愛すれどTigers


伊藤将が首位スワローズに完投勝利

 今節は甲子園でスワローズ戦。初戦は青柳が崩れて延長戦となり、惜敗。2戦目は伊藤将の完投勝利で1勝1敗。続いてよく浜スタジアムでベイスターズ戦。初戦は藤浪が突如崩れて敗れ、2戦目は森木が初回につかまり0勝2敗。甲子園に帰りドラゴンズ戦。初戦は西純が無失点に抑え、継投がはまって完封リレーと原口の一打で勝つ。2戦目は才木が好投し、代打マルテのタイムリーなどで勝ち越し、2勝0敗。今節は3勝3敗。今季通算64勝66敗3分で勝率は.492の3位。首位スワローズとの差は11.5と変わらず、2位ベイスターズとの差は5.0。4位カープと5位ジャイアンツにに2.0差と変わらず。
 ドラゴンズの福留孝介選手が引退を発表。甲子園でのドラゴンズ最終戦では福留にタイガースの選手から花束が渡され、タイガース時代の応援タオルを降るファンのいるスタンドに向け、グラウンドを一周し、タイガースファンに向けての引退試合となった。

◎スワローズ20回戦……6-8
 スワローズの先発は石川。1回裏、1死から山本泰がレフト前ヒットで出ると、近本の二塁ゴロで二封。大山の三塁ゴロは村上宗が弾いて球がそれる間に近本は三進し、一三塁に。しかし、マルテは見逃し三振で先制できず。タイガースの先発は青柳。4回表、1死から中村と宮本の連打でい一三塁とされ、村上宗のライト前タイムリーヒットで1点先制される。4回裏、近本とマルテのヒットで1死一三塁とし、佐藤輝のライト前タイムリーヒットで同点に。さらに一二塁から糸原の一塁ゴロを押すなが後逸してタイムリーエラーとなり逆転。一三塁として坂本のセーフティスクイズで佐藤輝が犠打野選で本塁に滑り込み2点差とする。5回表、オスナのヒットと長岡への四球、石川のバントで1死二三塁とされ、山崎にライトの頭を越す2点タイムリー三塁打を打たれ追いつかれる。さらに中村のセンターへの犠牲フライで勝ち越しを許した。6回表には村上宗にバックスクリーン左にソロホームランを浴び、2点差とされてしまう。6回裏、1死から佐藤輝がセンターを越す三塁打を放つと、糸原の二塁ゴロの間に佐藤輝が生還して1点差に迫る。坂本のレフト前ヒットが出たところで石川は降板。2番手木澤から代打陽川が二塁打を放ち2死二三塁と攻め立てたが中野は空振り三振で逆転のチャンスを逃す。青柳は6回5失点で降板。7回表、二番手岩崎は2死から山崎と中村の連打と代打山田への四球で満塁とされたが、村上宗を二塁ゴロに打ち取って切り抜けた。7回裏、三番手石山に対し、代打島田がライト前ヒットで出るが、近本の二塁ゴロで二封。大山の打席で近本が二盗。大山は見逃し三振に倒れたが、マルテのライト前タイムリーヒットでついに同点に追いつく。8回表は湯浅が塩見にセンター前ヒットを打たれ、バントと内野ゴロで三進を許したが、長岡を投手ゴロに打ち取り切り抜ける。8回表、スワローズ四番手の清水から坂本がヒットを放ち、代走に江越。代打梅野隆のバントと中野のライトフライで江越は三振したが、島田はライトファールフライに倒れる。ネットに当たってからの捕球ではないかと矢野監督がリクエスト申請したが、判定は覆らず。9回表、四番手ケラーは代打青木に二塁打を打たれ、山崎のバントで三進を許したが後続を断ち切り抜ける。9回裏は五番手久保から近本が四球で出るも大山はショートゴロ併殺。植田がライト前ヒットで食らいつくも佐藤輝は一塁ゴロ。主力選手がここ一番で初球を簡単に打って出て凡退ではせっかくのチャンスも生かせず、試合は延長戦に。10回表、五番手岩貞は2死から丸山和のセーフティバントで出塁を許し、オスナの打席で二盗される。矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず。追いなは申告敬遠。長岡のセンター前タイムリーヒットで1点を奪われる。10回裏、六番手マクガフはコントロールが定まらず、糸原はストレートの四球。2死後、中野のセンター前ヒットで一三塁とし、代打原口のレフト前タイムリーヒットで同点に。しかしサヨナラのチャンスで近本は空振り三振に倒れた。11回表、六番手浜地は山崎を歩かせ中村のライト前ヒットと山田への四球で無死満塁とされる。村上宗は空振り三振に取ったが、塩見にセンター前に2点タイムリーヒットを打たれ、降板。七番手加治屋は後続を断ち、さらなる追加点は許さず。11回裏、七番手大西に対し大山と植田の連打で無死一二塁とするが、八番手田口の前に佐藤輝は空振り三振。糸原は二塁へのフライに倒れ、ロハスJr.も空振り三振でサヨナラのチャンスを逸した。
◎スワローズ21回戦……9-1
 タイガースの先発は伊藤将。2回表、村上宗をショートフライに打ち取ったが、オスナにレフト前ヒットを打たれる。しかしサンタナの打席でオスナを牽制死に取ると、サンタナは空振り三振と上々の立ち上がり。スワローズの先発は高梨。2回裏、佐藤輝と木浪は連続空振り三振。梅野隆は四球で出たが、伊藤将は見逃し三振とこちらも立ち上がりから好投。4回裏、大山がレフト前ヒットで出ると、マルテの二塁後方のフライはライトサンタナと二塁山田の間に落ちるテキサスヒットになり、佐藤輝が四球を選んで無死満塁に。ここで木浪は徹底的にファールで粘って押し出しの四球をもぎ取って先制点を奪う。梅野隆のレフト前2点タイムリーヒットで3点差とすると、伊藤将のバントで1死二三塁に。中野は四球でまた満塁とする。ここで高梨は降板。二番手今野の前に島田はショートフライに倒れたが、近本がライト線へ走者一掃のタイムリー三塁打を放ち、6点差をつけた。5回表、村上宗を見逃し三振に取り、オスナにはまたもライト前にヒットを打たれたが、サンタナを見逃し三振に取ると内山壮は三塁ゴロに打ち取る。6回表、1死後、代打濱田の高い内野フライは風にも流されマルテと佐藤輝の間、マウンド近くに落ちる二塁打となる。塩見のレフト前タイムリーヒットで1点を返されたが、山崎の打席で大きく離塁していた塩見を牽制で釣り出してタッチアウトにすると、山崎はショートゴロに打ち取り追加点は許さず。6回裏、三番手の大西に対し、1死から中野がセンター前ヒットを放つと、島田の打席で二盗。島田の二塁ゴロは山田がジャグリングのように手につかず内野安打になり一三塁とする。近本の犠牲フライですぐに1点を返した。7回表、山田のピッチャー返しの打球は伊藤将の内股に当たり大きくはね返る強襲ヒット。かなり痛そうなそぶりを見せたが、続投。村上宗を二塁ゴロ併殺に打ち取ると、オスナはセンターフライでここでも主砲を完璧に抑えこむ。7回裏、続投の大西に対し、2死から木浪の一塁内野安打と梅野隆の四球で一二塁とすると、伊藤将は左中間を深々と破る2点タイムリー二塁打で9点目をいれた。8回裏は四番手久保のまう二三者凡退に終わったが、9回表、伊藤将は三者凡退で完投。連敗を止めた。ヒーローインタビューは完投で9勝目を飾った伊藤将、好リードで相手の主砲を抑えこみ、タイムリーヒットも放った梅野隆、満塁で走者一掃の三塁打と犠牲フライで4打点をあげた近本。
◎ベイスターズ23回戦……2-9
 ベイスターズの先発は上茶谷。1回表、ストライクが入らず中野と糸原は連続四球で無死一二塁。近本のライト前タイムリーヒットで先制し、無死一三塁とすると、大山のライト犠牲フライで2点目を奪った。しかしロハスJr.はショートゴロ併殺で上茶谷を助けてしまう。2回表、佐藤輝がライトフェンス最上部に当たる二塁打を放つ。ホームランではないかと矢野監督がリクエスト申請をしたが、判定は覆らず。木浪はレフトフライに倒れ、梅野の一塁ゴロで佐藤輝は三進。藤浪は意表を突くセーフティーバントをしかけたが投手ゴロに倒れて追加点はならず。3回表、1死から糸原と近散る本の連打で一二塁とチャンスを作るが大山はレフトフライ、ロハスJr.は空振り三振でここも得点できない。4回表、佐藤輝が歩き、木浪との間でヒットエンドランを仕掛けたが木浪は空振り、佐藤輝は二塁憤死。ここでも矢野監督はリクエスト申請をしたが、判定はそのままアウト。木浪は見逃し三振、梅野はライトフライでことごとく上茶谷を助ける。タイガースの先発は藤浪。初回から速球で押し、3回までは完璧な投球。4回裏、2死から牧にレフトスタンドにソロホームランを打たれて1点差とされたが、宮崎からプロ入り通算1000奪三振を奪う。5回裏、楠本のセンター前ヒットと伊藤光の投手前内野安打で無死一二塁とされると、森のバントで二三塁とされる。代打オースティンの打席で2度の暴投で2点を献上し逆転を許すと、オースティンには四球。桑原と関根の連打で1死満塁とされ、佐野のショート後方のフライは風に流されファールソーンからフェアゾーンに入り、ロハスJr.の前に落ちる2点タイムリーヒットとなり3点差に。ここで藤浪は降板。二番手加治屋は牧の打席で重盗を許して1死二三塁とされ、牧にはライトの頭を越す2点タイムリー二塁打を打たれて5点差に。宮崎の二塁ゴロで牧は三進。楠本の二遊間へのタイムリー内野安打で6点差とされてしまった。上茶谷は5回2失点で交代し、6回表は田中健の前に三者凡退。6回裏は三番手島本が抑えたが、7回表は三番手伊勢の前に三者凡退。7回裏、四番手齋藤は佐野を歩かせ、2死後、楠本にレフトフェンスに当たるタイムリー二塁打を打たれ7点差とされる。楠本は二塁をオーバーランし、狭殺。8回表、四番手京山に対し、島田と近本、大山の四球で2死満塁としたが、ロハスJr.はセンターフライに倒れて得点できず。8回裏は5番手小林が三者凡退とリズムを作って、9回表、続投の京山から原口と梅野の連打、中野もヒットでまたも2死満塁と攻め立てたが、山本泰が空振り三振に倒れ、反撃もそこまで。立ち上がりからいっぱいいっぱいだった上茶谷を拙攻で助け、藤浪がピンチで暴投を連発する自滅のような試合となった。
◎ベイスターズ24回戦……0-7
 タイガースの先発は森木。1回裏、桑原にセンター前ヒットを打たれ、関根の一塁ゴロで二封。佐野の空振り三振の間に関根は二盗。2死二塁から牧にレフト前タイムリーヒットを打たれ先制される。ベイスターズの先発は石田。2回表、マルテのヒットと佐藤輝と坂本の四球で、2死満塁と攻め立てるが、森木はショートゴロに倒れ得点機を逸する。3回裏、桑原にライト線に二塁打を打たれ、関根を歩かせ、佐野の一塁ゴロで1死二三塁に。牧は空振り三振に打ち取ったが、宮崎は申告敬遠で満塁に。楠本のライト線の2点タイムリー二塁打で3点差とされると、ここで森木は降板。2番手の島本は戸柱を二塁ゴロに打ち取るが、山本泰の一塁悪送球でむさらに2点を追加される。4回表、大山の四球と陽川のライト前に落ちるヒットで2死一三塁としたが、坂本は三塁ゴロで反撃できず、この後は5点差のまま石田の前に走者を出せず。4回裏、3番手加治屋は三者凡退に抑える。5回裏、4番手小林は牧にヒットを打たれるも宮崎をショートゴロ兵卒に打ち取り、楠本の四球と戸柱のヒットで一二塁とされるも森を三塁へのフライに打ち取り切り抜ける。6回裏も小林が抑え、石田は6回無失点で交代。7回表は2番手入江の前に三者凡退。7回裏、4番手齋藤も三者凡退に抑える。8回表は3番手エスコバーに対しここも三者凡退。8回裏、続投の齋藤は楠本への四球と森の投手強襲ヒット、代打大和の投手ゴロを二塁ベースカバーの山本泰の落球で1死満塁とされ、桑原にライト前2点タイムリーヒットを打たれて7点差に。9回表、4番手中川から近本のヒットとマルテの四球で1死一二塁とするが、佐藤輝は見逃し三振、だいだはらぐちはネットすれすれの捕邪飛に終わり、完封リレーを食らい連敗。ベイスターズには6.0差と広げられた。
◎ドラゴンズ24回戦……5-0
 タイガースの先発は西純。1回表、1死から大島のショート内野安打は矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず。阿部はライトフライに打ち取ったがビシエドにレフト前ヒットを打たれて一二塁とされる。ここはA・マルティネスを空振り三振に取り切り抜けた。ドラゴンズの先発は勝野。3回まで一人の走者も出せず、4回裏2死まで抑えられていたが、近本がレフト前に落ちるヒットを放つと、大山もレフト前ヒットで続き、一二塁から原口がレフト前タイムリーヒットで先制する。5回表、高橋周は二塁木浪のエラーで出塁。大野奨のバントで二進し、土田のレフト前ヒットで一三塁とされる。勝野の打席で土田が二盗し二三塁に。勝野は見逃し三振に取り、岡林をショートゴロに打ち取り、ここも切り抜けた。6回表、1死から阿部の四球とビシエドのセンター前ヒットで一三塁とされ、A・マルティネスを見逃し三振に取ったところで西純は交代。二番手岩貞は高橋周にファールで粘られたが最後は空振り三振に打ち取って得点は許さず。6回裏、中野はレフト前ヒットを放つも二塁を狙いA・マルティネスの好返球で二塁憤死。しかし糸原がライト前ヒットを放ち、代走に熊谷。近本の一塁ゴロで熊谷は二進。大山の死球と原口の四球で満塁とし、原口の代走に島田。佐藤輝のライト線への2点タイムリーヒットで3点差とすると、二三塁から木浪が左中間を破る2点タイムリーヒットを放ち、5点差に。勝野はこの回限りで降板。7回表、3番手浜地は代打三好と土田の連打で無死一二塁とされたが、代打溝脇をレフトフライ、岡林を一塁ゴロ、大島を見逃し三振に取って無失点。7回裏、2番手森に対し坂本が死球で出たが得点はならず。8回表は4番手ケラーが三者凡退に、8回裏は3番手根尾が三者凡退とそれぞれ好リリーフ。9回表、岩崎が三好と土田を連続空振り三振に取るなどして締めくくった。ヒーローインタビューは6勝目の西純、好リリーフの岩貞、先制打の原口。
◎ドラゴンズ25回戦……6-2
 タイガースの先発は才木。1回表、センター前ヒットの岡林を三好がバントで送り、2死後、ビシエドのライト前に落ちるタイムリーヒットで先制を許す。ドラゴンズの先発は柳。1回裏、中野のヒットと近本の四球で1死一二塁とし、大山のライト前タイムリーヒットで同点に。3回裏、中野と近本のヒットと原口の四球で2死満塁としたが、佐藤輝は空振り三振で得点できず。5回表、1死から岡林を歩かせるが三好の打席で岡林の二盗を梅野が刺す。三好も歩かせたが、阿部を見逃し三振に取り、才木は5回1失点で降板。6回表は2番手ケラーが三者凡退に抑える。6回裏、原口と佐藤輝の連打、木浪のバント、梅野の四球で1死満塁とし、代打マルテがレフト前に2点タイムリーヒットを放ち、柳はここで降板。2番手福に後続を断たれ、追加点はならず。7回表は三番手岩貞が三者凡退に抑える。7回裏、3番手祖父江に対し、大山と島田の連打で1死一二塁とし、佐藤輝のレフト前タイムリーヒットで3点差に。8回表、4番手湯浅が岡林にヒットを打たれたが後続を断つ。8回裏、4番手谷元に対し、ヒットの中野を置いて代打ロハスJr.がライトスタンドにツーランホームランを放ち5点差と突き放す。9回表、5番手加治屋はA・マルティネスにライト前ヒットを打たれ、代走に加藤翔。代打溝脇の高く弾むゴロは二塁植田が素早く処理して一塁はアウト。立浪監督のリクエスト申請も判定は覆らず。2死二塁とされて土田にレフト前タイムリーヒットを打たれて1点を返されたが、石垣をショートゴロに打ち取り逃げ切った。ヒーローインタビューは来日初勝利のケラー勝ち越しタイムリーヒットのマルテ、代打ホームランのロハスJr.。試合終了後、引退する福留に近本、岩貞、坂本から花束が贈られ、福留はグラウンドを一周して甲子園のファンに別れを告げた。

愛すれどTigers週間MVP
投手……伊藤将司
 青柳が息切れ状態で、西勇が指先を傷めて登録抹消となった今節、エース格として最も安定した投球を続けている。まるで大ベテランのように落ち着いたマウンドさばきと緩急をつけた老獪な投球はプロ入り2年目の選手とは思えないくらいだ。
野手……原口文仁
 連敗したベイスターズ戦では代打でヒットを放ちあきらめない姿勢を見せ、五番打者として先発出場すれば、勝利にからむヒットや四球で存在感を際立たせた。バットを短く持ち、確実に相手をしとめる一打に、これまでの野球人生がにじみ出ている。

 次節も甲子園で眼下の敵カープと2連戦。青柳にはなんとか立ち直ってもらいたい。伊藤将は安心して見ていられるのだが。2日置いて東京ドームでジャイアンツとの最終戦。藤浪は今度は大崩れせず試合を作ってくれるだろう。続いて甲子園に戻り首位スワローズ2連戦。とにかく眼下の敵との直接対戦が続くから、ここで少しでも突き放してAクラス確保!。それしかいうことなし。

(2022年9月12日記)


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