愛すれどTigers


長期ロード10連勝で首位独走

 今節は長期ロードでもドーム球場ばかりの6連戦。まずは東京ドームでジャイアンツ3連戦。初戦は菅野を攻略し、西純も打たれたがリリーフ投手陣が粘り切り先勝。2戦目はビーズリーが好投し、打線はジャイアンツのリリーフ投手から連打で得点し連勝。3戦目は戸郷を引きずり降ろし近本や原口のホームランなどで、このカードは3勝0敗。続く京セラドーム大阪のスワローズ戦は、初戦は糸原のタイムリーヒットで接戦をものにし、2戦目は青柳が自滅したが、またもリリーフ陣が踏ん張り延長12回裏、佐藤輝のサヨナラ犠飛で連勝。3戦目は伊藤将は苦しい投球だったがまたもとリリーフ陣の踏ん張りで、小野寺の逆転タイムリーヒットの得点を守り抜き、このカードも3勝0敗。今節は6勝0敗。今季通算は62勝38敗4分で勝率.620の首位。2位カープが失速し、8.0差。3位に戻ったベイスターズとは11.0差。長期ロード10連勝は2リーグ分裂後最高。今後の展開次第では次節にも優勝マジックが点灯する独走状態になってきた。

◎ジャイアンツ15回戦……7-6
 ジャイアンツの先発は菅野。1回表、近本のがレフトにヒット性の当たりを放つも秋広に好捕される。しかし中野のライト前ヒット、森下のショートへの内野安打で1死一二塁とし、大山のセンター前タイムリーヒットで先制。2回表、木浪の右中間を破る二塁打と近本の四球で2死一二塁とし、中野のライト前タイムリーヒットで2点差とする。3回表、1死からノイジーの二塁打と梅野の死球、木浪のセンターフライで2死一三塁とし、西純のセンター前タイムリーヒットで3点差に。ここで菅野は降板。二番手今村から近本がライトの横を破る2点タイムリー三塁打で5点差に。タイガースの先発は西純。初回からフォークを多投してジャイアンツ打線を翻弄。しかし4回裏、四球の大城卓を置いて長野にバックスクリーン左にツーランホームランを打たれて3点差とされる。5回表、続投の今村からノイジーと木浪のヒットでチャンスを作るが後続を断たれて追加点はならず。5回裏、代打オコエ、中田翔、吉川尚を三者三振に取る。6回表、二番手船坂に対し森下と大山の連打で1死一二塁とするが、佐藤輝の空振りのバットが捕手大城卓のマスクに当たるなどアクシデントもあり、佐藤輝とノイジーはともにフライに倒れて追加点はならず。6回裏、ライト前ヒットの秋広を置き、岡本和にレフトスタンド上段にツーランホームランを打たれて1点差に迫られた。西純は6回4失点で交代。7回裏、二番手加治屋は三者凡退に抑える。8回表、四番手高梨からセンター前ヒットの中野を置いて森下がレフトスタンド最前列にツーランホームランを放ち再び3点差とする。2死後、五番手ロペスが登板し、佐藤輝は空振り三振。8回裏、三番手岩貞は吉川尚を歩かせ中山のライト前ヒットで無死一三塁とされ、秋広にレフト前タイムリーヒットを打たれる。岩貞は1死も取れず降板。4番手馬場は岡本和に左中間を破るタイムリー二塁打を打たれ、中山は生還、秋広も一気にホームをつき、セーフと判定されたが、岡田監督のリクエストで判定は覆り、憤死に。岸田のヒットで1死一三塁とされ、馬場も降板。五番手K・ケラーは長野を三塁ライナーに打ち取ると、ブリンソンを空振り三振に取り、なんとかリードを保つ。9回表は続投のロペスに抑えられたが、9回裏、クローザーの岩崎は1死から中田を歩かせたが、吉川尚を空振り三振に取り、代打梶谷にはヒットを打たれたが、秋広を見逃し三振に取り、逃げ切って21セーブ。西純が5勝目。ヒーローインタビューは貴重な追加点となるホームランを放った森下。
◎ジャイアンツ16回戦……5-2
 タイガースビーズリー、ジャイアンツグリフィンの投手戦。ジャイアンツ打線はビーズリーの大きく曲がるスライダーに翻弄され、タイガース打線はグリフィンのフォークに手を焼く。2回表、佐藤輝の二塁打と木浪の四球で2死一三塁としたが、ビーズリーは空振り三振。3回裏から4回裏にかけ、中山、グリフィン、吉川、梶谷、秋広と5連続奪三振。5回裏、1死からブリンソンがセンターフェンス直撃の打球を放つも、ブリンソンはホームランと勝手に思い込み、ゆっくりと歩いて一塁へ。そのためシングルヒットにとどまる。2死後、中山にレフト前ヒットを打たれ、中山に二盗を許すが、グリフィンは空振り三振。ブリンソンの珍プレーにより、先制を免れた。ビーズリーは5回無失点で交代。6回裏は二番手桐敷が三者凡退に抑える。7回表、1死からノイジーが歩き、代走に島田。佐藤輝のライト前ヒットで一二塁とし、梅野のレフト前タイムリーヒットで先制する。7回裏、続投の桐敷は2死からブリンソンをレフトフライに打ち取るが、島田と近本が交錯し島田が落球、ブリンソンは二進。代打中田にレフトスタンドに逆転ツーランホームランを打たれてしまう。グリフィンは7回1失点で交代。8回表、二番手鈴木康から中野がライトスタンドにソロホームランを叩きこみ、同点に。森下への四球で鈴木康は降板。三番手菊地に対し大山は菊地の足に当たる投手強襲安打を放つが、島田は空振り三振で勝ち越しならず。8回裏は三番手島本が三者凡退に抑える。9回表、四番手中川皓の前に佐藤輝、梅野、木浪が三者三振。9回裏、四番手K・ケラーは1死から岡本への四球、大城卓のバント、ブリンソンの申告敬遠で2死一二塁とされたが北村拓をレフトフライに打ち取り、試合は延長戦に。10回表は続投の中川皓に抑えられ、10回裏は加治屋が中山に一塁内野安打を打たれるも、長野はバントを失敗し、バスターエンドランに切り替えたが空振り三振。吉川を二塁ゴロ併殺に打ち取る。11回表、五番手ビーデーに対し、森下が歩き代走に植田。大山のライト前ヒットで無死一三塁とし、島田はショートゴロで植田が三本間で狭殺。その間に走者は二三塁に進塁。佐藤輝は申告敬遠で満塁となり、梅野はセンター前に落ちるテキサス性の打球。大山が生還して勝ち越し。センターのブリンソンはバックホームせず、二塁走者をフォースアウトにしたため、記録はタイムリーセンターゴロとなった。なおも一二塁で木浪が前進守備のセンターの頭を超す2点タイムリー二塁打で3点差とする。11回裏、クローザーの岩崎は代打岸田にヒットを打たれるも、オコエを三球三振。岡本和を捕邪飛、代打坂本勇を空振り三振に取って22セーブ。好リリーフの加治屋が今季初勝利。ヒーローインタビューは先制打と決勝打の梅野。
◎ジャイアンツ17回戦……5-2
 タイガース才木、ジャイアンツ戸郷の投手戦。1回表、2死から森下が歩き大山のレフト前ヒットでチャンスを作るが佐藤輝は空振り三振。2回表、梅野の投手強襲の打球は足に当たり、中田がすぐに拾って一塁ゴロ。戸郷は治療後続投。木浪がセンター前ヒットを放つも才木はライトフライに倒れる。3回裏、長野にレフト線に二塁打を打たれ、戸郷のバントは才木が処理をもたつき内野安打に。無死一三塁で吉川尚を二塁ゴロ併殺に取る間に長野が生還して1点を先制される。4回裏、1死から大城卓に二塁打を打たれ、中田は空振り三振に取ったが秋広を歩かせる。長野には初球を打たせて三塁ゴロで切り抜けた。5回表、木浪と近本のヒットで2死一二塁とするも中野は二塁ゴロで得点できず。7回表、ノイジーが右中間フェンス最上部に当たる二塁打を放つ。ホームランではないかと岡田監督がリクエスト申請をしたが、判定は覆らず。ノイジーの代走に島田。梅野の投手ゴロは戸郷が三塁に送球するもタッチが遅れ野選となり無死一三塁に。木浪の打席で戸郷が一塁に牽制球を投げるが中田が落球し、その間に島田が生還して同点に。木浪と才木は連続三振に終わるが、近本が内角高めをうまくさばいてライトスタンド中段にツーランホームランを放ち2点勝ち越し。ここで戸郷は降板。二番手船迫の前に中野は見逃し三振。8回表は三番手ロペスに抑えられる。8回裏、完投を目指す才木だが、坂本勇にレフトスタンドにソロホームランを打たれて1点差に。ブリンソンはショート内野安打で代走に増田大。岡本和の打席で増田大は二盗。岡本和はショートゴロに打ち取ったが、大城卓にはレフト前ヒットを打たれ、1死一三塁に。ここで才木は交代。二番手加治屋は中田を空振り三振に取り、三番手島本と交代。代打岸田の打席で大城卓の代走門脇が二盗。しかし岸田は三塁ゴロで1点差を守った。9回表、四番手鈴木康に対し1死から木浪が四球。代打糸原を告げると、五番手高梨に交代。代打の代打に原口が起用され、高梨の初球をレフトスタンドに放りこむツーランホームランで3点差とする。ここで六番手堀岡に交代。近本は空振り三振、中野はセンターフライに打ち取られる。9回裏、クローザーとしてK・ケラーが登板。長野にレフト前ヒットを打たれたが、後続を三者凡退に抑えて逃げ切った。才木が6勝目。ケラーが今季初セーブ。ヒーローインタビューは勝ち越しのホームランを放った近本。
◎スワローズ17回戦……2-1
 タイガース村上頌、スワローズ高橋奎の投手戦。1回裏、近本が歩き、中野のバントで二進。森下は一邪飛に倒れたが、大山がライト前に先制のタイムリーヒットを放つ。しかし、この後は出塁しても返せぬ残塁の山を築く。2回裏、坂本がセンター前ヒット、村上頌のバントは高橋奎の悪送球、中野は四球と2死満塁のチャンスを作るも森下は空振り三振。3回裏、大山の四球、坂本のレフト前ヒット、木浪の内野安打で2死満塁としたが、村上頌は空振り三振。村上頌は3回まで完全に抑えこんでいたが、4回表、塩見に左中間スタンドにソロホームランを打たれて同点に。高橋奎は5回1失点で降板。6回裏は二番手星から中野がヒットで出るも。森下はショートゴロ併殺。7回表、村上宗にセンター前ヒットを打たれると、サンタナを歩かせ無死一二塁に。青木の一塁ゴロで二封し1死一三塁に。中村が歩き満塁とされるが、代打川端を三塁ゴロ併殺に打ち取り切り抜ける。7回裏は三番手木澤から大山がレフトの頭を超すヒットを放つも二塁で憤死し、三者凡退。村上頌は7回1失点で交代。8回表、二番手島本が代打濱田にヒットを打たれるが、塩見のライトフェンスに当たろうかという打球は森下が好捕。宮本のバントで濱田は二進。ここで三番手岡留に交代。山田を歩かせてしまう。四番手及川に交代し、村上宗にも四球で2死満塁に。五番手馬場が登板し、サンタナはセンター前に落ちるかと思われるフライを打つが、近本が好捕して投手4人をつぎこみ無失点で切り抜けた。8回裏、四番手清水に対し1死から木浪がレフト前ヒットで出ると、代打糸原が右中間を破るタイムリー二塁打を放ち、木浪は一気に生還し、ついに勝ち越す。糸原の代走は熊谷。近本は空振り三振。中野が二遊間を抜けるかという二人を放つも山田が好捕。間一髪で内野安打となるも、高津監督のリクエスト申請で判定が覆り追加点はならず。9回表、クローザーの岩崎は並木のセーフティバントで出塁され、中村のバントで二進、代打内山のライトフライで三進。一打同点のピンチを招くも濱田をセンターフライに打ち取り、逃げ切った。馬場が今季初勝利。ヒーローインタビューは代打で決勝打を放った糸原と、23セーブをあげた岩崎。
◎スワローズ18回戦……4-3
 スワローズの先発はサイスニード。1回裏、近本が歩き中野の打席で二盗。高津監督のリクエスト申請も、判定は覆らず。中野のライト前ヒットで無死一三塁とし、大山の打席で中野が二盗。大山のショートゴロの間に近本が生還して先制。佐藤輝の四球の後、ノイジーのライト前タイムリーヒットで2点差とする。タイガースの先発は青柳。2回表、村上宗とサンタナの連打、川端のバントで1死一三塁とされ、中村には四球で満塁とする。長岡は浅いレフトフライで2死としたが、サイスニードには押し出しの四球で1点差に。3回裏、森下が二塁打を放ち、大山の一塁フライを川端が落球して2死一二塁としたが、ノイジーの打席で中村の捕逸で森下が三塁を狙ったが、惜しくも憤死。岡田監督のリクエスト申請も、判定は覆らず、追加点のチャンスを逃す。4回表、二塁打のサンタナは川端の一塁ゴロで三進。2死後、長岡の打席で青柳が暴投し、サンタナが生還して同点とされる。5回表、並木のセーフティバントが決まり内野安打に。武岡のライト前ヒットで1死一三塁とされ、宮本のライト犠牲フライで勝ち越しを許す。青柳は5回3失点で降板。6回と7回表は二番手桐敷が抑える。サイスニードも5回2失点で降板。6回裏、二番手大西に対し佐藤輝の四球とノイジーのセンター前ヒットで1死一三塁とし、坂本のセーフティスクイズが決まり大西は焦って捕球できず、犠打野選で同点に追いついた。大西は降板し、三番手山本大の前に木浪は二塁ゴロ併殺に倒れる。7回裏、続投の山本大に対し、四球の近本を中野がバントで送り、ここで四番手木澤に交代。森下の四球と木澤の暴投で2死二三塁としたが、大山はショートゴロ。8回表は三番手岩貞が三者凡退に抑える。8回裏は五番手清水の前に三者凡退。9回表、四番手加治屋は中村と長岡を連続三振にとるも内山には四球。それでも並木を投手ゴロに打ち取った。9回裏、六番手阪口のカーブを捕らえられず抑えられ、試合は延長戦に。10回表、五番手の岩崎は宮本のヒットと村上宗、塩見への四球で1死満塁とされるが、代打山田、中村を連続三振に取り、切り抜けた。10回裏は続投の阪口に抑えられ、11回表は六番手の及川が三者凡退に抑える。11回裏、七番手の石山に対し1死から木浪がヒットを打ち、代走は熊谷。しかし小野寺がスリーバントを失敗し、近本はレフトフライで勝機を逸した。12回表、続投の及川は武岡と宮本を連続空振り三振に取るも、村上宗に対しスリーボールとなったところで申告敬遠。ここで七番手馬場と交代し、塩見をショートゴロに打ち取る。12回裏、クローザーの田口に対し、中野の二塁打、森下の四球、大山のライト前ヒットで無死満塁とし、佐藤輝がセンターに大きなフライを打ち上げ、塩見が落球。サヨナラ犠牲フライとなり、5時間19分の試合にけりをつけた。馬場が連日の2勝目。ヒーローインタビューはサヨナラ打の佐藤輝。
◎スワローズ19回戦……5-3
 タイガースの先発は伊藤将。2回表、1死からサンタナのヒットと内山の二塁打で二三塁とされ、北村のライト犠牲フライで先取点を与える。岡田監督のリクエスト申請も判定は覆らず。スワローズの先発は前回登板でプロ入り初登板初先発でジャイアンツを無失点に抑えて初勝利をあげた山野。2回裏、2死から梅野隆がセンター前ヒットを放ち、二盗。木浪は申告敬遠で一二塁としたが、伊藤将はキャッチャーへのフライに倒れる。3回裏、近本は臀部への死球で出塁。中野の一塁ゴロで二封。森下のヒットと、大山の三塁ゴロを村上宗が悪送球で生かし、満塁とすると、小野寺のライト前2点タイムリーヒットで逆転。佐藤輝もセンター前ヒットで続き、梅野隆のライト犠牲フライで2点差とする。4回裏、伊藤将がセンター前ヒットで出ると、近本はセンター前に落ちるヒット。塩見がノーバウンドで捕球したと判定されたが、岡田監督のリクエスト申請でワンバウンド捕球と判定が覆り、無死一二塁に。中野のレフト前タイムリーヒットで3点差とする。5回表、代打古賀のライト前ヒットも塩見は二塁ゴロ併殺に。しかし四球の並木が二盗し、山田のレフトスタンドへのツーランホームランで1点差に迫られる。山野は4回4失点で降板。5回裏、二番手今野は梅野隆の左手首に死球。尺骨骨折のため、坂本と交代することに。伊藤将は5回3失点で降板。6回表、二番手の桐敷が三者凡退に抑える。7回表、続投の桐敷はえ゛にセンター前ヒットを打たれるも、塩見をレフトフライ、代打青木を空振り三振に取り、ここで三番手加治屋に交代。加治屋も山田を空振り三振に取る。7回裏、三番手星に対し、1死から小野寺と佐藤輝の連打で一三塁とし、坂本のセンター前タイムリーヒットで2点差とする。ここで四番手山本大に交代。代打渡邊諒は三塁ゴロ併殺に倒れる。8回表、四番手岩貞は村上宗のヒットと内山への四球で1死一二塁とされたが、北村を二塁ゴロ併殺に打ち取る。8回裏、続投の山本大に対し、2死から中野がセンター前ヒットで出ると、五番手大西にスイッチ。森下はレフト前ヒットで続いたが、大山は空振り三振でダメ押し点は取れず。9回表、クローザーの岩崎は古賀に死球を与えたものの危なげない投球で後続を断ち逃げ切って24セーブ。伊藤将が7勝目。ヒーローインタビューは逆転タイムリーヒットの小野寺と、2日続きでイニングまたぎの好投を見せた桐敷。

愛すれどTigers週間MVP
投手……桐敷拓馬
 このロード中にリリーフとして昇格し、先発が崩れかけた時にもイニングまたぎの連投で試合を作った。リリーフ陣では島本、加治屋なども活躍し、クローザーの岩崎も連日のセーブをあげたが、桐敷のつなぎが成功していたおかげである。願わくばあまり無理をさせないように。
野手……森下翔太
 シーズン当初は苦労していたプロの世界にも慣れ、この長期ロードでは三番打者に定着。近本、中野と大山、佐藤輝をつなぐ役割だけでなく、時には試合を決める一打も放ち、懸案であった三番打者の固定ができるようになった。打線全体がまんべんなく活躍しているが、森下の存在感が増してきた。

 次節は屋外球場で6連戦。マツダスタジアムで眼下の敵であるカープ3連戦。ただし、初戦は台風の影響で中止になりそう。ここで連勝すれば、カープの自力優勝が消滅する。カープも勢いで10連勝した反動で連敗続きなので、勝機は多分にある。続いて横浜スタジアムでベイスターズと3連戦。ベイスターズも一時の勢いはないので、この3連戦次第では優勝マジック点灯の可能性が大きくなってきた。
 ただ、左手首への四球で尺骨骨折をした正捕手梅野の離脱がどのような影響を及ぼすか。もっとも、梅野の代わりに一軍に昇格すると思われる長坂は昨シーズン、矢野前監督の起用に応え、梅野や坂本に勝るとも劣らない活躍を見せていたので、坂本を正捕手とし、長坂と交代で起用してもそれほど戦力が落ちることはないだろう。特に梅野は時々不用意なリードをすることがあっただけに、逆にリードを読まれていない長坂が入ることがプラスに転じるかもしれない。榮枝、中川らも昇格させ、捕手3人態勢を取ってもよいだろう。
 1985年、中埜球団社長の日航事故での死、山本和のアキレスけん断裂での離脱……そして今年は横田慎太郎の病死に梅野の離脱。哀しい出来事がチームを奮起させたという点で、なにやら共通点を感じる。さて、今シーズンはどうなるだろうか。

(2023年8月14日記)


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