読書感想文


旭日旗、征く! 5
安芸一穂著
学習研究社 歴史群像新書
1997年12月24日第1刷
定価760円

 「旭日旗、征く! 4」に続く第5巻。本巻では戦艦武蔵とイギリス戦艦プリンス・オブ・ウェールズがオランダ東洋艦隊とスラバヤ沖で海戦。この組み合わせ、先日「帝国大海戦 5」で読んだばかり。ややこしい。本書でも武蔵は大砲で敵艦を沈める。あまり海戦ものは立て続けに読まないことだ。頭の中でごっちゃになってしまう。
 さてさてこちらでは、イギリスが植民地解放路線に転じ、植民地維持を目論むNATO軍と対決をするという図式だ。アメリカの覇権主義への批判というテーマが隠されているようであるが、どうか。それをもう少し前面に押し出してもいいようにも思うのだが、そこは手練の作者、派手な海戦シーンを読ませながらうまく織り込んでいるということだろう。

(1998年3月5日読了)


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