今節はバンテリンドームナゴヤでドラゴンズ2連戦。初戦は西勇が好投し涌井をノックアウトして西勇が久々の勝利。2戦目は才木と小笠原の投手戦となり、初回に取った1点をリリーフ陣が守り切る。このカードは2勝0敗。翌日試合のない日にカープが敗れ、マジックナンバーを12とし、甲子園球場のカープ戦で直接対決となった。初戦は村上の好投と森下翔と佐藤輝のホームランなどで先勝。2戦目は大竹が好投し森下暢を打ち崩しマジックナンバーが一気に3減った。3戦目は伊藤将が好投し、打線は終盤糸原の代打タイムリーヒットでリードを奪い、このカードは3勝0敗。今節は5勝0敗。今季通算は77勝44敗4分で勝率.636の首位。2位カープとは、11.0差と大きく広がる。3位のベイスターズとは14.0差。優勝マジックナンバーは一気に5に減らした。
◎ドラゴンズ21回戦……8-2
ドラゴンズの先発は涌井。1回表、近本に代わって一番に起用された森下がレフト前ヒットを放つと、中野との間でヒットエンドラン。これが右中間を破るタイムリー二塁打となる。ミエセスの三塁ゴロで中野は三進。大山と佐藤輝が歩いて満塁とし、ノイジーの二塁ゴロは村松が後逸し、エラーとなり、中野が生還して2点差に。坂本のセンターへの犠牲フライで3点差とする。タイガースの先発は西勇。2回裏、宇佐見とビシエドの連打で1死一二塁とされるも村松を空振り三振に取り、代打加藤翔を二塁ゴロに打ち取って切り抜ける。涌井は2回3失点で降板。3回表、二番手上田から大山が歩き、佐藤輝のライト前ヒットで無死一二塁とすると、ノイジーがライトのフェンス直撃のタイムリーヒットで大山を返し4点差に。無死二三塁で坂本は二塁ゴロに倒れ、佐藤輝が三本間で狭殺。しかし走者は二三塁に進む。木浪のセンター犠牲フライで5点差とする。3回裏、二塁打の大島は岡林のセンターフライで三進。細川の犠牲フライで4点差とされる。4回裏、続投の上田に対しヒットの森下を中野がバントで送り、2死後、大山が歩いて一二塁とすると、佐藤輝のライト線への2点タイムリー二塁打で6点差に。ノイジーのレフト前タイムリーヒットで7点差とした。5回以降は一人も走者を出せなくなっただけに、この追加点は大きかった。6回表は三番手祖父江に三者凡退。6回裏、細川にセンター右へのソロホームランを打たれて6点差とされるが後続はテンポよく断つ。8回表、四番手清水の前に三者凡退。西勇は7回2失点で交代。8回裏、二番手浜地は岡林にヒットを打たれるも後続を断つ。9回表、五番手齋藤の前にまたも三者凡退。9回裏は三番手ブルワーが1死からビシエドを歩かせるが。村松と鵜飼を打ち取り締めくくった。ヒーローインタビューは久々の6勝目をあげた西勇。カープはベイスターズに勝ったので、マジックナンバーは1つだけ減って14に。
◎ドラゴンズ22回戦……1-0
タイガース才木、ドラゴンズ小笠原の投手戦。先制したのはタイガース。1回表、小野寺がセンター前ヒットで出ると、中野がバントで二塁に送り、森下の三遊間を破るレフト前タイムリーヒットで小野寺は一気にホームをつき、ヘッドスライディングでベースをはいて生還。大山のセンター前ヒットは二塁走者森下が一度帰塁しかけたため、一三塁にとどまり、佐藤輝が歩いて満塁とするもノイジーは二塁へのフライ、坂本は空振り三振で追加点は取れず。4回裏、岡林の一塁内野安打は岡田監督のリクエスト申請で判定が覆り一塁ゴロに。細川と石川昂の連打で一二塁とされるも、カリステとビシエドを凡退させる。5回表、木浪の二塁打を才木がバントで送ろうとしたが、小笠原の好守で三塁に送球され木浪は憤死。小野寺もライト前ヒットで続くが中野のセンターフライで飛び出していた才木は帰塁できず併殺に。6回裏、岡林がライト前ヒットで出、細川の死球を坂本が弾くのを見た岡林が三塁を欲張ったが坂本の送球で憤死。立浪監督のリクエスト申請も判定は覆らず。石川昂をセンターフライ、カリステを空振り三振に取ってここも切り抜ける。7回表、2死から代打ミエセスが二塁打を放つも小野寺はショートゴロでなかなか追加点が取れない。才木は6回無失点で交代。7回裏、二番手石井はビシエドを見逃し三振に取るが木下にレフト前ヒットを打たれて代走に三好。福永のバントで三好は二進。ここで石井は三番手島本と交代。代打宇佐見は二塁ゴロでここもピンチを切り抜けた。小笠原は7回1失点で交代。8回表、二番手松山から中野が四球。森下の打席で中野は二盗を試みるもタッチアウトに。森下の三塁ゴロは一瞬森下の足が速く内野安打に。立浪監督のリクエスト申請も判定は覆らず。大山もヒットで続いたが、佐藤輝とノイジーは続けて内野フライに終わる。8回裏は四番手桐敷が大島にヒットを打たれるも岡林の二塁ゴロ併殺と細川の空振り三振でチャンスの芽を摘む。9回表、三番手藤嶋から坂本がレフト前ヒットを放つも木浪のバントは併殺に。代打糸原もショートゴロに倒れる。9回裏、クローザーの岩崎は2死からビシエドの投手へのゴロを一塁へ高投。エラーで出塁を許す。岡田監督のリクエスト申請も判定は覆らず。しかし代打鵜飼を空振り三振に取って逃げ切った。ドラゴンズは三塁も踏めず。岩崎は29セーブ。ヒーローインタビューは1ヶ月ぶりの7勝目をあげた才木。
◎カープ19回戦……4-1
カープの先発は床田。1回裏、2死から森下翔がレフトスタンドに先制のソロホームランを放つ。タイガースの先発は村上。2回表、2死から坂倉がライト前に落ちるかと思われる打球を放つが、森下翔がスライディングキャッチで村上を助ける。2回裏、佐藤輝がバックスクリーン右にソロホームランを放ち2点差とする。村上はストライク先行で追いこみカープの打者を翻弄。5回表、堂林のライトフェンス手前の大きな当たりを放つがまたも森下翔が好捕。坂倉にヒットを打たれるがデビッドソンは空振り三振、矢野は三塁ゴロで二塁を踏ませず。5回裏、ノイジーが歩き坂本のバントで二進。木浪のライト前タイムリーヒットで3点差に広げる。近本と中野の連打で2死満塁と攻めたが、森下は一邪飛で追加点は取れず。6回表、田中にライト前ヒットを打たれるも、秋山翔をショートフライに打ち取ると、野間の空振り三振、田中の二盗を坂本が刺し、三振併殺。床田は5回3失点で降板。6回裏と7回裏は二番手アドゥワに抑えられる。8回表、1死からデビッドソンにライトフェンスに当たる三塁打を打たれ、跳ね返った球が森下翔のこめかみに当たり、森下翔は島田と交代。代打松山にもライトの頭を超すタイムリー二塁打を打たれ2点差とされ、松山の代走に菊池。ここで村上は二番手島本と交代。田中を空振り三振に取ると、秋山翔は一塁ゴロで追加点を許さず。8回裏、三番手大道から近本が四球。中野は空振り三振、島田はスリーバント失敗で2死一塁とされたが、大山のレフト線を破るタイムリー二塁打で近本が一気に生還して3点差に戻す。9回表はクローザーの岩崎が三者凡退で締め、マジックナンバーは10に。ヒーローインタビューは10勝目の村上、ホームランの佐藤輝、30セーブを記録した岩崎。
◎カープ20回戦……5-1
タイガースの先発は大竹。1回表、2死から小園に内野安打を打たれるが、それ以降は走者を許さぬ好投。カープの先発は森下暢。2回裏、佐藤輝が右中間を破る二塁打で出ると、ノイジーのライト前タイムリーヒットで先制。坂本のバントでノイジーは二進。木浪のライト前ヒットで一三塁とし、大竹はバントの構えから打って出てレフトポール際に落ちるタイムリー二塁打で2点差とする。さらに二三塁から近本がレフト前に落ちる2点タイムリー二塁打で4点差とした。5回裏、1死から中野がセンター前ヒットで出ると、森下翔のレフト前ヒットは西川がファンブルする間に走者は二三塁に進塁。大山の三塁ゴロの間に中野が生還して5点差とする。6回表、代打末包にレフト前ヒットを打たれるも秋山翔は三塁ゴロ併殺。野間にもヒットを打たれたが、小園の一二塁間の当たりは中野が好捕して二塁ゴロに。森下暢は5回5失点で降板。6回裏と7回裏は二番手益田に抑えられる。7回表、2死からマクブルームの三塁ゴロを佐藤輝がこぼし、一塁へ悪送球。カメラ席に入りテイクワンベースで走者は二進。田中のショート後方のフライは木浪が飛びつくも取れずタイムリーヒットとなり、木浪は肩を打って一時中断。ここで大竹は交代し、二番手石井はデビッドソンを空振り三振に取る。8回表、続投の石井が2死をとったところで三番手桐敷に交代。野間を歩かせたが小園を空振り三振に取る。8回裏、三番手アンダーソンに対し大山の四球と坂本のヒットで2死一二塁としたが、木浪はショートゴロに倒れる。9回表、続投の桐敷は坂倉のヒットと田中の内野安打で2死一二塁とされ、クローザーの岩崎と交代。岩崎はデビッドソンを二塁ゴロに打ち取って逃げ切り31セーブでリーグトップに立った。ヒーローインタビューは10勝をあげた大竹、先制打のノイジー、追加点となる二塁打の近本。近本は珍しく「バモス」と叫んで締めた。マジックナンバーは一気に3減って7に。
◎カープ21回戦……5-1
タイガース伊藤将、カープ九里の投手戦。伊藤将は抜群のコントロールで2回表はデビッドソン、末包、マクブルームを三者三振に取るなどカープ打線を抑え切る。九里は速球主体でタイガースの各打者はタイミングが取れずおされぎみ。4回裏、1死から大山の背中に死球で出塁するも佐藤輝は空振り三振、ノイジーは一邪飛と走者を生かせず。5回表、2死からマクブルームにレフトスタンドにソロホームランを打たれて先制を許す。6回裏、1死から中野が二塁へ内野安打を放ち、小園の一塁への悪送球で中野は二進。森下翔がセンター前にタイムリーヒットを放ち、同点に。7回表、野間のヒットと小園のバントで1死二塁とされるも、デビッドソンを空振り三振に取ると末包を一塁ゴロに打ち取る。7回裏、ノイジーと坂本がそれぞれショートゴロを田中の悪送球で生き、1死二三塁と攻める。木浪は申告敬遠で満塁となったが、伊藤将は三塁ゴロ併殺で得点できず。8回裏、近本が歩き、中野のバントで二進。森下翔は申告敬遠で一二塁となる。大山はセンターフライに倒れたが、佐藤輝は四球で満塁に。代打糸原のセンター前2点タイムリーヒットでリードを奪うと、糸原の代走に小野寺。九里はここで降板し、二番手は大道。坂本も歩いてまた満塁とし、木浪のセンター前2点タイムリーヒットで4点差に。代打原口もセンター前ヒットで続くが、坂本が本塁憤死でさらなる追加点はならず。9回表、二番手岩貞は2死から野間にセンター前ヒットを打たれるが、小園をレフトフライに打ち取り、カープに3連勝でマジックナンバーを5とした。ヒーローインタビューは10勝目の伊藤将と決勝打を放った糸原。
愛すれどTigers週間MVP
投手……村上頌樹 直接対決のカープ初戦で無失点の好投、これでカープの追撃が止まり、3連勝につながった。大竹、伊藤将と3人が10勝に到達。村上は防御率1位をキープし、新人王も見えてきた。今節は先発投手全員にMVPを出したいが、最も効果的な勝利をあげた村上とした。
野手……坂本誠志郎 ホームランの森下や佐藤輝も素晴らしい活躍を連日見せたが、8連勝の先発投手陣を一人で引っ張った功績は大。坂本のリードなくしてこの終盤の連勝はなかったと見る。梅野が復帰してきても出る幕があるかどうかというほど、捕手としての存在感を示した。
次節は甲子園でジャイアンツと3戦。マツダスタジアムでカープと2連戦。そして甲子園に戻りベイスターズと2連戦。マジックナンバーがここまで少なくなったということは、カープ戦で優勝決定もあり得る。まさに「アレ」が「ソレ」になり、「コレ」になろうとしている。気がかりはカープ戦の初戦がCS放送のみという点。ここで胴上げとなると、テレビで胴上げを見ることができなくなる。関西の放送局、またはNHKは急遽放送権をとって番組改編をすべきだ。それにしてもこんなに順調にマジックが減るとは予想もしていなかった。優勝目前で足踏みすることはよくあるが、今のジャイアンツだとそれもないのではないか。それくらい当たり前のように勝利を積み重ねている。いやまったく驚かされてばかりである。
(2023年9月11日記)