愛すれどTigers


川尻、ノーヒットノーラン達成!

 今節のタイガースは、ドラゴンズに1勝1敗1中止、千葉マリンスタジアムでのスワローズにも1勝1敗。都合2勝2敗と一進一退。しかもその2勝はいずれも川尻のあげた勝ち星。他の投手はなにをしているとぼやくより前に、川尻ようやった、偉い、と誉めなければならない。
 ドラゴンズ戦は5月26日の日記にも書いた通り、2四球1失策三振1の見事な打たせて取る投球術でノーヒットノーラン。スワローズ戦も7回を無失点。点を取られないのだから、負けるわけがない。
 打線は相変わらずつながらない。でも、悲観はしてない。打力というのは波があるのが当たり前。うまくまわるチームならば誰かがダメでも他が打つので目立たないだけの話だ。タイガースはいいときは一斉にいいし、悪い時は一斉に悪い。要は吉田監督や福本打撃コーチが一人一人の波をちゃんと見極めて起用すればいいということだ。
 それよりも、投手が深刻。伊藤が復帰してきたと思ったら、今度は弓長が肩を痛めて二軍へ。吉田監督はこれを機会に中継ぎに全面的に頼る野球をやめて、どんなに打たれても最低5〜6回は先発投手に投げさせる野球をすればいいのにと思う。
 抑え投手もリベラ一人に頼るのではなく、藪とのダブルストッパーというようにすれば中継ぎを酷使し過ぎることもなくなるだろう。とくに先発して期待される若手投手は先発に固定すべきで、中継ぎと先発と目まぐるしく変わったのでは、安心して投球できないだろう。
 トレードでホークスから吉田豊彦投手を獲得したが、どこまで通用するかは疑問だ。まずは多少のことでは代えないという信頼感を投手との間に作ること。今は打たれても、次からは自信をもって投げることができるようになるだろう。
 さて、「愛すれどTigers」週間MVP、投手は文句なしに川尻哲郎投手。打者は序盤の不振から脱出し1500本安打も達成した和田豊内野手としたい。和田は今シーズンいろいろな打順にまわされているが、それにこだわらずに自分の打撃を常に心掛けている。それがいい方向に向いてきたといえる。

(1998年6月1日記)


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