愛すれどTigers


主力が離脱し打線停滞で6連敗

 今節はまず横浜スタジアムでベイスターズ戦。初戦は青柳と今永の投手戦となり、最後は加治屋がサヨナラ打を打たれる。2戦目は伊藤将と濱口の投手戦で伊藤将が先に根負けして打たれ、連敗。3戦目は才木と石田の投手戦も、やはり才木が根負けするように打たれて0勝3敗。京セラドーム大阪に移動してドラゴンズ戦。初戦は大野雄の前に打線が手も足も出ず、2戦目は藤浪がまた好投するも、小笠原からリリーフ陣の継投の前に完封負け。3戦目はガンケルが打たれたが一時はロハスJr.の同点ホームランで追いついた。しかし岩崎がまたも打たれ、スクイズに暴投という失点で敗れて0勝3敗。今節は0勝6敗で打線が全く機能せず投手陣を見殺しにした。今季通算52勝55敗2分で勝率は.486とまた5割を切り、24位。首位スワローズとの差は10.0と広がる。3位ジャイアンツとの差は1.0。毎日少しずつ主力選手がコロナ禍で離脱し、今節は中野、近本がスタメンから消えた。一気に大量離脱だと試合も中止にできるが、くしの歯が欠けるように少しずつ離脱していくため、手の打ちようがなく、若手井上まで引き上げてなんとかしようとしているが打線がつながらない。特に佐藤輝とロドリゲスがことごとくチャンスをつぶしているため、どうしようもない状況だ。

◎ベイスターズ17回戦……2-3
 タイガースの先発は青柳。立ち上がりから際どい球をボールと判定されて苦しい投球。1回裏、1死から桑原を歩かせるも、佐野の打席で桑原が飛び出し、青柳が二塁に送りタッチアウト。佐野のヒットと牧の四球でピンチを背負うが、楠本のファーストライナーはロドリゲスの正面に飛び、なんとかチェンジに。ベイスターズの先発は今永。2回表、1死から糸原のレフトへの当たりは宮本が弾いて二塁打となる。陽川のセンター前タイムリーヒットで1点先制すると、梅野のショートゴロで二進。木浪がセンター前にタイムリーヒットを放ち2点差とする。4回裏、1死から牧と楠本の連打で一二塁とされ、2死後、宮本の二塁ゴロを糸原が一塁へ大きく悪送球し、その間に牧が生還して1点差とされる。この後は投手戦となったが、6回裏、牧のレフト前ヒットは陽川が打球の処理をもたつき二塁打に。楠本のバントで三進。代打オースティンの投手へのライナーを青柳が弾き、バックアップり糸原が一塁でアウトにしたが、その間に牧が生還して同点とされる。青柳は6回2失点で降板。7回からは浜地、湯浅がそれぞれきっちり抑える。打線は今永を打ちあぐね、3回以降はチャンスらしいチャンスも作れず。9回裏、四番手加治屋が楠本を歩かせ、代走は蝦名。嶺井のバントは加治屋が判断よく二封。一塁に転送するもセーフ。矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず。宮本のバントで嶺井は二進。代打宮崎は申告敬遠。代打大田の打席で加治屋が暴投し、嶺井は三進。大田には三遊間を抜けるサヨナラヒットを打たれ、接戦を落とした。
◎ベイスターズ18回戦……0-3
 中野に続いて近本も欠場となり、一番に島田、二番に山本泰という苦しいオーダー。ベイスターズの先発は濱口。1死から糸原が四球で出るも陽川のヒット性のライトライナーで糸原が飛び出し帰塁するも間に合わず併殺に。タイガースの先発は伊藤将。3回裏、2死から大田と佐野の連打で一三塁とされるも牧を一邪飛に打ち取って切り抜ける。5回表、2死から陽川がチーム初安打となるレフト前ヒットを放つも梅野は空振り三振。この試合、梅野は全く濱口とタイミングが合わず。7回表、山本泰がセンター前ヒットで出るも、ロドリゲスの打席で牽制球に釣りだされて二塁へつっこむもタッチアウト。ロドリゲスは三振、佐藤輝はセンターフライと濱口に手玉にとられる。8回表、1死から陽川が右中間を破る二塁打を放ち、代走に江越。しかし梅野は空振り三振、木浪は二塁ゴロと濱口を揺さぶることもできず。8回裏、2死から大田の打球はマウンド付近で大きく跳ね、二塁の山本泰がバウンドを合わせられず捕球できず、エラーで出塁。佐野のレフト前ヒットで一二塁とされ、牧にレフトフェンスに当たるタイムリー二塁打を打たれる。さらにレフト江越の返球が悪送球となり、佐野まで生還し、2点を奪われ牧も三進。宮崎のレフト前タイムリーヒットで3点差とされる。宮崎は二塁を欲張りタッチアウト。9回表、二番手はクローザーの山崎。1死から島田の鈍い当たりは投手内野安打に。代打ロハスJr.のライト前ヒットで一二塁としたが、ロドリゲスは一塁ライナー。飛び出しかけたロハスJr.の帰塁はなんとか間に合いセーフ。佐藤輝はファールで粘ったが最後は空振り三振に倒れ、完封負け。久しぶりにカード負け越し。主力がじわじわと抜けていっている影響で打線がつながらない。
◎ベイスターズ19回戦……1-4
 タイガース才木、ベイスターズ石田の投手戦。1回表、1死から山本泰がレフト前ヒットで出ると、ロドリゲスの死球で一二塁とする。佐藤輝は投手ゴロで二封され、2死一三塁に。糸原の打席で石田が暴投し、山本泰が生還して1点先取。しかし4回裏、佐野にライトスタンドに同点のソロホームランを打たれてしまう。6回表、島田がライト前ヒットで出るも、山本泰、ロドリゲス、佐藤輝が三者三振。得点につながらない。7回表、四球の糸原を陽川が送り1死二塁としたが、梅野は空振り三振、木浪は一塁ゴロでここも無得点に終わる。才木は復帰後初めて7回のマウンドに立つ。牧にセンター前ヒットを打たれ、宮崎は三塁ゴロで二封するが併殺は取れず。外を空振り三振に取ったが、嶺井にレフトスタンドにツーランホームランを打たれてついにリードを許してしまう。柴田にもライト前ヒットで続かれ、代打オースティンの左中間の当たりは島田が後逸し、中継の木浪の本塁返球もそれて柴田が生還し3点差に。才木はここで降板し、二番手島本は楠本を一邪飛に打ち取りなんとかチェンジに。8回表、二番手の伊勢に対し代打板山がライト前ヒット。しかし島田は一塁ゴロ併殺に倒れ、山本泰とロドリゲスの四球で一二塁としたが佐藤輝は見逃し三振で反撃ならず。8回裏は三番手アルカンタラが三者凡退に抑える。9回表、エスコバーが抑えとして登板。陽川と梅野の連打でチャンスを作るも、代打原口も代打ロハスJr.もいい当たりはしたもののともに外野フライに終わり、ベイスターズに3タテを食らってしまった。
◎ドラゴンズ18回戦……0-4
 タイガースの先発は西勇。1回表、2死から安部とビシエドの連打で一二塁とされ、ライト前タイムリーヒットを打たれて先制される。佐藤輝の返球が悪送球となり、二三塁に。木下の三塁ゴロは糸原が弾き、バックアップの木浪が一塁に送球するも間に合わず、ビシエドが生還して2点目を失う。ドラゴンズの先発は大野雄。1回裏、島田がライト前ヒットで出るもb4c@hヲ断たれて走者を進めることもできず。2回裏、1死から山本泰がショートへの内野安打で出るも、梅野はショートゴロ併殺。3回裏、2死から島田が二塁ゴロエラーで出塁するも盗塁死。一度はセーフの判定が出たが、立浪監督のリクエスト申請で判定が覆った。4回裏、糸原がヒットで出るもロドリゲスは三塁ゴロ併殺。7回裏、糸原のライト前ヒットと佐藤輝の四球で1死一二塁とするが、陽川はショートゴロで二封。併殺崩れで一三塁とチャンスは続いたが山本安は内角いっぱいを見逃し三振。8回表、2回以降好投していた西勇だったが、2死からヒットの平田を置いて木下にレフトスタンドにツーランホームランを打たれて4点差とされる。9回表は今季初登板の小林が三者凡退に抑えたが、9回裏、島田の死球と糸原の四球で無死一二塁とするも、ロドリゲスがまたもショートゴロ併殺。三塁に走者は残ったが、佐藤輝はレフトフライに倒れ、完封負け。走者を出しても3つも併殺を取られたのでは勝ち目はなかった。
◎ドラゴンズ19回戦……0-2
 タイガース藤浪、ドラゴンズ小笠原の投手戦。1回表、岡林を一塁ゴロに取ると、後藤、阿部を連続空振り三振。2回表、ビシエド、平田を連続空振り三振に取り、木下は二塁ゴロ。2回裏、1死から山本泰がセンター前ヒットで出るも、梅野は二塁ゴロ併殺。3回表、石垣と土田を連続三振に取り、小笠原はショートライナー。4回表、岡林にセンター前ヒットを打たれるも、後藤のバントは梅野が素手で取り二封。阿部の打席で藤浪は牽制悪送球で後藤は二進。しかし阿部は空振り三振、ビシエドは三塁ゴロと圧倒。4回裏、糸原が歩き、ロハスJr.の左中間を破る二塁打で無死二三塁と絶好のチャンス。しかし佐藤輝、陽川、山本泰が三者三振で数少ないチャンスを生かせない。5回表、平田、木下、石垣を三者三振で、藤浪はここまで10奪三振。6回表、ヒットの土田を小笠原に送られ、岡林の打席で暴投し土田は三進。岡林のセーフティスクイズが決まり、一塁陽川が本塁に送球するも間に合わず犠打野選で1点を先制される。後藤の打席で岡林が二盗。後藤のヒットで1死一三塁とされたが、阿部をショートゴロ併殺に打ち取り、なんとか切り抜けた。6回裏、島田がライト前ヒットで出るも、糸原は二塁ゴロで二封。ロハスJr.も三塁ゴロで二封。佐藤輝は四球を選んだが、陽川は空振り三振で得点できず。藤浪は7回1失点で交代。8回表、二番手岩貞が土田に二塁打を打たれ。代打三ツ俣のバントで三進。岡林のショートゴロで土田は本塁にヘッドスライディング。タイミングはアウトだったが判定はセーフ。矢野監督のリクエスト申請も梅野はノータッチとされ判定通り土田の生還が認められ、2点差に。後藤のバントで岡林は二進。ここで岩貞は交代。三番手加治屋は阿部を三塁ゴロに打ち取る。小笠原は7回無失点で交代。8回裏、二番手Y・ロドリゲスから代打原口がセンター前ヒットを放ち代走に江越。1死後、糸原のライト前ヒットで一二塁とするも、ロハスJr.は空振り三振。佐藤輝はレフトフライでチャンスを生かせず。9回表は四番手アルカンタラがビシエドにヒットを打たれたが後続を断つ。9回裏、クローザーR・マルティネスの前に三者凡退でこの試合も完封負け。
◎ドラゴンズ20回戦……5-4
 タイガースの先発はガンケル。3回表、ヒットの土田を橋本が送り、岡林のセンター前タイムリーヒットで先制される。後藤の打席でガンケルの一塁牽制悪送球で岡林は二進。後藤のセンターフライで三進。阿部の二遊間の当たりは糸原が弾き強襲タイムリーヒットとなって2点差とされる。ドラゴンズの先発はプロ入り初先発の橋本。1死からガンケルと島田の連打で一二塁とするが、山本の三塁線の当たりは阿部が好捕して三塁ゴロ併殺に。5回表、土田のショートゴロは山本泰の一塁送球がそれてエラーとなり出塁を許す。橋本はスリーバント失敗。しかし岡林のヒットで一三塁とされ、後藤に左中間を破る2点タイムリー二塁打を打たれ4点差に。後藤は三塁を狙い一度はセーフの判定が出たが、矢野監督のリクエスト申請で判定が覆りタッチアウトとなる。5回裏、1死から梅野のヒットと代打陽川の死球、島田のヒットで満塁とし、山本泰のセンター犠牲フライで1点を返すと、続くロハスJr.がレフトスタンドに同点となるスリーランホームランを放つ。ガンケルも橋本も5回4失点で降板。タイガースは6回以降、浜地、ケラー、湯浅の継投でドラゴンズを抑える。ドラゴンズは6回以降、祖父江、清水、Y・ロドリゲスの継投で抑え、9回表、クローザーの岩崎が登板。大野奨の三塁ゴロは佐藤輝が弾いて内野安打となり、代走に三好。石垣のバントで二進。土田のセンター前ヒットで一三塁とされ、代打木下はスクイズ。岩崎の投球はすっぽ抜けて暴投となり、三好に生還されて1点リードを許す。記録は三好と土田の重盗。9回裏、ドラゴンズのクローザー、R・マルティネスの前に三者凡退で6連敗。二軍で活躍中の井上をスタメンで使うなど苦心のオーダーも最後まで攻めきれず。

愛すれどTigers週間MVP
投手……浜地真澄、湯浅京己、カイル・ケラー
 中継ぎ投手陣の中でも、特にゲームを壊さず踏ん張っているのがこの3人。同点の場面で必ず登板し、ゲームを壊すことなく後ろにつないでいる。それだけに打線が奮起して彼らの労に報いてあげてほしいのだが。
野手……メル・ロハスJr.
 該当者なしとしたいところなのだが、ロドリゲスがいい場面でことごとくチャンスをつぶしているのに対し、代打でもスタメンでもいいところでヒットやホームランを放ち、島田とともに孤軍奮闘という感じなのだ。これまでなかなか結果が出ず苦しかっただろうが、ここにきて遅まきながら本領発揮。

 次節は東京遠征。まずは神宮球場で首位スワローズと対戦。最悪の状態での対戦となった。スワローズも決して好調とは言えないのだが、それより状態は悪い。続いては東京ドームでジャイアンツ戦。ここらあたりから離脱した選手が少しずつ復帰できそうな感じになるが、いい状態になるにはまだ時間がかかるだろう。中野、近本がコロナ禍で離脱したのが大きい。7月は中野、島田、近本の俊足トリオがチームを牽引していたが、島田一人では厳しい。二番に糸原や山本をいれて対処しているが、3番のロドリゲスと4番の佐藤輝のところで打線が切れてしまっていた。しばらくは3番ロハスJr.で行くしかない。そして、とにかく打ってくれよサトテル! 勝つには4番の一発しかないのだよ。

(2022年8月15日記)


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