京セラドーム大阪での今季開幕カードは昨年苦手としたベイスターズ戦。開幕戦は青柳が念願の開幕投手となった。打線がタイガースキラーの石田を攻略し、青柳も７回途中まで無失点の好投で、リリーフ陣がきっちり仕事をして先勝。２戦目は秋山が打ちこまれたが打線がガゼルマンを攻略。同点で迎えた延長１２回裏２死から代打糸原のヒットを口火に打線がつながり近本のサヨナラ打で連勝、新人の富田が初登板初勝利。３戦目は才木が小気味よい投球で好投し、打線が笠原を攻略、終盤原口の代打ホームランで突き放し３連勝。今節は３勝０敗。勝率１．０００でスワローズと並び首位。２位のジャイアンツとは１．０差。
◎ベイスターズ１回戦……６－３
バースさんの始球式で試合開始。タイガース青柳、ベイスターズ石田が開幕投手。両者三者凡退の立ち上がり。２回裏、大山がバットを折られながらもセンター前へのテキサスヒットで出ると、佐藤輝のレフト線への二塁打で無死二三塁に。森下の三塁ゴロは林が取り損ね、エラーで満塁に。梅野のレフト前タイムリーヒットで１点先制。小幡のセンター前タイムリーヒットで２点目を奪うと、青柳見逃し三振のあと１死満塁から近本のレフトへの犠牲フライで梅野が生還して３点差とする。二塁走者の小幡も三塁を狙ったが、戸柱の送球にアウトとなりチェンジ。青柳は快調に飛ばし、４回表に佐野のショートの頭上を襲うライナーも小幡がジャンプして捕球してアウトにするなどバックも盛りたてる。４回裏、１死から梅野が歩くと小幡がよく粘りレフト前ヒットで一三塁とし、青柳のセーフティスクイズで４点差とする。石田はこの回限りで降板。５回裏、二番手森原に対し、中野の三塁ゴロは林の悪送球を誘い無死一塁。ノイジーの乱たー前ヒットで一三塁とすると、大山がセンターへの犠牲フライで５点目。６回表、１死から京田のレフト前ヒットと佐野への四球で一二塁とされ、林を三塁ファールフライに打ち取ったところで二番手岩崎に交代。代打宮崎にセンター前タイムリーヒットを打たれて４点差とされるも牧は空振り三振に仕留める。６回裏は三番手上茶谷の前に三者凡退。７回表、三番手浜地は１死から関根にライトフェンス前へ大きなフライを打たれるも、板山が判断よくスライディングキャッチでアウトとし、戸柱にヒットを打たれるも桑原はライトフライに打ち取り無失点。７回裏、死球の近本を中野が送りノイジーのレフト前ヒットで近本は本塁を狙う。しかし桑原の好返球で憤死。岡田監督のリクエスト要求も判定は覆らず。８回表、四番手Ｋ・ケラーが京田の四球と佐野のライト線への二塁打で無死二三塁とされ、代打ソトは空振り三振に取るも宮崎にセンター前２点タイムリーヒットを打たれて２点差と迫られる。しかし牧を空振り三振に取ると、楠本はセンターフライで追加点は許さず。８回裏、四番手入江から佐藤輝がライト前にヒットを放ち、緩慢な返球の間に二塁を陥れる。代打糸原の二塁ゴロで佐藤輝は三進。２死後、小幡が猛打賞となるレフト前タイムリーヒットを放ち、３点差とする。９回表、クローザーの湯浅が代打大田を歩かせ戸柱にも四球で無死一二塁に。桑原は見逃し三振に取るも、京田を歩かせ満塁に。ここで湯浅は踏ん張り、佐野を空振り三振に取ると、ソトをショートフライに打ち取り逃げ切った。ヒーローインタビューは今季開幕初勝利の青柳と、先制打の梅野、プロ入り初セーブの湯浅。最後は梅野の「勝つばい」で締めた。
◎ベイスターズ……６－５
タイガースの先発は秋山。１回表、高めに浮いた球を狙われる。佐野のヒットと楠本への四球で１死一二塁とされ、牧の三塁ゴロで２死二三塁に。ここでソトに右中間を破る２点タイムリー二塁打を打たれ、さらに桑原のレフト前タイムリーヒット、伊藤光のレフト間ヒットで一三塁とされ、森にセンター前タイムリーヒットを打たれ、４点を先制された。ベイスターズの先発はガゼルマン。１回裏、タイガース打線も反撃。近本が左中間を破る二塁打で出ると、中野の二塁ゴロで三進。ノイジーの来日初打点となるセンター前タイムリーヒットで１点を返すと、大山の右中間を破るタイムリー二塁打で２点差に。佐藤輝が歩き、森下のプロ入り初安打となるレフト前タイムリーヒットで１点差に迫った。２回表、宮崎にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、また２点差に。しかし２回裏、ヒットの小幡を秋山が送り、近本のショートゴロで三進。中野のライト前タイムリーヒットでまたも１点差に。ガゼルマンは３回４失点で降板。４回裏、二番手坂本裕に抑えられるが、立ち直った秋山は５回までもちこたえた。５回裏、中野が歩き、１死後、大山のレフト前ヒットで一三塁とし、佐藤輝のセンター犠牲フライで同点に追いついた。６回裏、二番手村上は桑原に二塁打を打たれ２死三塁とされるも代打大田を見逃し三振に取って切り抜ける。６回裏、三番手三嶋から梅野がセンター前ヒットを放つと、小幡のバントで二進。代打渡邊諒は空振り三振に倒れたが、近本はレフト前ヒットを放ち、梅野が一気に本塁を突くも佐野の好返球で憤死。７回表は三番手岩崎が三者凡退。７回裏、４番手伊勢から中野がヒットを放つも後続を断たれる。８回表は四番手浜地が三者凡退。８回裏、五番手エスコバーに対し１死から梅野が歩き、代走に植田。小幡の打席で二盗を決める。小幡のショートゴロは森の悪送球で一三塁としたが、代打原口は三塁ファールフライに倒れる。それでも近本が歩き、満塁の好機を作ったが、中野は粘りながらも空振り三振で得点できず。９回表、五番手湯浅は２死から代打戸柱にヒットを打たれたが、佐野のセンターへのライナーは自らグラブにあてて二塁ゴロとして得点は許さず。９回裏、六番手入江の前に三者凡退で試合は延長戦に。１０回表は六番手石井が三者凡退。１０回裏、森下が歩き代走に島田。代打木浪のバントで二進。小幡の投手ゴロで三進。しかし坂本誠はレフトフライに倒れ、サヨナラはならず。１１回表、七番手加治屋は１死から桑原にレフト前ヒットを打たれるも代打大和のバントを判断よく二塁に送球し、併殺で流れを断ち切る。１１回裏、七番手森原の前に２死からノイジーの二塁打でチャンスを作るも大山は凡退。１２回表、八番手は新人の富田。２死から佐野にヒットを打たれるも宮崎を見逃し三振に取り吼える。１２回裏、クローザーの山崎の前に２者凡退。しかし代打糸原が初球を打ちライト前ヒット。小幡は落ちる球を見極めて四球を選び、坂本誠のレフト前ヒットで満塁に。近本は前進守備のセンターの頭を越すサヨナラタイムリーヒットを放ち連勝を決めた。ヒーローインタビューはサヨナラ打の近本とプロ入り初勝利の富田。
◎ベイスターズ３回戦……６－２
タイガースの先発は才木。１回表、いきなり佐野にライト前ヒットを打たれるも、宮崎、太田、牧を三者三振に取る好投。ベイスターズの先発は笠原。近本がライトの頭上を越す二塁打で出ると、中野のバントで三進。しかしノイジーは三塁ゴロ、大山は見逃し三振で先制機を逸する。２回裏、佐藤輝と森下の連打で無死一二塁のチャンスを作るも後続を断たれてまたも無得点。３回裏、四球の近本とレフト前ヒットの中野を置いてノイジーは見逃し三振に倒れたが大山のレフト前タイムリーヒットで先制。佐藤輝が歩き満塁とし、森下のレフト前タイムリーヒットと梅野のレフト犠牲フライで３点差とする。笠原はこの回限りで降板。４回裏、二番手の上茶谷に対し１死から中野とノイジーの連打で一二塁とし、大山は見逃し三振に倒れたが、佐藤輝がまたも四球で満塁とし、森下の押し出し四球で４点差に。５回表、ヒットの京田を置いて２死から佐野にセンター方向にヒット性の当たりを打たれるも、中野が好捕して二塁ゴロに打ち取る。５回裏、６回裏は三番手の石川の前に得点ならず。６回まで飛ば死気味の才木は無失点のまま７回表に桑原にレフト前ヒットを打たれ、京田を空振り三振にとったところで代打戸柱に対し、二番手岩崎を送られ交代。戸柱を歩かせ、代打大和のライト前タイムリーヒットで１点を返されると、佐野の一塁ゴロは二封のみ。２死一三塁から宮崎のレフトフェス直撃のタイムリー二塁打で２点差と迫られ、一塁走者の佐野が一気に本塁を突くも、中継の小幡の好返球で本塁憤死。７回裏は四番手三嶋の前に三者凡退。８回表、三番手のＫ・ケラーも三者凡退に抑える。８回裏、五番手エスコバーに対し、２死から中野が歩き、島田の打席でエスコバーの牽制に中野は釣りだされたがディレイドスチールが決まり２死二塁に。ここで島田にかわり原口が代打で起用され、初球を今季チーム初となるツーランホームランをレフトスタンドに運ぶ。４点差に広げた９回表は四番手石井が２死から戸柱に二塁打を打たれるも関根をショートへのフライに打ち取り逃げ切った。ヒーローインタビューは今季初勝利の才木、タイムリーヒットと押し出し四球の森下、勝利を決定的にした代打ホームランの原口。
愛すれどTigers週間ＭＶＰ
投手……青柳晃洋 まだ投げられた。そんな憮然とした表情でダグアウトに下がった。エースだから完投したかった。岡田監督は勝ちパターンの投手に早く開幕させる意図で引っ込めたのだろう。次回登板では完封勝利を期待できる。エースが堂々の投球でチームに弾みをつけたのだ。
野手……小幡竜平 開幕スタメンに抜擢され、初戦はプロ入り初の猛打賞。ファールで粘り相手に球数を投げさせ、ここというところで四球をもぎ取り、守っては強肩を生かして中継プレーでホームへストライク返球。監督の期待以上の活躍をした。今後は木浪との交代で起用されるのだろうが、全試合フル出場するつもりでがんばってほしい。
次節はマツダスタジアムでのカープ戦。カープを得意とする西勇が先発予定。今季の飛躍が期待される西純も勝って勝ち越したい。続いて甲子園球場の開幕戦は昨年連覇のスワローズ戦。秋山を登録抹消したが、故障のいえた伊藤将が今季初登板するだろう。開幕３連勝でスタートダッシュに成功した。今のところ岡田用兵が気持ち悪いくらい当たっている。この調子で開幕３連敗のカープに早くも引導を渡してもらいたい。新井新監督も、タイガース戦となるとまた気持ちの入れようが違うだろうから、油断は禁物ではあるが。
（２０２３年４月３日記）
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