今節は甲子園球場でジャイアンツ3連戦。初戦は西勇が完封勝利をあげ、カープが敗れたためマジック3に。2戦目は青柳が好投し佐藤輝の満塁ホームランで勝ち、カープがまたも敗れてマジック1に。第3戦は才木が好投し、佐藤輝のツーランホームランなどで圧勝し岩崎が締めて11連勝で優勝を決め、岡田監督の体は6度宙に舞った。このカードは3勝0敗。ビールかけの翌日からマツダズームズームスタジアムでカープと2連戦。初戦はブルペンデーでリリーフ投手をつぎ込み、新人の門別もプロ入り初登板を果たしたが、惜しくも敗れる。2戦目は大竹が好投し11勝目をあげて勝率1位のタイトルに近づいた。このカードは1勝1敗。甲子園に戻りベイスターズ戦。初戦は村上が好投し、防御率1位をキープしたが、ブルワーが決勝ホームランを打たれて敗れる。2戦目はビーズリーが好投したが牧と宮崎にリリーフ陣が打たれて連敗し、このカードは0勝2敗。今節は4勝3敗。今季通算は81勝47敗4分で勝率.633で首位確定。2位カープとは、12.0差。3位のベイスターズとは14.0差。あまりに早い優勝決定に優勝記念グッズの生産が間に合わなかったくらいだ。とにかく18年ぶりにタイガースは優勝した!
◎ジャイアンツ21回戦……1-0
タイガース西勇、ジャイアンツ山崎伊の投手戦。1回裏、近本が三塁内野安打で出、中野の二塁ゴロで二進。しかし森下、大山は連続空振り三振に倒れる。2回表、岡本和を歩かせたが、坂本勇は投手ゴロ併殺に仕留め、大城卓は一塁ゴロで二塁を踏ませず。2回裏、1死からノイジーがセンター前ヒットで出ると、坂本誠との間でヒットエンドラン。これが三塁坂本勇への強襲ヒットとなり、ノイジーは一気に三進。1死一三塁から木浪のライトへの犠牲フライで先制。これが決勝点となる。3回表、岡田にレフト前ヒットを打たれたが、吉川尚をショートゴロ併殺に打ち取り、山崎伊は三塁ゴロでここも二塁を踏ませず。以降は両投手ともテンポよく投げ合い、たがいに走者を許さず。7回表、1死から門脇を歩かせたが、丸を見逃し三振、岡本和を二塁ゴロに打ち取る。8回裏、坂本誠の三塁線への強い当たりは坂本勇が好捕して三塁ゴロに。木浪のヒット性の当たりもショート門脇に好捕されショートライナーに。西勇は完封勝利を賭けて打席に入り見逃し三振。9回表、1死から代打秋広にライト前ヒットを打たれ、代走に重信。梶谷はバットをへし折る一塁へのフライに打ち取り、門脇の打席で重信が二盗を試みるもそれを読んで外した坂本誠が二塁で刺し、試合終了。ヒーローインタビューは完封で7勝目をあげた西勇と決勝点となる犠牲フライを放った木浪。カープがスワローズに敗れたため、マジックナンバーは3に減った。
◎ジャイアンツ22回戦……4-0
タイガースの先発は青柳。1回表、門脇にセンター前ヒットを許すも秋広をショートゴロ併殺に打ち取り、丸はセンターフライでまずまずの立ち上がり。ジャイアンツの先発は横川。近本がセンター前ヒットで出ると、すかさず盗塁。中野は空振り三振、森下の三塁ゴロで近本は三進。しかし大山は空振り三振で先取点を逃す。2回表、1死から坂本勇を歩かせ大城卓のヒットで一二塁とされたが、岡田のピッチャーへのライナーは青柳のグラブを弾くも中野が直接捕球して二塁ライナーに。坂本勇が飛び出しており二塁に送球して併殺に。2回裏、佐藤輝の二塁打と坂本誠の死球で1死一三塁としたが、木浪の一塁ゴロで佐藤輝は三本間で狭殺。2死二三塁となったが青柳は捕邪飛で得点できず。3回裏、近本がセンター前ヒットで出るとまたも二盗成功。中野の二塁内野安打で一三塁とし、中野も二盗。森下が歩き満塁とする。ここで横川は降板。二番手松井から大山は空振り三振。しかし佐藤輝の右中間スタンドに飛びこむ満塁ホームランで4点先取。松井は4回裏は好投。5回裏、三番手高木にも抑えられる。6回裏、坂本誠のヒットと木浪のバントで1死二塁としたが、代打ミエセスは空振り三振、近本は一塁ゴロに倒れる。青柳は6回無失点で交代し、7回表は二番手ブルワーが三者凡退に抑える。7回裏、四番手平内の前に三者凡退。8回表は三番手桐敷が抑える。8回裏、続投の平内から佐藤輝がヒットを放ち、木浪が歩いて2死一二塁としたが、代打糸原は空振り三振に倒れる。9回表は四番手石井が1死から丸にヒットを打たれるも、岡本和を三塁ゴロ併殺に打ち取り10連勝。カープが敗れたため、優勝マジックは1に。ヒーローインタビューは8勝目の青柳と満塁ホームランの佐藤輝。
◎ジャイアンツ23回戦……4-3
ジャイアンツの先発は赤星。1回表、中野と森下の連打と丸のエラーで1死一三塁としたが、大山はショートゴロ併殺で先取点は取れず。4回裏、中野のレフト前ヒット、森下のライト前ヒット、お大山のショートへの内野安打で無死満塁としたが、佐藤輝は空振り三振。ノイジーの投手ゴロ併殺でまたも得点できず。6回裏、近本がライト前ヒットで出、中野はセンターフライに倒れたが、森下のレフト前ヒットで一三塁とし、大山のセンター犠牲フライで先取点を取ると、佐藤輝のバックスクリ―へのツーランホームランで3点差に。タイガースの先発は才木。6回まで速球をつまらせる投球で快調に飛ばしていたが、7回表、岡本和にレフトスタンドにソロホームランを打たれ2
点差に。赤星は6回3失点で降板。7回裏、二番手今村から坂本誠がレフト前ヒットを放つと、木浪のバントで二進。代打原口は二邪飛に倒れたが、近本の二塁ゴロを中山がトンネルし、坂本誠が生還して3点差とする。才木は7回1失点で交代。8回表、二番手岩貞は代打北村にレフト前ヒットを打たれ、大城卓のタイムリー二塁打で2点差にされる。ここで三番手石井を投入。長野を三塁ゴロに打ち取り、続いて四番手島本が代打萩尾を見逃し三振。丸を空振り三振に取って最少失点にとどめる。8回裏は三番手菊地に抑えられたが、9回表、クローザーの岩崎がマウンドへ。1死から坂本勇にレフトスタンドにソロホームランを打たれ1点差に迫られ、秋広の二塁打と代打梶谷の二塁ゴロで大葬重信に三塁まで進められたが、北村を二塁フライに打ち取り、優勝を決めた。岡田監督は6回の胴上げ。横田のユニフォームを持った岩崎も胴上げ。ペナントを受け取ると、チーム全員で甲子園を一周し、満員のスタンドの歓声を浴びた。才木が自己最高の8勝目。岩崎は32セーブでトップを死守した。監督インタビューで岡田監督は「今日で『アレ』の封印を解きます。優勝しました」と喜びを表現した。
◎カープ22回戦……5-6
カープの先発は床田。1回表、中野のレフト前ヒットと大山のセンター前ヒットで2死一三塁とし、佐藤輝のライト前タイムリーヒットで先制。小野寺もライト前タイムリーヒットで続き2点差とする。タイガースはプロ入り初先発の及川。1回裏、野間にセンター前ヒットを打たれるも羽月の二塁ゴロ併殺、小園のセンターフライで切り抜ける。2回表、四球の小幡を及川がバントで送り、近本のセンターフライで三進。しかし中野はショートゴロで追加点は取れず。2回裏、堂林にヒットを打たれるが坂倉を二塁ゴロ併殺に打ち取り、デビッドソンは空振り三振。及川は2回無失点で交代。3回裏、高卒新人の門別がプロ入り初登板。マクブルームを歩かせ、田村のセンター前ヒットと床田のバントで1死二三塁に。野間に左中間を破る2点タイムリーヒットを打たれて同点に。野間の代走に大盛。大盛は三盗したが、羽月は空振り三振で2死三塁に。小園のレフト前タイムリーヒットで勝ち越される。しかし4回と5回は無失点に抑える。5回表、1死から中野の当たり損ねの打球は一塁線に転がり内野安打に。森下りライト前ヒットで一二塁とし、大山のレフト前タイムリーヒットで同点に追いつき、佐藤輝のレフト前タイムリーヒットで勝ち越す。6回裏、三番手浜地は二塁打の坂倉を置いてマクブルームにセンター前に同点タイムリーヒットを打たれる。床田は6回4失点で降板。7回表、二番手矢崎に対し四球の大山を置いて小野寺がライトフェンスにあたる勝ち越しのタイムリー二塁打を放ち1点差とする。7回裏、続投の浜地は大森にセンター前ヒットを打たれると、羽月のバントで二進。小園にレフト前に同点となるタイムリーヒットを打たれる。8回表、三番手島内に対し、小幡がデビッドソンのトンネルで出塁するも後続を断たれる。8回裏、四番手加治屋はマクブルームにレフト前ヒットを打たれて代走に矢野。代打磯村のバントで二進。代打松山の打席で暴投し矢野は三進。松山にセンター前にタイムリーヒットを打たれて勝ち越される。9回表、クローザーの栗林から森下翔が四球。大山のセンター前ヒットで無死一三塁とするも、佐藤輝は空振り三振。大山の二盗失敗で2死三塁に。小野寺も空振り三振で連勝は11で止まった。ただ、負けてもよいという形で設けたリリーフ投手デーでここまで接戦となるとは予想外。
◎カープ23回戦……9-3
カープの先発は森下暢。1回表、近本がライト前ヒットで出ると、中野が歩いて一二塁とし、森下翔の三塁ゴロで1死二三塁に。大山も四球で満塁とすると、佐藤輝がライト前に2点タイムリーヒットで先制。2死後、坂本のセンター前タイムリーヒットで3点差とする。タイガースの先発は大竹。2回裏、1死から會澤を歩かせ羽月のライト前ヒットで一二塁に。しかし後続を断ちきり抜ける。5回表、中野がライト前ヒットで出、森下翔は二塁ゴロで二封。大山が歩き、一二塁から佐藤輝のライト前タイムリーヒットで4点差に。さらにノイジーのレフトスタンドへのスリーランホームランで7点差とする。2死後、森下暢は降板。二番手はアドゥワ。木浪がヒットで出るも大竹はレフトフライに倒れる。アドゥワには6回表も抑えられる。5回裏、1死から坂倉の一塁ゴロを大山が弾き、悪送球で出塁されると、秋山翔のライト前ヒットで1死一三塁に。それでも田中をショートゴロ併殺に打ち取って切り抜けた。大竹は5回無失点で降板。6回裏、二番手はブルワー。1死から堂林のヒットとマクブルームの三塁ゴロは佐藤輝のエラーで一二塁とされ、田村のレフト前ヒットで満塁に。代打松山のライト線への2点タイムリー二塁打で5点差とされると、羽月のショートゴロは木浪が弾いてエラーし、その間に田村が生還して4点差とされる。1死一三塁でブルワーは降板。三番手桐敷は坂倉と秋山翔を凡退させて追加点を許さず。桐敷は7回裏も抑える。7回表、三番手益田に対しヒットの佐藤輝を置いてノイジーが2打席連続となるツーランホームランをバックスクリーン左に放ち6点差をつける。8回表、四番手河野から中野が二塁打を放つ2死後、大山もヒットで一三塁としたが、佐藤輝は三邪飛で追加点はならず。9回表も河野に抑えられる。8回裏、四番手石井は田村に二塁強襲ヒットを打たれ、中野のあごに打球が当たり一時中断したが、中野は守備に戻り、末包のレフト前ヒットで1死一二塁とされるも代打野間はショートライナー。二塁走者田村は帰塁できず併殺に。9回裏、五番手岩貞は三者凡退で締めて連敗はならず。大竹が11勝目をあげる。ヒーローインタビューは2打席連発のノイジー。
◎ベイスターズ23回戦……0-1
タイガース村上、ベイスターズ濱口の投手戦。2回裏、大山が四球で出るが、佐藤輝のショートゴロで二封。併殺崩れで佐藤輝は一塁に残る。ノイジーのセンター前ヒットと坂本誠の四球で1死満塁としたが、木浪の強い当たりは三塁ライナーとなり、佐藤輝がすでに離塁していたため、森がそのまま三塁を踏み併殺となる。4回表、佐野にヒットを打たれるも牧を投手ゴロ併殺に打ち取り、ソトは空振り三振。6回表、内野安打の関根を桑原がバントで送り、佐野の二塁ゴロで関根は三進。ここも牧をショートゴロに打ち取り切り抜ける。6回裏、中野が四球で出るが、森下が空振り三振の間に二盗を試みた中野も山本祐に刺されて併殺。大山がライト前ヒットで出るも、佐藤輝は空振り三振。村上は6回無失点で降板。7回表、二番手石井はソトに二塁打を打たれ、代走に知野。大和のバントは石井が捕球して三塁に送球し、知野はタッチアウト。三浦監督のリクエスト申請も判定は覆らず。2死後、林がレフト前ヒットを放ち一二塁に。代打宮崎のライト前ヒットで大和が一気に本塁を突くが、森下の好返球で憤死。濱口も6回無失点で降板。7回裏は二番手の上茶谷の前に三者凡退。8回表、三番手桐敷が抑え、8回裏は三番手ウェンデルケンに抑えられる。9回表、四番手ブルワーが代打大田にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、ついに得点を許す。大和と山本祐を連続空振り三振に取るも、林のヒットと二盗、宮崎の申告敬遠、関根のショートゴロエラーで満塁とされたが、桑原をショートゴロに打ち取り最少失点にとどめた。9回裏、クローザーの森原の前に三者凡退で、接戦を落とす。今季初めて敗戦のあとも観客の前に並んであいさつ。結局矢野前監督のやったことを踏襲したことになる。
◎ベイスターズ24回戦……2-3
タイガースビーズリー、ベイスターズ大貫の投手戦。2回裏、大山が肘への死球で出ると、佐藤輝の投手ゴロは大貫が二塁悪送球で大山は三進、佐藤輝は二進。しかしミエセスは三塁フライ、長坂は空振り三振、小幡の申告敬遠で満塁としたが、ビーズリーも空振り三振で先制できず。3回裏、島田が尻に死球。中野が歩きチャンスを作るも森下は空振り三振、大山はライトフライ、佐藤輝は三塁ゴロと中軸が抑えられる。5回表、ソトにヒットを打たれるも伊藤光の一塁ライナーでソトは帰塁できず併殺に。林に二塁打を打たれたが大貫をライトフライに打ち取り、ビーズリーは5回無失点で交代。6回表、二番手及川は大田を歩かせ関根のバントで二進。佐野をレフトフライに打ち取ったところで及川は降板。三番手加治屋は牧にセンター前に落ちるタイムリーヒットを打たれて先制される。加治屋は7回表は抑える。大貫は6回無失点で交代。7回裏、二番手上茶谷に対し小幡がセンター前ヒットで出ると、代打糸原の二塁ゴロは、牧が二塁にトスしたがベースカバーの林が捕れず小幡は三進して一三塁に。糸原の代走に熊谷。島田の二塁ゴロ併殺崩れの間に小幡が生還して同点に。しかし後続を断たれ勝ち越しはならず。8回表、四番手岩貞は知野を歩かせ、大田を空振り三振に取った後、関根にライト線に二塁打を打たれる。知野は三進してストップ。関根はバックホームされるものと勘違いして二塁を蹴って三塁に向かうが、あわてて帰塁するもカットプレーで二塁に返球されタッチアウト。佐野は歩かせたが牧を三塁ゴロに打ち取り切り抜けた。8回裏、三番手ウェンデルケンに対し1死から小野寺がヒットで出るも代打近本が二塁ゴロ併殺に倒れる。9回表、五番手馬場が抑えると、9回裏は四番手エスコバーが登板。小幡がヒットで出るも代打原口は三塁ゴロ併殺。島田の頭にあたる死球でエスコバーは危険球退場。島田の代走にノイジー。五番手伊勢が緊急登板。中野はショートゴロに打ち取られ、延長戦に入る。10回表、六番手石井が二塁打の太田と四球の佐野を塁に置き、牧にライト線に2点タイムリー三塁打を打たれ、リードを許す。10回裏、クローザーの有原から大山がレフトスタンドに久々にソロワームランを放つも1点差に迫ったところで佐藤輝は見逃し三振。尾までらは歩いてサヨナラの走者を出すも坂本誠がセンターフライに倒れ、ベイスターズに連敗。
愛すれどTigers週間MVP
投手……西勇輝 今季の不振を一掃する1点差の完封勝利。これでジャイアンツの選手たちは戦意喪失し、3連勝で優勝決定の勢いをつけた。ポストシーズンもこういう投球を見せてほしい。
野手……佐藤輝明 ジャイアンツ戦での2戦連続の満塁ホームランとツーランホームランを見て、やはり佐藤輝はスターだと感じた。こういう試合で優勝を確定する打点を荒稼ぎする勝負強さこそ、スターの条件なのだ。
次節は甲子園でジャイアンツと2戦。全部勝ってジャイアンツのBクラスを確定させてあげましょうぞ。続いて神宮球場でスワローズと2連戦。遺恨試合になった感があるだけに、完膚なきまでに叩き伏せてあげましょう。そしてバンテリンドームでドラゴンズと2連戦。立浪監督の続投が決まったので、優勝するチームはどういうチームかしっかりとまなこに焼き付けてもらいましょう。実は次々節も間をあけずに続く。雨中止の試合の振り替えの関係で過酷な日程になったが、タイトルの可能性のある選手は下位3球団相手にしっかりと安打や勝利を稼がせてもらいましょう。
それにしてもこんなに早く優勝が決まるとは。パ・リーグではバファローズが優勝目前。ぜひ日本シリーズは関西ダービーでと願っているのは私だけではあるまい。
(2023年9月19日記)