愛すれどTigers


大山が佐々木朗打ち、才木が完封で投手戦を制す

 今節から交流戦。まずはベルーナドームでライオンズ3連戦。初戦は村上頌が好投し、與座を攻略して先勝。2戦目は本田から始まり小刻みな継投に打者がと窓、西勇も打たれて連勝は9で止まる。3戦目は伊藤将が打たれ、またも小刻みな継投に惑わされ連敗し、このカードは1勝2敗。続いて甲子園にもどりマリーンズ戦。降雨で一日日程がずれ、次節にまたがって9連戦となる。初戦は種市から大山のホームランで先制し、大竹も好投するが9回にクローザーの湯浅が同点にされ、延長戦となったが小幡のプロ入り初のサヨナラ打で勝つ。2戦目は才木と佐々木朗の息詰まる投手戦。四球と盗塁でかき回し、大山のタイムリーで佐々木朗から得点をあげ、降板後は梅野のホームランも出、才木は9回完封勝利で連勝。3戦目は小島から先制するも桐敷が逆転され、大山のホームランで再逆転するも浜地が山口に逆転ホームランを打たれ、それでも島田の足で同点とし、延長戦は両チームのリリーフが踏ん張り引き分けてこのカードは2勝0敗1分。今節は3勝2敗1分。今季通算は34勝16敗2分で勝率.680で首位を維持。2位ベイスターズとは5.5差。交流戦はベイスターズ、ファイターズ、バファローズが同率首位で、スワローズと並んで0.5差で同率4位。

◎ライオンズ1回戦……3-1
 ライオンズの先発はアンダースローの與座。1回表、近本が初球をたたき右中間を破る三塁打で出ると、続く中野もインコースをうまくさばいてライト線にタイムリー三塁打を放ち先制。ノイジーのショートゴロの間に中野が生還して2点差とする。タイガースの先発は村上。3回裏、鈴木将にセンター前ヒットを打たれると、古賀のバントで二進。若林のライト前タイムリーヒットで1点差に迫られる。愛斗の打席で若林が二盗。しかし愛斗は三塁ゴロ、マキノンはライトフライに打ち取り、同点は許さず。4回裏、外崎にレフトフェンスに届く二塁打を打たれるが、渡部を空振り三振に取ると、源田の二塁ゴロで外崎は三進。昨年までのチームメイト陽川には大きなファールを打たれひやりとするも空振り三振に仕留めて切り抜ける。5回表、レフト前ヒットの木浪を坂本がバントで送り、近本が歩いて1死一二塁に。中野は捕邪飛に倒れたが、ノイジーのレフト前タイムリーヒットで再び2点差とする。與座は6回3失点で降板。7回表、二番手の公文から近本がヒットと二盗でチャンスを作るも中野はショートゴロで追加点は取れず。8回表は三番手ボー・タカハシの前に三者凡退。8回裏、三者凡退に抑えたところで村上は交代。9回表、四番手青山に抑えられたが、9回裏、クローザーの湯浅が三者凡退に抑えて逃げ切り9連勝。ヒーローインタビューは8回1失点で5勝目をあげた村上。
◎ライオンズ2回戦……0-4
 ライオンズは今日はリリーフデーということで、中継ぎの本田が先発。1回表、近本が二塁打で出るも、中野の強烈な当たりは三塁ライナーに。ここらあたり、流れはもう既にライオンズのものになっていたか。ノイジーも大山もフライを打ち上げ先取点は取れず。タイガースの先発は西勇。1回裏、源田のレフト前に落ちるヒットはノイジーがバウンドを合わせそこねて後逸。源田は二進。ふだんプレーしない球場なので、止むを得ない。川越のバントで三進。外崎は三邪飛に打ち取ったが、渡部にセンター前タイムリーヒットを打たれてしまい先制を許す。3回表、木浪がセンター前ヒットで出塁し、梅野との間でヒットエンドラン。梅野は投手ゴロに倒れたが、木浪は二進。しかし頼みの近本は三進、中野は二塁ゴロで同点機を逸する。4回表、大山は四球を選ぶが後続を断たれ、無得点。本田はこの回限りで交代。4回裏、栗山にライトポール際に大きなファールを打たれ、再度打ち直しで今度はライトスタンドに入るソロホームラン。2点差とされる。5回表、二番手森脇に対し、2死から近本が四球を選ぶが、中野の打席で森脇が一塁に牽制球を投じると、一塁手の渡部の動きが鈍く交錯してしばらく起き上がれず。渡部は前日の試合でも大山が駆け抜けるところ、足をベースでつけたままにしており、大山がその足にひっかかって転倒している。こういう基本的なことができない選手を守らせているライオンズ松井監督の見識を疑う。近本は気丈にも起き上がり、なんと二盗を敢行。中野は四球とチャンスを作るが、ノイジーは空振り三振。6回表は三番手ティノコから佐藤輝が二塁打を放つも後続を断たれる。7回表は四番手平井に対し、1死から梅野の二塁打と近本の内野安打でチャンスを作ったが中野は投手ゴロで二封。ノイジーは三塁ゴロに倒れる。7回裏、ここまで踏ん張った西勇に疲れが見える。鈴木将の一塁ライン上に転がる球は切れずにフェア。内野安打となる。古賀のバントで二進。若林のレフト前ヒットで一三塁とされる。源田のセーフティスクイズは大山が好捕してバックトスで本封。松井監督のリクエスト申請も判定は覆らず。川越を歩かせて満塁とされ、外崎のセンター前2点タイムリーヒットで4点差に広げられる。ここで西勇は降板。二番手浜地は渡部をセンターフライに打ち取る。8回表、五番手佐藤隼に抑えられ。8回裏は続投の浜地が三者凡退に抑える。9回表、4点差ながらクローザーの増田を投入。2死から近本が歩くが、中野はライトフライに倒れ、ついに連勝が止まった。
◎ライオンズ3回戦……2-4
 ライオンズの先発は宮川。1回表、1死から中野がライト前ヒットで出るが、ノイジー空振り三振、中野二盗失敗の併殺に終わり、流れをつかめない。タイガースの先発は伊藤将。1回裏、源田にレフト線へ二塁打を打たれるが、川越のバントは伊藤将が三塁へ送球し、源田はタッチアウト。松井監督のリクエスト申請も判定は変わらず。外崎の三塁線の当たりは佐藤輝が好捕して一塁アウトに。渡部も三塁ゴロでなんとか流れを食い止める。2回表、大山の右中間への二塁打、佐藤輝の四球で無死一二塁とし、DHで起用の渡邊諒がレフト前タイムリーヒットを放ち先制。2回裏、マキノンと鈴木将のヒットで1死一三塁とされ、柘植の左中間を越す2点タイムリー二塁打で逆転を許す。3回裏、1死から外崎を歩かせ、二盗、三盗を許すも、渡部は見逃し三振、マキノンは一塁ライナーで切り抜ける。5回裏、四球の源田を置いて川越に低目をすくいあげられてライトスタンドにツーランホームランを打たれ3点差とされる。低目を打たせるのが持ち味の伊藤将だったが、ライオンズ打線は低目をすくいあげるバッターが多く、相性が良くなかった。宮川は5回1失点で交代し、6回表は二番手ティノコに抑えられる。伊藤将も5回限りで降板し、6回裏は二番手K・ケラーが栗山と鈴木将を連続三振に取るなど三者凡退に抑える。7回表は三番手平井。二塁打の森下が木浪の二塁ゴロの間に三進。代打ミエセスの浅めのレフトフライで森下が生還し、犠牲フライで2点差とする。松井監督が2度目のリクエスト申請をするも判定は変わらず。7回裏、三番手加治屋が若林に二塁打を打たれ、暴投で三進を許すがノイジーのレフトファールフライの好捕や、川越の空振り三振で切り抜ける。8回表、四番手佐藤隼から中野が四球。しかしノイジーはライトフライ。大山の内野フライは一塁渡部の落球で中野が思い切って走り一二塁に。しかし佐藤輝は二塁ゴロで二封。渡邊諒はレフトフライに倒れて相手のミスにつけこめず。8回裏は四番手浜地が抑えたが、9回表、クローザーの増田の前に2死から梅野が四球で出ただけで近本はライトフライに倒れ、久々の連敗。
◎マリーンズ1回戦……6-5
 マリーンズの先発は種市。1回裏、近本が歩き、中野の投手ゴロで二進。ノイジーも四球で一二塁とし、大山がバックスクリーンに先制のスリーランホームランを放つ。種市はこれ以降は立ち直り、タイガース打線は追加点を奪えず。タイガースの先発は大竹。ライト前ヒットの佐藤都を種市にバントで送られたが、岡の投手への強い当たりを大竹が二塁へ送り、佐藤都は二三塁間で狭殺。その間に岡は二進。藤岡を投手ゴロに打ち取り切り抜ける。4回表、1死からポランコに二塁内野安打を打たれ、茶谷と安田の連続ライト前へのテキサスヒットで満塁に。ここで山口を空振り三振に取ると、佐藤都はセンターフライに打ち取り、またも切り抜けた。7回表、1死からライト前ヒットの佐藤都を置いて、代打大下にレフトポール際にツーランホームランを打たれて1点差とされる。大竹はここで降板。二番手加治屋は岡を見逃し三振にとり、藤岡にはライト前ヒットを打たれたが中村奨を空振り三振にとり、流れを断ち切る。種市は6回3失点で交代。7回裏、二番手東妻に抑えられる。8回表、三番手岩崎は三者凡退に退け、8回裏、三番手澤村に襲いかかる。近本が歩き、澤村のボークで二進。中野が右中間を深々と破るタイムリー三塁打で2点差とすると、ノイジーのセンター犠牲フライで生還して3点差に。9回裏、クローザーの湯浅が誤算。山口のショートゴロを木浪が弾いてエラーで出塁。佐藤都にライト前ヒットを打たれ、代打池田はライトフライに打ち取るが、岡のレフト線のタイムリー二塁打で2点差に。藤岡のライト前2点タイムリーヒットで同点に追いつかれる。藤岡の代走に和田。中村奨はライトフライに打ち取ったが、ポランコの二塁ゴロを今度は中野が弾き一二塁とされる。それでも茶谷を三塁ゴロに打ち取り、リードは許さず。9回裏、四番手ペルドモから木浪がセンター前ヒットを放ち、代走に植田。代打小幡はバントの構え。しかしリードを大きく取っていた植田が牽制死。小幡は空振り三振、近本はレフトフライで試合は延長戦に。10回表、五番手及川は1死から山口にセンター前ヒットを打たれ、代走友杉に二盗されたが、後続を断つ。10回裏、五番手にクローザーの益田が登板。三者凡退に抑えられる。11回表は六番手浜地が三者凡退でリズムを作り、11回裏、六番手廣畑から佐藤輝がライト前ヒットを放つ。代打梅野はバントを2回ファールにしてしまい、バスターエンドランに切り替えるとライト前ヒットとなり、佐藤輝は三進。坂本誠の打席で梅野が二進。坂本誠は申告敬遠で満塁に。代打ミエセスは見逃し三振に倒れたが、小幡がセンター前にサヨナラタイムリーヒットを放ち、連敗ストップ。両リーグの首位同士らしい総力戦を制した。好リリーフの浜地が2勝目。ヒーローインタビューはサヨナラ打を放った小幡。「嬉しいです」とさわやかな笑顔で喜びを表現した。
◎マリーンズ2回戦……2-0
 タイガース才木、マリーンズ佐々木朗の投手戦。2回表、ポランコの投手ゴロが内野安打となるが、安田をショートライナー、山口を三塁へのフライ、平沢を二塁へのフライに打ち取る。才木の速球にマリーンズ打線は打ちあげるか三振か。2回裏、2死から森下が左手首に死球で初めての走者を出すも、梅野は空振り三振。佐々木朗の150~163kmの速球とフォークでタイガース打線は三振の山を築く。4回裏、1死から大山が歩き、佐藤輝の打席で佐々木朗は暴投、大山は二進。佐藤輝も歩き一二塁としたが、森下と梅野は三振で佐々木朗のペースを崩せず。6回裏、中野が四球で出ると、ノイジーの打席で中野が二盗。ノイジーは空振り三振に倒れたが、大山の打席で佐々木朗はまたも暴投し、中野は三進。甘いフォークを狙い撃ちし、この試合唯一佐々木朗からはなったライト前ヒットがタイムリーヒットとなりついに先取点を取る。佐藤輝のレフトポール際のホームラン性の当たりはファールの判定。岡田監督のリクエスト申請も判定は覆らず。佐藤輝はショートゴロで二封。森下もショートゴロで、佐々木朗は6回1安打1失点で降板。7回表、岡を歩かせたが中村奨のセンター返しの当たりは木浪が好捕して併殺に。ポランコは一塁ゴロで切り抜けた。7回裏、二番手八木から梅野がレフトスタンドにソロホームランを放ち2点差に。8回裏、三番手横山から大山がレフト前ヒットを放つも後続を断たれる。9回表、才木は完封目指してマウンドに佐藤都と代打角中を連続三振にとるが、友杉のライト前ヒットと岡の左中間への二塁打で二三塁とされる。しかし中村奨は空振り三振で連勝。ヒーローインタビューは決勝タイムリーヒットの大山、完封勝利の才木、好リードとホームランの梅野。
◎マリーンズ3回戦……7-7
 マリーンズり先発は小島。1回裏、近本がセンター前ヒットで出ると、中野のショート内野安打を友杉が二塁へ悪送球し、近本は三進。無死一三塁からノイジーは三塁ゴロ併殺に倒れたが、その間に近本が生還して1点先制。タイガースの先発は桐敷。2回表、ポランコを歩かせると、山口の三塁ゴロは佐藤輝が後逸してエラーで無死一二塁に。安田には四球で満塁とされたが、茶谷は二塁ライナー。田村はショートゴロ併殺で切り抜けた。3回裏、桐敷がプロ入り初安打となる三塁への内野安打で出ると、近本は二塁ゴロで二封。中野の二塁ゴロで近本は二進。ノイジーがライト前タイムリーヒットを放ち2点差に。4回裏、佐藤輝がもう少しでホームランというセンターのフェンス上部に当たる三塁打で出ると、1死後、梅野のライト前タイムリーヒットで3点差をつける。5回表、ここを抑えれば勝利投手という場面で、桐敷が打たれる。茶谷と田村の連打で無死一二塁とされ、小島はバントを失敗したあと空振り三振。岡にセンター前タイムリーヒットを打たれて2点差に。友杉のライトフライで田村が三進、2死一三塁に。中村奨の打席で岡が二盗し二三塁とされると、中村奨は申告敬遠。ポランコには押し出し四球で1点差とされ、山口のライト前の当たりは森下がスライディングキャッチを試みるも手前で弾みライト前2点タイムリーヒットとなり逆転された。ここで桐敷は降板。二番手島本は安田を空振り三振に取る。5回裏、二塁打の近本は中野の打席で小島が暴投して無死三塁に。ノイジーが歩き、大山がレフトスタンドに逆転のスリーランホームランを放ち逆に2点差をつける。小島はこの回限りで降板。6回裏、二番手岩下の前に梅野のヒットと木浪のバントでチャンスを作るも後続を断たれて追加点は取れず。7回表、三番手浜地は友杉に投手強襲安打を打たれ、中村奨を歩かせ、1死後山口に逆転のスリーランホームランを打たれ1点差をつけられる。浜地はここで降板し、四番手の西純が後続を断つ。7回裏、三番手西村に対し中野がヒットで出るも後が続かず抑えられる。8回表、西純は岡の四球と盗塁、中村奨の四球で2死一二塁とされるが和田を空振り三振にとり切り抜ける。8回裏、四番手ベルどもから代打島田がレフト前ヒット。1死後、木浪のレフト前二塁打で二三塁とし、代打渡邊諒のショートゴロは本塁に送球されたが島田の好走塁でセーフ。野選で同点となった。9回表は五番手岩崎が三者凡退に抑える。9回裏、五番手にクローザーの益田が登板。2死から大山の二塁打と佐藤輝の申告敬遠でチャンスを作るが、島田の三塁ゴロは安田がそのまま三塁を踏みアウトに。延長戦に入り、10回表は六番手加治屋が岡の三塁ゴロを佐藤が一塁悪送球するなどピンチを招くが、友杉を投手ゴロに打ち取りなんとか抑える。10回裏、六番手東妻の前に梅野、木浪、代打ミエセスが三者三振。11回表、七番手K・ケラーが2死から山口を歩かせ安田のレフト前ヒットで一二塁とされるが、茶谷を三塁ゴロに打ち取る。11回裏、七番手坂本光の前に、近本、中野、ノイジーが三者三振。12回表、クローザーの湯浅は田村と代打佐藤都を連続三振に取るが、岡と友杉の連打で2死一三塁に。しかし中村奨を投手ゴロに打ち取り、ロッテの勝ちをなくす。12回裏、八番手横山から大山と佐藤輝が連続三振を取られ、島田は投手ゴロで試合終了。規定により引き分けとなった。

愛すれどTigers週間MVP
投手……才木浩人
 前回のプロ入り初完封は降雨コールドで6回完投の完封勝利だったが、今回は日本を代表する速球王佐々木朗と堂々と投げ合っての9回完封勝利。速球の伸びとフォークの切れでマリーンズ打線を抑え切った。一時的に防御率3位に名前が出た次回も長いイニングを投げ切ってもう少し長く防御率上位に躍り出てほしい。
野手……大山悠輔
 勝ちゲームも負けゲームも引き分けゲームも、今節はとにかく大山次第という活躍。特に佐々木朗からはなって負けをつけた一打、種市からの先制本塁打、小島からの逆転本塁打など、マリーンズ戦でその打棒が光った。まさに四番打者である。 

 次節は前節に続いての9連戦。しかも楽天生命パークからエスコンフィールドへと長距離の移動。イーグルスはパ・リーグ最下位。交流戦も乗り切れていないので確実に勝ってもらいたい。ファイターズ戦は新しい球場での試合となる。どんな美しさか、テレビで楽しみたい。新庄監督や八木コーチとタイガースOBとの再会も楽しみ。交流戦で連敗もしたが、すぐに連勝で取り返した。9連戦で疲れ切らないよう、テンポよく試合を進めていってほしい。

(2023年6月5日記)


目次に戻る

ホームページに戻る