愛すれどTigers


森木大智先発デビュー

 今節で長期ロードも終わり。まず京セラドーム大阪でベイスターズ戦。初戦は青柳がまたも不調で先取点を取られ、打線は今永の前に得点できず。2戦目は伊藤将と濱口の投手戦となったが伊藤将が先に崩れてまたも完封負け。しかし3戦目は西純がまたも好投し打線もロメロを攻略して連敗を止め1勝2敗。続いてバンテリンドームナゴヤのドラゴンズ戦。初戦は西勇が爪を傷めて崩れてしまう。2戦目は藤浪がまたも好投し、打線も小笠原の立ち上がりを攻めて勝つ。3戦目は高卒ドラフト1位が先発デビューし5回までほぼ完璧な投球をしたが6回に力尽き、打線も柳を打てず1勝2敗。今節は2勝4敗と負け越し。長期ロードも負け越しに終わった。今季通算58勝61敗2分で勝率は.487の3位。首位スワローズとの差は12.0と広がり、2位ベイスターズとの差は5.0。4位カープに1.5差と迫られている。

◎ベイスターズ20回戦……0-4
 タイガースの先発は青柳。1回表、桑原を歩かせ、神里との間でヒットエンドランが決まりレフト前ヒットで無死一三塁とされる。佐野の二塁ゴロ併殺の間に桑原が生還して1点先制される。2回表、1死から戸柱に左中間を破る二塁打を打たれ、柴田の二塁ゴロで三進。森は申告敬遠で今永と勝負し、レフト前タイムリーヒットを打たれて2点差に。3回表、1死から佐野への四球と牧のライト前ヒットで一二塁とされ、楠本はセンターフライに打ち取ったが、戸柱にレフト前タイムリーヒットを打たれて3点目を奪われる。ベイスターズの先発は今永。3回裏、2死から中野がこの試合初安打となるライト前ヒットを放つも島田は二塁へのフライで続かず。4回表、森にセンター前ヒットを打たれるが、今永はスリーバント失敗、桑原の二塁ゴロで森は二進。ここは神里をセンターフライに打ち取って切り抜けた。4回裏、1死から佐藤輝のライト前ヒット。大山はショートへのフライに倒れるが、原口はライト前ヒット、木浪は四球で満塁とする。代打ロハスJr.を送るが場内にはロドリゲスと発表され矢野監督があわてて訂正に走る場面も。そのロハスJr.は三塁ゴロで最大のチャンスを逃してしまった。青柳は5回3失点で降板。6回表、二番手島本は三者凡退に抑える。7回表、三番手アルカンタラは2死から佐野にヒットを打たれたが得点は許さず。今永は6回無失点で交代。7回裏、二番手伊勢に対し梅野が四球で出塁したが、代打糸原が三塁ゴロ併殺でつながらず。8回表は四番手小林が楠本にヒットを打たれ、戸柱のバント、柴田の二塁ゴロで2死三塁とされるも代打宮崎を申告敬遠し、代打外を空振り三振に取って追加点は許さず。8回表、三番手エスコバーに対し島田が死球。しかし近本がここも投手ゴロ併殺でチャンスをつぶす。9回表、続投の小林が佐野にソロホームランを打たれて4点差とされ、9回裏はクローザーの山崎から原口がレフト前ヒットで出るも、後続を断たれて逃げ切られ、連勝ストップ。
◎ベイスターズ21回戦……0-4
 タイガース伊藤将、ベイスターズ濱口の投手戦。4回裏、1死から近本のレフト前ヒット、2死後、大山のライト前ヒットでチャンスを作るも原口は投手ゴロで得点できず。5回表、ソトのヒットと柴田の四球で1死一二塁とされ、戸柱の二塁ゴロで二三塁二進塁されたが、濱口を二塁ゴロに打ち取り切り抜けた。5回裏、1死から梅野のショートゴロは柴田の送球が高くそれ、一塁の外がジャンプしている間に梅野は一塁ベースを駆け抜けてセーフの判定も、三浦監督のリクエスト申請で判定が覆りアウトに。伊藤将の強い当たりは三塁宮崎の正面に飛んで三塁ライナーと流れはベイスターズに。7回表、1死からソトを歩かせ、代走に神里。柴田のバントで二進。代打伊藤光は申告敬遠で、代打関根のセーフティバントは二塁山本泰が捕るもベースカバーに誰も入れず内野安打となり満塁に。桑原にレフトスタンドに満塁ホームランを打たれ、伊藤将はこの回限りで降板。濱口も6回無失点で交代し、7回表は二番手入江に対して佐藤輝の四球と大山のヒットで一二塁としたが、後続を断たれて反撃できず。8回表、二番手馬場が久々の一軍登板で無失点に抑える。8回裏、三番手エスコバーの前に三者凡退。9回表は三番手島本が抑える。9回裏、四番手平田に対して2死から大山と原口の連打でチャンスを作るが、クローザーの山崎と交代し、糸原はセンターフライに倒れて連続完封負け。この試合で山崎がプロ通算200セーブを達成した。
◎ベイスターズ22回戦……5-0
 タイガースの先発は西純。1回表、桑原の三塁ゴロは佐藤輝がこぼし内野安打に。1死後、佐野のセンター返しの打球は西純のグラブを弾き、これも内野安打で一二塁に。しかし牧を一邪飛に打ち取ると、宮崎は三塁ゴロで先制点は許さず。ベイスターズの先発はロメロ。1回裏、内野安打の中野と島田の間でヒットエンドランを敢行。二塁ゴロとなり、中野は二進。近本の二塁内野安打は三浦監督がリクエスト申請するも判定通りで一三塁に。佐藤輝の打席で近本が二盗。佐藤輝は三塁へのフライに倒れたが、大山は四球で満塁とし、ロハスJr.も押し出し四球で1点を先制。3回表、2死から楠本の二塁打と佐野への四球で一二塁とされるも牧を空振り三振に取り、得点を許さない。3回裏、レフト前ヒットの近本を置いて1死から大山が左中間を破るタイムリー二塁打を放ち2点目。ロハスJr.のセンターフライで大山は三進。糸原のライト前タイムリーヒットで3点目を加える。西純のショート内野安打で一二塁とし、坂本誠の三塁ゴロを宮崎がトンネル、タイムリーエラーとなり4点差に。ロメロはこの回限りで降板。4回裏は中川に抑えられる。5回表、伊藤光のヒットと楠本の四球で2死一二塁とされるが、佐野はセンターフライでここも切り抜ける。5回裏と6回裏は三番手坂本裕に抑えられる。西純は6回無失点で交代。7回表、二番手岩崎は柴田にライト前ヒットを打たれ、伊藤光と代打嶺井を連続空振り三振に取るが、桑原と楠本の連続内野安打で満塁のピンチを招く。それでも佐野を捕邪飛に打ち取りなんとか切り抜けた。7回裏、四番手三上に対し、1死からロハスJr.がライトフェンス直撃のヒットを放ち、代走に江越。糸原が歩き一二塁とし、代打ロドリゲスは空振り三振に倒れたが、坂本のレフト前タイムリーヒットで待望の追加点を取る。8回表は三番手アルカンタラが抑え、8回裏は五番手宮國の前に三者凡退。9回表、四番手小林は伊藤光にヒットを打たれるも、後続を断って逃げ切り、お返しの完封リレー。ヒーローインタビューは連敗を止める5勝目をあげた西純と、好リードとタイムリーヒットの坂本誠。
◎ドラゴンズ21回戦……2-5
 タイガースの先発は西勇。1回裏、岡林に右中間を破る二塁打を打たれると、大島のライト前ヒットで無死一三塁に。阿部にライト犠牲フライを打たれて1点を先制される。ドラゴンズの先発は大野雄。2回表、2死からロハスJr.のライト前ヒットと陽川の四球、坂本のショート内野安打で満塁とするも西勇は二塁へのライナーに倒れ、逆転できず。2回裏、土田がショート内野安打で出ると、石橋の空振り三振の間に二盗。大野雄のショートゴロで三進。岡林にライト前タイムリーヒットを打たれて2点目を奪われる。3回裏、1死から阿部のヒットとビシエドの四球で一二塁とされ、平田のレフト前タイムリーヒットで3点目を失った。4回表、佐藤輝が四球で出るも大山のセンター返しの打球は二塁溝脇に好捕され、併殺打に。流れは完全にドラゴンズのもの。4回表、西勇は一度マウンドに上がったが、指先の負傷で降板。二番手は島本。2死から岡林の投手強襲安打で出塁されると、大島の打席で二盗を許し、大島にはセンター前タイムリーヒットを打たれて4点差に。5回表、坂本と中野のヒットで2死一二塁とするも糸原はレフトフライに倒れる。5回裏、三番手のアルカンタラが抑えると、6回表、1死から佐藤輝がレフト前ヒットで出ると、大山の三塁線の打球はベースに当たって大きくはねてヒットとなり一二塁に。2死後、陽川のレフトフェンスに当たる2点タイムリー二塁打で2点差とする。ここで大野雄は降板。二番手藤嶋の前に坂本は三塁に強い打球を放つが阿部に好捕され、三塁ゴロに。6回裏、続投のアルカンタラは石橋にレフトへ大きなフライを打たれるが、ロハスJr.が緩慢な動きでフェンスに当たる三塁打にされてしまう。代打三好にレフト前タイムリーヒットを打たれて5点目を取られ、アルカンタラは降板。4番手岩貞は岡林のバントなどで2死三塁とされたが阿部をセンターフライに打ち取り追加点を防いだ。7回表、三番手谷元に対し中野のヒットと近本の二塁打で2死二三塁のチャンスを作るが佐藤輝に対して四番手の左腕福をぶつけられ、レフトフライで得点できず。7回裏は五番手浜地が走者は許すも無失点に抑える。8回表、五番手Y・ロドリゲスの前にロハスJr.がヒットを放つも後が続かず。8回裏は六番手小林が抑えたが、9回裏、クローザーのR・マルティネスに対し、2死から代打原口がヒットを放つのがやっとで、最後は近本がショートゴロに倒れ、初戦を落とした。
◎ドラゴンズ22回戦……5-1
 ドラゴンズの先発は小笠原。1回表、中野が三塁内野安打、近本がセンター前ヒットで無死一三塁とし、ロハスJr.のレフト前タイムリーヒットで先制。佐藤輝は三振に倒れたが、大山はショート強襲のタイムリーヒットで2点目を奪う。陽川のライトフライでロハスJr.が三進し2死一三塁とすると、山本泰の三塁ゴロは岡林がどこにも投げられずタイムリー内野安打となり3点目を取る。タイガースの先発は藤浪。3回裏、1死から岡林の二塁打と大島への四球で一二塁とされ、阿部のセンター前タイムリーヒットで1点を返された。4回表、1死から梅野がセンター前ヒットで出ると、藤浪のバントは小笠原が二塁へ悪送球し一二塁に。中野は空振り三振に倒れたが、近本の打席で捕手石橋の捕逸で二三塁に進む。しかし近本はショートゴロに打ち取られて得点できず。4回裏、藤浪は溝脇、後藤、土田を三者三振に取る好投。5回表、ロハスJr.は空振り三振。佐藤輝は二塁打を放つが、大山と陽川は連続空振り三振と、小笠原も調子をあげる。5回裏、2死から岡林に三塁打を打たれたが、大島を二塁ゴロに打ち取り切り抜けた。小笠原は7回3失点で降板。8回表、二番手根尾から佐藤輝が四球を選び、代走に江越。大山のヒットと島田のバントで1死二三塁とし、代打糸原は申告敬遠で満塁に。梅野の押し出し四球と中野の押し出し死球で2点を追加した。藤浪は7回1失点で交代。二番手湯浅は8回裏を抑える。9回表、続投の根尾に対し、ヒットの木浪は江越の投手ゴロと大山のセンターフライで三塁に進み、島田が歩いて代打A・ロドリゲスの打席で二盗。しかしA・ロドリゲスはレフトフライで追加点はならず。9回裏、クローザーのケラーは代打レビーラ、後藤、土田を三者三振に打ち取り締めくくった。ヒーローインタビューは2連勝の藤浪。
◎ドラゴンズ23回戦……1-4
 タイガースの先発はプロ入り初登板初先発の森木。1回表、1死から大島にセンター前ヒットを打たれ、阿部の打席で二盗を許す。阿部のセンターフライで大島は三進。ここで矢野監督からリクエスト申請。判定は覆り、タッチアウトで森木は初回立ち上がりを無失点。ドラゴンズの先発は柳。2回表、1死から大山が歩き、2死後、木浪のライト線の二塁打、坂本の四球で満塁と攻め立てたが、森木のプロ初打席は空振り三振でチャンスを逸した。4回表、佐藤輝のセンター前ヒット、大山の柳の膝に当たってはねる投手強襲ヒットで無死一二塁とする。治療のためベンチに一度戻ってからマウンドに立った柳はここでロハスJr.、木浪、坂本を三者三振。気迫の投球に圧倒される。2回以降、一人の走者も許さなかった森木だったが、6回裏、レビーラにセンター前ヒットを打たれて代走に高松。土田のバントで二進され、代打滝野の一塁ゴロで三進。岡林にライト前タイムリーヒットを打たれて1点先取されると、大島の打席で岡林は二盗。大島は申告敬遠。一二塁から阿部のライトの頭を越す2点タイムリーヒットで3点目を奪われた。柳は6回無失点で交代。7回表、二番手祖父江から代打糸原がレフト前ヒットを放つが、後続を断たれて進塁もできず。森木は6回3失点で降板。7回表、二番手島本は1死から大野奨にレフト前ヒットを打たれると代打三好のバントで二進。土田にセンターを越すタイムリー三塁打を打たれて4点差とされた。8回表は三番手ふまの前に三者凡退。8回裏、三番手馬場は2死から阿部に二塁打を打たれ、代走に石垣。ビシエドは申告敬遠、溝脇には四球で満塁とされたが、大野奨を二塁へのフライに打ち取ってなんとか切り抜ける。9回表、四番手藤嶋に対し、ロハスJr.が右中間を破る二塁打を放つと、木浪もライト前ヒットで続き無死一三塁に。ここで藤嶋は降板。クローザーのR・マルティネスを引っ張り出す。糸原は死球で満塁とし、代打原口のセンター犠牲フライで1点を返す。しかし、中野がショートフライに倒れると、代打陽川は三塁ゴロで逃げ切られた。森木と柳の見応えのある投げ合いも、柳との経験差が出た試合だった。

愛すれどTigers週間MVP
投手……藤浪晋太郎
 前節に続く好投で2連勝。しかも鬼門ナゴヤでドラゴンズ打線を封じたのは大きい。次回はジャイアンツ戦の先発となるが、この調子で一気にチームを乗せていってほしい。
野手……大山悠輔
 ホームランこそ出てないが、コロナ復帰からすぐにヒットを量産。佐藤輝の不調をなんとかカバーしている。不動の5番打者として、次節も効果的なヒットを続けて、そろそろホームランを打っていってほしい。

 次節は甲子園に戻り眼下の敵カープと対戦。青柳のスタミナ切れが気にかかるが、今度こそ調子を整えて本来の投球を取り戻してほしい。熾烈なAクラス争いから抜け出すためにもカープにはこれ以上負けられない。続いて甲子園でジャイアンツ戦。今のジャイアンツの投手陣ならタイガースの打線もなんとか打ってくれるだろう。今節の負け越しを次節で挽回してもらいたい。西勇の爪が気になるが、ファームでは秋山と小川、及川が調整中。特に秋山は今季このままでは終われないだろう。ウィルカーソンとガンケルが早くコロナ禍から復帰してほしいものだ。そう、次節から「勝負の9月」を迎える。スワローズが村上宗の活躍で完全に調子を取り戻しただけに、これ以上離されたくないところだ。

(2022年8月29日記)


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