愛すれどTigers


6連勝で首位奪還、ジャイアンツには開幕5連勝

 今節はまず横浜スタジアムでベイスターズと3連戦。第1戦は才木が好投し、バウアーを打ち崩して先勝。第2戦では同点から大山のホームランで競り勝つ。第3戦はリリーフ陣が好投し森原から一気に得点してスイープ。このカードは3勝0敗。続いて甲子園球場でジャイアンツ3連戦。初戦は村上が8回を投げぬき、打線は赤星を攻略して先勝。第2戦はデュプランティエが好投し、8回表のピンチを好守でしのぐと、8回裏に相手のミスにつけこみ一気の攻めでジャイアンツに77年ぶりの開幕5連勝。第3戦は伊原からつないだリリーフ陣が好投するが岩崎が岸田にタイムリーを打たれ、9回裏はR・マルティネスを攻め立てるも惜しくも逃げきられ連勝が止まる。このカードは2勝1敗で、今節は5勝1敗。今季通算14勝9敗1分で勝率.609と首位を奪還。2位カープ、3位ジャイアンツとは1.5差。OBの小山正明さんの訃報に連勝の献杯。ジャイアンツ第3戦は吉田義男さんの追悼試合で全員が背番号23の復刻ユニフォームで試合に臨んだが、惜敗。

◎ベイスターズ4回戦……4-2
 タイガースの先発は才木。1回裏、梶原にレフト前ヒットを打たれ、二盗を許す。2死から牧を歩かせ一二塁とされるが、宮崎はセンターフライに打ち取り切り抜けた。ベイスターズの先発はバウアー。2回表、佐藤輝がライトの頭をこす三塁打で出ると、大山のライトへの犠牲フライで先制する。4回表、中野のレフト前ヒットと森下のライト前ヒットで無死一三塁とし、佐藤輝の右中間を破るタイムリー二塁打で2点差に。1死後、前川の一塁ゴロで森下が本塁を突くも憤死。藤川監督のリクエスト申請も判定は覆らず。梅野は三塁ゴロに倒れ、追加点は取れず。4回裏、2死から渡会への四球と山本のライト前ヒット、林への四球で満塁とされたが、バウアーを空振り三振に取り、ここも切り抜けた。5回表、小幡のセーフティバントが決まり三塁内野安打となる。才木はスリーバント失敗に終わるが、近本の打席で小幡は二盗。近本のレフト前に落ちるタイムリーヒットで小幡が一気に生還して3点差とする。近本は二盗してチャンスを広げたが後続を断たれて追加点は取れず。6回表、佐藤輝が歩き、大山はショートへの内野安打で一二塁に。2死後、小幡は申告敬遠で満塁としたが、才木は空振り三振で好機を逸した。7回表、近本のライトスタンドへのソロホームランで4点差とする。7回裏、代打京田のヒットと三森への四球で2死一二塁とされ、佐野恵のライト線へのタイムリー二塁打で3点差に。なおも二三塁で、才木は降板。二番手の及川は牧の三塁へのタイムリー内野安打で2点差とされたが、宮崎をショートゴロに打ち取り反撃を断つ。バウアーは7回4失点で降板。8回表、二番手森原から前川がヒットを放つも後続を断たれる。8回裏、三番手石井は三者凡退に抑える。9回表、三番手山崎の前に三者凡退。9回裏、クローザーの岩崎は京田をセンターフライに打ち取ると、京田と三森を連続空振り三振に取り逃げ切って7セーブ。才木は今季2勝目。ヒーローインタビューはホームランを含む2打点の近本。何やらスタンドが気になるのか最初質問に対しても上の空。いったいスタンドに何があったのだろうか。
◎ベイスターズ5回戦……3-2
 ベイスターズの先発はジャクソン。1回表、近本がセンター前ヒットを放ち、すかさず二盗。中野のバントで三進。森下のライト前タイムリーヒットで先制した。タイガースの先発は門別。2回裏、1死後、宮崎の三塁ゴロは佐藤輝の送球が少しそれた間に大山の足がベースから離れたと判定され、内野安打に。しかし藤川監督のリクエスト申請で判定が覆り三塁ゴロでアウトに。山本はショートライナー。3回裏、1死から梶原の右肩にあたる死球で出塁されると、ジャクソンのバントで二進。三森にライト線にタイムリー二塁打を打たれて追いつかれる。4回表、前川のレフト前に落ちるヒットは前川が果敢に二塁を狙い二塁打に。梅野が歩き一二塁に。小幡は惜しくも一塁ライナー。門別はスリーバントを失敗。しかし近本が四球を選び2死満塁とすると、中野のライト前タイムリーヒットでまた1点リード。森下の当たりは惜しくも二塁へのライナーとなり大量得点のチャンスを逸する。5回裏、1死から蝦名を歩かせるも、門別が牽制球で釣り出し、二塁タッチアウト。梶原は歩かせたが、代打渡会はライトフライに打ち取る。ジャクソンは5回2失点で交代。6回表、二番手佐々木から梅野がレフト前ヒットを放つも、後続を断たれる。6回裏、三森を歩かせ、京田のレフト線へのヒットで一三塁とされる。佐野恵を捕邪飛に打ち取ったところで門別は降板。二番手桐敷は牧にライト前タイムリーヒットを打たれ同点に。しかし宮崎を空振り三振に取り、山本は見逃し三振で勝ち越しは許さず。7回表は三番手伊勢の前に三者凡退。7回裏、三番手及川は蝦名を歩かせたが、梶原を見逃し三振に取ると、代打松尾をショートゴロ併殺に打ち取る。8回表、四番手ウィックに対し2死から梅野がレフト前ヒットで出るも、小幡は空振り三振。8回裏、四番手石井は好調の三森、京田、佐野恵を三者凡退に抑える。9回表、五番手入江に対し2死から中野が二塁打を放つも森下はショートへのフライに打ち取られた。9回裏、五番手島本は1死から宮崎に死球。代走は林。山本をセンターフライに打ち取るが、蝦名の打席で林は二盗。それでも蝦名を空振り三振に取り、切り抜け、試合は延長戦に。10回表、六番手山崎から大山がレフトスタンドに今季第1号のソロホームランを放つ。10回裏、クローザーの岩崎は2死から三森に二塁打を打たれるも、京田を見逃し三振に取って逃げ切り8セーブ。島本が今季初勝利。ヒーローインタビューは決勝ホームランの大山。今季初めてというくらい満面の笑顔が、ここまでの不振の辛さを一掃させたと感じさせた。
◎ベイスターズ6回戦……4-2
 タイガースの先発は富田。1回裏、1死から蝦名にレフト前ヒットを打たれる。牽制球はきわどいタイミングでセーフに。藤川監督がリクエスト申請したが判定は覆らず。京田をショートフライに打ち取るが、牧の打席で暴投し蝦名は二進。牧にはレフト前タイムリーヒットを打たれ先制される。返球の間に牧は二進。佐野恵のレフト線へのタイムリー二塁打で2点差とされる。ベイスターズの先発は大貫。2回表、1死から大山がレフト前ヒットを放つと、前川はセンターを越す二塁打で二三塁とし、坂本誠の三塁ゴロの間に大山が生還して1点差に迫る。3回表、近本の二塁打と森下の死球で2死一二塁とするも佐藤輝は二塁ゴロに倒れ同点機を逸する。4回表、大山は見逃し、前川は空振り、坂本誠は見逃しと三者三振に倒れ、大貫をとらえられない。4回裏、1死から宮崎と戸柱の連打で一二塁とされるが、梶原の一塁ゴロで二封し2死一三塁に。大貫を空振り三振に取って追加点は許さず。5回表、2死から近本がセンター前ヒットと二盗。中野の四球で一二塁とするも、佐藤輝はレフトフライ。5回裏、1死から蝦名にレフトフェンスに当たる二塁打を打たれ、京田の一塁ゴロで三進。しか牧をライトフライに打ち取ってここも切り抜けた。富田は5回2失点で交代。6回裏、二番手岩貞は佐野恵にセンター前ヒットを打たれ、1死後、暴投と戸柱への四球で一二塁とされる。しかし梶原を見逃し三振に取ると、代打筒香を三邪飛に打ち取りピンチを脱した。大貫は6回1失点で交代。7回表、二番手森原に対し、2死から近本がレフト線への二塁打で出ると、中野のレフト前タイムリーヒットで同点に。佐野恵の本塁への返球は近本にあたり大きくそれて中野はその間に三進。森下はレフトスタンドに勝ち越しのツーランホームランを放つ。7回裏は三番手漆原が三森にライト前ヒットを打たれるも蝦名の投手ゴロを併殺に取り、京田は空振り三振。8回表と9回表は三番手宮城の前に抑えられる。8回裏、四番手及川が三者凡退に抑えると、9回裏は桐敷がクローザーとして登板。2死から代打松尾にレフト前ヒットを打たれ、代走に林。代打渡会の二塁ゴロで林は二進。三森にはショートに内野安打を打たれ、一三塁とされたが、ここでレフトは前川から植田に交代。蝦名を二塁へのフライに打ち取り何とか逃げ切った。岩貞が約2年ぶりに勝利投手に。桐敷は初セーブをあげる。ヒーローインタビューは決勝ホームランの森下。
◎ジャイアンツ4回戦……4-1
 ジャイアンツの先発は赤星。1回裏、1死から中野がライト前ヒットで出ると、森下もセンター前ヒットで続き一三塁に。佐藤輝は空振り三振に倒れたが、大山がライト前に先制のタイムリーヒットを放つ。ライトキャベッジの返球の間に大山は二進。野江川はレフトフライに倒れ、追加点はならず。タイガースの先発は村上。3回表、2死から赤星にライト前ヒットを打たれ、泉口のレフト前ヒットと若林の三塁前の内野安打で満塁とされる。しかし吉川のセンタフライは近本が倒れこみながらも好捕して切り抜けた。3回裏、近本が一塁大城のエラーで出ると、中野のバントは投手前に転がり二封。森下のセンター前ヒットで1死一三塁とし、佐藤輝がバックスクリーン左にスリーランホームランを放ち4点差とする。前川の二塁で2死二塁としたが、坂本誠は捕邪飛に倒れて追加点は取れず。5回表、2死から代打佐々木にセンター前ヒットを打たれるも、泉口は一塁ゴロに打ち取る。赤星は4回4失点で降板。5回裏、二番手横川から森下がレフト前ヒットを放つも後続を断たれる。横川には6回裏も抑えられた。6回表、若林に二塁打を打たれ、吉川の二塁ゴロで三進。岡本の三塁ゴロの間に若林が生還して1点を返されるが、大城は空振り三振に取る。7回裏、三番手西舘には村上と近本が連続空振り三振。中野が歩くも森下はセンターフライに倒れる。8回表、1死から泉口の止めたバットに当たる三塁ゴロを佐藤輝が一塁へ悪送球。泉口は二進。しかし、若林を三塁ゴロ、吉川を二塁ゴロに打ち取り、村上はこの回限りで交代。8回裏、四番手ケラーに対し、1死から大山が歩くも後続を断たれる。9回表、クローザーの岩崎は岡本和をショートゴロに打ち取るも小幡の悪送球で出塁を許す。しかし大城の投手ゴロを岩崎が好捕し、併殺に取る。甲斐には三塁に内野安打を打たれたが、キャベッジを空振り三振に取り逃げ切った。岩崎は9セーブ。ヒーローインタビューは8号ホームランでリーグ単独トップの佐藤輝と4勝目でこちらもリーグ単独トップの村上。
◎ジャイアンツ5回戦……6-2
 タイガースの先発はデュプランティエ。1回表、泉口にセンター前ヒットを打たれ、若林のライト前ヒットで一三塁に。吉川を見逃し三振に取るが、岡本和にはセンターに犠牲フライを打たれて1点を先制される。ジャイアンツの先発は石川。レフト前ヒットの近本を中野がバントで送り、森下のヒット性の当たりは三塁門脇へのライナーとなったが、佐藤輝が右中間を破るタイムリー二塁打ですぐに同点とする。2回表、キャベッジを見逃し、佐々木を空振り、門脇を空振りと三者三振に取る。4回表、吉川に左中間を破る三塁打を打たれ、岡本和のセンター返しの打球は中野が好捕して二塁ゴロに。その間に吉川は生還しまたも1点勝ち越される。4回裏、森下が歩くも佐藤輝の投手ゴロで二封。大山も投手ゴロ併殺で石川を打ち崩せず。しかし石川はこの回限りで交代。5回表、1死から門脇の一塁ゴロを大山が後逸。代打中山の見逃し三振の間に門脇は二盗。泉口のレフト前ヒットで一三塁とされ、若林には死球で満塁に。しかし吉川のライトへの強い当たりは浜風に押し返され、ライトフライに。5回裏、二番手は今季初登板のグリフィン。1死から坂本誠が歩き、小幡のバントで二進。代打渡邉のセンター前に落ちるタイムリーヒットで同点に追いつく。デュプランティエは5回2失点で交代。6回表、二番手岡留は2死からキャベッジを歩かせ、三番手島本と交代。佐々木を空振り三振に取る。島本は7回表も抑える。7回裏、三番手中川晧に対し、1死から坂本誠がライト前ヒットを放ち、小幡はショートへの内野安打で一二塁とする。しかし代打楠本、近本と連続空振り三振に倒れる。8回表、四番手及川は、若林を空振り三振に取るも、吉川には三塁内野安打を打たれ、岡本のレフト線への二塁打と甲斐への申告敬遠で満塁に。キャベッジのショートの頭上を襲う当たりは前進守備の小幡がジャンプして捕りショートライナー。代打大城卓をショートゴロに打ち取り、ピンチを脱した。8回裏、四番手田中瑛に対し、1死から森下の三塁前の当たりは門脇が取れず、バックアップした泉口が一塁へ悪送球して内野安打とエラーで森下は二塁へ。佐藤輝は申告敬遠で一二塁となり、大山のレフト線を破るタイムリー二塁打でついに勝ち越し、なおも二三塁に。前川は申告敬遠で満塁とし、坂本誠は前進守備のレフト頭上を越える2点タイムリー二塁打で3点差に。ここで田中瑛は降板。五番手高梨から小幡がセンター犠牲フライを放ち4点差とした。9回表、五番手の石井は三者凡退で締め、連勝をのばす。及川が3勝目。ヒーローインタビューは決勝打を放った大山。
◎ジャイアンツ6回戦……1-2
 この試合は吉田義男追悼試合で、タイガースの選手はみな背番号23。1964年の復刻ユニフォームで臨んだ。ジャイアンツの先発は堀田。1回裏、センター前ヒットの近本を中野がバントで送り、森下が歩いて一二塁とする。佐藤輝は二塁へのフライで2死となったが、大山のレフト前タイムリーヒットで近本が一気に生還して先制。阿部監督のリクエスト申請も判定は覆らず。前川の死球で満塁としたが、坂本誠は投手ゴロで追加点は取れず。タイガースの先発は伊原。3回表、堀田のセンター前ヒットと泉口のライト前ヒット、若林のバントで1死二三塁とされ、吉川の二塁ゴロの間に堀田が生還、同点とされる。岡本和は空振り三振で逆転は許さず。伊原はプロ入り初失点。5回表、堀田にレフト前ヒットを打たれるも、後続を断つ。5回裏、近本の四球と二盗と森下の四球で2死一二塁とするも佐藤輝は空振り三振。堀田は5回1失点で交代。6回裏、二番手船迫の前に三者凡退。伊原は6回1失点で交代。7回表、二番手岩貞は萩尾にセンター前ヒットを打たれ、門脇はバントの構えから見逃し三振。その間に萩尾は二盗。佐々木の二塁ゴロで萩尾は三進。泉口を一塁ゴロに打ち取り切り抜ける。7回裏、三番手中川晧に対し、2死から近本の投手ゴロ悪送球と中野のセンター前ヒットで一二塁とし、中川晧は降板。四番手ケラーに対し森下はレフトフライで得点機を逸する。8回表、三番手桐敷は代打増田陸にレフト前ヒットを打たれるが、吉川を二塁ゴロに打ち取る。折れたバットが桐敷の足にあたり、試合は中断。桐敷はすぐにマウンドに戻り、岡本和にレフト前ヒットを打たれるも、甲斐を三塁ゴロ併殺に打ち取り切り抜けた。8回裏、五番手大勢の絵に大山、前川が連続三振するなど三者凡退。9回表、四番手岩崎はキャベッジにレフト線に二塁打を打たれ、萩尾のバントで三進。代打岸田のレフト前タイムリーヒットでついにリードを許す。それでも後続を断ち、1点差で9回裏に。クローザーのR・マルティネスから代打木浪がライト線に二塁打を放ち、代走に植田。小幡のバントで植田は三進。代打渡邉のショートゴロで植田はホームをつくが、間一髪で憤死。近本は二塁ゴロで連勝ストップ。

愛すれどTigers週間MVP
投手……村上頌樹 今節は先発、リリーフともみな好投し、全員にMVPを出したいところだが、リリーフをつぎこむ試合が多い中、8回を投げぬいてハーラーダービートップに立った村上の功績を大とした。前節のカープ戦でKOされたお返しをジャイアンツ相手に見事にしてのけ、エースらしさを発揮してくれた。
野手……大山悠輔 ここまで不調だったが、ベイスターズ戦の決勝ホームランをきっかけに、魚雷バットを手にジャイアンツ戦でも毎試合打点を挙げ6連勝に貢献。森下と佐藤輝が好調を維持しながらも試合ごとに波があっただけに、五番打者の復調は頼もしい限り。

 次節はバンテリンドームでドラゴンズ3連戦。下位に沈むドラゴンズだけに、取りこぼしはしたくない。才木、大竹、門別でスイープしたいところ。続けて甲子園に戻りスワローズ3連戦。やはり下位に沈み苦しむ相手だけに、ここも取りこぼしはしたくない。村上、デュプランティエ、伊原の好調な先発投手陣が力を発揮してくれるだろう。続いて東京ドームでのジャイアンツ3連戦と、ゴールデンウィークは9連戦。ジャイアンツ戦の前に少しでも多く勝って突き放しておきたい。
 吉田義男さんに続き小山正明さんもお亡くなりに。球団創設90年の年に、功労者である名選手が鬼籍に入った。墓前に優勝の朗報を届けてほしいものだ。

(2025年4月28日記)


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