読書感想文


関ヶ原異伝 清正VS家康 3
霧島那智著
双葉社(新書)
1997年12月12日第1刷
定価781円

 「関ヶ原異伝 清正VS家康 2」の続刊。
 徳川軍を撃破した加藤清正ら西軍は、家康のこもる忍城をかこむ。天然の要害である忍城はなかなか落ちない。そのすきをついて小西行長は清正が留守の熊本城を攻める。
 ここでも作者は猿飛佐助を大活躍させている。本書で明らかになったのは「武田信玄の野望」に登場した猿飛佐助は初代で、ここに登場する佐助は二代目だということ。徳川に仕える服部半蔵と同じく代々の送り名だと説明している。猿飛佐助はもともと架空の人物だからどう料理しようと作者の勝手だとはいうものの、それなら真田十勇士全部出して大暴れさせたらもっと面白くなるぞ。ついでに伊賀の影丸やら飛騨の忍者赤影でもなんでも出せばよかろう。それではシミュレーションにならんか。しかし、他のシリーズで変な使い方をした人物についての説明を別なところでするというのもよく考えたらおかしなことだ。

(1998年2月25日読了)


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