愛すれどTigers


V字回復!主力復帰で8連敗から4連勝

 今節は東京遠征。まず神宮球場で首位スワローズ戦。初戦は青柳が不調で先取点を取られると、そのままずるずると負ける。2戦目は伊藤将が村上宗にスリーランを打たれついに8連敗。しかし中野が復帰した3戦目は西純がスワローズ打線を抑えこみ、リリーフ陣も好投して連敗を止め1勝2敗。続いて東京ドームのジャイアンツ戦。大山が復帰し佐藤輝を四番に戻した初戦は西勇の完封勝利。2戦目は藤浪がの好投が今度こそ報われ、故障で降板した堀田を継いだリリーフを打ちこみ連勝。3戦目は才木の好投に佐藤輝、大山ら中軸が応えて大勝し3勝0敗。今節は4勝2敗と連敗を止めたあと4連勝とV字回復。今季通算56勝57敗2分で勝率は.496と5割まであと1勝と戻し、3位。首位スワローズとの差は9.0と少し縮まり、2位ベイスターズとの差は5.0。主力の復帰で選手から焦りの色が消え、コロナ禍で主力欠場前の雰囲気に近づいてきた。

◎スワローズ17回戦……3-5
 タイガースはロハスJr.を四番に入れる新オーダー。スワローズの先発は高梨。2回表、ロハスJr.が四球を選ぶが、ロドリゲスは三振、佐藤輝はショートフライで2死となる。木浪のライト前ヒットで一三塁とチャンスを作るも梅野隆は空振り三振で先制点はならず。タイガースの先発は青柳。2回裏、村上宗を歩かせ、宮本のバントは青柳が一塁へ悪送球して無死一二塁に。さらに中村のバントはロドリゲスが三塁に送球したが間に合わず犠打野選で無死満塁に。丸山和のショートゴロ併殺崩れで村上宗が生還して1点を先制される。1死一三塁となり、長岡のライト前タイムリーヒットで2点差とされる。高梨はスリーバント失敗、青木のレフトへの当たりはロハスJr.が好捕して追加点は阻止した。3回裏、元山に二塁打を打たれ、サンタナのライトフライで元山は三進。村上宗のセンター前に落ちるタイムリーヒットで3点差とされると、宮本のライト前ヒットで一三塁とされ、中村のセンター犠牲フライで4点目を奪われた。4回表、2死から佐藤輝が左中間にあわやホームらかという当たりの三塁打を放つが、木浪は投手ゴロに倒れる。青柳は4回4失点で降板。5回裏は二番手岩貞が抑える。6回表、糸原のレフトスタンド最前列に飛びこむソロホームランで1点を返す。6回裏、三番手島本は宮本と中村の連打、丸山和のバントで1死二三塁とされるが、長岡は投手ゴロで宮本を三本間で狭殺。代打オスナは三塁ゴロで切り抜けた。高梨は6回1失点で交代。7回表、二番手梅野雄に対し、佐藤輝がセンター前ヒットを放つも木浪はショートゴロ併殺。梅野隆がレフト前ヒットで出るも、代打陽川は空振り三振とちぐはぐな攻撃に終わる。7回裏、四番手アルカンタラが青木にライトスタンド最前列にソロホームランを打たれ、4点差に。元山、サンタナ、村上宗は三者三振だっただけにもったいない一発を食らった。8回表、三番手久保に対し、島田がセーフティバントヒット。高津監督のリクエスト申請も判定は変わらず。山本泰のレフト前ヒットで無死一二塁とするが、糸原は見逃し三振。ここで四番手清水と交代。後続を断たれてチャンスを生かせず。8回裏は五番手小林が抑え、9回表、五番手田口に対して2死から梅野隆がショート内野安打を放つと、陽川がライト前ヒットで続き、島田のセンター前タイムリーヒットで梅野が生還して3点差に。なおも一三塁と攻め立て、田口は降板。クローザーのマクガフを引っ張り出した。山本泰の打席でマクガフが暴投、島田が生還して2点差に。山本泰のセンター前ヒットで一三塁とし、山本泰の代走に植田。糸原の打席で植田は二盗。高津監督のリクエスト申請も判定は変わらず。しかし反撃もここまで。糸原はライトフライに倒れて逆転はならず。青柳の球威が明らかに落ちていて4点も奪われたのが誤算。
◎スワローズ18回戦……2-4
 スワローズの先発は高橋奎。1回表、山本泰のショート内野安打とロハスJr.のレフト前ヒットで2死一二塁とチャンスを作るも原口はショートゴロで先制点はならず。タイガースの先発は伊藤将。2回裏、1死からオスナに右中間を破る二塁打を打たれ、濱田にもレフトフェンスに届く当たりを打たれたがロハスJr.が好捕。長岡を空振り三振に取り、先制点を許さず。3回表、二塁内野安打の島田を山本泰がバントで送り、糸原の二塁ゴロで三進。ロハスJr.と原口の四球で満塁としたが、佐藤輝はショートフライに倒れてあと1本が出ず。3回裏、三塁打の塩見と四球の山田を置いて、村上宗にライトスタンドへ先制のスリーランホームランを打たれる。6回表、四球の原口を置いて佐藤輝がレフトスタンドにツーランホームランを放ち1点差とする。高橋奎は6回2失点で交代。7回表、二番手久保の前に三者凡退。8回表は三番手清水の前に三者凡退。8回裏、ここまで1点差で持ちこたえていた伊藤将が山田にレフトスタンドにソロホームランを浴びて2点差とされると、9回表、クローザーのマクガフの前に三者凡退に終わり、8連敗。先取点を取られると打線が逆転まで持ち込めないというパターンが続いている。
◎スワローズ19回戦……10-2
 この試合から中野が復帰してトップバッターで起用される。スワローズの先発はサイスニード。1回表、中野の復帰第一打席は投手ゴロ。島田のセーフティバントを村上宗がファンブル。内野安打となる。2死後、佐藤輝の打席で島田が二盗。しかし佐藤輝は空振り三振で先取点は取れず。タイガースの先発は西純。2回裏、村上宗にセンター前ヒットを打たれるも、サンタナを空振り三振、同時に二盗を仕掛けた村上宗も二塁憤死。高津監督のリクエスト申請も判定は覆らず。中村をショートゴロに打ち取り、先取点は許さず。3回表、1死から坂本がレフト線にヒットを放つ。中野は一塁ゴロで二封。島田の打席で中野は二盗。島田が歩き、ロハスJr.がライトポールをまくスリーランホームランを放ち、久々に先制。高津監督のリクエスト申請はまたも失敗。4回表、原口がレフトスタンドにソロホームランを放ち4点差に。5回裏、サンタナの二塁打と中村のヒットで無死一三塁とされ、オスナのセンターを越す2点タイムリー二塁打で2点差に迫られる。長岡にもライト前ヒットを打たれ、無死一三塁と同点のピンチに。しかし代打宮本をショートフライに打ち取ると、塩見を見逃し三振、山田をライトフライに打ち取ってなんとか切り抜けた。サイスニードも西純も5回で降板。6回表、二番手木澤の前に原口が二塁打を放つも得点できず。6回裏、二番手岩貞は青木を歩かせるが、村上宗を見逃し三振に取り、三番手加治屋と交代。サンタナを見逃し三振に取り、中村は歩かせたがオスナを空振り三振に取り、継投は成功。7回表、三番手今野に対し、2死から坂本がセンター前ヒットを放つと、らかのは復帰後初安打となるライト前ヒットで続いて一三塁に。島田はフォークをうまく拾ってレフト前タイムリーヒットで5点目をあげる。ロハスJr.の打席で島田が二盗、ロハスJr.は四球で満塁に。ロハスJr.の代走に江越。佐藤輝のライト前2点タイムリーヒットで7点目。原口は四球でまたも満塁とし、代打陽川のレフト前2点タイムリーヒットで9点目をあげる。ここで今野は降板。四番手山本大の前に山本泰はセンターフライに終わるが、7点差と大きく引き離す。7回裏は四番手浜地が三者凡退に抑える。8回表、続投の山本大に対し、内野安打の木浪を置いて中野がタイムリー二塁打を放ち、ダメ押しの10点目をあげる。8回裏は五番手アルカンタラが村上宗に二塁打を打たれるも後続を断つ。9回表、五番手石山に餌得られたが、9回裏は六番手小林が三者凡退で締めて、連敗ストップ。西純が4勝目。ヒーローインタビューは貴重な追加点となる今季第1号のソロホームランを放った原口。
◎ジャイアンツ19回戦……4-0
 タイガース西勇、ジャイアンツ山崎伊の投手戦。初回から西勇は絶妙のコントロールとコンビネーションでジャイアンツ打線を抑える。山崎伊は速球主体でタイガース打線を寄せ付けない。5回表、1死から糸原がライト線に二塁打を放つも、山本泰は三塁ゴロ、坂本誠は空振り三振で先制点は取れず。7回表、ロハスJr.が三塁の上を越す二塁打で出ると、佐藤輝の打席途中で山崎伊は指先に異常があり、二番手今村と交代。佐藤輝のレフト前に落ちるタイムリーヒットで1点を先制した。1死後、糸原のショート内野安打で一二塁としたところで三番手平内と交代。代打原口のライトフライで佐藤輝が三進するも、坂本誠の強い当たりの投手へのライナーは平内に好捕され、追加点は取れず。8回表、四番手クロールに対し西勇が二球続けて打ち気を見せず、クロールが投じた甘い球を狙い撃ちしてセンター前ヒット。中野のセーフティバントは内野手の間を転がり内野安打に。島田のバントは捕手大城が三塁に送り三封。ロハスJr.のレフトフライで中野は三進し、一三塁に。佐藤輝のあわやホームランというセンターフェンス直撃の2点タイムリー三塁打で待望の追加点を取ると、大山は四球で一三塁に。糸原の打席でクロールが暴投し、佐藤輝が生還して4点差をつける。8回裏、大城にレフトの頭上を越すフェンス直撃の二塁打を打たれ、代走に喜多。しかし松原をショートフライに打ち取ると、代打ウィーラーには四球。吉川のレフト前に落ちるかと見られた当たりは江越がスライディングキャッチ。坂本勇を二塁フライに打ち取り、この試合最大のピンチを切り抜けた。9回表は五番手鍵谷の前に三者凡退。9回裏、2死から重信にヒットを打たれるも岡本和の三塁線のゴロを木浪が好捕し三塁ゴロに仕留めて、西勇は今季2度目の完封勝利。ヒーローインタビューは9勝目をあげた西勇。
◎ジャイアンツ20回戦……5-1
 ジャイアンツの先発は堀田。2回表、2死から糸原がセンター前ヒットで出ると、木浪が歩き一二塁に。梅野が外角にはいる球をライト前にタイムリーヒットで1点を先制。タイガースの先発は藤浪。2回裏、1死から岡本和とウィーラーの連打で一二塁とされる。若林の投手ゴロで二封し一三塁になるが、喜多をショートゴロに打ち取って切り抜ける。3回表、2死からセンター前ヒットのロハスJr.を置いて、佐藤輝がバックスクリーン左にツーランホームランを放りこみ、3点差に。堀田はこの回限りで降板。4回表、二番手高木から糸原がレフト前ヒットを放ち、1死後、梅野が歩き藤浪のバントで2死二三塁に。中野の三塁への鈍い当たりはタイムリー内野安打となり4点目。なおも一三塁で島田のセーフティスクイズは投手前タイムリー内野安打となって5点差をつけた。高木は5回表は抑え、6回表と7回表は三番手赤星に抑えられる。6回表、丸にライトスタンドにソロホームランを打たれて1点は奪われたが、7回1失点の好投。8回表、四番手今村から糸原が四球で代走に植田。木浪はレフトフライに打ち取られ、梅野の空振り三振の際に二盗を試みた植田は小林に刺されて併殺となる。8回えら、二番手浜地は代打北村にヒットを打たれるも後続を断つ。9回表、五番手鍵谷には三者凡退に抑えられるが、9回裏、クローザーのケラーが中田にヒットを打たれるも岡本和を二塁ゴロ併殺に打ち取り、ウィーラーは歩かせたが、若林を空振り三振に取って締めた。ヒーローインタビューは今季初勝利の藤浪。
◎ジャイアンツ21回戦……6-1
 ジャイアンツの先発はシューメーカー。1回表、中野がセンター前ヒットを放ち、シューメーカーの一塁牽制悪送球で二進。島田はレフトフライに倒れたが、ロハスJr.のレフト前ヒットで一三塁とし、佐藤輝のレフト前タイムリーヒットで1点を先制。大山の三塁ゴロは岡本和が弾いて内野安打となり満塁に。糸原のセンター犠牲フライで2点目を奪う。タイガースの先発は才木。1回裏、吉川にライト前ヒットを打たれるも坂本勇の打席で二盗を試み梅野の送球で憤死。坂本勇は見逃し三振。丸はライトフライで無失点の立ち上がり。2回表、木浪と梅野の連打で無死一二塁とし、才木のバントで二三塁とする。しかし中野は内角を攻められ空振り三振。島田は投手ゴロで追加点は奪えず。2回裏、中田のライト前ヒットと岡本和の四球で無死一二塁とされるが、ウィーラーと大城を連続空振り三振に取ると、若林は歩かせて満塁に。シューメーカーを一塁へのフライに打ち取ってなんとかここも切り抜けた。4回表、1死から梅野のライト前ヒットと才木のバント、中野の四球で2死一二塁とし、島田が落ちる球をうまくすくい上げてセンター前に落ちるタイムリーヒットを放ち3点目を奪う。5回表、大山のヒットと木浪の四球で2死一二塁としたところでシューメーカーは降板。二番手赤星の前に梅野は一塁ゴロで追加点はならず。6回表、三番手デラロサに対し、中野の四球と島田の二塁打で1死二三塁とし、ロハスJr.の二塁ゴロは吉川が本塁へ送球するも中野がヘッドスライディングで生還し、野選で4点目を取る。ロハスJr.の代走に江越。佐藤輝の打席で江越が二盗し、佐藤輝は死球で満塁に。しかし大山はショートゴロ併殺でビッグイニングは作れず。7回表、四番手平内に対し糸原がショートへの内野安打で出、代走に植田。1死後、梅野の打席で植田が二塁へ走るも大城に刺されて走者なしに。梅野は二塁後方のフライを吉川が弾いてエラーで出塁したが、才木は二塁ゴロに倒れる。6回まで速球とフォークで快調に飛ばしていた才木だが、7回裏、岡本和にバックスクリーン右へソロホームランを打たれてしまう。代打廣岡を空振り三振に取ったところで才木は二番手岩貞と交代。若林の内野安打とポランコのヒットで2死一三塁とされるも、吉川のあわやフェンス直撃という大きなフライを島田が好捕し、無失点で切り抜ける。8回表、五番手高梨に対し、ヒットの中野を島田が送り、江越の打席でワンバウンド投球を捕手の喜多が見失う間に中野は三進。江越と佐藤輝が連続四球で満塁とし、大山のセンター前2点タイムリーヒットで5点差とする。ここで高梨は降板し、六番手の高木の前に後続を断たれて追加点はならず。8回裏は三番手湯浅京が三者凡退に抑える。9回表、クローザーの大勢が調整登板。中野がヒットと盗塁を決めたが、得点にはつながらず。9回裏、クローザーの岩崎が三者凡退で締めくくり、ジャイアンツを3タテ。ヒーローインタビューは3勝目をあげた才木。

愛すれどTigers週間MVP
投手……西純矢
 ウィルカーソンの不調で昇格し、停滞ムードを一掃する快速球でスワローズ打線を抑えこんで連敗を止めた。殊勲甲というにふさわしい勝利。この調子で次節も波に乗っていってほしい。
野手……佐藤輝明
 大山の復帰で切羽つまったものが無くなったか、一気に大活躍。東京ドームではなんとバットを観客席に飛ばすという珍プレーまで見せてくれた。中野や島田、ロハスJr.が出てサトテルが返すという理想的な形で連勝を呼びこんだ。ここから打率もどんどん上げていってもらいたい。

 次節は京セラドーム大阪で眼前の敵ベイスターズと対戦。横浜スタジアムで連勝し、勢いに乗る打線を今節こそ青柳、伊藤、西純で抑えこんでほしい。8連敗のきっかけとなる3タテを前回食らっているだけに、お返しをしてもらいたい。続いてはバンテリンドームナゴヤでドラゴンズ戦。こちらは最下位といえども鬼門中の鬼門。藤浪の真価が問われる。さらに高卒新人のドラフト1位、森木のプロ入り初登板初先発つつも予想されている。将来のエースと目されている若者がその片鱗を見せてくれるか、実に楽しみだ。絶不調のジャイアンツだから連勝できたわけではないというところを見せてもらいたい。むろん、4連勝して8連敗をチャラにしてくれたらいうことなし、なのだ。

(2022年8月22日記)


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