愛すれどTigers


首の皮一枚残し、逆転優勝狙う

 甲子園でスワローズと直接対決。初戦は近本のホームランを口火に大量得点で勝利し、青柳がハーラーダービーの単独トップに立つ。2戦目はガンケルと高橋奎の投手戦で両チームとも得点できず引き分けて優勝マジックが3に。1勝0敗1分。続く甲子園でのドラゴンズ戦は防御率一位の柳を打ちこみ1勝0敗。1日置いてマツダズームズームスタジアムのカープ戦は、初戦は秋山と森下の投手戦となり引き分け。2戦目は九里から佐藤輝が2ヶ月ぶりのホームランを放ち快勝して1勝0敗1分。今節は3勝0敗2分。今季通算77勝55敗10分で勝率.583で2位。首位のスワローズとはゲーム差なし。スワローズの優勝マジックナンバーは3。

◎スワローズ24回戦……11-0
 タイガースの先発は青柳。1回表、山崎にファールで粘られるも三進を取るが、青木を歩かせ宮本のライト前ヒット、村上への四球で満塁に。しかしサンタナをショートゴロ併殺に打ち取り無失点で切り抜けた。スワローズの先発は奥川。島田がセンター前ヒットで出ると、中野との間のヒットエンドランが決まり、中野のレフト前ヒットで無死一二塁に。近本がライトスタンドに先制のスリーランホームランを放ち、3点の先制。4回裏、24分の雨中断のあと、1死から木浪が左中間を破る二塁打で出ると、坂本三振のあと、青柳が四球を選んで2死一二塁とし、島田のセンター前タイムリーヒットで4点差に。木浪のホームインに対して高津監督はリクエスト申請するも覆らず。2死一二塁となったところで奥川は降板。二番手には石山。中野のライト線のタイムリーヒットで青柳が一気に生還して5点差とする。5回表、2死から元山を歩かせ、代打太田にはレフト前ヒットを打たれるも、山崎をレフトフライに打ち取りここも切り抜ける。5回裏、三番手大下からはマルテの右中間の二塁打と糸原のセンター前ヒットで無死一三塁とし、ロハスJr.三振のあと、木浪はライト前に落ちるテキサス性のタイムリーヒットで6点差とする。坂本三振のあと、青柳が前進守備のセンターの頭を越す2点タイムリーヒットを放ち8点差に。島田がセンター前にタイムリーヒットを放ち、9点差とする。大下は6回裏も続投し、ここはタイガース打線を抑える。さらに7回裏、続投の大下から四球の板山を置いて木浪がライト線にタイムリー二塁打で板山が生還して10点差に。坂本、そして四番手大西の前に代打佐藤輝が連続三振。しかし島田の三塁線タイムリー三塁打で木浪が11点目のホームを踏んだ。8回表は二番手及川が抑え、8回裏は続投の大西に抑えられたが、9回表、三番手小林が三者凡退で完封リレー。ヒーローインタビューはプロ入り初の猛打賞の島田と、13勝目をあげて最多勝でリーグトップに立った青柳。
◎スワローズ25回戦……0-0
 タイガースガンケル、スワローズ高橋奎の投手戦。1回表、1死から青木にヒットを打たれるも、山田を投手ゴロ併殺に切って取る。一塁はセーフではないかと高津監督がリクエスト申請をしたが、判定通りアウト。3回表、1死から元山にレフト前ヒットを打たれ、高橋奎のバントで二進を許すも塩見は空振り三振と失点のピンチにも落ちついた投球。4回表は青木、山田、村上宗を三者三振と好調の中軸がタイミングを崩される。4回裏、1死から中野が死球で出塁するが、近本のショートゴロで二封。マルテは三塁ゴロで得点できず。5回裏、糸原がこの試合チーム初安打となるレフト前ヒットで出ると、大山もライト前ヒットで続く。小野寺はバントの構えからヒッティングに切り替えてライトフライ。坂本も球威に押されて二塁へのフライ。ガンケルは空振り三振でこの試合最大のチャンスを逸する。7回表は1死から山田がライト前ヒットを放つも、村上宗は見逃しの三振。山田は二盗を狙うが坂本の好送球でタッチアウトに。村上宗は三振の判定に抗議するが判定は変わらず。8回表、2死からサンタナの二塁強襲ヒットが出て、代走に渡邊。ここでガンケルは岩崎に後を託す。岩崎は元山をれふとふらいにうちとる。8回裏は二番手清水の前に三者凡退。9回表、スアレスが先頭の代打川端を歩かせてしまうが後続を断つ。9回裏、クローザーのマクガフから中野がヒットで出、近本がバントで送って1死二塁と一打サヨナラのチャンスを作るが、マルテは一塁ファールフライ、糸原もよく粘ったがレフトフライに倒れ、引き分け。
◎ドラゴンズ24回戦……6-1
 ドラゴンズの先発は最優秀防御率を狙う柳。1回裏、島田がセンター前ヒットで出ると、中野はフルカウントから打ち、センター前ヒット。スタートっを切っていた島田は三進して無死一三塁。近本の二塁ゴロの間に島田が生還して1点先取。近本は足を痛めたか2回表からベンチに下がり、板山が外野守備につく。2回裏、木浪の四球とロハスJr.のライト線の二塁打で無死二三塁とし、坂本の二塁後方のフライは石垣が追うが二塁と外野の間に落ちる石垣のタイムリーエラーで2点差に。高橋遥のバントで1死二三塁とし、島田の左中間を破る2点タイムリー二塁打で4点差とする。柳はこの回限りで降板。3回裏、二番手の新人森が登板。糸原と木浪のヒットでチャンスを作るも後続を断たれて得点はできず。4回裏、続投の森に対し、1死から島田が歩き、中野の打席で島田が二盗。島田が歩いてまたもチャンスを作るが、ここも後続を断たれて無得点。5回裏、三番手岡田に対し斗原と坂本のヒットでまたもチャンスを作るが、高橋遥は二塁ゴロに倒れ、なかなか追加点が取れない。岡田は5回裏も抑える。タイガースの先発は高橋遥。初回から快調に飛ばし、ドラゴンズ打線を無得点に抑える。7回表は根尾、岡林、大島を三者三振にとる好調ぶり。7回裏、四番手鈴木博から糸原が内野安打で出ると、木浪の二塁ゴロで二進。ロハスJr.の右中間を破るタイムリー二塁打で5点差に。ロハスJr.の代走に小野寺。坂本の二塁ゴロで三進し、高橋遥のレフト前タイムリーヒットで6点差に。鈴木博は8回裏も続投。完封目前で高橋遥の肘に異変が起き、一度マウンドに上がったが、二番手小川に交代。小川は2死から代打三ツ俣と根尾を歩かせ、岡林のレフト前タイムリーヒットで1点を返される。しかし堂上を二塁へのフライに打ち取り試合終了。高橋遥は4勝目。ヒーローインタビューは初回にチャンスを作り、柳を突き放す2点タイムリーを打った島田。
◎カープ24回戦……1-1
 タイガース秋山、カープ森下の投手戦。1回裏、2死から西川にライト前ヒットを打たれ、鈴木誠を歩かせて一二塁とされたが坂倉をセンターフライに打ち取り、立ち上がりを乗り切った。3回裏、1死から宇草にレフト線に二塁打を打たれ、小園は見逃し三振で2死までもっていったが西川のライト頭上を襲う当たりは、ライトの佐藤輝が目測を誤り来オーバーのタイムリー二塁打となる。鈴木誠を申告敬遠し、坂倉をショートフライに打ち取って最少失点にとどめた。5回表、1死からロハスJr.がライト前ヒットっを放ち、2死後、坂本の打席で森下の暴投により三進するも坂本は三塁ゴロに倒れて得点できず。秋山は5回1失点で交代し、6回裏はアルカンタラが、7回裏は馬場が抑える。7回表、2死からロハスJr.が歩き、佐藤輝のレフト前に落ちるテキサスヒットでロハスJr.は一気に三塁までヘッドスライディングで進塁。坂本がセンター前タイムリーヒットで返して同点とした。森下は8回1失点で交代し、9回表は島内に三者凡退に抑えられる。タイガースも8回裏は岩崎、9回裏はスアレスを投入して双方譲らず引き分けた。スワローズはジャイアンツに大敗し、ゲーム差なしでマジックは3のまま変わらず。
◎カープ25回戦……7-2
 カープの先発は最多勝を狙う九里。2回表、1死から木浪とロハスJr.の連打で無死一三塁とし、佐藤輝が66日ぶりとなる特大のスリーランホームランをライトスタンドに放ち、先制。タイガースの先発は伊藤将。2回裏、坂倉にライトスタンドにソロホームランを打たれ2点差に。堂林のヒットと二盗、林の申告敬遠でピンチは続いたが、九里を空振り三振に取って切り抜ける。4回裏、2死から菊池涼にレフト前ヒットを打たれ、堂林には三塁線に強いゴロを打たれたが、糸原の好捕でアウトに。6回表、糸原と木浪のヒット、佐藤輝の四球で2死満塁と攻め立てるも坂本はショートゴロで追加点が取れない。6回裏、1死から西川を歩かせ、鈴木誠を一塁ゴロに打ち取って2死二塁としたところで伊藤将は交代。二番手及川が坂倉をレフトフライに打ち取ってここも無失点で切り抜けた。7回裏、1死から島田の三塁ゴロは林が後逸してエラーで出塁。中野と島田の間でヒットエンドランが決まり、レフト前ヒット。西川が打球をファンブルする間に島田は三進で一三塁とする。糸原の打席で中野が今季30個目となる二盗を決め、糸原のセンター犠牲フライで待望の追加点をあげ、3点差に。マルテを歩かせたところで九里は降板。最多勝の夢を断たれた。二番手高橋樹に木浪がレフトフライに打ち取られてさらなる追加点はならず。7回裏は三番手アルカンタラが三者凡退に抑える。8回表、続投の高橋樹に対し、ロハスJr.がセンター前ヒットで出ると、代走は植田。佐藤輝との間にヒットエンドランが決まり、ライト前ヒットで無死一三塁に。坂本がライトフェンスに当たる2点タイムリー三塁打で5点差に。1死後、四番手バードがマウンドに。島田が一塁線にスクイズを決めて6点差とする。8回表、四番手馬場は代打大盛に三塁打を打たれ、宇草の投手ゴロの間に来館を許して5点差に。しかし後続を断ち、最少失点にとどめる。9回表は五番手塹江に抑えられたが、9回裏は五番手小林が三者凡退で締めて優勝への望みをつないだ。伊藤将が新人左腕の球団記録としては江夏以来の10勝目をあげた。ヒーローインタビューは先制ホームランの佐藤輝。

愛すれどTigers週間MVP
投手……青柳晃洋、ジョー・ガンケル、高橋遥人、秋山拓巳、伊藤将司
 今節はベンチ入りした投手全員にMVPを出したい。となると、書き切れないので先発投手全員がMVP。5人合わせて3点しか取られてないのだから。それをリードした坂本もすごいのだけれど。
野手……島田海吏
 近本の欠場、大山の不調などなど苦しい状態の打線でトップバッターに抜擢され、泥臭くも食らいつくバッティングと俊足でその穴をよく埋めている。カープ戦のスクイズなど小技でもみごとに結果を出してみせた。フェニックスリーグでがんばる二軍選手たちにもよい励みになっているのでは。板山、山本らファーム日本一組が活躍するのは嬉しいね。

 次節は甲子園で今季最終戦となるドラゴンズ戦。この試合に勝つと、スワローズが優勝するためには残り3試合で1敗しかできない。だから、この最終戦に勝てば、タイガースはかなり優位に立てるし、敗れると優勝は難しくなる。これほど重みのある最終戦は久しぶり。もし優勝が決まるとして、最短で10月28日、最長で11月1日。とにかく最終戦には勝たねばならぬ。相撲でいえば立ち合いの変化でも白鵬のエルボースマッシュでもいいから勝たんならんのや。
 青柳の最多勝、近本の最多安打、スアレスの最多セーブ、中野の最多盗塁と、タイトル争いもほぼ確定している。個人記録はもうよい。しかし、スワローズの結果待ちというのはもどかしいことであるなあ。
 次回更新はどちらになっても優勝決定の翌日にいたします。さて、どうなることやら。いても立ってもいられない気分ですね。

(2021年10月25日記)


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