甲子園球場での今季最終戦はドラゴンズ戦。この試合に勝ち、スワローズが負けるようなことがあれば、スワローズは残り2試合を連勝しないと優勝できないというところまで追い詰めることになる。しかし、これまでもこの試合に勝てば優勝というよう所でこけてしまうのがタイガースという球団だ。わずか1失点の青柳を早くもマウンドから降ろして代打攻勢をかけるも、小笠原の速球にどの打者もつまらされて完封リレーで敗戦。この瞬間、スワローズの優勝が決まった。今節は0勝1敗。今季通算77勝56敗10分で勝率.579で2位。優勝ののスワローズとはゲーム差なし。スワローズの勝率は.584。勝敗は73勝52敗18分。8つの引き分け数が優勝を左右したということになる。
◎ドラゴンズ25回戦……0-4
この試合に勝てば逆転優勝の望みも出る大一番。タイガースの先発は青柳。1回表、1死から高松と大島の連打でいきなりピンチ。しかしA・マルティネスを二塁ゴロ併殺に取り、切り抜けた。2回表、高橋周にセンター前ヒットを打たれるも、渡辺の一塁ゴロで二封。岡林にレフト前ヒットを打たれてまたも一二塁とされ、木下拓を三塁ゴロに打ち取り、二封のあと糸原が一塁にワンバウンド送球するもマルテが捕球できず、球はそのままカメラマン席へ。テイクワンベースで渡辺が生還して1点を献上。ドラゴンズの先発は小笠原。こり試合は速球の切れ、変化球のコントロールともによく、タイガースの各打者は振り遅れ気味。2回裏、大山がセンター前ヒットで出ると、ロハスJr.の打席で小笠原が暴投し大山は二進。ロハスJr.と佐藤輝は連続空振り三振に取られ、坂本の打席で木下拓がフォークボールを捕球できず弾く間に大山は三進。坂本は歩いて一三塁とし、早くも青柳の代打に小野寺を起用するもショートフライで得点できず。3回表、二番手及川は渾身の速球で三者凡退に抑え、そのまま5回表まで続投。しかし5回表、先頭の岡林を振り逃げで出塁させてしまい、木下拓を歩かせて無死一二塁に。小笠原はスリーバント失敗で1死をとるが、京田にはライト前ヒットで満塁とされ、降板。三番手は馬場。高松を空振り三振に取るも、大島にはレフト前に2点タイムリーヒットを打たれ、3点差とされた。6回表は四番手アルカンタラが登板。三者凡退に抑える。6回裏、糸原が猛打賞となるレフト前ヒットを放つが、後続を断たれて得点できず。小笠原は6回無失点で降板。7回裏は二番手藤嶋の前に三者凡退。8回表、五番手岩崎は1死から大島にセンター前ヒットを打たれ、代走に加藤翔。A・マルティネスが空振り三振をした時に加藤翔は二盗。高橋周を申告敬遠して一二塁とする。渡辺の一塁ゴロは岩崎のベースカバーが一瞬遅れて内野安打に。二塁をまわった高橋周が三塁も狙ったが好送球でタッチアウトに、その間に加藤翔が生還し、4点差とされる。矢野監督が一塁アウトではないかとリクエスト申請したが、判定は覆らず。8回裏は又吉の前に三者凡退。9回表、六番手に小川。岡林の二塁打と木下拓のライト前ヒットで無死一三塁とされるが、三ツ俣はショートライナー。根尾の二塁へのライナーで岡林が飛び出し帰塁が間に合わず併殺。9回裏はR・マルティネスより前に糸原、マルテ、大山の中軸がいずれも内野ゴロに打ち取られ、大きな1敗。神宮球場ではスワローズがベイスターズを下しており、タイガース敗戦でスワローズの優勝が確定。
愛すれどTigers週間MVP
投手……岩田稔 すばらしい引退式だった。I型糖尿病という持病とつき合いながらプロとしても16年もプレーできたということ自体、岩田という投手とそれ以外の選手を大きく隔てるものだったのだと改めて実感。お疲れさまの敬意をこめて、MVP。
野手……鳥谷敬 マリーンズの選手やないかとおっしゃるかもしれんけれど、タイガースで長年ショートの座を守った「鉄人」もついにユニフォームを脱ぐ時が来た。マリーンズが鳥谷の引退試合をどうするのかまだ未定のようだけれど、それが終わったら、来季のオープン戦でいいからタイガースでも引退試合を行うべきだと思わんか?
敗戦の翌日に更新する予定であったが、タイトル確定まで待つことにした。投手部門は青柳が13勝で九里(C)と並んで最多勝。スアレスが最多セーブ。打者では近本が最多安打。中野が盗塁王。新人王などは日本シリーズ終了後の発表となる。前半だけなら佐藤輝明。トータルでいけば中野拓夢と伊藤将司。奥川(S)や栗林(C)、牧(DB)とライバルが多過ぎてどうなる事かさっぱり予測がつかない。
さて、クライマックスシリーズのファーストステージは甲子園でジャイアンツ戦。岡本和が欠場するらしいし、そうなるとジャイアンツ打線は四番打者を欠くことになる。タイガースは近本が先発で起用できそうなところまで回復しているそうだ。シーズン成績で負け越しているチームなんだと見下しながら連勝して神宮球場に乗りこんでもらいたい。
(2021年11月1日記)