今節は甲子園球場でベイスターズ戦。第1戦は西勇とジャクソンの投手戦で両チーム得点できないまま9回裏、小幡のサヨナラ打で植田が俊足を飛ばして勝つ。第2戦は復帰した大山がホームランで先制したが、伊藤将がオースティンに逆転ホームランを打たれて敗れ、1勝1敗。3戦目は雨天中止となった。今季通算33勝31敗4分の勝率.516で2位を維持。首位のカープとは2.0差。リーグ戦が再開してもなかなか打線に活気が戻らない。左投手相手で右打者を起用するのはいいが、調子のいい前川まで外すなど、岡田監督の視野が狭くなってきているのが気になる。
◎ベイスターズ9回戦……1-0
タイガース西勇、ベイスターズジャクソンの投手戦。1回表、1死から渡会にレフト前ヒットを打たれるが、オースティンをショートゴロ併殺に打ち取り、公式戦2000投球回を達成した。2回裏、この試合から一軍復帰した大山がレフト前ヒットを放つも、前川は一塁ゴロで二封。佐藤輝はショートゴロで二封。梅野の打席でジャクソンが暴投し佐藤輝は二進したが、梅野はショートゴロに倒れる。3回表、1死から森敬のショートゴロを小幡が弾いてエラーで出塁を許すもジャクソンは空振り三振、桑原は二塁ゴロで切り抜ける。3回裏、2死から近本のショートゴロを今度は森敬が弾いてエラーで出塁するも、近本は二盗を試み山本に刺される。4回裏、渡会と牧のヒットで1死一二塁とされ、宮崎の二塁ゴロで二三塁に。しかし筒香をショートゴロに打ち取ってここも切り抜けた。4回裏、1死から森下の四球と大山のセンター前ヒットで一二塁としたが、前川はショートゴロ併殺。5回裏、佐藤輝がセンター前ヒットで出るが梅野はレフトフライ。小幡の二遊間のゴロは森敬が好捕しし、間一髪で一塁アウトに。岡田監督のリクエスト申請も判定は覆らず。佐藤輝は二進。西勇のショートゴロは森敬がまたも弾いてエラーとなり一三塁に。しかし近本はショートゴロに倒れて先制点は取れず。6回表、1死から渡会とオースティンの連打で一二塁とされるが、牧人宮崎をセンターフライに打ち取り切り抜けた。7回裏、2死から梅野が二塁打を放ち、小幡が歩いて一二塁。ここで代打糸原を告げると、ジャクソンは降板。二番手坂本裕に対し代打の代打ノイジーを送ったが、一邪飛に倒れて得点できず。西勇は7回無失点で交代。8回表、二番手桐敷は1死から桑原のライト前ヒットと渡会の四球で一二塁とされ、三番手漆原に交代。オースティンを三塁ゴロ併殺に打ち取りここも切り抜けた。8回裏、三番手中川虎の前に三者凡退。9回表、四番手石井は牧にセンター前ヒットを打たれるも宮崎、筒香、山本を三者連続空振り三振に取る快投。9回裏、四番手ウィックに対し、1死から前川の大きく弾む三塁ゴロは宮崎が抑えたが送球できず内野安打に。前川の代走に植田。佐藤輝は死球で一二塁としたが、梅野は空振り三振。ここで小幡はライト前ヒットを放ち、前進守備の渡会にバックホームされるが送球が本塁手前でそれ、植田は一気にホームインしてサヨナラ勝利となった。ヒーローインタビューは今季初勝利の石井とサヨナラ打の小幡。石井は締めに「明日も勝ちマッスル!」とファンといっしょにコールして盛り上げた。
◎ベイスターズ10回戦……2-5
ベイスターズの先発は東。左腕相手という事で佐藤輝と前川をスタメンから外す。2回裏、大山がレフトスタンドに先制のソロホームランを放つ。タイガースの先発は伊藤将。3回表、1死から東の三塁ゴロを渡邉がトンネル。関根がライト前ヒットで続き、2死後、オースティンのレフトスタンドへのスリーランホームランで逆転される。4回裏、中野がレフト前ヒットで出ると、ノイジーの一塁ゴロはオースティンが後逸し無死一三塁に。大山のレフト前タイムリーヒットで1点差と迫るが、反撃もここまで。1死後、豊田は二塁ゴロ併殺で同点機を逸する。5回裏、センター前ヒットの小幡を伊藤将が送り2死二塁としたが、近本が空振り三振。6回表、二塁打の牧は宮崎の一塁ゴロで三進。佐野のライト前タイムリーヒットで2点差に。伊藤将は6回4失点で降板。7回表、二番手島本は1死から渡会に二塁打を打たれ、三番手浜地と交代。浜地はオースティンにセンター前タイムリーヒットを打たれて3点差とされる。浜地は8回は抑え、9回表、四番手の西純は三者凡退に抑える。東の前に打線は振るわず、東は8回2失点で交代。9回裏、クローザーの森原の前に三者凡退で締められ、連勝ストップ。
愛すれどTigers週間MVP
投手……西勇輝 公式戦通算2000投球回を達成し、この試合も無失点を続けたが、打線の援護がなく勝利投手になれなかったのは残念。しかし、才木と並んで好調を維持しているのは頼もしい限りである。
野手……植田海 サヨナラ打を放った小幡でもよかったのだが、前進守備をかいくぐっての思い切りのいい走塁なくしてサヨナラ勝利はなかった。まさに足のエキスパート。打線が低調なだけに、植田の足が今後も得点のカギを握る。
次節は倉敷と甲子園でのドラゴンズ3連戦。倉敷マスカット球場は相性のいい球場。また甲子園ではドラゴンズにはほとんど負けていない。日替わり打線でも打てないのだから、打てないことを承知で打線を固定して辛抱してもらいたい。続いて神宮球場でスワローズ3連戦。神宮でのスワローズ打線は怖いけれど、狭い球場で打線が勢いを取り戻してくれないかと願っている。大山が復調の兆しを見せているだけに、まずは近本と中野が本来の打撃と足を見せてくれればつながりはよくなるはず。岡田監督はこういう時はたとえ不満があってもいいプレーをした選手には素直にほめてもらいたい。植田の好走塁も、「あれで帰ってこなかったら辞めてるわ」はないだろう。「よう走ったな」の一言で選手のモチベーションがどれだけ上がるか。今季、選手が何か委縮しているように感じるのは私の気のせいだろうか。今は令和であって昭和ではないのだ。
(2024年6月24日記)