愛すれどTigers


開幕カード、スワローズに3連敗

 京セラドーム大阪での今季開幕カードは昨年あと一歩で追いつけなかったスワローズ戦。開幕戦は予定していた青柳が新型コロナ陽性で当番回避。2戦目に予定されていた藤浪が2年連続の開幕投手となった。打線がスワローズの小川泰を攻略し、藤浪も7回1失点の好投でこたえたが、リリーフ陣が打たれて7点差をひっくり返された。2戦目はプロ初先発の小川一が好投したが打線が高橋奎の前に沈黙。3戦目は新人の桐敷をたて、小気味よい投球で好投したが、やはり打線が振るわず回聞くカードをよもやの3連敗。今節は0勝3敗。勝率.000でベイスターズと並び5位。首位のスワローズとカープは3、0差。

◎スワローズ1回戦……8-10
 タイガースの開幕投手は藤浪。1回表、塩見にライト線に二塁打を打たれると、青木の二塁ゴロで三進。山田には死球を与え、1死一三塁となり、村上宗は空振り三振に取ったがサンタナのライト前タイムリーヒットで先取点を許した。スワローズの開幕投手は小川泰。2回裏、佐藤輝が内野安打で出ると、糸原がセンター前ヒットでつなぎ、糸井のセンター前タイムリーヒットで同点にする。3回表、2死から山田を歩かせ、村上宗の打席で山田に二盗を許す。村上宗る歩かせたが、サンタナを見逃し三振に取ってピンチを脱した。3回裏、1死から二課のがセンター前ヒットで出ると、マルテの三塁ゴロで二封。マルテは全力疾走で一塁はセーフ。高津監督のリクエスト申請も覆らず。佐藤輝のレフト線の二塁打で2死二三塁とし、糸原のライトの頭上を越すフェンスにあたる2点タイムリー三塁打で勝ち越すと、糸井のレフト前タイムリーヒットで糸原を迎え入れて3点差に。大山のヒットと梅野隆の内野安打で満塁としたが、藤浪は空振り三振で大量得点はならず。4回裏、二番手の大下に対し、1死から中野がレフト前ヒットを放つと、まるての空振り三振の間に中野が二盗。佐藤輝の左中間を破るタイムリー二塁打で4点差に。糸原のショートゴロはショート長岡が三塁に送球ミスをし、村上宗がそらす間に佐藤輝が生還して5点差に。そして糸井がとどめとなるツーランホームランをライトスタンドにほおりこむツーランホームランで7点差とした。6回表、2死からサンタナにヒットを打たれ、長岡の右中間を破るタイムリー二塁打で6点差とされ、7回表には代打濱田のレフトスタンド最前列にあたるソロホームランを打たれて5点差に。7回裏は三番手坂本光に抑えられる。藤浪を限界とみたか、傷口を広げる前に交代と考えたか、8回表のマウンドには齋藤が。1死から村上宗を歩かせサンタナにバックスクリーンに飛びこむツーランホームランを打たれ3点差とされる、さらに長岡にもヒットを打たれ、オスナを空振り三振に取ったところで三番手岩崎を投入。準備が不十分だったか、岩崎は濱田にライト前ヒットを打たれると、内山壮のセンター前タイムリーヒットと塩見のレフト前タイムリーヒットで1点差に迫られた。代打川端を二塁ゴロに打ち取り、同点は許さなかったが、流れはスワローズに。8回裏は四番手梅野雄の前に三者凡退。9回表、ケラーをマウンドに送ったが、山田にレフトスタンドにソロホームランを打たれて同点とされ、センター前ヒットの村上宗を置いてサンタナにこの日2発目となるバックスクリーンへのツーランホームランを打たれて逆転された。長岡にヒットを打たれたあとは速球で押してオスナと濱田を連続三振に取ると、え知山壮は二塁へのフライに打ち取ったが、時すでに遅し。9回裏、クローザーのマクガフの前に2死から代打ロハスJr.を送り、四球で出ると代走は山本泰。小幡がセンター前ヒットでつなぎ一発逆転のチャンスを作るも大山はショートゴロに倒れて開幕初戦を痛い逆転負けで失った。鍵は藤浪の交代期と糸井を早くベンチにひっこめ過ぎたあたりか。
◎スワローズ2回戦……0-6
 5回まではタイガース小川一、スワローズ高橋奎の投手戦。1回表、先頭の近本が降り逃げで出塁したが、前日に古賀捕手に刺されたこともあってか、盗塁企図はせず。中野は空振り三振、マルテはレフトフライ、佐藤輝は空振り三振と近本を進塁させることもできず。5回裏、2死から大山がこの試合チーム初安打となるライトフェンスに当たる二塁打を放つも坂本は一塁へのフライで得点につながらず。3回表、オスナにセンター前ヒットを打たれるも、古賀にはバントをすべてファールにさせ、ヒッティングに切り替えて三塁ゴロ。高橋奎の投手ゴロで二進を許し、塩見に死球をぶつけるも、青木はショートフライで難を逃れる。試合が動いたのは6回表、高橋奎がショートゴロを全力疾走で内野安打とし、青木のライト前ヒットなどで2死一二塁に村上宗の打席で坂本誠が捕逸し、村上宗は死球で満塁とされる。サンタナのセンター前2点タイムリーヒットでついに2点先制される。小川一はここで降板し、二番手は変則左腕の渡邉雄。長岡にライト前に落ちるテキサス性のタイムリーヒットを打たれて3点差に。なおも一三塁からオスナのライト前タイムリーヒットで4点差とされた。6回裏、1死から近本のレフト前ヒットでチャンスを作るも後続を断たれて得点できず。7回表は三番手小野が三者凡退に抑え、7回裏、1死から糸原と大山の死球、坂本誠の四球で2死満塁のチャンスをつくるも代打ロハスJr.は二塁へのフライで相手のくれたチャンスをつぶした。8回表、四番手湯浅が三者凡退に抑えると、8回裏は二番手清水に三者凡退。9回表、五番手石井はライト前ヒットの長岡を置いてオスナにレフトスタンドにツーランホームランを打たれ、6点差と広げられる。9回裏は三番手田口に対し、1死から糸原が四球を選ぶも、糸井はショートゴロ併殺で試合終了。開幕戦2連敗を喫してしまった。
◎スワローズ3回戦……0-4
 タイガースの先発は新人の桐敷。1回表は1死から青木と山田の連打で一三塁とされたが、村上宗を二塁ゴロ併殺に打ち取る。一塁はセーフではないかと高津監督がリクエスト申請したが、判定は覆らずチェンジに。スワローズの先発は高梨。2死からマルテと佐藤輝の連打で二三塁としたが、糸原は一塁ゴロでこちらもチェンジに。2回表、サンタナにレフトスタンドに先制ソロホームランを浴びる。3回表は高梨と塩見を連続三振に取るも青木にライト前ヒットを打たれ、それでも山田を見逃し三振にうちとる。3回裏、2死から中野とマルテの連打でまたも一三塁と攻めるが、佐藤輝は三塁フライでなかなか1点を取れない。5回裏、1死から近本が歩き、中野の投手ゴロを高梨が上にはじく間に二進。中野は一塁でアウトに。マルテは肩口に死球を受け、一二塁としたが、佐藤輝は三振に倒れる。6回表、ヒットの塩見に二盗を許し、青木を歩かせて無死一二塁とされる。そして山田にはレフトフェンス直撃のタイムリーヒットで2点差とされ、無死一三塁から村上宗にレフト前タイムリーヒットを打たれると、ついに桐敷は交代。二番手の齋藤は初戦のお返しとばかりにサンタナ、長岡、オスナを三者三振に切って取った。7回表は三番手小野が塩見を右中間の外野フライに打ち取ったに見えたが、近本と佐藤輝のちょうど真ん中に落ち、激突を避けた二人の後方を転がる間に塩見は長躯本塁へ。なんとランニングホームランで1点を追加された。青木を歩かせ、山田のヒットと村上宗の四球で2死満塁と攻め立てられたが、サンタナを見逃し三振に打ち取り、最少失点にとどめた。タイガースは8回と9回を四番手石井、五番手浜地がそれぞれ三者凡退に抑え、スワローズは7回は二番手の石山、8回は三番手大西、9回は梅野雄のリレーでタイガース打線を抑えるが、9回2死から大山の打ち上げた高い内野フライは一塁荒木が落球。全力で走っていた大山は二塁まで到達という積極的な姿勢を見せた。しかし梅野隆が空振り三振に倒れて開幕カード3連敗に。

愛すれどTigers週間MVP
投手……藤浪晋太郎
 まだ投げられた。それだけのスタミナはあるし、点差もあった。手薄と言われるリリーフ陣をあわててつぎこむ展開ではなかった。私の心の中では開幕戦の勝利投手は藤浪だ。
野手……糸井嘉男
 初戦の大活躍に対して敬意をこめてMVPに。若手選手と同じメニューをキャンプでこなし、競争に勝って開幕スタメンをもぎ取り、チーム第1号のホームランを放った。次は江越の番だぞ。 

 次節はマツダスタジアムでのカープ戦。友にカープを得意とする西勇と秋山でカード勝ち越しを狙う。続いて東京ドームのジャイアンツ戦。藤浪はもちろん、一軍に復帰してくるガンケルも先発予定と聞く。もともと「ジョーカー」だった小川と桐敷のどちらをリリーフにまわすかにも注目したい。また、勝ちパターンのどこらへんで湯浅を起用するのかも楽しみの一つだ。先は長い。じわりじわりと5割に近づいていけばいい。

(2022年3月28日記)


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