今節はまずマツダズームズームスタジアムでカープと3連戦。第1戦は才木がまたも苦しみながらも好投し床田を打ち崩し勝利。第2戦は大瀬良から佐藤輝が先制ホームランを放ちカープキラーの大竹が好投し連勝。第3戦は伊原が打たれたが逆転して3連勝。このカードは3勝0敗。甲子園球場に移動し、「ウル虎の夏」でスワローズ3連戦。初戦は村上が6失点で連勝は11でストップ。第2戦は石川を打ちこみ、デュプランティエが好投して連敗はせず。3戦目は伊藤将とアビラの投手戦を佐藤輝のホームランで勝ち、このカードは2勝1敗。今節は5勝1敗。今季通算51勝32敗2分で勝率.614で依然首位独走。2位ジャイアンツと9.5差。3位ベイスターズとは10.5差とさらに大きく広げた。しかもセ・リーグで勝ち越しているのはタイガースのみ。いよいよ独走状態に弾みがついた。
◎カープ13回戦……6-1
カープの先発は床田。1回表、近本がライト前ヒットで出るが、中野はバントをファールし、ヒッティングに切り替えてショートゴロで二封。しかし森下翔は四球。これが暴投となり、中野は三進、森下も二進。佐藤輝のセンター前2点タイムリーヒットで先制。大山の打席で佐藤輝は二盗失敗、大山は二塁ゴロで追加点は取れず。タイガースの先発は才木。1回裏、1死から野間に一塁内野安打を打たれ、小園にファールで粘られた末にレフト前ヒットで一二塁とされるが、ファビアンと坂倉をフライアウトに打ち取り切り抜ける。2回裏、菊池のセンター前ヒット、1死後、矢野の打席で菊池は二盗。矢野の三塁ゴロで三進。しかし床田を見逃し三振に取り失点は免れる。3回裏、中村奨にライト前ヒットを打たれ、1死後、小園を歩かせ一二塁に。ファビアンの二塁後方のフライは中野が好捕し、飛び出していた二塁走者の中村奨は帰塁できず併殺に。4回表、1死から大山が歩き、前川の左中間を破るタイムリー二塁打で3点差とする。熊谷がライト前ヒットで続き、梅野の打席で熊谷が二盗したため、梅野は申告敬遠。才木のスクイズは床田の前に転がり、本封。近本はショートゴロで追加点は取れず。4回裏、四球の坂倉、レフト前ヒットの菊池、四球の代打田中と1死満塁とされ、代打秋山は浅いレフトフライに打ち取ったが、中村奨に押し出しの四球で2点差とされる。野間はショートゴロに打ち取り、大量失点は許さず。床田は4回3失点で降板。5回表、二番手の岡本から中野が四球。森下翔のレフト前ヒットで一二塁とし、佐藤輝のレフトフライで中野は三進。大山の打席で森下翔は二盗。二三塁から大山のレフト線を破る2点タイムリーヒットで4点差とする。5回表、小園は二塁内野安打。暴投で二進するもファビアン、坂倉、菊池を凡退させなんとか切り抜ける。6回表、続投の岡本に対し2死から近本が二塁打を放つも中野は空振り三振。才木は5回1失点で交代。6回裏、二番手ネルソンは2死から代打大盛を歩かせたが無失点。7回表、三番手は高橋昂。佐藤輝は右中間を破る三塁打。大山のセンター前タイムリーヒットで5点差に広げる。7回裏、三番手桐敷は小園のヒット性の当たりを中野が好捕するなどバックに助けられ、ファビアンにヒットを打たれたもののここも無失点。8回表、続投の高橋昂に対し2死から豊田のライト前ヒットと近本の四球でチャンスを作るも中野はレフトフライに倒れる。8回裏、四番手木下は1死からモンテロにセンター前ヒットを打たれるも、田中は二塁ゴロで二封。代打羽月を三塁ゴロに打ち取る。9回表、四番手滝田から森下翔がレフト前ヒットを放つも佐藤輝は二塁ゴロ併殺。大山はレフトフライに倒れる。9回裏、五番手湯浅は三者凡退で締め、連勝は9にのびた。才木が7勝目。ヒーローインタビューは先制打の佐藤輝。
◎カープ14回戦……3-1
カープの先発は大瀬良。2回表、佐藤輝がライトスタンドにライナーで飛びこむソロホームランで先制。タイガースの先発は大竹。2回裏、2死から坂倉のライトフェンスに当たる二塁打、菊池のレフト線へのタイムリー二塁打で同点に追いつかれる。田中を申告敬遠で一二塁とされたが、大瀬良をショートゴロに打ち取り勝ち越しは許さず。3回表、1死から近本がセンター前ヒット、中野の打席で二盗。中野の一二塁間の当たりはモンテロが好捕するもベースカバーの大瀬良のベースタッチが一瞬遅くセーフに。新井監督のリクエスト申請も判定は覆らず。森下の打席で中野が二盗。森下は申告敬遠で満塁とすると、佐藤輝の二塁ゴロで森下は二封。佐藤輝は一塁を駆け抜け併殺崩れの間に近本が生還してまた1点差に。両投手はここから好投。しかし6回表、前川と坂本のヒットで2死一二塁とするも大竹は投手ゴロで追加点はならず。6回裏、野間にセンター前ヒットを打たれるも野間は二盗失敗。2死語、ファビアンと小園の連打で一二塁とされ、大竹はここで交代。二番手湯浅はモンテロを空振り三振に取り切り抜ける。7回表、レフト前ヒットの近本を中野がバントで送り、森下は右中間を破るタイムリー三塁打を放ち2点差とする。ここで大瀬良は降板。二番手中崎の前に佐藤輝と大山は凡退で突き放せず。7回裏、三番手及川は三者凡退に抑える。8回表、三番手栗林に対し島田が内野安打で出、今季初安打。しかし熊谷は空振り三振。坂本の打席で島田は二盗失敗。坂本が歩き代打豊田も四球。近本のライト前ヒットで満塁と攻めるも中野は見逃し三振に倒れて追加点は取れず。8回裏、四番手石井は代打大盛に二塁打を打たれるが、野間の一二塁間の当たりは中野が好捕して二塁ゴロ。大盛は三進。ここで代打末包とファビアンを連続空振り三振に取り切り抜ける。9回表、四番手遠藤に対し1死から佐藤輝が二塁内野安打。判定はアウトだったが、藤川監督のリクエスト申請で判定が覆る。しかし後続を断たれてチャンスを生かせず。9回裏、クローザーの岩崎は2死から坂倉を歩かせたが、菊池を見逃し三振に取り、10連勝。大竹が5勝目。岩崎は18セーブ。ヒーローインタビューは先制のホームランと決勝打となる内野ゴロで2打点の佐藤輝。
◎カープ15回戦……6-3
タイガース伊原、カープ森の投手戦。先制したのはタイガース。2回表、佐藤輝が前日に続きライトスタンドにソロホームランを放つ。しかし、両先発が踏ん張り、1点差で試合は動かず。5回表、2死から坂本、伊原の連続センター前ヒットと近本の一塁への内野安打で満塁としたが、中野は三塁ゴロで追加点はならず。5回裏、大盛のレフト前ヒットと小園、ファビアンへの連続四球で2死満塁とされ、伊原はここで降板。二番手は桐敷。坂倉の手の甲あたりに死球で押し出しで同点にされる。藤川監督のリクエスト申請も判定は変わらず。秋山にセンター前に2点タイムリーヒットを打たれ、近本の返球の間に二三塁とされ、ついに逆転を許す。モンテロを歩かせ満塁となったが、代打末包を三塁ゴロに打ち取り、何とか断ち切った。森は6回1失点で交代。7回表、二番手島内から豊田が歩き代打前川は一塁内野安打。前川の代走に小幡。坂本のバントで二三塁とし、代打糸原のセンターへの犠牲フライで1点差に。近本が歩いて一二塁とし、中野のレフト前タイムリーヒットで同点に。なおも一二塁で島内は降板。三番手は森浦。森下翔が右中間を破る2点タイムリー二塁打で勝ち越し、佐藤輝は左中間スタンドにエンタイトルタイムリー二塁打を放ち3点差とする。大山が歩いて一二塁とし、森浦は降板。四番手の高橋昂にはとよだがにるいごろにうちとられ、ようく猛攻が止まる。7回裏、三番手及川は三者凡退に抑える。8回裏、四番手石井は1死からファビアン、坂倉、秋山の三連打で満塁とされたが、モンテロを見逃し三振に取ると、代打中村奨を三者日に打ち取りなんとか切り抜ける。9回表は五番手滝田の前に三者凡退。9回裏、クローザーの岩崎は上本にセンター前ヒットを打たれるも大盛をセンターフライ、菊池を三塁ゴロ併殺に打ち取り逃げ切った。及川が4勝目。岩崎は19セーブ。これで一昨年以来の11連勝。ヒーローインタビューは決勝打の森下翔。
◎スワローズ11回戦……3-6
タイガースの先発は村上頌。2回表、1死から伊藤琉にセンター前ヒットを打たれると、古賀の打席で伊藤琉は二盗失敗。古賀と武岡の連打で一三塁とされ、ランバートの投手への当たりは村上頌のグラブを弾き、中野がバックアップするも間に合わずタイムリー内野安打に。一二塁から岩田のレフト前タイムリーヒットで2点差に。太田のライト前ヒットで満塁とされ、内山にレフトスタンドに満塁ホームランを打たれて6失点。村上頌はこの回限りで降板。2回裏に入るところで豪雨となり、50分の中断。スワローズの先発はランバート。試合再開直後、大山が四球を選ぶも豊田は二塁ゴロ併殺。小幡は空振り三振と、タイガース打線を翻弄。3回表から二番手門別が抑える。3回裏、ライト前ヒットの坂本を門別がバントで送ったが、塚本と中野は連続空振り三振。4回裏、森下と佐藤輝の連打で無死一三塁とし、大山のセンター前タイムリーヒットで5点差に。豊田が歩き満塁とし、小幡はレフト前に落ちるタイムリーヒットで4点差とした。しかし坂本は三塁ゴロで本封。代打ヘルナンデスは浅いショートへのフライに倒れ、近本は空振り三振で点差を縮められず。5回表、三番手の木下は1死から内山に二塁打を打たれるも、オスナの打席で木下の暴投を坂本が見失うもすぐに拾い、三塁を狙った内山をタッチアウトに。オスナは三塁ゴロ。木下は6回表も抑える。5回裏、中野が歩き森下の打席で暴投、中野は二進。森下、佐藤輝も四球で満塁に。大山のライト犠牲フライで3点差に迫るが反撃もここまで。6回裏、二番手大西に対し代打高寺がヒットを放つも後続を断たれる。7回表、四馬鹿手岩貞は三者凡退に抑え、8回表も抑える。7回裏、三番手荘司の前に三者凡退。8回裏、四番手星に対して小幡がレフト前ヒットを放つもここも後続を断たれる。9回表、五番手桐敷は2死から武岡と代打増田に連打を浴びるが岩田を三塁ゴロに打ち取り切り抜ける。9回裏、五番手清水の前に中野がヒットを放つもまたも後続を断たれてついに連勝が止まった。
◎スワローズ12回戦……5-2
スワローズの先発は石川。1回表、近本がライト前ヒットで出ると、中野のバントで二進。しかし森下は見逃し三振、佐藤輝はショートゴロで先制できず。タイガースの先発はデュプランティエ。4回表、内山を歩かせ、オスナにレフトフェンス直撃の二塁打を打たれ二三塁に。太田のセンター前2点タイムリーヒットで先制される。伊藤琉のバントで太田は二進。しかし中村悠をショートゴロに打ち取り、山野辺を申告敬遠したあと石川を見逃し三振に取り、追加点は許さず。4回裏、中野のライト前ヒット、森下の四球、佐藤輝のライト前ヒットで満塁とし、大山はライト前に落ちる2点タイムリーヒットで同点に追いつく。一三塁として小幡のライト前タイムリーヒットで勝ち越す。石川はここで降板。二番手は松本健。坂本のバントで1死二三塁とした。しかし豊田のショートゴロで大山は三本間で挟殺。二塁まで進もうとした豊田はタッチアウトに。5回表、岩田を歩かせ二盗を許すも内山を空振り三振、オスナを見逃し三振と圧倒。7回表、2死から岩田のヒットと二盗を許すも武岡をこの試合10個目となる空振り三振に取り切り抜ける。7回裏、三番手木澤に対し1死から島田がレフト前ヒット、2死後、近本は四球。しかし中野は二塁ゴロに倒れる。デュプランティエは7回2失点で交代。8回表、二番手石井は三者凡退に抑える。8回裏、四番手阪口に対し2死から大山が歩き、小幡が左中間を破るタイムリー二塁打で2点差とし、坂本はライトの上を越すタイムリー三塁打で3点差に。9回表、クローザーの岩崎は2死から山田哲と松本直に連打され一二塁とされるも岩田を二塁ゴロに打ち取り逃げ切った。ヒーローインタビューは決勝打と追加点の小幡、6勝目のデュプランティエ、20セーブの岩崎。連勝は止まったが、連敗はせず。
◎スワローズ13回戦……2-1
タイガース伊藤将、スワローズアビラの投手戦。4回表、2死からオスナと山田哲に連打されるが、増田を一塁へのフライに打ち取る。4回裏、近本が二塁内野安打で出塁。中野のバントはアビラの送球が遅れ内野安打に。高津監督のリクエスト申請も判定は覆らず。森下は空振り三振。佐藤輝が歩いて1死満塁としたが、大山はショートゴロ併殺に倒れる。5回江良、小幡がライト前ヒットで出ると、坂本の打席でアビラが一塁へ牽制悪送球し、小幡は二進。坂本は空振り三振。島田のライト前ヒットで一三塁とし、伊藤将がセーフティスクイズを試みるもアビラの本塁返球で小幡は憤死。藤川監督のリクエスト申請も判定は覆らず。近本の打席でアビラが暴投し二三塁とし、近本が歩いて満塁に。しかし中野は二塁ゴロに倒れてここでも満塁機を生かせず。6回裏、センター前ヒットの森下はアビラの暴投で二進。佐藤輝がライトスタンドにツーランホームランをたたきこみついに先制。アビラは6回2失点で交代。7回裏、二番手矢崎の前に三者凡退。伊藤将は7回無失点で交代。8回表、二番手石井は三者凡退に抑える。8回裏、三番手大西に対し中野が投手強襲安打を放つも後続は三者凡退。9回表、クローザーの岩崎は赤羽にセンター前ヒットを打たれる。内山はセンターフライに打ち取るが、オスナのショートゴロは小幡がこぼしてエラーで一二塁に。オスナの代走に武岡。山田哲に右中間を破るタイムリー二塁打を打たれ、1点差に。山田哲の代走に山野辺。1死二三塁で増田はライトフライ。タッチアップから武岡が本塁を突くも、森下がダイレクトでバックホームし、武岡は憤死して試合終了。高津監督のリクエスト申請も判定は覆らず。岩崎は21セーブ。ヒーローインタビューはバックホームで試合を決めた森下、4勝目の伊藤将、決勝ホームランの佐藤輝。
愛すれどTigers週間MVP
投手……石井大智 先発投手陣の踏ん張りも素晴らしいが、頭部に打球を受け、リハビリを経て復帰してからの石井の投球はさえわたっている。8回の不動のセットアッパーとして、登録抹消された桐敷に代わり中継ぎの柱の座を確立させた。次点は大竹、デュプランティエ、伊藤将ら先発投手陣。
野手……佐藤輝明 マツダスタジアムでも、甲子園球場でも、打った瞬間にわかるホームランを量産。両リーグを通じてダントツのホームラン王。そしてここぞというときの軽打もさえ、打率も上昇。オールスターゲームでも四番を任せられるだろう。次点は首位打者に躍り出た中野。
次節は甲子園球場でドラゴンズ3連戦。ドラゴンズは甲子園を鬼門としているだけに、またも連勝をのばしてくれそう。1日置いて東京ドームでジャイアンツ戦。ジャイアンツの選手全体がタイガース戦となると試合前から元気がなくなるほど苦手意識を植え付けた。オールスター前の3連戦、ジャイアンツに引導を渡すのは伊原に代わり一軍昇格の高橋遥か。
デュプランティエが6月度の月間MVP投手部門を受賞。来日1年目のタイガース外国人先発投手の受賞はウィルカーソン以来。ウィルカーソンは後半失速したが、デュプランティエと坂本のバッテリーならば後半戦もこの調子で奪三振を重ねてくれるだろう。また、早川が支配下選手登録、中継ぎ要員にグラント・ハートウィグ投手を獲得。いざという時の戦力補強にも余念がない。
(2025年7月14日記)