今節は甲子園で6連戦。まずはカープ3連戦。初戦は秋山が好投するも打線は床田の前に沈黙。2戦目は青柳が勝利投手の権利を持って降板したがリリーフが打たれて大敗。3戦目は打線の援護をもらいながら西勇が打たれて逆転負けで、0勝3敗。続いてはドラゴンズ3連戦。初戦は伊藤将の好投と大山とマルテのホームランで連敗を止める。2戦目は高橋遥が97球無四球完封という「マダックス」とマルテの2試合連続のスリーランで連勝。第3戦はガンケルが無失点の好投。マルテのソロホームランの1点を及川、岩崎、スアレスの必勝リレーで守り抜き、3勝0敗。今節は3勝3敗。今季通算68勝51敗7分で勝率.571となり2位をキープ。首位のスワローズとは1.0ゲーム差、3位のジャイアンツとは4.5ゲーム差。いよいよスワローズとのデッドヒートという様相になってきた。
◎カープ19回戦……0-2
タイガース秋山、カープ床田の投手戦。2回裏、大山の四球と糸原のライト前ヒットで無死一二塁とするも、サンズはレフトフライに倒れ、佐藤輝は見逃し三振。梅野もから部の三振に倒れて先取点を奪えず。3回表、1死から會澤にセンター前ヒットを打たれると、床田のバントは投手ゴロとなるも、秋山の二塁送球がそれて中野が捕れず1死二三塁のピンチを招く。それでも上本を見逃し三振にしとめると、小園も空振り三振でこちらも踏ん張る。4回表、鈴木誠にバックスクリーン左にソロホームランを打たれて先制を許すと、5回表、會澤仁二塁打を打たれ、床田のバントを今度は一塁マルテが一塁へ悪送球して無死一三塁に。ここで上本にライト犠牲フライを打たれて2点差とされる。なおも小園のバントと西川のライト前ヒットで2死一三塁と攻め立てられたが、鈴木誠を今度は二塁フライに打ち取り最少失点にとどめた。6回裏、近本がレフト線へ落ちる二塁打で出ると、中野のバントで三進。マルテが歩き一三塁に。大山の投手ゴロで近本は三本間で狭殺。糸原のヒット性のライナーは床田が好捕して投手ライナーでまたも得点機を逸した。床田は6回無失点で交代。7回えも手は島内に三者凡退に抑えられる。秋山は7回2失点で交代。8回表は岩貞が1死から西川にセンター前ヒットを打たれ代走に大盛。ここで三番手馬場がマウンドに。鈴木誠を空振り三振に取ると、坂倉の打席で二盗を試みた大盛を梅野が強肩で刺して得点を許さず。8回表は三番手ケムナから代打糸井が四球を選ぶが近本は二塁ゴロ併殺でチャンスをつぶす。9回表は四番手アルカンタラが三者凡退で打線の反撃を待つが、9回裏、クローザーの栗林の前に1死から大山が歩いただけで後続を断たれて完封負けを喫した。
◎カープ20回戦……2-8
タイガースの先発は青柳。1回表、羽月にレフト前にテキサス性のヒットを打たれ、2死後、鈴木誠を歩かせ一二塁とされ、坂倉のレフト線のタイムリー二塁打で1点先制される。カープの先発は九里。1回裏、近本がセンター前ヒットで出るも、中野は投手ゴロ併殺でチャンスをつぶした。この初回の攻撃の差が試合全体を支配した。3回表、小園にライトスタンドにソロホームランを打たれて2点差に。3回裏、梅野。青柳、近本と三者空振り三振。4回表には坂倉にバックスクリーンにソロホームランを打たれて3点差に。4回裏、中野がライト線に二塁打を放ち、マルテのライトフライで三進。大山のショートへのタイムリー内野安打で1点を返す。5回裏、梅野がライトフェンス直撃の三塁打を放つと、代打佐藤輝は浅いレフトフライに倒れたが、近本のセンター前タイムリーヒットで1点差に迫った。青柳は5回3失点で降板。6回表、二番手の及川は西川の四球と鈴木誠のヒットで無死一二塁とされるも、坂倉をレフトフライに打ち取ると、林と田中広を連続三振に取って切り抜ける。6回裏、1死後、糸原のレフト前ヒット、糸井の一塁ゴロエラー、サンズのライト前ヒットで満塁とするも、梅野は一塁へのファールフライ。代打原口はセンターフライで得点できず。7回表は三番手小川が三者凡退に抑える。7回裏、二番手島内に対し、2死からマルテのセンター前ヒット、大山のライト前ヒット、糸原の四球でまたも満塁としたが、糸井はファールでよく粘るも空振り三振でやはり無得点。8回表、小川が西川と鈴木誠を連続三振に取ったあと坂倉にレフト前ヒットを打たれたところで四番手岩貞に交代。この交代が失敗に終わる。林を歩かせ、代打松山にレフト前にタイムリーヒットを打たれて2点差とされると、大盛の打席で暴投して二三塁とされ、大盛にライト前に2点タイムリーを打たれて4点差とされる。8回裏は四番手森浦の前に三者凡退。9回表、五番手浜地は1死から小園の内野安打、會澤の二塁打、鈴木誠のへの申告敬遠で満塁とされ、曽根の打席で暴投し5点差に。さらに曽根を歩かせまた満塁とされ、阿部の犠牲フライでダメ押しの8点目を奪われた。9回裏は五番手菊池保の前に三者凡退で大敗。2度の満塁の好機に得点できず、好調の小川をイニング途中で岩貞に交代させた継投ミスでの自滅。
◎カープ21回戦……4-5
カープの先発は玉村。1回裏、近本と中野が連続でライト前ヒットで出ると、マルテのセンターフライで1死二三塁と進塁。大山のレフト前タイムリーヒットで1点先制すると、糸原の一塁ゴロで三塁走者中野がスタートしていたのを見て一塁松山がバックホームして狭殺プレーになるも中野の帰塁が早く、1死満塁に。ここでサンズが大きな当たりのセンター犠牲フライを放ち、2点差に。タイガースの先発は西勇。2回裏、鈴木誠にレフトスタンドにソロホームランを打たれて1点差に迫られる。4回表、レフト線二塁打の西川を置いて、鈴木誠に二打席連続となるバックスクリーン左へのツーランホームランを打たれて逆転を許した。4回裏、今度は小野寺がバックスクリーン左にプロ入り第1号となるソロホームランを放って同点とする。試合はそのまま西勇と玉村の投手戦となるが、7回表、坂倉のヒットと菊池の二塁打で1死二三塁とされたところで西勇は降板。二番手は及川。三塁走者の坂倉に代走上本を送り、代打は會澤。ライトに犠牲フライを打たれてまた1点差とされる。玉村は6回3失点で降板。7回裏、二番手ケムナから梅野がライト前ヒットで出るが、近本の一塁ゴロで二封される。中野のショートゴロは近本がスタートを切っていたため、ショート小園が二塁を踏むもセーフ。一塁への送球はアウトで、2死二塁となる。マルテの三遊間を破るタイムリーヒットでまたも同点に。8回表、三番手の岩崎が小園に右中間スタンドに運ばれる勝ち越しのソロホームランを当たれ、8回裏は三番手森浦から糸原がヒットを放ち、代走の植田が二盗するなどチャンスを作るがサンズは空振り三振。小野寺のショートゴロで植田は三進。ここで代打に糸井を送るも、二塁ゴロでチャンスを逸した。9回表は四番手アルカンタラが走者を出しながらも抑える。9回裏、クローザーの栗林の前に近本がヒットで出るが後が続かずカープに3タテを喫してしまった。
◎ドラゴンズ21回戦……5-2
タイガース伊藤将、ドラゴンズ笠原の投手戦。3回裏、先頭の糸井が歩き、梅野も四球。伊藤将のバントで二三塁に進塁したが、近本はハーフスイングを空振りと取られて三振。中野はセンターフライに倒れて先制機を逸した。4回表、京田の一塁ゴロはマルテが球を持って追いかけ、倒れこむようにしてタッチアウト。2死後、大島とビシエドの連打で一三塁とされたが、福田の打席で京田とビシエドは重盗を試みるも、梅野が判断よく三塁走者を狭殺した。4回裏、レフト前ヒットのマルテを置いて、大山がバックスクリーン左に先制のツーランホームランを放つ。5回表、今度は福田がバックスクリーンにソロホームランを放りこみ、1点差に。5回裏、2死から近本がライト線に二塁打を放つと、中野が歩いて一二塁とし、マルテがレフトスタンドにスリーランホームランを叩きこんで突き放す。笠原は5回5失点で降板。6回裏は二番手藤嶋が登板。2死から糸井が歩くが追加点はならず。7回表、福田に2打席連続のソロホームランをバックスクリーンに運ばれて2点差。7回裏は三番手岡田に抑えられるが、8回表は二番手岩崎が三者凡退で抑える。9回表、スアレスが登板。大島を空振り三振に取ったあとビシエドに二塁打を打たれ代走は渡辺。福田の二塁ライナーで渡辺は飛び出して二塁植田がすばやく返球、タッチアウトで連敗を止めたヒーローインタビューは新人左腕の球団記録となる8勝目をあげた伊藤将と、スリーランホームランのマルテ。
◎ドラゴンズ22回戦……3-0
タイガースの先発は高橋遥。1回表、2死から大島のレフトフライをロハスJr.がスライディングキャッチをしにいきグラブに当ててこぼしレフト前ヒットとされる。ひれでも高橋遥は落ち着いてビシエドをライトフライに打ち取る。ドラゴンズの先発はロドリゲス。1回裏、近本がライト前ヒットでて出ると、中野のレフト前ヒットで一気に三進。無死一三塁とし、マルテの打席で中野が二盗。そしてマルテはレフトスタンドにスリーランホームランを放つ。この後は両投手の投手戦。7回表、大島を空振り三振に取ったあと、ビシエドにセンター前ヒットを打たれるが、福田のセンター返しの打球を糸原が好捕してビシエドは二封。高橋周の強烈な三塁ゴロも大山が好捕して走者を二塁に進ませない。7回裏、ロドリゲスは梅野を三振に取ったところでちょうど投球数が100球になり、高橋遥を打席に迎えたころで謎の交代。二番手の福は高橋遥、近本を連続三振に取る。8回裏、三番手は田島。中野がライト前ヒット出て二盗するも、マルテ、大山、糸原は三者三振。9回表もマウンドに上がった高橋遥は京田にセンター前ヒットを打たれるも、代打福留を空振り三振、大島は二塁ゴロで二封。ビシエドを三塁ゴロに打ち取り、97球、4安打無四球で2試合連続の完封勝利。ヒーローインタビューは完封の高橋遥と決勝スリーランホームランのマルテ。マルテは前日に続きファンといっしょに「ラパンパラ」ポーズを決めた。
◎ドラゴンズ23回戦……1-0
タイガースのガンケル、ドラゴンズの小笠原の投手戦。1回裏、近本がライト前ヒットで出るも中野もマルテも走者を進めることができず大山は四球を選んだが、糸原は三塁ゴロに倒れて先取点ならず。2回表、1死後、福留の一塁へのライナーは強襲ヒットとなる。福田の三塁ゴロで福留は二進。高橋周を歩かせたが、木下は三塁ゴロで大山が三塁ペースを踏んでこの回もしのぐ。3回裏、2死からマルテが3試合連続となるソロホームランをレフトスタンドに放ち、先制。結局この1点が決勝点となる。4回裏、小野寺が二塁打を放ち、佐藤輝の一塁ゴロで三進。しかし梅野のショートライナーで飛び出していた小野寺が帰塁できず、京田から高橋周に送られて併殺に。7回表、1死から福田にライト前ヒットを打たれると、ここでガンケルは交代。二番手は及川。高橋周の打席で暴投。梅野が球を見失っているうちに福田は三進。しかし、高橋周から空振り三振をとると、福田はホームに突っこんできて、三本間で狭殺。8回表は三番手岩崎が抑え、8回裏は二番手祖父江の前に三者凡退。9回表はクローザーのスアレスが三者凡退で締めて36セーブ。ヒーローインタビューは9勝目のガンケルと、1点差を抑え切ったすあれす、そして決勝ホームランのマルテは3試合連続のヒーロー。この試合ではガンケル、スアレスと3人で「ラパンパラ」をして球場を盛り上げた。
愛すれどTigers週間MVP
投手……高橋遥人 しびれた。前節以上の好投。初回のマルテのスリーランだけで援護は十分。次節はスワローズと。前回の登板では試運転で打たれたが、今度はやり返してくれるだろう。
野手……ジェフリー・マルテ ドラゴンズ戦では3試合連発で、すべてのヒーローインタビューに登場。3回連続でファンといっしょに「ラパンパラ」で盛り上げた。このノリで完投遠征でも勝負強さを発揮してほしい。
次節から関東遠征。まずは横浜スタジアムでベイスターズ3連戦。オースティンにはやられっぱなしなので、になとか主砲を抑えて取りこぼすことなく、次の神宮球場のスワローズ3連戦。ここで首位を奪い返すことができれば、あとは一気呵成に行くしかない。ここにくるまでに佐藤輝にはなにかきっかけをつかんでもらいたい。なにしろ連続打席ヒットなしのリーグ記録まで作っているのだ。投手陣は伊藤将、高橋遥、ガンケルとドラゴンズ戦で好投したメンバーでスワローズ打線を抑えてくれることだろう。
中田賢一投手と岩田稔投手が引退発表。中田はホークスから移籍してきたが、往年の「暴れ馬」らしさほ発揮できずに終わった。FAの時に来てくれたらなあというのはないものねだりというものだろう。岩田は糖尿病という持病がありながら、厳しく自分を律し、長年タイガース一筋で活躍してくれた。ここ数年は登板機会も減っていたが、入団当初のスライダーは効果満点で、ローテーション投手として活躍してくれた。両名は今後も球界に関わっていくことだろう。
(2021年9月27日記)