今節は横浜スタジアムでのベイスターズ戦。第1戦はビーズリーが発熱のため伊藤将が先発したが大崩れして敗れる。第2戦では井上のプロ入り初ホームランで追いついたが、オースティンにホームランを打たれて僅差で敗れ、第3戦は台風の影響で中止となり、0勝2敗。これで長期ロードは負け越しに終わる。甲子園に戻りジャイアンツ戦。やはり台風の影響で1試合流れ、2連戦に。第1戦は才木が先制されるが佐藤輝の逆転ホームランなどで先勝。第2戦は西勇と菅野が投げ合うが、雨が強くなったところをサードの佐藤輝を狙うようにバント攻勢を続けられエラーもからんで勝ち越され、7回終了時点でコールド負けとなり1勝1敗。今節は1勝3敗。今季通算59勝56敗6分の勝率.513で3位。首位のカープとは5.5差。2位のジャイアンツとは5.0差。4位のベイスターズとは1.5差に迫られ、Bクラス落ちの危機。
◎ベイスターズ17回戦……4-10
ベイスターズの先発は大貫。1回表、レフト前ヒットの近本を中野がバントで送り、森下のセンター前タイムリーヒットで先制。タイガースの先発は発熱のビーズリーに代わる伊藤将。1死から蛯名を歩かせ、2死後、オースティンの打席で蛯名は二盗。オースティンは死球で一二塁とされ、牧のショートゴロは木浪が三塁に送球したが佐藤輝のベースタッチが遅れ、内野安打で満塁に。宮崎のセンター前2点タイムリーヒットで逆転を許す。2回表、島田が歩き、木浪とのヒットエンドランは木浪は二塁ゴロに倒れるが島田は二進。梅野のセンター前タイムリーヒットで同点に。3回裏、蛯名とオースティンのヒットで1死一二塁とされ、牧の投手ゴロで二封。2死一三塁とされ、宮崎のセンター前タイムリーヒットでまたリードを許す。山本の打席で伊藤将は暴投し、牧が生還して2点差に。4回表、大山の四球と島田のセンター前ヒットで無死一二塁に。木浪のバントはチャージしてきたオースティンによって三封される。梅野のライト前ヒットで満塁としたが、代打渡邉は空振り三振、近本は二塁ゴロで得点できず。4回裏、二番手富田はレフト前ヒットの林を大貫にバントで送られるが後続を断つ。5回裏、続投の富田は佐野をショートゴロに打ち取り、交代。三番手は岡留。2死から牧に二塁打を打たれ、宮崎を歩かせ、山本のレフト前タイムリーヒットで3点差とされる。6回裏、続投の岡留は代打京田にセンター前ヒットを打たれ、1死後。蛯名の打席で二盗を許す。しかしここも踏ん張って後続を断つ。7回表、二番手ウィックは代打糸原と近本を歩かせ、中野のレフト前ヒットで無死満塁に。ここで三番手坂本裕と交代。森下の打席で坂本裕が暴投し糸原が生還して2点差に。森下はセンターへの犠牲フライで1点差に迫ったが、佐藤輝はショートフライに倒れ、大山は申告敬遠で一二塁に。四番手佐々木に交代し、代打小野寺は空振り三振で同点機を逸する。7回裏、四番手石井は二塁打のオースティンを牧の二塁ゴロで三進され、宮崎は申告敬遠。山本は二塁へのフライに打ち取ったが、林にレフト線にタイムリー二塁打を打たれ2点差に。二三塁から代打筒香にセンター前に2点タイムリーヒットを打たれて4点差とされる。筒香の代走に柴田。石井はここで降板。五番手島本は暴投したが、梶原を二塁ゴロに打ち取って切り抜けた。8回表、五番手ウェンデルケンの前に三者凡退。8回裏、六番手漆原は蛯名を歩かせ佐野の二塁打とオスティンの犠牲フライ、牧のレフト前タイムリーヒットで6点差をつけられる。9回表、六番手伊勢の前に三者凡退に終わり、大敗。石井が疲れからか速球で空振り三振を捕れず。頼みのリリーフ陣に疲労の色が濃くなってきた。
◎ベイスターズ18回戦……2-3
ベイスターズの先発は東。1回表、2死から森下がショートとレフトの間にフライを打ち上げるが、野手が風に翻弄され蛯名の前に落ちる幸運な二塁打。四番に戻った大山がライト前タイムリーヒットで先制する。五番でスタメンの井上広もレフト線に二塁打を放ち二三塁としたが、六番に下げられた佐藤輝は空振り三振で追加点はならず。タイガースの先発は村上。1回裏、梶原の打球を右脛に受ける強襲ヒット。それでもマウンドに立ち続ける。蛯名のバントで二進を許すが佐野を見逃し三振、オースティンを空振り三振に取り切り抜ける。2回表、2死から村上のレフト前ヒットと近本のレフト前ヒットでチャンスを作るも中野は空振り三振で追加点は取れず。3回裏、1死から梶原が二塁へ内野安打。蛯名の打席で梶原は二盗。蛯名のライト線へのタイムリー二塁打で同点に。2死後、オースティンに左中間を破るタイムリー二塁打を打たれて勝ち越される。6回表、井上広がレフトスタンドにプロ入り第1号のソロホームランを放ち同点に。しかし6回裏、オースティンにライトスタンドにソロホームランを打たれ、またも1点差とされる。7回表、1死から代打小野寺のセンター前ヒットと近本のセンター前ヒットで一二塁とし、小野寺の代走に植田。中野のライトフライで植田は三進。しかし森下はセンターフライに倒れ同点機を逸する。村上は6回3失点で降板。7回裏、二番手島本は三者凡退に抑える。東は7回2失点で交代。8回表は二番手ウェンデルケンの前に三者凡退。8回裏、三番手の桐敷は2死から佐野に内野安打を打たれるもオースティンを二塁ゴロに打ち取る。9回表、クローザーの森原に対し代打攻勢。糸原、島田、渡邉はいずれも凡退に終わり、逃げ切られた。1点差とはいえ負けている試合でも桐敷をつぎ込むなど、岡田監督はかなり切羽詰まっている感じがする。井上広の二塁打とホームランは数少ない光明。選手たちのプレーに追い詰められたものを感じるだけに、井上広は前川との併用となるだろうが、こういう出番に飢えた若手をもっと積極的に使っていかないとますます苦しくなってくるだろう。
◎ジャイアンツ22回戦……4-2
タイガースの先発は才木。1回表、1死から浅野に二塁打を打たれると、モンテスのセンター前タイムリーヒットで先制される。岡本和と大城卓の連打で満塁とされ、吉川のセンター返しの打球は中野が好捕するも二封できずタイムリー内野安打となり2点差に。しかし泉口を浅いライトフライに打ち取ると、門脇はショートライナーで大量失点は防いだ。2回表、戸郷と丸の連打で無死一二塁とされたが、浅野はライトフライ、モンテスは空振り三振、岡本和はショートゴロで切り抜ける。ジャイアンツの先発は戸郷。初回から全力で飛ばし、2回裏には佐藤輝、前川、梅野が三者三振に倒れる。3回裏、木浪のレフト前ヒットと近本の四球で1死一二塁としたが、中野は空振り三振、森下は二塁へのフライに倒れる。6回裏、2死から森下のセンター前ヒットと大山の死球で一二塁とし、佐藤輝のバックスクリーン左に入る逆転スリーランホームランが飛び出す。さらに前川と梅野がともにライト前ヒットを放ち一二塁とし、木浪のセンター前タイムリーヒットで2点差に。ここで戸郷は降板。代打糸原に対し二番手は高梨。糸原は三塁ゴロに倒れた。才木は6回2失点で交代。7回表、二番手石井は代打佐々木を歩かせたが、丸を捕邪飛、浅野を二塁へのフライに打ち取り、モンテスにはレフト前ヒットを打たれたが岡本和をセンターフライに打ち取って切り抜ける。7回裏、三番手井上温から近本が内野安打で出るも、中野のバントは三塁へのフライとなる。森下の打席で井上温が暴投し近本は二進。森下のレフト前ヒットで一三塁としたが、大山は空振り三振。佐藤輝の四球で満塁とするも代打渡邉は三塁ゴロで追加点は取れず。8回表、三番手桐敷は三者凡退に抑える。9回表、四番手泉に対し木浪の死球、島田のバント、近本の申告敬遠で2死一二塁としたが、中野はセンターフライに倒れここも追加点は取れず。9回表、クローザーの岩崎は1死から代打長野にセンター前ヒットを打たれるが、丸を二塁ゴロ併殺に打ち取り逃げ切って21セーブ。連敗を止めた。ヒーローインタビューは11勝目の才木、貴重な追加点をたたき出した木浪、逆転ホームランの佐藤輝。
◎ジャイアンツ22回戦……1-3
ジャイアンツの先発は菅野。1回裏、1死から中野がセンター前ヒットで出ると、森下のショートゴロは門脇が弾きエラーで一二塁に。大山のライト前タイムリーヒットで先制する。しかし佐藤輝は見逃し三振、前川はセンターフライで追加点は取れず。タイガースの先発は西勇。3回まではジャイアンツ打線をていねいな投球で抑えていたが、4回表、1死から岡本和にライトフェンスに当たる二塁打を打たれ、大城卓のレフト前タイムリーヒットで追いつかれる。4回裏、大山がライト前ヒットで出ると、佐藤輝は空振り三振に倒れたが前川の一塁ゴロで大山は二封されたが、門脇の一塁への悪送球がカメラ席に入りテイクワンベースで前川は二進。しかし梅野はセンターフライで相手のミスにつけこめず。5回裏、2死から近本が二塁への内野安打、中野がセンター前ヒットでチャンスを作るが森下はライトフライに倒れる。6回ごろから雨が激しくなり、7回表、大城卓にレフト前ヒットを打たれ、代走に増田大。吉川の三塁へのバントは佐藤輝が一塁に悪送球し無死一三塁に。門脇はバントを2度ファールにしたが、ヒッティングに切り替えセンター前タイムリーヒットで1点リードされる。なおも無死一三塁で小林のスクイズが決まり、佐藤輝が本塁へ送球するも吉川が生還して2点差に。菅野はスリーバント失敗。ここで西勇は降板。二番手丸は二塁ゴロで二封。続いて三番手石井がマウンドへ。浅野を見逃し三振に取り、追加点は許さず。7回裏、1死から島田がレフト前ヒットで出るも、近本は三塁ゴロ併殺。7回終了時点で雨脚はさらに強くなり、20分の中断後、コールドゲームとなり、連勝はならず。
愛すれどTigers週間MVP
投手……才木浩人 今季は連敗ストッパーとして存在感が増している。ジャイアンツ戦では初回に打ちこまれながらも見事に修正して追加点を許さず、佐藤輝の逆転ホームランなどで11勝目をあげた。悪いときは悪いなりに抑えられるという自信がついてきたように感じられる。
野手……木浪聖也 満塁男という異名が定着しそうなくらい、今季の木浪は満塁に強い。打率は低いけれど、ここぞというところでの集中力はみごと。ジャイアンツ戦では逆院ホームランの後に貴重な追加点を叩き出し、守備面でも本来の動きの良さが目立っていた。
次節は甲子園球場でドラゴンズ戦。ドラゴンズにとって甲子園は鬼門。一気にスイープしなければならない。続いては神宮球場でスワローズと3連戦。神宮球場ではスワローズには相性がよくないが、そんなことは言っていられない。5位と6位のチーム相手には一つも落とせないのだ。それくらい切羽詰まっている。岡田監督も最近は怒ってばかり。コーチや選手との関係はどうなのだろうか。ダグアウトにカメラが向いても、岡田監督の近くに人がいない。何か孤立しているようにさえ感じられる。連覇どころかAクラスさえ危なくなっているだけに、選手たちの奮起に期待したい。
(2024年9月2日記)