愛すれどTigers


若手の台頭で4連勝

 長期ロード締めくくりの週はなんとなんと4連勝を含む5勝1敗とロード直前の勢いが戻ってきたような勝ちっぷり。なんでこれがでけなんだんですかと言いたくなるような試合運び。
 まずはカープに3連勝。昨年は苦しくなるとベイスターズに助けてもらっていたけれど、今季はカープがお得意さんだ。初戦は大豊のホームランなどでリードしながらも追いつかれて、13連敗かな?と嫌な予感がしたけれど、相手のエラーで点をもらって連敗を止めた。こうなると、絶対的なリリーフがいないカープは苦しく、第2戦では土壇場で大豊のタイムリーが飛び出して同点、延長戦に。坪井の三塁打で勝ち越して連勝だ。第3戦も似たような展開で9回に追いつき延長で勝ち越し。スカッとするというよりは勝ってやれやれというような展開ではあったが、これでトンネルから抜けた。
 続くスワローズ戦が関門である。この前の神宮では真中一人にやられたが、大阪ドームに戻ったこの3連戦では徹底的にマーク。このカードはいくらタイガースがリードしていてもいつの間にか追いつかれ、追い抜かれというパターンが多い。しかし、第1戦ではそのパターンにはまりかけながらスタメンを外された桧山がタイムリーを放ち、呪縛を逃れた。第2戦は、井上、第3戦は山村と若手が先発。井上は8回まで1安打に抑える好投を見せ、初完封目前までいったが、9回に捕まり、つないだリベラが打たれて惜しくも逆転負け。やはりここは負けていいから井上に賭けてほしかった。こんだけ負けてるんやから、目先の勝ちより若手にちゃんと責任を持たせる方が大事なんと違いますか、吉田さん。山村は9回を1失点で抑えた。延長に入って交代、今岡のサヨナラホームランは見事であった。勝星は伊藤についたが、山村には勝ち投手以上の値打ちがあったぞ。スバズバと思い切った攻めをしていた。これまでの山村はなんとなくコントロールを気にし過ぎているようなところがあったが、この日は違った。
 8月23日の日記に書いたように、村山実さんが亡くなった。村山さんは常に若手の起用ということを言っていたし、監督時代にもそれを実行した。今週はそれに応えるかのように、今岡、坪井、井上、山村といった若手のはつらつとした動きが目立った。負けてたらあかんで、新庄に桧山。若年寄りみたいになったらしまいやでえ。
 今週のMVPです。うふふふふ。誰にしようかなあという、この嬉しさ。候補はたくさんいるのだよ。投手は、2名だ。もちろん井上投手と山村投手です。打者は、広島戦で4番打者らしいところを見せてくれ、連夜の逆転劇の立役者となった大豊内野手としましょう。
 さあ、タイガースが甲子園に帰ってくるぞ。甲子園の主役は横浜高校の松坂投手ではないのだ。相手はベイスターズ。今週の勢いの真価が問われる。2位に2.0ゲームと差をつめられた横浜のサポーターとなるのか、優勝争いを面白くするのか。鍵を握っているのはタイガースなのですよ、うふふふふ。

(1998年8月24日記)


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