今節はまず神宮球場でスワローズ戦。初戦は高梨を攻略して先制し、青柳がていねいに投球でリードを保ち、最多勝と最高勝率、最優秀防御率の三冠を確実にした。２戦目は伊藤将が同点にされたが、リリーフ陣が踏ん張り、原口の決勝タイムリーヒットで連勝。３日間置いて最終戦を迎える前に、カープが連敗してＡクラス争いから脱落。さらにジャイアンツも敗れ、最終戦を待たずして３位が確定した。そして甲子園球場でのスワローズ最終戦は土壇場で逆転されながらもマクガフを打ちこんで同点とし、引き分けで終えた。今節は２勝０敗１分。今季の最終成績は６８勝７１敗４分で勝率は．４８９の３位。優勝したスワローズとの差は１２．０。２位ベイスターズとの差は４．０。４位のジャイアンツとは０．５差。
バファローズの能見投手が引退し、京セラドームで引退セレモニーを行った。タイガースの歴史を彩ったベテランが次々と引退していくが、湯浅が最優秀中継ぎのタイトルを獲得するなど若い力も台頭している。
◎スワローズ２３回戦……４－１
スワローズの先発は高梨。１回表、中野がライトスタンドに先頭打者ホームランを放りこみ先制。タイガースの先発は青柳。１回裏、山崎のヒット、村上宗への四球、暴投などで２死二三塁とされるが、オスナを見逃し三振に打ち取ってなんとか切り抜けた。２回裏、長岡と内山壮の連打、丸山和のバントで１死二三塁とされるも高梨を見逃し三振に取ると、山崎を二塁ゴロに打ち取りここも切り抜けた。４回表、近本が右中間を破る二塁打で出ると、大山は四球、原口のバントで１死二三塁とし、佐藤輝も歩いて満塁に。ここで高寺がセンターへ犠牲フライを放ち２点目を追加する。５回表、中野が歩き、糸原のバントで二進。近本も四球で一二塁とし、大山のレフト前タイムリーヒットで３点差に。原口の打席で一塁走者大山が捕手内山壮の牽制球でタッチアウト。しかし原口のセンター前タイムリーヒットで４点差に。原口は本塁送球を見て二塁を狙うも内山壮の送球でタッチアウト。矢野監督のリクエスト申請も判定は覆らず。高梨は５回限りで降板。６回表、二番手星から佐藤輝と坂本が四球で２死一二塁とするも中野はショートゴロで追加点は取れず。６回裏、宮本にレフトスタンドにソロホームランを打たれて３点差とされるが、村上宗を空振り三振に取ると、オスナのヒットと長岡の四球で２死一二塁とされる。しかしここも内山壮を三塁ゴロに打ち取り、この回限りで交代。７回裏は二番手浜地が三者凡退に抑える。スワローズは８回表、三番手田口を投入し、２死から代打陽川の二塁打でチャンスを作るも中野は三塁ゴロで得点できず。８回裏、三番手湯浅は宮本を空振り三振、代打キブレハンをライトフライ、村上宗を空振り三振に取り流れを引き渡さない。９回表、四番手久保に対し糸原が歩き代走に熊谷。近本の一塁ゴロで二封されるも、大山空振り三振の間に近本が二盗してリーグトップの３０盗塁を記録。島田の打席で久保が暴投し近本は三進。しかし島田は二塁ゴロでダメ押し点は取れず。９回裏、クローザーの岩崎が三者凡退で締め、球団の左腕セーブ記録を塗り替える２７セーブを記録した。ヒーローインタビューはリーグ最多勝となる１３勝目をあげて投手三冠を確定的にした青柳。
◎スワローズ２４回戦……２－１
スワローズの先発は若手の市川。１回表、中野が２試合連続となる先頭打者ホームランで１点先制。２回表、１死から高寺がプロ入り初長打となる二塁打で出ると、梅野隆が四球。伊藤将のバントで２死二三塁とし、中野が左中間を破ろうかという当たりを飛ばしたが、赤羽のダイビングキャッチでチェンジに。ここで追加点を取れなかったのが後で響いてくる。４回表、佐藤輝がセンター前ヒットで出ると、高寺の三塁ゴロで二封。梅野隆の空振り三振の間に高寺はプロ入り初盗塁を記録。２死二塁と攻めたが伊藤将は二塁ゴロに倒れる。タイガースの先発は伊藤将。３回まで一人の走者も許さず。４回裏、赤羽にプロ入り初安打となるライト前ヒットを打たれるが、山崎は見逃し三振。山田は三塁ゴロで二封。村上宗を空振り三振に取る。市川は５回１失点と好投し交代。６回表は二番手大西に佐藤輝のヒット１本に抑えられる。６回裏、代打松本友のレフト前ヒットを赤羽のバントで送られ、山崎の二塁ゴロで三進。奥村のつまった当たりの投手前ヒットで松本友が生還し、伊藤将の一塁悪送球で奥村は二進。村上宗を申告敬遠したところで伊藤将は降板。これで伊藤将の１０勝目が消えた。二番手は浜地。オスナをライトライナーに打ち取って逆転は許さず。７回表は三番手石山の前に三者凡退。７回裏は三番手ケラーが三者凡退に抑える。８回表、四番手清水に対し、糸原が歩き、代走に島田。近本のバントで二進。大山はセンターフライに倒れて２死となったが原口が三遊間を破るライト前タイムリーヒットで島田はホームにヘッドスライディング。１点リードしたところで原口は一塁をオーバーランしてしまいタッチアウト。８回裏は四番手湯浅が三者凡退に退け、９回表は五番手の左腕久保に対し２死から梅野隆が三塁内野安打で出、代打陽川が告げられたところで六番手今野が登板。陽川は空振り三振で追加点は取れず。９回裏、クローザーの岩崎が塩見を見逃し三振に取ると、村上宗は逃げるスライダーで空振り三振。オスナのショートゴロで締め、３連勝。ケラーが３勝目。ヒーローインタビューは決勝タイムリーヒットの原口。矢野監督は神宮球場最終戦を勝利で結び、矢野監督は神宮球場に集まったタイガースファンの矢野コールに包まれながら何度も礼をして球場を去った。ぐうき８４
◎スワローズ２５回戦……３－３
２４回戦から３日間置いての甲子園球場最終戦。タイガースの先発は西純。初回から三者凡退と上々の立ち上がり。スワローズの先発はサイスニード。こちらも初回からタイガース打線を封じこめる。西純は３回表に武岡に内野安打を打たれたのみの無失点で交代。４回表は二番手湯浅が三者凡退。５回表は三番手島本が三者凡退。６回表は四番手岩崎が２死から塩見と松本友に連打を浴びたがキブレハンをセンターフライに打ち取り切り抜ける。６回裏、サイスニードをとらえる。高寺がレフトフェンス直撃のあわやホームランという二塁打で出ると、ロハスJr.の一塁ゴロで三進。島田の一塁ゴロで高寺はホームに突入するが憤死。矢野監督のリクエスト申請も判定はアウト。しかし中野のライト前ヒットで一三塁とし、熊谷の打席で中野は二盗。熊谷の三塁ゴロは三塁赤羽が落球しもたつく間に島田が生還して先制。中野は三塁憤死でチャンスは広がらず。７回表、五番手岩貞は「猪木ボンバイエ」の曲に乗って登板。２死から中村を歩かせたが長岡は一塁ゴロと好投。８回表は六番手加治屋が２死から赤羽に三塁線にヒット性の当たりを打たれるが熊谷が好捕してストライク送球でアウトに。サイスニードは７回１失点の好投で交代。８回裏、二番手竹山の前に三者凡退。９回表、クローザーのケラーがつかまる。松本友を歩かせ、キブレハンのセンター前ヒットで無死一二塁とされる。円山和のバントは小フライとなり、梅野隆が好捕。しかし宮本にセンター前にタイムリーヒットを打たれて同点に。奥村は空振り三振に取ったが、長岡のセンター前ヒットで満塁に。古賀の三遊間の当たりは中野が好捕したが、タイムリー内野安打となり逆転された。代打山崎のところでケラーは降板。八番手小林はフォークを見極められて押し出し四球で２点差とされる。赤羽を空振り三振に取り、打線の反撃を待つ。９回裏、クローザーのマクガフをとらえる。島田がセーフティバントを決めて内野安打で出ると、中野の空振り三振の間に島田は二盗。抱いたマルテは四球を浦美、代走に小幡。梅野隆のレフト前タイムリーヒットで１点差とすると、陽川は一邪飛に倒れたが、ベンチ入り最後の野手である代打榮枝がプロ初打席ながらライト前にプロ入り初安打となるライト前タイムリーヒットを放ち同点に追いつく。２死一二塁から佐藤輝は申告敬遠で満塁に。高寺はファールで粘るも空振り三振。試合は延長戦に。１０回表、ベンチ入り最後の投手才木が八番手で登板。なんとベンチ入りの選手すべてをここで使い切ってしまった。才木は１０回は１死からキブレハン、丸山和、宮本の三連打で満塁とされたが、奥村の一塁ゴロで本封。長岡をショートゴロに打ち取り切り抜けた。１０回裏は四番手清水の前に島田のヒットと中野のバントでサヨナラのチャンスを作るが小幡はショートゴロで得点できず。１１回裏は五番手石山の前に三者凡退。１２回表、才木は三者凡退と投げ切る。１２回裏、六番手久保の前に２死から植田が歩くも島田の一塁ゴロで引き分けに終わる。試合終了後、矢野監督が選手、コーチを従えてあいさつ。ＣＳへの意気込みを語った。ライトスタンドから期せずして「矢野コール」が起こり、矢野監督は「矢野ガッツ」のポーズでそれに答えて甲子園を後にした。
愛すれどTigers週間ＭＶＰ
投手……青柳晃洋 ほぼ２ヶ月近く足踏みをしながら、ついに昨年と並ぶ１３勝をあげた。ベイスターズ戦では苦労していたが、スワローズ戦では相手を苦しめた。もしＣＳを勝ちぬくのならば、西勇をベイスターズ戦で起用し、もしファーストステージを勝ち抜いたら青柳はスワローズ戦でがんばってもらおう。２年連続最多勝は、セ・リーグナンバーワン投手になった証しだ。
野手……高寺望夢 今節はプロ入り初打点、初盗塁、初二塁打とどんどんと存在感を増している。歳の近い小幡もうかうかしてはいられない。ＣＳでもスタメン出場して来季に向けて経験を積んでもらいたい。。
勝率５割に達することはできなかったが、Ａクラスにすべりこんだ。開幕９連敗し、１６も負け越していたチームがＡクラスに入れるとは誰が思ったか。そして４日あけて、横浜スタジアムでクライマックスシリーズのファーストステージを戦うことになった。今季は分が悪かった相手だが、勝敗は抜きにしてとにかく挑戦者として全力を出しつくしてほしいものだ。。
（２０２２年１０月３日記）
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