愛すれどTigers


首位カープに勝ち越し踏みとどまる

 今節は京セラドーム大阪でのスワローズ3連戦。第1戦は才木が粘りの投球で踏みとどまると打線が吉村を打ちこみ先勝。第2戦ではサイスニードを崩し、西勇が好投して連勝。第3戦は青柳が好投するも打線がヤフーレを打ちあぐみ惜敗して、2勝1敗。続くマツダズームズームスタジアムの首位カープ戦。第1戦は玉村から先制し、高橋遥がまたもカープを抑え、ピンチのリリーフ石井も好投し先勝。第2戦は久々の先発門別が好投するも大瀬良に打線が抑えこまれて敗れる。第3戦は大竹が先制されたが森下のホームランで逆転し、内愛の結果逃げ切り2勝1敗。今節は4勝2敗。今季通算58勝53敗6分の勝率.523で3位。首位のカープとは4.0差。2位のジャイアンツとは3.0差。ジャイアンツがドラゴンズに勝ち越したために自力2位も危なくなるところだったが、なんとか踏みとどまった。スワローズには3連勝できるかと思っていたのだけれど、やはり打線はなかなか手ごわいチームだ。カープに勝ち越してなんとか踏みとどまったのは大きい。

◎スワローズ17回戦……8-3
 スワローズの先発は吉村。1回裏、近本がレフト前ヒットを放つと、中野のバントで二進。森下、佐藤輝が連続四球で満塁に。大山は見逃し三振に倒れたが、前川は押し出し四球で先制。木浪のライト線への2点タイムリー二塁打で3点差とする。タイガースの先発は才木。2回表、オスナにヒットを打たれるも後続を断ち、その後もスワローズ打線を翻弄。吉村も2回以降は立ち直る。4回表、長岡にレフト前ヒットを打たれるもサンタナのショートゴロで二封。村上宗は見逃し三振。オスナにライト前ヒットを打たれて一二塁とされたが宮本を空振り三振に取る。7回表、村上宗を見逃し三振、オスナを空振り三振に取るが、宮本と松本直を続けて歩かせ一二塁に。しかしここも岩田幸をレフトフライに打ち取り切り抜けた。7回裏、レフト前ヒットの近本を中野がまたもバントで送り、森下はショート郷愁の内野安打で一二塁に。ここで吉村は降板。二番手山野に対し佐藤輝は空振り三振に倒れたが、大山のレフト前タイムリーヒットで待望の追加点をあげ4点差に。才木は7回無失点で降板し、8回表は二番手岩崎が三者凡退に抑える。8回裏、続投の山野から木浪と梅野の連打で無死一二塁としたが、代打野口は二塁ゴロ併殺で2死三塁に。近本が歩き、中野のライト線の2点タイムリー二塁打で6点差に。森下は申告敬遠で一三塁となり、佐藤輝のレフト前タイムリーヒット、大山のレフトフェンスに当たるタイムリー二塁打で8点差をつける。9回表、三番手岡留は1死から村上宗を歩かせ、オスナの打席で二進。オスナのセンター前タイムリーヒットで7点差に。宮本もヒットで続き一二塁とされ、代打川端を歩かせて満塁に。代打太田のレフト線への2点タイムリー二塁打で4点差とされる。それでも増田を空振り三振に取ると、代打内山も空振り三振に取って逃げ切った。ヒーローインタビューは自己最多の10勝目をあげた才木と、初回のタイムリー二塁打を含む猛打賞の木浪。
◎スワローズ18回戦……10-4
 タイガースの先発は西勇。1回表、長岡への死球で先頭を出し、岩田幸のバントで二進されるが、サンタナはショートへのライナー、村上宗は一塁ゴロで切り抜ける。1回裏、スワローズの先発はサイスニード。1死から中野がライト線へ二塁打を放つと、森下のライトフライで三進。佐藤輝は左中間フェンス直撃のタイムリー二塁打で先取点を奪う。続く大山はレフトスタンドにツーランホームランを放ち3点差に広げる。2回裏、木浪がレフト線へ二塁打を放ち、1死後、西勇が左中間を破るタイムリー二塁打で4点差とする。近本のライト前ヒットで一三塁とし、中野のセンター前タイムリーヒットで5点差に。森下もセンター前にタイムリーヒットを放ち6点差とする。3回裏、2死から木浪、梅野、西勇の三連打で満塁としたが、近本はレフトフライに倒れて追加点はならず。4回表、サンタナを歩かせたが村上宗は見逃し三振、オスナはショートゴロ併殺に打ち取る。5回表、1死から山田哲にショート強襲の内野安打を打たれ、内山には死球。代打太田のセンターフライで山田哲は三進。長岡の打席で内山が二盗。長岡にはセンター前2点タイムリーヒットを打たれ4点差に迫られる。サイスニードは4回6失点で降板。5回裏、二番手星に対し1死から木浪と梅野が歩き、西勇のバントで2死二三塁に。近本のショート強襲の当たりは長岡が球を捕れず焦る間に走者一掃の2点タイムリー内野安打となり再び6点差に。6回表、サンタナにヒットと二盗で無死二塁とされ、村上宗の一塁ゴロで三進。オスナは空振り三振に取ったが、宮本のライト真タイムリーヒットで5点差に。6回裏、続投の星に対し四球の森下を置いて佐藤輝がライトスタンドに今季10号となるツーランホームランを放ち7点差に広げた。大山はレフト前に落ちるヒット。ここで星は降板。丸山翔が三番手。島田が歩き一二塁に。木浪のセンター前に落ちる打球を大山は捕球されると判断して帰塁したが急いで三塁に向かう。しかし好返球でフォースアウトになりセンターゴロの珍記録。後続を断たれて追加点はならず。西勇は6回3失点で交代。7回表は二番手漆原が三者凡退に抑える。8回表は三番手富田が2死から村上宗にライト前ヒットを打たれるもオスナを見逃し三振に取る。8回裏、四番手ロドリゲスの前に三者凡退。9回表、四番手は石黒。宮本と代打西川にセンター前ヒットを打たれ、一二塁とされる。西田はショートフライに打ち取ったが増田のレフト前ヒットで満塁とされ、長岡の二塁ゴロの間に宮本が生還して6点差とされる。しかし岩田幸を空振り三振に取って逃げ切った。ヒーローインタビューは6勝目の西勇、初回にツーランホームランを放った大山、先制の二塁打とだめ押しのツーランホームランを放った佐藤輝。
◎スワローズ19回戦……2-5
 タイガースの先発は青柳。1回表、長岡にセンター前ヒットを打たれ、岩田幸の二塁ゴロで二進。サンタナには死球で一二塁に。村上宗はレフトフライに打ち取ったが宮本を歩かせ満塁に。しかしここはオスナを一塁へのフライに打ち取り切り抜ける。スワローズの先発はヤフーレ。大山がライト前ヒットで出ると、島田がライト線へタイムリー二塁打で先制。島田は三塁まで到達したがオバースライディングで村上宗にタッチアウトに。岡田監督のリクエスト申請も判定は覆らず。3回表、長岡に三塁強襲ヒットを打たれ、1死後、サンタナと村上宗の連打で満塁に。宮本の犠牲フライで同点とされる。5回表、1死から、岩田幸のレフト前ヒットを島田が後逸し岩田幸は三進。サンタナは空振り三振に取ったが、村上宗の一塁への当たりを大山が弾いてライト線へのタイムリー二塁打となり、リードを許す。5回裏、1死から青柳の三塁ゴロを村上宗が悪送球し近本のライト前ヒットで一二塁に。中野は一塁ゴロで二封。2死一三塁としたが、森下は三塁ゴロで得点できず。青柳は6回2失点で交代。7回表は二番手富田が三者凡退に抑える。7回裏、四球の坂本を置いて2死一塁としたころでヤフーレは降板。二番手田口から近本がセンター前ヒットを放つも続く中野はセンターフライに倒れる。8回表、三番手石井は1死から宮本にレフト前ヒットを打たれ、代走に西川。オスナを歩かせたが、武岡はレフトフライに、松本直は空振り三振に打ち取り切り抜けた。8回裏、三番手大西から大山がレフトスタンドに同点となるソロホームランを放つ。9回表、セットアッパーの桐敷は1死から長岡にヒットを打たれると、岩田幸のバントで二進。代打山田哲のセンターの頭を越すフェンスに当たるタイムリー二塁打でリードを許すと、村上宗は申告敬遠。西川のセンター前ヒットで満塁とされ、オスナのライト線への2点タイムリー二塁打で3点差とされる。桐敷はここで降板。五番手漆原が武岡を二塁へのフライに打ち取る。9回裏、四番手小澤の前に渡邉、小野寺と代打攻勢をかけるも三者凡退に終わり、3連勝はならず。桐敷が打たれて敗れたのは今後への不安を感じさせた。
◎カープ20回戦……3-1
 カープの先発は玉村。1回表、2死から森下翔が右中間を破る三塁打を放つと、佐藤輝もセンターのフェンス上部に当たるあわやホームランという当たりのタイムリー三塁打で1点先制。大山は空振り三振で追加点はならず。タイガースの先発は高橋遥。2死から小園にセンター前ヒットを打たれ二盗を許すが、末包を空振り三振に取る。4回表、小野寺が左中間を破る三塁打を放つと、梅野は空振り三振に倒れたが、木浪の二塁ゴロの間に小野寺が生還して2点差とする。5回表、近本が二塁への内野安打で出ると、中野のバントで二進。森下翔は空振り三振に倒れたが、佐藤輝がライト線にタイムリー二塁打を放ち3点差とする。6回裏、代打中村奨にセンター前ヒットを打たれるも、野間の投手ゴロを高橋遥は落ち着いて処理し併殺に。堂林を空振り三振に取る。玉村は6回3失点で降板。7回表からは二番手コルニエルに抑えられる。7回裏、小園のセンター返しの打球は高橋遥のグラブを弾いて強襲ヒットに。末包がライト前ヒットで続き、坂倉の一塁ゴロは大山が弾いてエラーで無死満塁に。ここで高橋遥は交代。二番手石井は菊池にレフトへ犠牲フライを打たれて2点差とされるが、矢野と石原を連続空振り三振に取って切り抜けた。8回裏は三番手ゲラが三者凡退に抑える。9回表、三番手松本の前に三者凡退。9回裏、クローザーの岩崎は2死から坂倉のセンター前ヒットと菊池のレフト線の二塁打で二三塁とされ、菊池の代走に羽月。しかし矢野をレフトフライに打ち取って逃げ切った。岩崎は19セーブ。ヒーローインタビューは2勝目をあげた高橋遥。
◎カープ21回戦……1-2
 カープの先発は大瀬良。2回表、大山が四球で出るも前川はショートゴロ併殺。木浪は見逃し三振に倒れる。タイガースの先発は門別。2回裏、坂倉のセンター前ヒット、菊池のレフト前ヒットで無死一二塁とされるが、矢野をライトフライに打ち取る。會澤の打席で門別のストレートが坂本のミットを弾き暴投となって坂倉は三進。會澤が空振りしていたため一塁走者の菊池はファールと判断したか一塁にとどまった。會澤はショートゴロ併殺で切り抜けた。3回裏、1死から秋山翔のレフト前ヒット、中村奨への四球で一二塁に。小園は一塁へのフライに打ち取ったが、末包の打席で暴投し二三塁とされると、末包には右中間を破る2点タイムリー二塁打を打たれて先制を許した。5回裏、2死から中村奨にヒットを打たれるも、小園の打席で二盗を試みた中村奨を坂本が刺してここも切り抜けた。6回表、1死から代打渡邉と近本が連続四球で一二塁とし、中野は空振り三振に倒れたが、ここで大瀬良は交代。二番手森浦から森下翔がセンター前タイムリーヒットを放ち1点差とした。門別は5回2失点で交代。6回裏、二番手伊藤将は小園にヒットを打たれるも末包を二塁ゴロ併殺に取る。しかし坂倉と菊池の連打で2死二三塁とされる。ここは矢野を投手ゴロに打ち取って何とか抑えた。7回表、三番手島内に対し大山のヒットと前川の右脛への四球で無死一二塁とし、前川の代走に植田。木浪はスリーバント失敗、代打糸原はレフトフライ、代打原口はショートゴロに倒れ、岡田監督の勝負手は決まらず。7回裏は三番手岡留が三者凡退に抑える。8回表、四番手ハーンから近本が一塁への内野安打で出ると、中野のバントで二進。森下のライトフライで三進。しかし佐藤輝は空振り三振で同点機を逸した。8回裏、四番手桐敷は2死から末包を歩かせるも坂倉を二塁ゴロに打ち取る。9回表、クローザーの栗林の前に三者凡退で逃げ切られ、接戦を落とした。門別と大瀬良という若手とベテランの対戦で、門別がほぼ対等に投げられたのが収穫か。
◎カープ22回戦……7-5
 タイガースの先発は大竹。1回表、1死から野間のセンター前ヒット、小園のライト前ヒットで1死一二塁に。末包の三塁ゴロは佐藤輝が弾きすぐに拾い三塁ベースを直接踏み、野間のスライディングによる触塁より一瞬早くアウトに。新井監督のリクエスト申請も判定は覆らず。しかし坂倉を歩かせ満塁とされ、菊池のレフト前2点タイムリーヒットで先制される。大竹は2回以降立ち直り、カープ打線を手玉に取る。カープの先発は森。3回表、2死から近本が二塁内野安打で出ると、中野がセンター前に落ちるヒットで一二塁とし、森下翔がレフトスタンド最前列に飛び込む逆転スリーランホームランを放つ。佐藤輝はショートへの内野安打と捕逸で二進。大山のレフト前タイムリーヒットで2点差に。4回表、四球の坂本を木浪がバントで送り、大竹の三塁ゴロの間に三進。近本のセンター前タイムリーヒットで3点差に広げる。森はこの回限りで降板。5回表は二番手松本の前に三者凡退。6回表は三番手黒原の前にここも三者凡退。7回表、続投の黒原に対し、代打渡邉がレフト前ヒットを放ち、1死後、中野のレフト前ヒットと森下翔の四球で満塁に。佐藤輝は空振り三振に倒れたが、大山はレフト線に2点タイムリーヒットを放ち5点差とする。黒原はここで降板。四番手は塹江。島田の打席で二塁走者森下翔は牽制死。大竹は6回2失点で交代。7回裏、二番手石井は矢野を一塁ゴロに打ち取るが大山の後逸で走者を許す。石原のレフト前ヒットで一二塁とされ、代打堂林にセンター前タイムリーヒットを打たれて4点差に。石井はここで降板。三番手桐敷は秋山翔を投手ゴロに打ち取るが、その間に走者は二三塁に進塁。野間の一塁ゴロの間に石原が生還し3点差とされ、小園のセンター前タイムリーヒットで2点差に迫られる。それでも末包を二塁ゴロに打ち取りカープの反撃を何とか断ち切る。8回表、五番手森浦に対し1死から坂本が歩き木浪のバントで二進するも代打原口は三塁ゴロに倒れ追加点は取れず。8回裏、四番手ゲラは坂倉と矢野のヒットで1死一二塁とされるが、石原をレフトフライ、代打田中を二塁ゴロに打ち取って切り抜けた。9回表、六番手ハーンの前に三者凡退。9回裏はクローザーの岩崎が三者凡退で逃げ切り、20セーブ。大竹は8勝目。ヒーローインタビューは逆転スリーランホームランを放った森下翔。

愛すれどTigers週間MVP
投手……西勇輝 好投してもなかなか報われない試合が多かったが、今節のスワローズ戦では打線の援護を受けて久々の勝利。完投ペースだったのに、なぜか岡田監督は早々と交代させたが、こういう試合こそ岡田監督は完投させてリリーフを休ませるべきだろう。おかげで取られないでよい点を取られて翌日のゲームを落としてしまった。もったいないことである。次節も打線の援護に期待したい。
野手……佐藤輝明 四番打者の役割を存分に発揮した試合が多かった。4年連続の10ホームラン、50打点を記録し、次節以降にも期待できる打撃を見せた。打てなかった試合では大山が打ってカバー。主軸が相互作用で打点を稼いでいるから打線がつながるのだ。

 次節は横浜スタジアムでベイスターズ戦。ここにきて投手陣が大崩れしている相手だけに、つながり始めた打線で3連勝してAクラスは確保しておきたい。ここでつまづいたらBクラスの危険性もある。続いては甲子園で2位ジャイアンツと3連戦。ローテーションの関係で絶好調の菅野と久々に当たる。大竹はジャイアンツ戦ではあまり勝てていないので、間をあけてビーズリーをぶつけるのも手かもしれない。とにかくこのジャイアンツ戦は1敗もできないという覚悟で臨まなければ。最低でもカード勝ち越しをしないとまた失速してしまいかねない。
 湯浅京己投手が「胸椎黄色靭帯骨化切除術」という手術を受けていたと発表された。難病指定されている病気で、今季の復帰は不可能という事。現役では、ベイスターズの三嶋、ドラゴンズの福が同じ病気で手術を受け、病を乗り越えて復帰している。湯浅も焦らずリハビリに専念し、来季のカムバックを果たしてほしい。タイガースには高橋遥人や才木浩人、島本浩也たちリハビリ成の先達がいる。いろいろとアドバイスをもらうこともできるだろう。

(2024年8月26日記)


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