愛すれどTigers


リーグ戦再開、伊藤将が2年ぶり完封勝利

 今節からリーグ戦再開。神宮球場でスワローズと3連戦。第1戦は村上頌がリードをもらいながらホームラン2本で追いつかれ、9回サヨナラ負け。第2戦はデュプランティエが好投し、森下のホームランで連敗を止める。第3戦は森下の先制ホームラン、伊藤将のスクイズ、佐藤輝の両リーグ最速の20号ホームランの援護で伊藤将が2年ぶりの完封勝利。今節、このカードは2勝1敗。今季通算40勝31敗2分で勝率.563で首位。2位カープと3位ジャイアンツとは3.5差と変わらず。

◎スワローズ8回戦……3-4
 スワローズの先発はランバート。3回表、1死から坂本が歩き、村上頌のバントで二進。しかし近本は二塁ゴロで先制できず。タイガースの先発は村上頌。3回裏、伊藤琉にセンター前ヒットを打たれ、ランバートのバントは捕手への小フライとなり、並木のショートゴロで伊藤琉は二進。武岡をセンターフライに打ち取り切り抜ける。4回表、中野がセンター前ヒットで出ると、森下の三塁内野安打で中野は一気に三塁を狙い、一塁オスナが三塁へ悪送球する間に生還し先制。佐藤輝が歩き一二塁とし、大山のレフト前ヒットで森下が一気にホームを突くも憤死。小幡は空振り三振に倒れたが、ヘルナンデスのセンター前タイムリーヒットで2点差とする。ここで集中豪雨のため試合は中断。20分後、再開し、坂本は見逃し三振。4回裏、2死から宮本のセンター前ヒット、山田哲の四球、古賀への死球で満塁とされたが、伊藤琉をセンターフライに打ち取り切り抜けた。5回裏、ランバートに来日初安打を打たれ、並木のバントで二進。武岡を歩かせ、内山のレフト前ヒットで満塁とされる。しかしここはオスナを二塁へのフライ、宮本を二塁ゴロに打ち取り、またも危機を脱した。6回表、1死から大山が歩き、小幡のレフト前ヒットとヘルナンデスの投手ゴロで2死二三塁とする。坂本の打席で古賀が捕逸し、大山が生還して3点差に。坂本は申告敬遠。村上頌の打席で坂本と小幡が重盗を試みるも、古賀は二塁に送球せず小幡は三本間で挟殺。追加点はならず。ランバートは6回3失点で交代。7回表、二番手田口は1死後、異状を訴え降板。三番手に急遽矢崎が登板。近本と中野は凡退。7回裏、1死から並木にレフトスタンドにソロホームランを打たれて2点差とされ、2死後、センター前ヒットの内山を置いてオスナにレフトスタンドにツーランホームランを打たれて同点とされる。8回表、四番手星に対し1死から佐藤輝がライト前ヒットで出るも大山と小幡は連続空振り三振。村上は7回3失点で交代。8回裏は二番手ネルソンが三者凡退に打ち取る。9回表、クローザーの石山は代打高寺に死球。坂本のバントで二進するも、代打糸原と近本が連続空振り三振に倒れる。9回裏、三番手の及川は岩田を一塁ゴロに打ち取るもベースカバーが遅れて内野安打に。並木の投手前バントは及川が二封。高津監督のリクエスト申請も判定は覆らず。武岡のバントで並木は二進。内山の三塁へのライナーは高寺が弾き、外野に球が転がる間に並木が一気に生還してサヨナラ負け。
◎スワローズ9回戦……2-0
 タイガースデュプランティエ、スワローズ高橋奎の投手戦。1回表、1死から中野がライト前ヒット、森下もライト前ヒットで一二塁とするも、佐藤輝はライトフライで中野は三進。大山は空振り三振で先制機を逸する。1回裏、並木にファールで粘られた末にレフト前ヒットを打たれ、武岡の空振り三振の間に並木は二盗。しかし内山を見逃し三振に取り、オスナは捕手の前に転がるゴロで切り抜ける。2回以降は高橋奎の速球とデュプランティエのコースを突く投球で試合は動かず。4回表、佐藤輝はセンターのフェンス直撃の二塁打。大山の空振り三振の後、ヘルナンデスのレフト前ヒットで一三塁としたがね小幡は空振り三振、坂本は一邪飛でここも得点できず。5回表、1死から近本が歩き中野の三塁ゴロで二進。ここで森下がレフトスタンドにツーランホームランを放ちついに先制。6回表、大山が歩き、熊谷のバントで二進。しかし小幡はまたも空振り三振。坂本は三塁ゴロに倒れて追加点は取れず。高橋奎は6回2失点で交代。7回表、二番手大西から中野が猛打賞となるヒットと二盗でチャンスを作るが森下は空振り三振。大西には8回も抑えられる。7回裏、内山にライト前ヒットを打たれるもオスナを二塁ゴロ併殺に打ち取り、宮本は見逃し三振。デュプランティエは7回無失点で交代。8回裏、二番手及川は山田哲にレフトの頭を越すヒットを打たれたが、代打松本直は二塁ゴロ併殺。伊藤琉にセンター前ヒットを打たれたところで及川は降板。三番手は湯浅。代打増田を空振り三振に取る。9回表、三番手木澤に対し1死から坂本が歩くが代打前川は二塁ゴロ併殺に倒れる。9回裏、クローザーの岩崎は並木を二塁ゴロに打ち取ると、代打北村拓、内山を連続見逃し三振に取り逃げ切った。デュプランティエは4勝目。岩崎は15セーブ。ヒーローインタビューは決勝ホームランを放ち打点リーグ単独トップに立った森下。
◎スワローズ10回戦……6-0
 スワローズの先発はアビラ。1回表、森下のレフトスタンドに入る2試合連続のソロホームランで先制。タイガースの先発は伊藤将。1回裏、1死から赤羽にライト前ヒットを打たれ、内山の投手ゴロで二進。オスナを歩かせ2死一二塁とされたが、増田の打席で一塁に牽制球。判定はセーフだったが、藤川監督のリクエスト申請で覆り、タッチアウトに。2回以降の伊藤将は右打者の内角を突く投球で走者は許しても二塁は踏ませず。5回表、大山のレフト前ヒットと前川のセンター前ヒットで一三塁とし、坂本が左中間のフェンスに当たるタイムリー二塁打を放ち2点差に。小幡の内野フライは三塁とショートの間に落ちるところを増田が好捕。伊藤将のスクイズが決まり前川が生還。アビラの本塁悪送球の間に坂本も一気に本塁を突き4点差とする。伊藤将は二進。近本のセンター前ヒットで一三塁とし、中野のセンター犠牲フライで5点差と試合を決定づけた。アビラは5回5失点で降板。6回表、二番手清水から大山がヒットを放つも前川と坂本は連続空振り三振し、大山も盗塁死。7回表、三番手荘司から小幡のレフト前ヒットと坂本のバントで1死二塁とするも近本と中野は凡退。8回表、四番手丸山翔から佐藤輝がライトスタンド中段に入るソロホームランで6点差に。9回表、五番手松本健に対し1死から小幡が歩くが伊藤将のバントは三塁ゴロ併殺に。9回裏、伊藤将は赤羽、内山、オスナを三者凡退に打ち取り、2年ぶりの完封勝利を飾った。ヒーローインタビューは2勝目をあげた伊藤将。

愛すれどTigers週間MVP
投手……ジョン・デュプランティエ 前節は来日初完封。今節は猛暑のデーゲームで連敗を阻止する好投と、頭脳は投手の本領を発揮し始めてきた。それにしても先発候補は何人もいる中で、開幕から安定してローテーションを守ってきているというのも頼りになるし、奪三振率リーグトップというのも素晴らしい。次点は前回に続いて好投し2年ぶりに完封勝利をあげた伊藤将。
野手……森下翔太 2戦目の決勝ホームラン、そして3戦目の先制ホームランと、効果的なところでのホームランが決め手となった。交流戦では死球をよく当てられ調子を崩していたが、リーグ戦再開で本来の調子を取り戻しつつあるのは頼もしい限りだ。次点は首位打者争いを繰り広げるチャンスメーカーの中野。

 次節は甲子園球場でのジャイアンツ3連戦。ベイスターズに3連勝して調子に乗ってきたジャイアンツだが、この3連戦はいわゆる裏ローテーション。才木、伊原、大竹が自分の投球をすれば、打線の援護で3連勝も不可能ではない。続いて横浜スタジアムでベイスターズ戦。ジャクソンやケイといった苦手投手を作ってしまっているだけに、ことによるとジャイアンツよりも要注意の相手かもしれない。不調のバウアーが二軍で再調整。その穴を埋める先発投手次第ではカード勝ち越しも有望だ。ここからはナイターが続き、今節のような灼熱の炎天下でのデーゲームというのはなくなる。シーズンも半分を過ぎてきた。ここらあたりからベストメンバーで確実に勝っていってもらいたい。

 前回書き忘れたけれど、セ・リーグ月間MVP投手部門に村上頌樹投手、JERAセ・リーグアワードに森下翔太外野手が選出された。5月のタイガースはそれだけ好調だったということ。6月は交流戦で苦しんだがちょうど勝率.500で締めくくった。7月にも月間MVPを受賞する選手が出てくれば、ペナントレース独走ということになるだろうが、果たして。

(2025年6月30日記)


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