると、サンタナにも押し出し四球で10点差と試合を決められてしまった。高橋奎は6回3失点で交代。7回裏は二番手今野に中野のヒットのみに抑えられる。8回表と9回表は浜地が抑えるが、8回裏は清水に、9回裏は石山に抑えられて大敗。
◎カープ17回戦……4-1
 カープの先発は大瀬良。1回表、近本がレフト線へ二塁打を放つと、中野のバントで三進。糸井の二塁ゴロの間に近本が生還して久々の先取点。タイガースの先発は西勇。1死から小園にレフト線に二塁打を打たれると、西川もレフト前ヒットで続き1死一三塁とされる。鈴木誠を歩かせて満塁となり、坂倉のライトへの犠牲フライで同点に追いつかれた。2回以降は両投手を出せんが打ちあぐねる。4回表、1死からマルテのショートゴロは一塁松山が送球をこぼしてセーフに。糸原のライト前ヒット、ロハスJr.の四球で2死満塁としたが、梅野は二塁ゴロに倒れて得点できず。5回裏、大瀬良への四球、野間のライト前ヒット、小園のバント、鈴木誠の申告敬遠で2死満塁とされたが、こちらも坂倉をショートフライに打ち取り、得点を許さない。6回表、糸原とロハスJr.のヒットで1死一二塁とし、梅野は三塁へのライナー。これを林が弾き、バックアップの小園が三塁へ送り糸原はフォースアウトの判定。矢野監督のリクエスト申請で判定が覆り、満塁に。西勇の代打サンズがセンター前タイムリーヒットで1点勝ち越し。近本のヒット性の二塁ライナーは菊池涼の好捕でアウトになったが、中野がセンター前にタイムリーヒットを放ち2点差とする。6回裏は二番手小川が松山と菊池の連打で無死一二塁とされたが、林の二塁ゴロは併殺崩れに。林の一塁のヘッドスライディングに対して矢野監督のリクエスト申請があり、判定が覆って併殺となる。7回表は二番手の塹江に抑えられる。7回裏、三番手及川が2死一塁にされるも鈴木誠を三塁ゴロに打ち取った。8回表は三番手森浦から大山と梅野のヒット、小野寺の四球で1死満塁とし、森浦は降板。四番手バードに対し近本がレフト前タイムリーヒットを放ち3点差とする。8回裏は岩崎、9回表は菊池保がそれぞれ抑え、9回裏はスアレスが締めて西勇のプロ通算100勝を助けた。スアレスは今季30セーブを記録。ヒーローインタビューは長いトンネルから脱して100勝目をやっと達成した西勇。
◎カープ18回戦……4-1
 タイガース秋山、カープ高橋昂の投手戦。秋山は1回裏、野間と小園を連続三振に取る力強い投球。高橋昂に対しては3回表、2死から中野のショートフライを小園が捕球できずレフト前ヒットに。サンズのライト前ヒットで一三塁とするも、マルテは見逃し三振で先取点のチャンスを逃す。6回表、疲れの見えてきた高橋昂をつかまえる。レフト前ヒットの中野と四球のサンズを置いてマルテが左中間スタンドにスリーランホームランを放つ。大山のヒットと糸原の四球で無死一二塁としたところで、高橋昂は降板。二番手の矢崎に対しては小野寺が三振を取られたが梅野のライト前ヒットで1死満塁と攻め立てるも、秋山は二塁ゴロ併殺で追加点はならず。7回表は三番手島内が登板。1死から中野とサンズの連打でチャンスを作るもマルテと大山はともに打ちあげてしまいまたも追加点は取れず。2回裏に鈴木誠に死球を与えたのみでノーヒットピッチングの秋山は7回も快調に2死まで取ったが、西川にインコース高めのボール球を弾き返されてライトスタンドにソロホームランを打たれ、ノーヒットノーランの夢を断たれた。8回表、四番手ケムナから糸原がライト前ヒットを放ち、代走に植田。代打糸井のライト前ヒットで無死一三塁とする。梅野の打席で糸井がプロ通算300盗塁となる二盗。梅野の一塁ゴロは三本間の狭殺プレーとなり、植田はタッチアウト。その間に糸井は三進。ここで糸井の代走に熊谷。代打ロハスJr.がレフト前にタイムリーヒットを放ち再び3点差に。8回表は二番手岩崎が抑え、9回表は五番手森浦の前に三者凡退。9回裏、クローザーのスアレスが締めて31セーブ。ヒーローインタビューは10勝目をあげた秋山。
◎ベイスターズ22回戦……1-8
 広島から横浜へ。移動日なし、デーゲームからナイターと条件の良くない中で行われた試合。タイガースの各打者は、近本を除いてスイングが鈍かった。それでもベイスターズの先発今永から1回表、二塁打の近本を中野が送り、サンズは見逃三振に倒れたが、マルテのショートへのタイムリー内野安打で1点先取。しかし、タイガースの先発ガンケルは四球の柴田を置いて佐野にライトスタンドに逆転ツーランホームランを打たれてしまう。3回裏、センター前ヒットの桑原将を置いてオースティンにバックスクリーン左にツーランホームランを打たれ、3点差に。今永もガンケルもそれ以降は一歩も引かぬ投手戦となったが、6回裏、宮崎の二塁打、ソトへの四球、戸柱のライト前ヒットで無死満塁と攻め立てられる。それでも大和のショートゴロで本封、今永のピッチャーライナーはガンケルが好捕と2死まで持ちこたえた。ここで桑原将にレフト前タイムリーヒットを打たれて4点差に。二塁走者戸柱も本塁を狙うが好返球で憤死。ガンケルは6回5失点で降板。7回裏、二番手馬場は柴田と佐野に連続四球を与え、オースティンにセンターバックスクリーンにスリーランホームランを打たれ、7点差と試合はほぼ決した。8回裏は三番手齋藤が三者凡退に抑える。今永は8回1失点で交代。9回表、二番手シャッケルフォードに対し、1死から大山のピッチャー返しの打球はシャッケルフォードの足元を直撃するもシャッケルフォードはよく反応して投手ゴロに。シャッケルフォードは負傷交代。三番手は田中健。代打原口は四球で出たが、小野寺がピッチャーゴロで試合終了。

愛すれどTigers週間MVP
投手……西勇輝
 とにかく長い足踏みの末に300勝達成おめでとう。これで気持ちかせ楽になり、今後は安定した投球を見せてくれることだろう。長い足踏みやったねえ。
野手……中野拓夢.
 2番打者に定着し、バントに進塁打、そして効果的なヒットで近本とのコンビネーションもうまくいくようになった。佐藤輝が二軍落ちしている間に、新人王までかっさらってしまうかもしれない。

 次節も変則日程。まず神宮球場で3位スワローズ2連戦。今節のように先発投手陣が踏ん張り切れないと厄介な相手になる。続いて1日おいて甲子園球場でドラゴンズと2連戦。2戦目はデーゲーム。3戦目だけ相手はジャイアンツでナイター。二軍はなんと18連勝でホークスと優勝を争う。その勢いで佐藤輝や高山ら一軍でも実績のある選手が一軍でも大暴れ、となればいいのだが。ともあれスワローズとジャイアンツの直接対戦は落としたくないところだ。

(2021年9月13日記)


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