愛すれどTigers


首位スワローズに勝ち越し、単独2位に

 今節はオールスター明けのスワローズ戦。長期ロードに出る前の甲子園最後のカードでもある。初戦は西勇の好投と大山とロドリゲスの活躍で勝つ。2戦目は才木の好投に打線がこたえ、佐藤輝の久々のホームランも出て連勝。3戦目はガンケルが無失点の好投。しかし継投が裏目に出て村上宗に3打席連続ホームランを打たれ2勝1敗。今季通算48勝47敗2分で勝率は.505で、単独2位。首位スワローズとの差は10.0と縮まる。スワローズの優勝マジックは再び消滅。今季初めて通算成績で勝ち越した。オールスターゲームは青柳と岩崎がホームランを打たれたりして引き立て役になったけれど、湯浅と伊藤将が無失点、近本がオールスター通算7割7分を記録するヒットメーカーぶりを発揮したりと賞こそなかったけれど、見せ場を作ってくれた。

◎スワローズ14回戦……6-0
 スワローズの先発は小川泰。1回裏、中野と島田がそれぞれライト前ヒットを放ち、無死一三塁とすると、近本のライト前タイムリーヒットで1点先制。佐藤輝の打席で島田と近本が重盗し無死二三塁に。佐藤輝はセンターフライに倒れたが、大山がライト前に落ちるテキサス性のタイムリーヒットで2点目を奪う。糸原の投手ゴロ併殺崩れの間に近本が生還し、3点目を加えた。最初から援護点をもらったタイガース先発西勇はスワローズ打線を翻弄。4回表、1死から山田にセンター前ヒットを打たれるが、村上宗を一塁ゴロに打ち取る。しかしロドリゲスがベースを踏むのが遅れ、高津監督のリクエスト申請で村上宗の足が早くベースを踏んだと判定が覆る。1死一二塁とされたが、サンタナを見逃し三振に取ると、中村はショートゴロに打ち取って切り抜ける。直後の4回裏、ロドリゲスが今季第1号となるソロホームランをレフトスタンドに放りこみ、4点差に。小川泰は4回4失点で降板。5回裏は二番手久保の前に三者凡退。6回表、塩見にレフト前ヒットを打たれたが、山崎と元山を外野フライに打ち取ると、村上宗は歩かせてサンタナをライトフライに打ち取りここも切り抜ける。6回裏は続投の久保の前に大山と糸原が内野ゴロに倒れ、ここで三番手木澤に交代。ロドリゲスはセンターフライに倒れる。7回表、1死からオスナに二塁打を打たれるも、後続を断つ。7回裏、四番手コールに対し梅野がセンター前ヒットを放つと、代打北條がバスターエンドランでレフト前ヒット。中野のバントで二三塁とし、島田は三振に倒れたが、近本が歩き満塁に。しかしここは佐藤輝は空振り三振でチャンスを生かせず。西勇は7回無失点で交代。8回表、二番手加治屋が塩見を空振り三振に取ると、山崎に対しては三番手渡邉が空振り三振。代打内山壮も空振り三振と継投が成功。8回表、五番手今野から大山がレフトスタンドにソロホームランを放ち、糸原はライトの頭を越す二塁打を放って代走に植田。ロドリゲスがレフト前にタイムリーヒットを打ち6点差とする。9回表は岩貞が1死からサンタナを歩かせたが、後続を断って締めくくる。ヒーローインタビューは7勝目をあげた西勇と、それぞれホームランとタイムリーヒットを放った大山とロドリゲス。
◎スワローズ15回戦……7-3
 タイガースの先発は才木。初回から速球で押す。3回表、その速球を狙われオスナと長岡の連打と小澤のバントで1死二三塁とされる。ここで塩見を三塁ゴロに打ち取ると、山崎はフォークボールを振らせて空振り三振でなんとか切り抜けた。4回表、村上宗の二塁打とサンタナのライトフライで2死三塁とされるも中村をショートゴロに打ち取り先制点は許さず。スワローズの先発はスリークォーターの小澤。4回裏、島田の右中間を破る二塁打でチャンスを作るが、近本はレフトフライ、佐藤輝は空振り三振で2死を奪われる。しかし大山が歩き一二塁とすると、糸原のセンター前タイムリーヒットで1点を先制。ロドリゲスは低目をよく見て四球で満塁とし、梅野隆のセンター前に抜ける2点タイムリーヒットで3点差とする。さらに才木はフルカウントからよく見極めて四球でまた満塁とし、中野のレフト前タイムリーヒット、島田のレフト前タイムリーヒットで5点差に。ここで小澤は降板。二番手の左腕久保に近本がショートゴロに打ち取られたが、この回でほぼ勝負が決まった。5回裏は三番手大西から佐藤輝が左中間スタンドへソロホームランを放つと、二塁打の大山を置いてロドリゲスがレフト前にタイムリー二塁打を放ち、7点差とした。6回表、四球の塩見を置いて村上宗にバックスクリーン左にツーランホームランを打たれて5点差とされる。6回裏、四番手田口に対し2死から近本の二塁ゴロを山田がほき優できずエラーで出ると、佐藤輝のセンター前ヒットで一二塁に。しかしここは大山が三塁ゴロに打ち取られて追加点はならず。才木は6回2失点で交代。7回表、二番手加治屋が中村にヒットを打たれ、オスナを三振に取ると、三番手岩貞と交代。長岡の二塁打で二三塁とされ、代打青木の犠牲フライで4点差に迫られる。ここで四番手浜地が登板し、塩見を見逃し三振に取り、反撃を食い止めた。7回裏は五番手清水に三者凡退に抑えられる。8回表、五番手の湯浅が三者三振。8回裏は六番手梅野雄の前に三者凡退。9回表、クローザーの岩崎は2死からオスナにヒットを打たれたが、長岡を空振り三振に取って逃げ切った。ヒーローインタビューは甲子園で久々の勝利をあげた才木と先制打の糸原。
◎スワローズ16回戦……2-4
 タイガースガンケル、スワローズ原の投手戦。3回裏、梅野隆のセンター前ヒットと中野のショートゴロエラーで2死一二塁とするも島田は見逃し三振で先制できず。4回裏、近本がセンター前ヒットで出ると、佐藤輝のライト前ヒットで近本は一気に三進、無死一三塁とし、大山のライト前タイムリーヒットで先制する。佐藤輝は返球の間に三塁を陥れ、糸原のセンター犠牲フライで2点目を奪った。5回裏、梅野隆がライト前ヒットで出ると、ガンケルの打席で原は暴投し、梅野隆は二進。ガンケルが歩き、ここで原は降板。二番手は左腕の久保。中野のバントは捕手へのゴロとなり、梅野隆は三封。しかし村上宗が二塁へ悪送球し、ガンケルは三進。1死一三塁とする。島田が空振り三振の間に中野が二盗して二三塁に。近本が歩いて満塁としたが、佐藤輝は空振り三振。ここで追加点を奪えなかったことが後で大きく響く。ガンケルは5回まで二塁を踏ませない好投。6回表、2死から青木に二塁打を打たれたが、山田をセンターフライに打ち取る。6回裏と7回裏は三番手木澤に抑えられ、7回表、思い切ってガンケルを下げて二番手渡邉雄をマウンドに。しかし渡邉雄は村上宗にレフトスタンドにソロホームランを打たれて1点差に。三番手の浜地がマウンドに上がり、続く打者を三者凡退に打ち取りリードを保つ。8回表、四番手湯浅は長岡のヒットと代打古賀のバントで1死二塁とされたが、塩見のレフト前のライナーを島田がスライディングキャッチ。青木を二塁ゴロに打ち取り、同点にはさせない。8回裏は四番手清水の前に三者凡退。9回表、クローザーの岩崎が1死から村上宗にライトスタンドに同点ホームランを打たれてしまう。サンタナにもヒットを打たれたが、中村を併殺に打ち取る。9回裏、五番手梅野雄から大山が四球を選ぶが、糸原は一塁ゴロ併殺。代打ロハスJr.は二塁ゴロに倒れて延長戦に。10回表は六番手アルカンタラが三者凡退に抑える。10回裏、六番手田口に対し1死から陽川が二塁打を放つも中野は空振り三振。代打北條は一塁へのフライに倒れてサヨナラの好機を逸した。11回表、七番手の石井は青木に降り逃げで出塁され、村上宗にレフトスタンドにツーランホームランを打たれてしまう。11回裏、クローザーのマクガフの前に三者凡退でカード3連勝は成らず。

愛すれどTigers週間MVP
投手……西勇輝
 初戦、スワローズ打線を翻弄して無失点に抑え、連勝に弾みをつけてくれた。ここで負けたらまた5割を切ることになっただけに、大事な試合だった。エースの座はまだ譲らないという意地を見せてくれた。
野手……アデルリン・ロドリゲス
 タイガース入団後の初ホームランをはじめ、ここでもう1点ほしいというところでの長打に加え、低目の球をよく見て四球を選ぶなど、日本野球向きの選手であるところを見せてくれた。故障のマルテ、不調のロハスJr.と外国人打者が今季は苦しかっただけに、昨シーズンまでのサンズの役割を果たしてくれそうだ。。

 次節からは長期ロード。まずはコロナ禍で6試合連続で中止が続いたジャイアンツと東京ドームで対戦。調整不足で戦力的にもかなり落ちている相手だけれど、遠慮はいらない。全力でジャイアンツに引導を渡してもらいたい。続いては今季苦手にしているカープ戦をマツダスタジアムで。青柳、伊藤将に加え、藤浪の先発が予定されている。カープはドラゴンズに3連敗と調子が落ちているだけに、なんとか挽回してもらいたい。そして、スワローズとの差を少しでも縮めていってほしい。戦力的には両チームを上回っていると思うので、ミスや無理な勝負で自滅しないようにしてもらいたいものです。カープ戦はCS放送のみ。ネット配信もないので、ラジオとスポーツニュースが頼り。サンテレビもテレビ大阪もカンテレも放送権を取られなんだのかなあ。

(2022年8月1日記)


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