愛すれどTigers


7点差逆転負けの翌日に1-0完封勝利

 今節は、甲子園球場で前節に続きまたも雨天で初日を流したためにカープ2連戦。初戦は村上が好投したが、打線が床田をとらえきれず、エラーも重なり敗れる。2戦目は大竹が好投したが、打線は大瀬良に抑えられ、頼みのゲラがリリーフ失敗で連敗し、0勝2敗。1日置いた横浜スタジアムでのベイスターズ3連戦は、初戦は青柳がコントロールに苦しみ、同点の9回にノイジーのタイムリーヒットで勝利。2戦目は近本の満塁ホームランなどで7点差をつけたが、伊藤将が打たれ、逃げ切り体制の岩崎が連続被弾で逆転負け。3戦目は才木が完封し、打線もわずか2安打ながら大貫からワンチャンスをものにして1-0で勝ち、2勝1敗。今節は2勝3敗で今季通算18勝14敗4分の勝率.563。2位ジャイアンツとは、0.5差で首位。ベイスターズ第2試合の後、1日だけ首位の座をジャイアンツに譲ったが、すぐに取り戻した。

◎カープ6回戦……0-2
 タイガース村上、カープ床田の投手戦。1回表、秋山翔にライト戦に二塁打を打たれ、野間の二塁ゴロは中野がはじいてそらし無死一三塁に。菊池は空振り三振に取ったが、小園のセンターライナー気味の犠牲フライで1点を先取される。1回裏、1市から中野がショートゴロエラーで出塁するもノイジーはショートゴロ併殺に倒れる。3回裏、坂本がライト前ヒットで出、村上のバントで二進し2死二塁とするも、近本は二塁ゴロに倒れる。4回裏、中野がライト前ヒットで出るもノイジーはまたも投手ゴロ併殺。大山は歩いたが、佐藤輝はファールフライに倒れる。5回表、堂林の二塁ゴロはまた中野がはじいて出塁を許し、2死後、床田のライト前ヒットでつながれ、秋山翔にレフト前タイムリーヒットを打たれて2点差とされる。6回表、菊池と小園の連打で無死一二塁とされるも、坂倉の一塁前のバントは大山が判断よく三封。宇草と堂林を連続空振り三振にとって追加点は許さず。7回裏、佐藤輝と森下の連打で1死二三塁とするが、坂本は二塁へのフライ、代打原口は死球で満塁としたが、代打小野寺はショートフライに倒れ、逆転機を逸した。村上は7回2失点で交代。8回表、二番手切敷は三者凡退に抑える。8回裏、近本がセンター前ヒットで出るも、中野は投手ゴロで二封。ノイジーのセンター前ヒットと大山の四球で満塁とし、床田はここで降板。二番手島内に対し佐藤輝は見逃し三振。森下も二塁ゴロに倒れてまたも満塁のチャンスをつぶす。9回表、三番手島本が坂倉を一塁ゴロに抑えると、四番手の岡留は久保と堂林を抑える。9回裏、クローザーの栗林の前に三者凡退で完封リレーを許してしまった。
◎カープ7回戦……1-3
 タイガース大竹、カープ大瀬良の投手戦。2回裏、佐藤輝の四球と坂本のレフトフライで1市一二塁とされるが、後続を断たれる。3回表、中村健のレフトフェンス上部に当たった打球はそのままスタンドに入りソロホームランで先制を許す。3回裏、近本がライト前ヒットを放ち、二盗。中野のライト前タイムリーヒットで同点とする。6回表、1死から二俣を歩かせ2死後、小園のライト前ヒットで一三塁とされ、末兼の打席で暴投、二三塁に。しかし末包はレフトフライに打ち取り切り抜ける。大竹は6回1失点で交代。7回表、二番手桐敷は會澤に死球を与え、矢野のバントで二進を許し、中村健の二塁ゴロで會澤は三進。しかし大瀬良を空振り三振に取って切り抜けた。8回表、三番手ゲラが1死から二俣を歩かせ、菊池のバントで二進。小園のライト前タイムリーヒットで勝ち越しを許し、返球の間に小園は二進。末包のレフト前タイムリーヒットで2点差とされた。末包の代走に久保。ここでゲラは降板。四番手漆原は會澤の打席でワンバウンド投球。久保は二塁を狙うも坂本の送球でタッチアウトに。新井監督のリクエスト申請も、判定は覆らず。9回裏、クローザーの栗林から代打糸原が四球を選び、代走に熊谷。しかし近本、中野、ノイジーが凡退に抑えられて逃げ切られ、連敗。
◎ベイスターズ6回戦……4-3
 ベイスターズの先発は東。1回表、近本が先頭打者ホームランを放ち先制。タイガースの先発は青柳。コントロールがままならない。1回裏、神里は空振り三振に取ったが、関根を歩かせ、佐野には死球。牧にも四球で満塁とされ、宮崎にも押し出し四球で同点に。しかし筒香をショートへのフライに打ち取ると、山本は見逃し三振で勝ち越しは許さず。2回表、1死から佐藤輝が歩くが坂本誠の打席で東の牽制球に帰塁できずアウトに。2回裏、1死から東と神里の連打と関根の一塁ゴロで2死二三塁とされるも佐野をレフトフライに打ち取る。6回表、ライト線二塁打の近本は中野のライトフライで三進。森下が歩き、大山のレフト前タイムリーヒットで勝ち越すと、井上の三塁強襲の一打は宮崎の側頭部にあたり、タイムリーヒットとなって2点差に。6回裏、球数のかさんだ青柳がとらえられる。森敬に右中間を破る三塁打を打たれ、筒香にも右中間を破るタイムリー三塁打を打たれて1点差に。ここで青柳は降板。二番手の石井は山本を歩かせ、京田のセンター前タイムリーヒットで同点にされる。東はスリーバント失敗で2死一二塁となり、ここで一度は井上がベンチに下がろうとし、リリーフカーに島本が乗って登場したが、蝦名が代打に出たためリリーフカーはUターン。蝦名は空振り三振。ここで三番手島本が今度こそ登板し、関根をショートライナーに打ち取り、7回裏も抑える。8回裏、四番手の岩崎は筒香にヒットを打たれるも後続を断つ。東は8回3失点で交代。9回表、二番手森原に対し、佐藤輝がライト線に二塁打を放つと、坂本誠がバントで三塁に送り、代打糸原は四球で代走に小幡。ここでノイジーがレフト前タイムリーヒットを放ち、ついに勝ち越し。9回裏、クローザーのゲラが三者凡退に抑えて逃げ切った。岩崎が2勝目、ゲラは6セーブ。ヒーローインタビューは決勝タイムリーヒットのノイジー。
◎ベイスターズ7回戦……9-11
 ベイスターズの先発は中川颯。2回表、佐藤輝と梅野のヒットで1死一二塁とし、木浪のセンター前タイムリーヒットで先制。伊藤将はショートゴロで2死二三塁に。ここで近本かレフト前に落ちる風にも味方されたテキサス性の2点タイムリーヒットで3点差とする。タイガースの先発は伊藤将。2回裏、牧を歩かせ佐野の右中間を破るタイムリー二塁打で2点差に。山本のショートゴロは三塁に送球するが奏者の佐野にあたりエラーで無死一三塁に。京田の二塁ゴロで一塁はアウトにしたが二塁送球はセーフになり、その間に佐野が生還して1点差とされる。3回表、前川が死球、大山がレフト線の二塁打で無死二三塁に。佐藤輝のショート後方のフライは風がまたも味方してテキサス性のタイムリーヒットとなる。井上のセンター前タイムリーヒットで3点差に戻し、梅野が歩いて満塁に。木浪と伊藤将いずれも一塁ゴロで本封。しかし近本のライトスタンドに入る満塁ホームランで7点差と広がった。中川颯は3回限りで降板。4回表、二番手坂本裕から井上のヒットは出たが得点できず。4回裏、牧の三塁ゴロは佐藤輝が送球をそらし、エラーで出塁。佐野と山本の連打で満塁とされ、京田の一塁ゴロの間に牧が生還して6点差に。5回表は三番手三嶋に対し2死から近本と中野が連続四球を選ぶも前川はレフトフライで追加点は取れず。5回裏、蝦名のセンター前ヒットと牧のレフト前ヒットで2死一二塁とされ、佐野のセンター前タイムリーヒットで5点差に。山本を歩かせ満塁とされ、京田の右中間を深々と破る走者一掃の3点タイムリー二塁打で2点差とされると、伊藤将は降板。二番手富田は森敬をレフトフライに打ち取り、6回裏も抑える。7回表、四番手徳山から木浪がヒットを放つも後続を断たれる。7回裏、三番手漆原は佐野と山本の連打で1死一三塁とされるが、京田を二塁ゴロ併殺に。京田は一塁ヘッドスライディングで執念を見せ、三浦監督のリクエスト申請も判定は覆らず。8回表、五番手山崎に対し、前川のセンター前ヒットで代走に植田。大山の肩口にあたる死球で1死一二塁としたが、佐藤輝は二塁ゴロ併殺でここも追加点はならず。8回裏、四番手岩崎が1死から代打桑原を歩かせ、蝦名にバックスクリーンに同点ツーランホームランを打たれると、続く筒香にもライトスタンドに勝ち越しのソロホームランを打たれて降板。五番手岡留も牧にレフトスタンドにソロホームランを打たれて2点差とされる。9回表、六番手森原の前に三者凡退し、7点差をひっくり返された上に首位から陥落する敗戦となった。
◎ベイスターズ8回戦……1-0
 タイガース才木、ベイスターズ大貫の投手戦。2回裏、1死後、筒香のセンター返しの打球を中野が好捕してアウトに。桑原の右中間への二塁打と山本の三塁内野安打で2死一三塁とされたが、京田をセンターフライに打ち取り切り抜ける。3回表、2死から才木が歩き井上がセンター前ヒットで一二塁とすると、中野のライト線タイムリー二塁打で先制。この試合、タイガースのヒットはこの2本のみ。まさにワンチャンスをものにした。3回裏は蝦名の大きなレフトフライをノイジーがフェンスにぶつかりながらも好捕。5回裏、1死から山本を歩かせたが、京田の二塁後方のフライを中野が後ろ向きで好捕すると、三塁まで走っていた山本は帰塁できず併殺に。7回裏、宮崎のヒットと牧への四球で無死一二塁とされるが、筒香は二塁ゴロ併殺。なおも2死三塁と攻め立てられたが桑原を二塁ゴロに打ち取りここも切り抜けた。大貫は2安打1失点、得意のゴロアウトでタイガース打線を抑えたが、打線の援護なく8回で交代。9回表は二番手伊勢の前に三者凡退。9回裏、蝦名と佐野をフライに打ち取り、宮崎にはライト前ヒットを打たれて代走に森敬。森敬は二盗したが、牧は捕邪飛に打ち取り才木は今季2度目の完封。援護はわずか2安打1得点のみ。ヒーローインタビューはリーグトップに並ぶ4勝目をあげた才木。

愛すれどTigers週間MVP

投手……才木浩人 わずか2安打1得点の援護を守り切り、今季初の9回完封勝利。ヒーローインタビューでは「もっと打ってほしかったです」と本音を直截に答えてファンからも声援を受けていた。4勝目はリーグトップに並ぶ安定ぶり。今季のローテーションの柱は村上と才木となるように思う。
野手……近本光司 ベイスターズ戦では先頭打者ホームランや満塁をホームランを放ち、打撃3部門でチームのトップ。打率もどんどん上がり、盗塁数もトップを走る。低調でつながらない打線を何とか引っ張っている。

 次節は豊橋とバンテリンドームナゴヤでドラゴンズ3連戦。ドラゴンズも調子が上がっていないのでロースコアの試合が続きそうだ。続いて甲子園球場に戻りスワローズと3連戦。山田哲や塩見がリタイアし、絶好調はサンタナだけでつながりを欠く打線を分断したままにしたい。ファームで好調のビーズリーが伊藤将に代わって一軍昇格。ファームでためていた力を一軍で爆発させてほしい。小野寺に代わる井上が一軍で結果を出している。ファームで好調な戦力を調子のいい状態で起用していけば、他のファームの選手の励みにもなるし、一軍の選手も安閑としていられない。それこそが理想のチーム内競争といえるのだ。

(2024年5月13日記)


目次に戻る

ホームページに戻る