愛すれどTigers


若手投手陣の沈没

 今週は対ドラゴンズ戦2連勝でスタートした。5月5日の第1戦を甲子園で見たことはその日の日記にも書いた。この調子ならまたすぐに5割に戻すと期待したのが間違いのもと。ドラゴンズ第3戦からスワローズ2連戦にかけて3連敗してしまった。
 勝ち星だけ見たら2勝3敗だからそれほど目くじらをたてるほどのことはないようにも思えるのだが、実はこの3連敗、非常に大きな問題をはらんでる。この負けのうち2つは期待される若手投手の先発で、どちらもその先発が3回ともたずに降板しているのだ。そこで私は注文をつけたい。
 せっかくチャンスを与えたのだから、吉田監督はもっと辛抱すべきだ。
 少なくとも先発投手の責任回数である5回は投げさせてほしい。もしかしたら火だるまになって打たれに打たれるかもしれない。しかし、打たれながらも完投したりすれば、それはそれで本人にとっては大きな経験になるに違いない。若手を育てるには長い目で見なければならないだろう。山村にしても山岡にしても、あれよあれよという間に打たれて気がつけばベンチに座らされていたというのでは、その登板を肥やしにしたくてもできはしない。ラジオの解説で元バファローズの佐々木修さんだったかが言ってたけれど、投手はいい感じのところでマウンドを降りると、その感触をもって次の登板に向かえるのだそうだ。だとすれば、山村も山岡も打たれたというショックを受けたまま次の登板がまわってくるということになる。ということは、次もまた序盤にKOされる可能性は高いということだ。
 ここはひとつ、多少打たれても3者凡退に相手を抑えるまでは交代させないというくらいの気持ちで先発させてやってほしい。そうすれば、今週KOされた二人もいずれは先発投手陣の柱になる日がくるかもしれない。打線はまずまず好調なのだから、それくらい辛抱してもいいだろう。うまく逆転して勝ち星が転がり込んでくれば、なおのこと自信がつく。
 さて、今週の「愛すれどTigers」週間MVPは、打者では2連勝に貢献したベテラン本西外野手を、投手では脱税による謹慎が解けてから初めて勝ち星を得た川尻投手としよう。川尻に同情はしていないが、勝利インタビューで一切恨みがましいことを言わないのには好感をもった。ぜひ次回こそ完投してもらいたい。
 来週のタイガースは北陸遠征。あまり地方ゲームでは力を発揮しないタイガースだが、後援者の誘いで飲みに行くのをひかえ、ゲームに集中してほしい。

(1998年5月11日記)


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