今節はベイスターズと倉敷マスカットスタジアムで初戦、２戦と３戦は甲子園球場。第１戦は才木とバウアーの一歩も引かぬ投手戦で、延長１１回に森下が押し出し四球でサヨナラ勝ち。第２戦は門別とケイの投手戦。ワンチャンスをものにし、前日に続いて１点差の完封リレーで勝つ。第３戦はデュプランティエが好投するもリリーフが打たれて連勝ストップ。このカードは２勝１敗。続いてマツダズームズームスタジアムでカープ３連戦。初戦は村上が好投し、先制されたが逆転勝ち。第２戦は大竹が得意のマツダスタジアムで好投。リリーフ陣も抑えて完封勝利。第３戦は森下翔と佐藤輝のホームランに伊原の好投で３連勝。このカードは３勝０敗で、今節は５勝１敗。今季通算３０勝２０敗２分で勝率．６００で首位を堅持。２位ベイスターズとは２．５差。ジャイアンツが１３．０差で３位に陥落。2
位以下との差が少し広がり、交流戦に突入することとなった。
◎ベイスターズ９回戦……１－０
タイガース才木、ベイスターズはバウアーの投手戦。１回表、１死から牧にレフトフェンスに当たる二塁打を打たれたが、佐野恵は一邪飛、オースティンはライトフライで切り抜ける。１回裏、近本が一塁内野安打で出たが、中野はショートへのライナー、森下は三塁ゴロ併殺に倒れる。２回表、１死から宮崎がセンター前ヒット。蝦名の三塁ゴロは併殺打となったが、三浦監督のリクエスト申請で判定が覆り、蝦名が一塁に残る。ここで強打を空振り三振に取る。２回裏、佐藤輝がレフトフェンスに当たる二塁打を放つも、大山、ヘルナンデス、木浪が三者三振に倒れる。３回表、バウアーと桑原の連打で無死一二塁とされるも、牧をライトフライに打ち取ると、佐野恵は見逃し三振、オースティンはショートゴロに打ち取る。４回裏、中野は空振り三振。森下は左肘に死球。しかしここも佐藤輝、大山が連続空振り三振に倒れる。６回表、オースティンを空振り三振に取るが、松尾と宮崎を歩かせる。それでも蝦名は見逃し三振、京田は二塁ゴロに打ち取り切り抜ける。６回裏、２死から中野が歩き、森下の三塁ゴロは宮崎が後逸してエラーで出塁、しかし佐藤輝は空振り三振に倒れる。７回表、バウアーと桑原を歩かせ、牧のセンター頭上を襲う大きなフライは近本が好捕。ここで才木は降板。二番手及川は佐野恵の打席で暴投、二三塁とされたが、佐野恵とオースティンを連続空振り三振に取る。７回裏、大山はレフト線のヒットで二塁を狙うもタッチアウト。藤川監督がリクエスト申請をしたが、判定は覆らず。２死後、木浪が四球で出るが、梅野の打席で釣り出され二塁の前恵で憤死。藤川監督のリクエスト申請も判定は覆らず。２死後、木浪が歩いたが、またも釣り出されて二塁憤死。８回表、三番手石井は宮崎と蝦名を連続空振り三振に取る。８回裏、１死から代打豊田がセンター前ヒット。代走に植田。しかし近本の打席で一塁牽制死。近本も歩き二盗を決めるが、中野は空振り三振。９回表、四番手岩崎は京田と九鬼を連続空振り三振に取るなどして寄せ付けず。バウアーは８回無失点で交代。９回裏、二番手ウィックに対し森下は空振り三振。佐藤輝はライト前ヒットで出るが大山が三塁ゴロ併殺に倒れ、試合は延長戦に。１０回表は五番手湯浅が三者凡退に抑える。１０回裏は三番手伊勢の前に三者凡退。１１回表、六番手岩貞も三者凡退に抑える。１１回裏、四番手山崎から代打糸原がセンター前ヒットで出ると、代走に熊谷。近本の右中間を破る二塁打で二三塁とし、中野は申告敬遠で無死満塁に。山崎はここで降板。五番手の颯から森下が押し出し四球を選びサヨナラ勝利が決まった。岩貞が今季２勝目。ヒーローインタビューはサヨナラのきっかけを作った糸原と押し出し四球で決勝点を奪った森下。
◎ベイスターズ１０回戦……１－０
タイガースの先発は門別。２回表、オースティンにレフト前ヒットを打たれ、宮崎にもレフト前ヒットで一二塁に。蝦名をショートゴロ併殺に打ち取り２死三塁に。山本と柴田を歩かせ、満塁とされたが、ケイを二塁ゴロに打ち取り切り抜ける。ベイスターズの先発はケイ。２回裏、佐藤輝が左中間を破るあわやホームランという二塁打を放つ。２死後、木浪のレフト前ヒットで一三塁とするが、梅野の打席で重盗を試みるも山本は二塁には送球せず、三塁走者の佐藤輝は三本間で挟殺。３回表、桑原がショート内野安打、１死後、佐野恵のレフト線への二塁打で二三塁とされる。しかしオースティンは浅いライトフライで走者は動けず、宮崎をショートゴロに打ち取りここも切り抜けた。３回裏、２死から近本と中野が歩いて一二塁としたが、森下はショートゴロ。５回表、桑原のライト前ヒットと牧のショートへの内野安打で無死一二塁とされ、オースティンは空振り三振に取ったが、宮崎のセンター返しの打球は木浪が好捕するもショート内野安打となり満塁に。それでも蝦名をレフトフライに打ち取り、ここも何とか切り抜けた。５回裏、木浪がレフト前ヒットで出るが、梅野のバントは投手への小フライ。代打島田の三塁ゴロで木浪は二進。近本のレフト前タイムリーヒットで先制した。中野もレフト前ヒットで続くが、森下は空振り三振で追加点はならず。門別は５回無失点で交代。６回表、二番手ネルソンは山本にライト前ヒットを打たれ、柴田を歩かせケイのバントで１死二三塁に。桑原はショートゴロで走者は動けず、牧もショートゴロに打ち取り、またもなんとか切り抜ける。７回表、三番手石井は佐野恵にセンター前ヒットを打たれるもオースティンをショートゴロ併殺に打ち取り、三浦監督のリクエスト申請も判定は覆らず。宮崎をライトフライに打ち取る。ケイは６回１失点と好投するもここで交代。７回裏、二番手宮城に対し２死から代打豊田がセンター前ヒットを放つも近本は空振り三振。８回表、四番手及川は蝦名にライト前ヒットを打たれ、山本のバントで二進。しかし柴田を三塁ゴロに打ち取ると、代打松尾をを歩かせ、桑原の強烈な当たりは三塁熊谷が好捕し、ここも切り抜けた。８回裏、三番手中川虎に対し２死から佐藤輝が降り逃げで出塁。大山も歩いて一二塁とするも代打糸原は空振り三振に倒れる。９回表、クローザーの岩崎は牧、佐野恵、オースティンを三者凡退で締め逃げ切って１３セーブ。ヒーローインタビューは決勝打の近本と２勝目をあげた門別。
◎ベイスターズ１１回戦……１－５
タイガースはデュプランティエ、ベイスターズはジャクソンの投手戦。１回裏、１死から中野がセンター前ヒットで出ると、森下が右中間にタイムリー二塁打を放ち先制する。３回表、１死から石上にレフト前ヒットを打たれるも、ジャクソンのスリーバントはファールで失敗。桑原の打席で石上が二盗を試みるも坂本誠が刺す。三浦監督のリクエスト申請も判定は覆らず。４回表、牧にバックスクリーン左に同点のソロホームランを打たれ、ここからしばらくは両先発の好投で試合は動かず。７回表、デュプランティエは来日して初めて７回のマウンドに立つ。１死から佐野がショート内野安打。オースティンがレフト前ヒット、度会が四球で満塁に。山本はショートフライに打ち取ったが、代打宮崎にはフルカウントから四球。微妙な判定にデュプランティエが吼えた。宮崎の代走に柴田。石上にはレフト前に２点タイムリーヒットを打たれて３点差とされる。デュプランティエは７回４失点で降板。８回表は二番手工藤が三者凡退に抑える。ジャクソンは７回１失点で交代。８回裏、二番手ウィックの前に三者凡退に倒れる。９回表、三番手は新人の木下。これがプロ入り初登板。１死から度会にレフト線に三塁打を打たれ、山本のレフト犠牲フライで４点差とされた。９回裏、クローザーの入江の前に中軸が三者凡退に終わり、連勝ストップ。
◎カープ１０回戦……５－２
タイガース村上、カープ森下暢の投手戦。先制したのはカープ。２回裏、１死から坂倉にレフト線に二塁打を打たれると、モンテロにセンターの頭上を越すタイムリー二塁打を打たれる。しかし後続を断ち、追加点は許さず。４回表、１死から森下翔がレフト前ヒットを放つと、佐藤輝の右中間を破る二塁打で二三塁とした。大山の三塁ゴロで佐藤輝は三本間で挟殺。二三塁としてヘルナンデスの三遊間の当たりは矢野の好捕でショートゴロとなり、同点機を逸する。５回表、坂本がレフト前ヒットで出るが木浪の一塁ゴロで二封。村上のバントで木浪は二進。近本のセンター前タイムリーヒットで同点とする。中野のセンター前ヒットで一三塁とし、森下翔のショートとレフトの間のフライは矢野が好捕するもののファビアンが突進して矢野と交錯し、矢野は落球。両者が転倒する間に２点が入り勝ち越す。その後も両先発は好投。村上は７回１失点で交代。８回裏は二番手石井が三者凡退に抑える。森下暢は８回３失点で交代。９回表、二番手鈴木健から熊谷が四球を選ぶと、坂本の打席で二盗。坂本は申告敬遠。ここで鈴木健は降板。三番手は塹江。木浪のバントで１死二三塁に。代打豊田のセンターの頭を越すタイムリー二塁打で３点差に。なおも二三塁で、近本の打席で坂倉が捕逸して坂本が生還し４点差とする。９回裏、クローザーの岩崎は１死から中村奨にショートへの内野安打を打たれ、２死語、坂倉を歩かせ一二塁となり、モンテロのセンター前タイムリーヒットで３点差とされるが、反撃もそこまで。新人の佐々木を一塁へのフライに打ち取り逃げ切った。ヒーローインタビューは７勝目をあげた村上。
◎カープ１１回戦……２－０
タイガース大竹、カープ床田の投手戦。大竹は緩急を自在に操り、床田はコースをていねいに突く投球でそれぞれ相手打線にチャンスを与えない。３回表、坂本が四球を選び、１死後、大竹のバントで二進するも、近本はショートへのライナーに倒れる。３回裏、２死から中村奨に右中間を破る三塁２打を打たれ、菊池を歩かせ一三塁に。ここはファビアンを一邪飛に打ち取り切り抜ける。５回表、１死からヘルナンデスがライト前に落ちるヒットで出ると、２死後、木浪の左中間を破るタイムリー二塁打でヘルナンデスが一気にホームインし先制。その後も両投手は好投を続ける。８回裏、１死から代打堂林にレフト線に二塁打を打たれ、代走に羽月。ここで大竹は交代。二番手湯浅は代打野間を三塁ゴロに打ち取り、二塁走者羽月が三塁に向かうところを三塁熊谷がタッチアウトに。２死一塁とし、菊池も三塁ゴロで二封し、切り抜けた。床田は８回１失点で交代。９回表、二番手中崎に対し１死から中野が右中間を破る三塁打を放つと、森下翔はショート後方へのフライ。小園に好捕される。佐藤輝は申告敬遠で一三塁とし、大山のライト前に落ちるタイムリーヒットで待望の追加点を取る。熊谷のセンター返しの当たりは小園に好捕され、間一髪でアウトに。９回裏、クローザーとして石井が登板。２死からモンテロに二塁内野安打を打たれるも、小園を三塁ゴロに打ち取り逃げ切り２セーブをあげ連勝。ヒーローインタビューは２勝目をあげた大竹。
◎カープ１２回戦……８－０
カープの先発は森。１回表、近本が四球で出ると、中野の三塁ゴロで二進。森下翔がレフトスタンド上段にツーランホームランを放ち先制する。タイガースの先発は伊原。１回裏、２死からファビアンにセンター前に落ちるヒットを打たれるが、末包を二塁へのフライに打ち取ると、２回以降は安定したコントロールでカープ打線に的を絞らせない好投。５回表、坂本が右中間を破る二塁打を放ち、木浪の打席で森が暴投し、三進。しかし木浪は空振り三振、伊原は一塁ゴロ、近本も一塁ゴロで追加点は取れず。６回裏、代打上本のセンター返しは中野が好捕し二塁ゴロに。中村奨は降り逃げで出塁。しかし菊池を空振り三振に取ると、ファビアンをライトフライに打ち取る。森は６回２失点で交代。７回表、二番手島内の前に三者凡退。７回裏、１死から坂倉がショートへの内野安打で出ると、モンテロのライト前ヒットで一二塁とされる。ここで伊原は降板。二番手は湯浅。小園を歩かせ満塁とされたが、佐々木を二塁へのインフィールドフライに打ち取る。ここで二塁走者モンテロの代走に羽月。代打野間を空振り三振に取り、切り抜けた。８回表、三番手塹江に対し、２死から中野のライト前ヒット、森下翔のセンター前ヒットで一二塁とすると、佐藤輝はライトスタンドらすれーランホームランを放ち５点差に。塹江に変わった四番手岡本に対し大山はレフトフライに倒れる。８回裏、三番手及川は三者凡退に抑える。９回表、五番手長谷部から熊谷がレフト前ヒットで出ると、１死後、木浪が四球。代打渡邉は空振り三振に倒れたが、近本がライト線に２点タイムリー二塁打を放ち７点差とすると、中野も右中間を破るタイムリー二塁打で続き８点差に。森下翔の三塁への打球はイレギュラーバウンドして三塁佐々木の顔面に当たる強襲ヒットとなり、佐々木は退場。小園がショートから三塁にまわり、ショートに矢野が入る。佐藤輝はセンターフライで追加点はならず。９回裏、四番手ネルソンは末包にライト前に落ちるヒットを打たれ、坂倉の二塁ゴロで二進。しかし堂林をライトフライ、小園を空振り三振に取り、無失点で締めた。ヒーローインタビューは４勝目をあげた伊原。
愛すれどTigers週間ＭＶＰ
投手……大竹耕太郎 マツダズームズームスタジアムで８勝目を記録。これはカープのジョンソンと並ぶ記録。ビジターの投手としてはダントツの１位。カープ打線が大竹を意識しすぎているのかもしれないが、ここまで相性がいいというのは立派。まだ今季２勝目だが、交流戦でも積極的に打ってくるパ・リーグの打者を超スローカーブで幻惑してもらいたい。
野手……熊谷宥敬 ヘルナンデスが三塁でスタメン起用されると、必ず守備固めで出場し、ここぞというところでのファインプレー。ヒットも出るようになり、塁に出ると俊足でかきまわす。貴重なスーパーサブとして、欠かせない戦力となっている。
次節から交流戦開始。まずはエスコンフィールドでパ・リーグの首位ファイターズと３連戦。サヨナラ勝ちの連続で勢いに乗り、先発投手陣も次々と完投勝利という強敵にタイガースの強力投手陣と、固定されている中軸がどう攻略していくか。続いて甲子園でバファローズ戦。こちらも首位争いをする好調なチーム。同じ投手出身の岸田新監督と藤川監督の投手リレーの起用法が見ものだ。交流戦がきっかけでペナントレースの流れが変わる。特にパ・リーグを意識した戦法は取らず、今までやってきた「凡事徹底」を貫けば、交流戦も乗り切れると信じている。
（２０２５年６月２日記）
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