今節は甲子園球場で6連戦。まずはライオンズ3連戦。初戦は西勇が1失点の好投を見せたが、佐藤隼の前に打線が沈黙して完封負け。しかし2戦目は大山のスリーランでリードすると、西純が打たれながらもリリーフ陣が踏ん張り連敗を止める。3戦目はガンケルの投打にわたる活躍で連勝し、2勝1敗。ビッグボスこと新庄監督が甲子園に里帰りしたファイターズ戦は初戦、ウィルカーソンが7失点と打ち込まれたが大山の3本のホームランなどで6点差をひっくり返す。2戦目は青柳がほぼ完璧な投球で若いファイターズ打線を封じて連勝。3戦目は伊藤将が好投し、大山のホームランなど打線の援護もあって3勝0敗。今節は5勝1敗。今季通算25勝33敗1分で勝率は.431で最下位。首位スワローズとの差は11.5と変わらないが、5位ベイスターズとの差は1.0。負け越しも8と減らし、最下位脱出が見えてきた。交流戦は8勝4敗で勝率は.667で2位。首位ホークスとの差は1.0。交流戦優勝が視野に入ってきた。
◎ライオンズ1回戦……0-1
タイガース西勇、ライオンズ佐藤隼の投手戦。先制したのはライオンズ。2回表、山川のレフトスタンドへのソロホームランで先制。4回表、山川と森の連打で1死一二塁とされるも後続を断つ。5回裏、糸原が死球で出るが、小野寺のショートゴロ併殺でチャンスをつぶす。6回裏、中野のレフト前に落ちるヒットと佐藤輝の二塁内野安打で2死一三塁とし、佐藤隼を降板させたが、二番手水上の前に糸井が初球を打たされて当社ゴロに倒れて同点機を逸した。7回表、愛斗を歩かせ暴投で二進。外崎の三塁ゴロで三進されたが、滝澤と聞死を内野ゴロに打ち取り追加点は許さず。7回裏、続投の水上に対し2死から代打高山がヒットを放つも代打ロハスJr.はショートゴロに倒れる。西勇は7回1失点で交代。二番手岩貞は1死後、若林を鈍い当たりの内野ゴロに打ち取るが、中野と佐藤輝が交錯して送球できず内野安打となり、代打中村に対して三番手加治屋を送る。中村は空振り三振に取ったが山川を歩かせて一二塁とされ、森のライト前タイムリーヒットで大きな1点を追加された。8回裏、三番手の平良から中野のヒットと佐藤輝の四球でチャンスを作るが糸井は二塁ゴロで得点できず。9回表は久々の一軍マウンドとなった四番手藤浪が1死から滝澤を歩かせたが、岸の打席で長坂が離塁の大きな滝澤を牽制で刺し、岸も二塁ゴロに打ち取って得点は許さず。9回裏、クローザーの増田から糸原がヒットで出るが後続を断たれて投げ切られ、またも完封負け。
◎ライオンズ2回戦……5-4
ライオンズの先発は與座。1回表、島田のセンター前ヒットと中野のライト前ヒット、中野の二盗で無死二三塁とし、近本のショートゴロの間に島田が生還して先制。しかし佐藤輝と大山は連続三振で追加点は取れず。3回裏、島田がライト前ヒットを打つが、中野のバントは捕手古賀が二塁に送球して二封。近本のセンター前ヒットで、中野は相手の緩慢な守備に乗じて三進し、1死一三塁とする。佐藤輝の打席で近本が二盗し二三塁とすると佐藤輝はレフト前に落ちるタイムリーヒットで待望の追加点をあげる。さらに大山がレフトスタンドにスリーランホームランを放りこみ、5点差とする。タイガースの先発は西純。大量の援護をもらい逆に力が入ったか、4回表、愛斗のヒット、山川への四球、呉のヒットで1死満塁とされる。しかしここはオグレディを一塁フライに打ち取ると、代打森を落ちる球で空振り三振に切って取った。與座は4回5失点で降板。5回裏は二番手佐々木から佐藤輝と大山が四球を選んだが、後続を断たれて追加点はならず。6回表、愛斗のレフト線への二塁打と呉への四球で1死一二塁とされ、オグレディのライト前タイムリーヒットで1点を返される。ここで西純は降板。二番手渡邉は森を歩かせて満塁に。三番手加治屋は代打中村にレフト前にタイムリーヒットを打たれて3点差に。代打栗山にも2点タイムリー二塁打を打たれ1点差と迫られるが、なんとか後続を断ち、リードを保つ。ライオンズは6回と7回を本田が、8回を宮川が抑える。タイガースは7回表、四番手アルカンタラが山川にヒットを打たれるがそこから三者凡退と抑える。8回表は五番手湯浅が山田の四球と若林のヒットで1死一二塁とされるが、代打岸を浅いライトフライに打ち取り走者は釘づけ。愛斗は空振り三振で切り抜けた。9回表はクローザーの岩崎が呉、オグレディを連続三振に取るなど三者凡退で締めくくり、1点差を辛くも逃げ切った。ヒーローインタビューは3勝目の西純、中継ぎのアルカンタラ、スリーランホームランの大山。
◎ライオンズ3回戦……6-1
ライオンズの先発はドラフト1位ルーキーの隅田。1回裏、ヒットの島田を中野が送り、近本もセンター前ヒットで1死一三塁と攻め立てるが、佐藤輝は見逃し三振、大山はハーフスイングをとられて空振り三振と先取点は取れず。2回裏、糸原がヒットで出るも小野寺は三塁ゴロ併殺。それでも長坂とガンケルの連打で一三塁としたが、島田は空振り三振に倒れ、またも好投の先発ガンケルを見殺しにするかような展開に。4回裏、糸原のセンター前ヒットと小野寺の左中間を破る二塁打で無死二三塁としたが、長坂のセンターフライは愛斗のみごとなバックホームで糸原は本塁憤死。併殺をとられてまたも得点できないかと思われたが、ガンケルが前進守備のセンターの頭を越すタイムリー二塁打でついに先取点をとる。島田の一塁線のゴロは、一塁山川が後ろに弾きエラーとなり、ガンケルが一気にホームインして2点目。さらに中野のタイムリー二塁打で3点差をつけた。ガンケルは5回まで快調に飛ばした。6回表、1死から若林の内野安打と呉のレフト線への二塁打で1死二三塁とされ、2死後、山川を歩かせて満塁とされたが、森を三塁ゴロに打ち取り、切り抜ける。7回表、2死から代打川越のヒットでガンケルは交代。二番手渡邉は代打栗山にライト前タイムリーヒットを生打たれて交代。三番手のアルカンタラが後続を断って最少失点にとどめた。隅田は6回3失点で降板。7回裏、二番手宮川に対し近本がヒットで出ると、佐藤輝の高く弾む二塁ゴロは悪送球でオールセーフ。ここでなんと大山にはバントのサイン。大山がきっちりと送って1死二三塁とし、糸原のライト線へのタイムリーヒットでついに待望の「中押し」点が入る。8回表は四番手藤浪が好投。ただし、高校時代にバッテリーを組んでいた森には二塁打を許しい苦笑い。8回裏、四番手森脇から長坂が二塁打を打ち、山本泰のバントで三進。島田のライトの頭を越すタイムリー二塁打で5点差に。9回表は五番手岩貞が三者凡退で締めて連勝。ヒーローインタビューは自ら先取点のタイムリーヒットを放った勝利投手のガンケルと、3安打2打点の糸原。
◎ファイターズ1回戦……9-7
タイガースの先発はウィルカーソン。来日初の大量失点を食らう。1回表、淺間にライト前ヒットを打たれると、万波の左中間を越すタイムリー二塁打で先制される。野村の二塁ゴロの間に万波は三進し、清宮のセンターへの犠牲フライで2点目を失う。ファイターズの先発は上沢。1回裏、センター前ヒットの島田が二盗し、中野の二塁ゴロで三進。しかし近本は空振り三振、佐藤輝は三塁フライで島田を返せず。2回表、上川畑を歩かせ、A・アルカンタラのライト前ヒットで無死一三塁とされると、宇佐見のセンター犠牲フライで3点差に。2回裏、大山のレフトスタンドへのソロホームランで1点を返したが、3回表、万波にレフトスタンドにソロホームランを打ち返される。野村、清宮、松本剛の連打で無死満塁とされ、上川畑のスクイズで5点目を入れられ、A・アルカンタラは申告け敬遠でまたも満塁に。宇佐見のレフト前2点タイムリーヒットで6点差をつけられ、ウィルカーソンは3回7失点で降板。4回表、二番手の藤浪が抑えると、4回裏、大山のセンターバックスクリーン左に2打席連続のソロホームランで5点差とする。6回表は上川畑にヒットをあたれるも、二盗を狙う上川畑を長坂が刺して流れを断ち切る。5回裏、長坂がライト前ヒットは万波がスライディングキャッチをころ見るも打球をそらし三塁打に。代打北條のショートへのタイムリー内野安打で生還して4点差に。6回表、三番手岩貞は宇佐見に二塁打を打たれるが上沢はバントでなく強攻しショートゴロ。三塁を狙う宇佐見に佐藤輝がタッチに行くも判定はセーフ。矢野監督がリクエスト申請し、判定は覆ってアウトに。これでまたも流れを断ち切り後続を断つ。6回裏、佐藤輝のヒットと大山の四球で無死一二塁とし、糸原がライト前タイムリーヒットで3点差に。ロハスJr.が歩いて無死満塁とし、長坂のショートゴロ併殺の間に大山が生還して2点差に迫る。7回表は四番手加治屋が清宮と松本剛の連打で1死一二塁とされるが、上川畑をショートゴロ併殺に打ち取り、流れを渡さない。上沢は6回5失点で降板。7回裏は二番手石川尚の前に三者凡退。8回表、五番手渡邉雄がA・アルカンタラにセンター前ヒットを打たれるも、宇佐見のバントはキャッチャーフライとなり、飛び出していたA・アルカンタラを一塁で刺す。8回裏、三番手堀に対し、佐藤輝は三振に倒れたが、大山のレフトスタンドへのこの試合3本目のソロホームランでついに1点差に迫る。糸原がヒットで続き、代走に熊谷。ロハスJr.のライト前ヒットと代打糸井の四球で1死満塁とし、ロハスJr.の代走に植田。糸井の代走に坂本。代打山本泰のライト前タイムリーヒットで同点に追いつくと、島田は押し出し四球でついに逆転。堀はここで見う番氏、四番手は玉井。中野は空振り三振に倒れたが、近本のライト前タイムリーヒットで2点差とする。打者一巡となり、佐藤輝はライトフライで猛攻は終わったが、今季初の6点差逆転。9回表、クローザーの岩崎は淺間の内野安打と野村のライト前ヒットで1死一二塁とされたが、清宮を見逃し三振、松本剛を二塁ゴロに打ち取って逃げ切った。勝利投手は好リリーフの渡邉雄。ヒーローインタビューは3本塁打の大山、同点タイムリーの山本泰、勝ち越し押し出し四球の島田。
◎ファイターズ2回戦……3-0
タイガース青柳とファイターズ杉浦の投手戦。1回表、1死から上川畑にライト前ヒットを打たれるも、清宮の空振り三振で上川畑が二盗を試み、坂本が刺して三振ゲッツー。3回まで杉浦の速球に押されて完全に抑えられていたが、4回裏、1死から中野がセンター前ヒットを放つと、2死後佐藤輝もセンター前に弾き返して一三塁とし、大山がレフト前にタイムリーヒットを放ち先制する。5回裏、坂本と島田のヒットで2死一二塁とし、中野のレフト前に落ちるタイムリーヒットで坂本が一気に生還し2点目を奪うと、近本は軽打でライト前に運び島田が生還するタイムリーヒットとなり3点差に。杉浦は5回3失点で降板。6回裏は二番手古川侑から二塁打の大山が糸原の二塁ゴロで三進。糸井が歩き代走に熊谷。坂本の打席で熊谷が二盗し、坂本は申告敬遠。しかし後続を断たれて追加点は取れず。7回裏は三番手福田、8回裏は四番手望月に抑えられる。しかしこの日の青柳はすべて球を低目に集め、ファイターズの若い選手たちに連打を許さず8回無失点で9回表をクローザーの岩崎に任せる。1死から清宮にセンター前ヒットを打たれるも、野村をショートゴロ併殺に打ち取って逃げ切った。ヒーローインタビューは6勝目をあげリーグトップに並んだ青柳と、先制打を含む猛打賞の大山。
◎ファイターズ3回戦……8-3
タイガースの先発は伊藤将。打たせて取る投球が冴え、若いファイターズ打線を翻弄。ファイターズの先発は吉田。1回裏、1死から中野と近本の連打でチャンスを作るも、佐藤輝は三塁ゴロで三封。大山は空振り三振で先制点は取れず。3回裏、伊藤将がレフト前ヒットで出ると、島田は三振、中野はショートゴロで二封。2死一塁から近本がセンター前に弾き返すヒットで一二塁とし、佐藤輝のライト前タイムリーヒットで1点を先制。なおも2死一三塁から大山がレフトスタンドにスリーランホームランを放ち4点差とする。吉田は3回4失点で降板。4回裏は二番手福田からロハスJr.がヒットを放つも後続を断たれる。5回まで危なげない投球を続けていた伊藤将だったが、6回表につかまる。代打杉谷にライト線に二塁打を打たれると、石川亮にはライト前に落ちるヒットを打たれて一三塁とされ、万波のライト犠牲フライで1点を返される。2死後、松本剛のライト前ヒットで一三塁とされ、野村の左中間を破る2点タイムリー二塁打で1点差に迫られた。しかしここは清宮を三邪飛に打ち取って同点にはさせず。6回裏、三番手玉井に対し、ロハスJr.の一塁ゴロを清宮がそらして出塁し、長坂のバントで代走山本泰が二進。代打糸井は三塁へのゴロで突き離せず。伊藤将は6回3失点で交代。7回表、二番手R・アルカンタラが三者凡退に抑える。7回裏は四番手石川直の前に三者凡退。8回表、三番手湯浅は2死から淺間の一塁ゴロを大山が一塁にトスするもベースカバーの遅れた湯浅が落球して出塁を許し、松本剛の打席で淺間は二盗。しかし松本剛をセンターフライに打ち取り難を逃れる。8回裏、五番手堀から佐藤輝が四球で出ると、代走植田が二盗。大山は死球で無死一二塁に。糸原のバントは捕手石川亮が三封し、失敗。山本泰の三塁ゴロで二封され2死一三塁に。代打北條の出席で山本泰が二盗し、北條は歩いて満塁に。ここで堀は降板し、六番手はかつてのチームメイト谷川。小野寺が右中間を破る走者一掃の三塁打で4点差に広げると、島田もライト前タイムリーヒットで続き5点差に。9回表は石井大が久々の登板。三者凡退で締めてファイターズに3連勝。ヒーローインタビューは2勝目の伊藤将、このカード4本目のホームランを放った大山、満塁でタイムリーの小野寺。
愛すれどTigers週間MVP
投手……青柳晃洋 ファイターズ打線を8回無失点に抑え、ハーラーダービートップに並ぶ6勝目。さらに防御率は0.98で他を圧倒。勝率は.857でリーグ投手タイトルの三冠トップに躍り出た。今やリーグを、いや、球界を代表するエースといっていいだろう。
野手……大山悠輔 ライオンズ戦で1ホーマー。ファイターズ戦では4ホーマーの大爆発。手がつけられない好調ぶり。波の大きい選手だけに反動が怖いが、せめて交流戦の残り6試合はこの調子で打ちまくっていただきたい。島田中野近本の俊足トリオがかき回し、佐藤輝と大山が返す。それがだめならねちっこい糸原が控えるという具合に打線がつながってきた。
次節はペイペイドームで交流戦首位のホークスと直接対決。ホークスも調子がいいだけに白熱した試合が期待できる。むろんここで勝ち越せば交流戦首位となり、。続く京セラドームのバファローズ戦で一気に決めたい。京セラドームは準本拠地だけに、やりにくさはないだろう。ただ、バファローズも勢いがついているので強敵であることは間違いないが。交流戦優勝はもちろん目指してほしいが、それ以上にリーグ最下位からの脱出という目標もある。交流戦の間に5位に浮上して、リーグ戦に戻って目指すはAクラス、といってほしいものです。
(2022年6月6日記)