愛すれどTigers


岡田監督退任へ

 今節は横浜スタジアムでベイスターズ最終戦。雨の中、大竹が好投し、ケイを打ち崩して、今節は1勝0敗。全日程終了で今季通算74勝63敗6分の勝率.540で2位。優勝したジャイアンツとは3.5差。3位のベイスターズとは4.5差。近本が最多盗塁、桐敷が初タイトルとなる最優秀中継ぎ。全日程終了後、岡田監督が任期満了で退任が決まった。

◎ベイスターズ25回戦……3-1
 CSの前哨戦的な意味合いを持つ最終戦。ベイスターズの先発はケイ。1回表、1死から中野がセンター前ヒット、森下の死球で一二塁としたが、大山は浅いセンターフライ、佐藤輝は空振り三振に倒れて先制機を逸する。2回表、前川が一塁内野安打で出るが、坂本誠の二塁ゴロで二封。木浪は右中間へ二塁打を放ち、大竹の空振り三振の後、近本は死球で満塁に。ここで雨が強くなり、12分間の中断。再開後、中野はショートへのフライでまたも先制できず。タイガースの先発は大竹。緩急をつけた投球でベイスターズ打線を翻弄。3回裏、森敬にレフト前ヒットを打たれるも、伊藤光の打席で盗塁死。伊藤光とケイは連続三振に取る。4回裏、梶原を歩かせ、牧の打席で二盗を許すが、牧はセンターフライに打ち取る。佐野の二塁ゴロで梶原は三進。オースティンを歩かせたが、京田はショートゴロで二封し切り抜ける。この回で大竹はプロ入り初めての規定投球回到達。5回表、近本が歩き、中野のライト前ヒットで一二塁に。森下の三塁ゴロは京田が弾いてエラーで満塁に。大山のライト線への2点タイムリー二塁打でついに先制。無死二三塁から佐藤輝のライトへの犠牲フライで3点差とした。ケイは5回3失点で降板。6回表、二番手上茶谷に対し1死から近本がセンター前ヒットで出ると、中野の打席で二盗。中野は二塁ゴロで近本は三進。島田が歩いて一三塁としたが。大山はレフトフライで追加点はならず。大竹は5回無失点で交代。6回裏、二番手岡留は2死から牧にレフト前ヒットを打たれ、代走に林。蛯名は歩かせたが、オースティンをライトフライに打ち取り切り抜ける。7回表、1死から前川のヒットと坂本誠のバントで2死二塁とするも代打渡邉は空振り三振で追加点はならず。7回裏、三番手富田は京田にセンター前ヒットを打たれ、桑原のショートゴロで二進を許す。森敬を投手ゴロに打ち取ったが、代打筒香のレフトへのフライを前川が落球してエラー。その間に京田が生還して2点差に。松尾はショートゴロで流れを断つ。8回表、三番手中川颯に対し小幡が歩き、近本の打席で二盗。近本のセンターフライで三進。しかし中野は三邪飛、島田はライトフライで得点できず。8回裏、四番手島本は2死から蛯名に三塁内野安打を打たれるも知野の打席で蛯名を牽制で釣り出し、盗塁死に。9回表、四番手堀岡から大山がレフト前ヒットを放つも佐藤輝と前川は連続空振り三振。坂本誠は三塁ゴロに倒れる。9回裏、五番手石井は2死から桑原にヒットを打たれたが森敬を空振り三振に取って逃げ切った。大竹が11勝目。石井はプロ入り初セーブをあげた。ベイスターズの本拠地最終戦セレモニーのため、ヒーローインタビューはなし。CS前哨戦、そして公式戦最終戦を勝利で締めた。

愛すれどTigers週間MVP
投手……石井大智 初めてのクローザー役を果たし、プロ入り初セーブ。1年通して安定したリリーフ。強気の投球と三振の取れる決め球があるので、近い将来、岩崎に代わってクローザーとして定着するという可能性を見せてくれた。この調子でポストシーズンも安定した投球を見せてもらいたい。
野手……大山悠輔 最終戦、確実なバッティングで決勝点をたたき出す。やはり4番打者は大山、というところを見せてくれた。FAの権利を持っているが、球団はなんとしても引き留めてもらいたい。

 岡田監督の退任を残念がるファンも多いだろうが、年齢的にも1シーズン通して監督の激務をこなすのはもう難しいだろうし、今季は岡田監督の悪い面もむき出しになってきたので、いいタイミングでの退任ではないかと思う。後任には藤川球児SAがほぼ決定的のようだが、指導者としての経験なしでいきなり監督というのには不安がある。和田監督でも平田監督でもよいから指導者経験のある人につないでもらい、藤川氏には二軍監督などで指導者の経験を積んでもらえれば、と思う。ホークスは藤本監督でつないで、その間に小久保二軍監督が指導者として経験を積み、監督就任と同時にチームを優勝に導いた。たとえつなぎの監督が成果を出せなくとも、和田二軍監督や平田ヘッドコーチならばチームのことをよくわかっているのだから、チームの形をきちっと受け継いで藤川氏にバトンタッチできるだろう。もし藤川新監督という事にするならば、コーチ陣は全員留任して、矢野監督が育て、岡田監督が方向付けをしたチームをそのまま引き継いでくれると思う。
 岡田監督は退任後はフロント入りという事になるらしいが、実務を引き受けるのではなく星野監督や和田監督のようなアドバイザー的なポジションにつくのではないか。ともかくまだポストシーズンは残っている。岡田監督には今季最後の最後まで「普通」を貫いて日本シリーズの「アレンパ」を達成してほしい。

(2024年10月7日記)


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